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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS拡大撮影ミッション(7)「ミッション完了」その4

2008年06月21日 | ISS(国際宇宙ステーション)
さて、バリ君がコンデジでISSを撮影しているとき
こちらはホワイティードブ30cmを必死で振り回していました。

撮影データは感度ISO800、露出1/400、合成焦点距離3000mm
露出は1/500にしようか迷いましたが、透明度を見て1/400に決定。

画像処理前の生画像は、こんな感じ…。

これを画像処理して800×530の大きさでトリミング~。

写りの良い写真を時系列に並べて見ました。









ここまでは天頂通過前の写真…。
逆光を補正するため明るさを調整しています。
さて、どこが「きぼう」かおわかりでしょうか?

スペースシャトルのカーゴベイも写っていることが分かります。

次は天頂通過後の写真です。







天頂通過後は反射が大きくやや露出オーバー気味です。

ISSの進行方向は画面右下…。通常とは逆向きで航行しています。
つまりバックで進んでいたのです…(STS耐熱タイルの保護のため?)
STSは最後尾になるため、天頂通過後は反射率の低い下面耐熱タイルを
見ることになり、STSは写りにくくなります。

天頂通過後は「きぼう」の位置がわかりやすいですね。

写真の撮影時刻を見てお気づきかと思いますが
天頂通過時の写真…19時40分16秒から19時41分11秒まで
(約1分間)の写真が1枚もありません。写ってはいたのですが
シャッタースピードが1/400だったため全てブレていました。
天頂付近の写真はかなり大きく写っていたので惜しまれます。

かくして、ISS拡大撮影ミッションは完了しました。
今後に向けて、新たなISSミッションを計画中ですのでお楽しみに~。

ISS拡大撮影ミッション(7)「ミッション完了」その3

2008年06月21日 | ISS(国際宇宙ステーション)
6月14日8時43分頃
ド、ドドドッと地鳴りが聞こえた瞬間に大きな揺れ…
「じ、じしんだ!」小刻みに上下に揺れた後、大きな上下動の揺れ…
この揺れ方は宮城県沖を震源とする揺れ方ではありません。

速報で岩手県南部内陸が震源地と分かったのですが
栗駒山であれほどの崩壊を起こす大きな地震だったとは
全く気づかず、テレビを見てただただ驚くばかり…。

我が家は棚の上のものが少し落ちただけで、特に被害は無し。
今回は震源が浅かったので強い揺れの範囲が局所的だったようです。

地震はいつ来るか分かりません。特に私たち日本人は地震の巣の上で
生活していることを強く認識しなければならないのかもしれませんね…。

さて、話題を戻しましょう。

ISS撮影のラストチャンスである6月9日は
午後から見事に晴れました。

ISSが仙台上空を通過する様子を星見隊の優秀な観測員(?)である「バリ君」
が連続写真に収めました。始めにISSが通過する様子をご覧ください。

北西の空にISSが見えました。露出5秒


薄雲を通過して天頂へと向かいます。露出5秒


左下に見えているのは月です。露出8秒


天頂を過ぎると南東へ向かって下がっていきます。露出10秒


天頂通過後は順光となるので明るさの低下が見られません。露出6秒


今日は高度が下がっても明るく見えています。露出15秒


見かけ上の移動が少なくなってきました。露出5秒


屋根で見えなくなるまでずっと見えてました。露出10秒

ほう…バリ君、こまめに露出を変えて撮影していたのですね~。
なかなかです。空の様子はところどころに薄雲が見えましたが
ここ最近の状況では申し分ない状態といえます。

またまた、長くなったのでここで一度UPします。
続きは本日中に更新しま~す。

ISS拡大撮影ミッション(7)「ミッション完了」その2

2008年06月13日 | ISS(国際宇宙ステーション)
カシャ、カシャ…、
ISSは雲に入ったかと思うと
すぐ出ては、また雲に入る…。
う~ん、明るくなりません。雲を通して見ている状態かも…
今日は、高度が低く距離は600km、雲もあるので
露出を1/200にしてシャッターを切っています。

ふ~、手応えを感じることなく終わってしまいました。

パソコンでチェックしてみましょう。

あー、全然だめです。
画像処理の必要性を全く感じさせない写真です。

なんでしょう?


ムーミンに出てくるスナフキンでしょうか?


おっと、かろうじて太陽電池パネルらしきものが見えます。

以上!終了~。

ま~、こんなもんですよ。
雲があったし~600kmだし~(完全にいいわけモードです。)
そうそう、明日もほぼ同じコースを通るから、今日は練習!練習!
さぁ~早く片付けて明日に備えましょう。

そして時は過ぎて、6月5日の木曜日
雲は昨日よりちぎれています。うんうん、今日は楽勝かも…。

本日は発見を早くするためアシスタントを呼びました。
バリ君登場です。4つの目で見ればサーチ能力は昨日の2倍です。

バリ君と飛行コースの確認です。
北北西の空低いところから現れ、北極星の下を通り
東北東で見えなくなる。と指さし確認…。
見えたらすぐに教えること。

ホワイティードブ30の準備もすでに完了です。

時間ですが、まだ見えません。
ま~ISSが遅れるのは、いつものことだから…。

バリ君見えた~?  見えないよ~!

う~ん、おかしい…もう見えていいはず。
どこだ~、きょろきょろ探すも全く見えず。
時間を間違えたか~?え!予定時刻を3分も過ぎている!?

どうなってるの?部屋に戻り、NASA TVを開くと
ISSは深夜モードで皆さん就寝中。固定カメラが
STSの前部と眼下に見える地球を写しています。
あれ~、朝日が当たってきています。すでに南太平洋です。

外でまだ探しているバリ君に悲しいお知らせを告げなければなりません。
いつの間にか通過したみたい…。お片付けタイムです…。
ISSを見逃すなんて、一生の不覚…。へこみました。

翌日も天気が悪く、ISSが天頂を通る7日も曇天。
ラストチャンスの9日も週間天気では曇り…。
気まぐれな天気では、今回は無理か…。

ところが、気まぐれな天気はまさに気まぐれでした。
なんと、9日は見事に晴れたのです。

いよいよ次回は、
ISS拡大撮影ミッション(7)「ミッション完了」の
最終回です。おたのしみに~。

つづく

ISS拡大撮影ミッション(7)「ミッション完了」その1

2008年06月12日 | ISS(国際宇宙ステーション)
星出宇宙飛行士が乗るSTS-124ミッションも無事完了し
ISSに日本の有人宇宙船「きぼう」本体がついに設置されました。
おめでとうございます。さすがメイド・イン・ジャパンですね。
防音設備、窓の透明度、外壁の輝き等、各国のアストロノーツが
目を丸くするほどのできばえのようです。

さて、半年にわたって遂行してきた「ISS拡大撮影ミッション」も
おかげさまで無事完了することができました。

そうです。念願の「きぼう本体」が設置されたISSの撮影に
成功いたしました。そこで、今回から数回にわたって、撮影成功の
メイキングーをお送りします。

今回、ISSが見える期間は6月1日から6月10日までです。
その間、天頂付近をISSが通るのは7日と9日の2回のみ…。

天気が良くなかったため、撮影を試みた回数はたったの4回でした。
最初に撮影を試みたのははSTS-124がリフトオフした日、6月1日です。
うまくいけばISSの後を追うSTSも撮影できるかもしれません。

しかし、通過コースは西北西から北北東、高度はわずかに20度ほど…。
よって28mmレンズでの撮影です。21時28分…通過の時間です。
しかし、雲に覆われ星は見えません。とりあえず20秒ほど露出をかけて
撮影です。双眼鏡で探すも、移動する光点は見えません。

何分か後にSTSも通過するので、さらに撮影です。全く見えません。
撮影画像を見ても雲しか写っていないので、帰宅しても画像チェックは
行いませんでした。

6日後のことです。いらない画像を捨てよう思い、念のため
6月1日撮影画像を1枚チェックしてみると……なんと、
かすかに写っていました。ISSが…

2008年6月1日21時27分頃撮影、28mm F5.6 20秒露出

さて、どこに写っているかお分かりでしょうか?

画面の中央を横切る光跡がかすかに見えます。
ISSは通過していました。双眼鏡ではまったく気づきませんでした。
あらためてすべての写真をチェックしましたが、STS-124は
残念ながら写っていませんでした。まーこの雲では当然ですね。

6月2日と3日は天気が悪く撮影は断念…、次のチャンスは
6月4日に訪れました。北極星の下を通るコースで距離は600km
拡大撮影できる距離です。雲はありますがちぎれています。
なんとか撮影できそうです。WHITYDOB30cmを準備して
待機すること数十分…。

「見えた~」雲間からISSがちらちら見えます。
拡大撮影開始です。カシャ、カシャ…  つづく