晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

6月24日20時58分 北天を通過するISS

2010年06月25日 | ISS(国際宇宙ステーション)
まもなくISSの通過時間です。

今日の通過条件を確認しておきましょう。


最大仰角は約70°…、この角度は見かけ上
ほぼ天頂といった感じです。直距離は376km、


通過条件としてはかなりの好条件と言えます。


コースを見ると春の大三角のど真ん中を通るようです。


雲がだいぶ出てきました。高解像度の写真は期待できません。
気流をチェックするために土星を見てみましょう。

はじめは60倍でチェックです。お!…、土星のすぐ北側を
何かが通過していきます。人工衛星です。かなり小さい衛星です。

土星の衛星タイタンと同じくらいの明るさなので、8等級クラスでしょう。
ひょっとしたら何かのデブリかもしれませんね~。

さて、倍率を上げて300倍で気流チェックです。
う~む、良くないです。チラチラと細かい気流があるようです。
透明度も良くないです。というより雲で視程そのものが良くありません。

これでは露出をかなりかけないと写らないでしょう。
シャッタースピードは1/500~1/640位を基準にしましょう。

雲の切れ間では1/800にしてみましょう。

時間です。ISSが見えてきました。ファインダー越しに見る
ISSは輝度が不安定です。雲の厚さが一定ではないようです。


ふう~、全く見えなくなるほどの雲量ではありませんでした。
さて、撮影結果は…、写っていたのは全体の30%くらいでしたが
何枚かはっきり写っているものがありました。

撮影システムはいつもと同じです。

2010.6.24 20:58:20 D90 ISO800 1/640



2010.6.24 20:58:28 D90 ISO800 1/640


2010.6.24 20:58:56 D90 ISO800 1/800

ISSの詳細は写りませんでしたが、今日の天気ではしかたありません。
今日はきぼうと船外プラットホームが意外と良く写りました。光線の
具合が良かったのでしょう。

今週は見える日が何度かあるので、天気の具合を見て、
再度チャレンジすることにしましょう。

月齢12.0

2010年06月24日 | 
今日は天気予報通り、梅雨の晴れ間が広がりました。

気温は27℃を超えて夏日となりましたが、湿度が45%
前後と低かったため、さわやかな一日となりました。

湿度が低いので、日没前からきれいな月が見えていました。

2010.6.24 18:55:27 BORG60 D50ISO200 1/500(トリミング)

空は見事な快晴!と言いたいところですが、薄雲が発生して
います。ここ数日、日没後に曇る傾向があるので油断なりません。

夕食後、外を見ると案の定、雲が出てきました。早めに撮影しましょう。

2010.6.24 20:24:52 BORG60 D50ISO200 1/640(トリミング)

月面上の今日の夜明けはライナーγ(彗星がぶつかった跡らしきもの)
付近のようです。アリスタルコスが白く輝いて見えます。

模様をはっきりさせるために露出を抑えた写真はこちら

2010.6.24 20:24:05 BORG60 D50ISO200 1/1250(トリミング)

今日の写真はすべて色補正なしのオリジナル画像です。
さて、ISS通過時間が近づいてきました。通過は20時58分頃ですが、
北西方向から雲が近づいています。条件はあまり良くないようです。

では、そろそろISS撮影の準備をしましょう。結果は次回のブログで…、

月齢11.0

2010年06月23日 | 
今宵は雲が厚く、月の撮影は無理ですね~、
と思っていたら、22時過ぎにほっこりと月が見えました。

昨日より雲は厚いようですが、撮影してみましょう。

2010.6.23 22:53:23 BORG60 D50ISO400 1/320(トリミング)

う~む、やはりシャープさに欠ける写真ですね。今日の天気では
しかたありません。欠け際がよく見えるように色補正をしてみましょう。

ふむふむ、欠け際が少しだけ見やすくなりました。

今日の月面上の夜明けは、ケプラーではなくアリスタルコスのようです。

仙台では明日から土曜日まで梅雨の晴れ間が続くようです。
好天が続けば26日の部分月食が見られるかもしれませんね。

明日は久々にISSが好条件で縦断していきます。

気流が良ければ解像度の高い写真が撮れるかもしれません。
天気がよいときは、梅雨の晴れ間の拡大撮影に挑戦してみることにしましょう。

月齢10.0

2010年06月22日 | 
暑い暑い、仙台では今日も25℃を越えて夏日となりました。
しか~し、天気はすっきりせず、一日中薄雲が広がっていました。

今日は月見も無理だな~、と思いながら外を見ると…
おっと、薄雲を通して月が見えます。昨日と違って赤い月です。

2010.6.22 19:37:51 BORG60 D50ISO800 1/320(トリミング)

ちょいと色補正をして本来の色(というよりは好みの色)にしてみましょう。

おお、月の模様がはっきりしてきました。今日は虹の入り江に
朝日が差し込んでいるようです。

昨日はコペルニクスが夜明けでした。

こちらは色補正なしのオール天然カラーです。

さて、明日の月齢は11.0です。月面上の夜明けはどこでしょう。
ケプラーあたりでしょうか? 晴れたら撮影してみることにしましょう。

月齢9.0

2010年06月21日 | 
今日は夏至。昼の時間が1年間で一番長い日です。

夕方、雲間から月齢9.0の月がきれいに見えました。

2010.6.21 18:30:50 BORG60 D50 ISO200 1/1000

夏至を過ぎた明日からは昼の時間が少しずつ短くなりますが、日没時刻は
7月上旬まで、ほぼ変わらず推移します。仙台では19時05分頃です。

はて?それでは昼の長さが変わらないのでは?…、と思えますが
日の出時刻が毎日遅くなるので昼の時間は確実に短くなります。

仙台での日の出時刻
6月21日 4時11分
6月22日 4時12分
6月26日 4時13分
6月29日 4時14分
7月 1日 4時15分
7月 3日 4時16分 
7月 5日 4時17分

日没時刻は変わらないのに、日の出時刻は2週間で6分も遅くなります。

さて、外は暗くなってきましたが、月がきれいに見えています。

2010.6.21 19:05:20 BORG60 D50 ISO200 1/500

梅雨の晴れ間は気流が落ち着いているので、透明度さえ良ければ
とてもきれいな月が見られます。梅雨の晴れ間の月見もなかなかですね。

マックノート彗星(C2009/R1)

2010年06月17日 | 彗星
6月16日の夕食後、外に出て空を見ると…
晴れてます!しかも抜群の透明度です。

この好天気は朝まで続くのだろうか?
GPV気象予報で見てみると…、ほひょ!朝まで快晴です! 
こりゃ~、千載一遇のチャンス到来です。即、遠征準備です。

ねらいは、もちろんマックノート彗星です。今日を逃すと
撮影はたぶん無理でしょう。

撮影場所は、近場の泉岳にしましょう。
C/2009 R1の高度はステラナビによると
01時30分 7°
01時45分 9°
02時00分 10°
02時15分 12°
02時16分(薄明開始)
です。撮影可能時間は01時45分から02時15分までの約30分間でしょう。
高度が低いので、かなり厳しい撮影になります。

0時00分に家を出発、0時30分に撮影場所到着。
どひゃ~、車を降りると満天の星空です。天の川が色濃く見えます。
泉岳でこれほどの星を見るのは初めてかもしれません。光害がない
北天を見るとりゅう座がくっきり見えます。簡単にたどれます。
北斗七星は1等星のように明るく見えます。カシオペヤ座も…、お!

カシオペヤ座の前を火球が流れました。いや~得した気分です。
おっと早速準備です。まずはロケハンです。C/2009 R1が登ってくる方向が
開けている場所がいいのですが、よく分かりません。時間がないので即設営です。

スキー場のゲレンデなので足場が悪く、しかも斜面です。石突きの下に大きな石を
置いて見ましたが不安定です。がまんしましょう。

さて、時間です。双眼鏡で探すと…、ありました! しか~し、
驚くほど小さい彗星です。妄想しすぎたのかもしれません。尾も見えません。
もっとも、まだ高度は7°なので、大気減光のせいかもしれません。

導入に苦労しましたが、こちらがC/2009 R1のファーストショットです。

2010.6.17 1:46:04 SE200N NIKON D50 ISO1600 30sec

露出をかけてみましょう。

2010.6.17 1:48:13 SE200N NIKON D50 ISO1600 60sec

さらに露出をかけましょう。

2010.6.17 1:54:36 SE200N NIKON D50 ISO1600 120sec

尾はさらに伸びているようです。構図を調整してコンポジット用
写真を撮影しましょう。露出時間は120秒です。

3枚コンポジットした写真はこちら…、やや極軸がずれたようです。

2010.6.17 1:57~2:02 SE200N NIKON D50 ISO1600 120sec

けっこう尾が伸びているようです。尾が画角からはみ出しています。
この写真の画角は対角が1.62°なのでイオンテイルは2°近くある
のかもしれません。

こちらは反転した写真

ほんのわずかですがダストテイルが下に伸びているのが分かります。

撮影時間はあっという間に過ぎて時刻は2時15分です。薄明開始時刻ピッタリに
ホトトギスが鳴き始めました。そのほか鳥の声も聞こえます。そろそろ撮影終了です。

最後にダーク補正用の写真を撮りましょう。撮影中、ひまなので空を見ると…、
ほひょ、何かが光りました。閃光衛星? お、また光った!閃光衛星です。
双眼鏡で見ると5~6等級の人工衛星が数秒おきにフラッシュしていました。

さて、ダーク補正用写真撮影も終わりましたので、撤収して帰りましょう。
彗星の尾がもっと立派だったら、6月27日の夕方、西の空で撮影に挑戦
する予定でしたが、よほど大化けしないかぎり西の空での撮影は無理でしょう。

しかし、突発的なバーストの可能性もあるので推移を見守ることにしましょう。

梅雨の晴れ間の五日月

2010年06月16日 | 青空の中の月
今日は朝から土砂降りの雨だったのだが…、
午後には夏を思わせる太陽が照ってきました。

夕方には細い月が西の空に見えました。今日は五日月です。

2010.6.16 19:00:37 BORG60 D50 ISO200 1/125(トリミング)

ほひょ、クレーターがよく見えます。今日は透明度がいいようです。
梅雨前線が南下したので大陸から乾いた空気が入ってきているのでしょう。

2010.6.16 19:11:35 BORG60 D50 ISO200 1/160(トリミング)

金星もギラギラ輝いています。

2010.6.16 20:00:39 D50 ISO800 f38mm F9.0 6sec(トリミング)

風が強いので星は瞬いていますが、暗い星まで見えています。

2010.6.16 20:04:09 D50 ISO800 f18mm F4.0 6sec

薄明終了まで、まだ1時間もあるのに北斗七星の周りには
こぐま座とりゅう座の星がたくさん見えていました。
週間予報によると、明日以降は曇り/雨の天気に戻るようです。

東北南部・梅雨入り

2010年06月14日 | お天気
気象庁は6月14日「関東甲信地方と東北南部は梅雨入りしたと見られる」と発表しました。
関東甲信地方は平年より6日遅く、東北南部は平年より4日遅い梅雨入りです。

梅雨入りしたので仙台では、これからしばらく雲の底を見続ける日が続きます。
昨年は結局、梅雨明けが発表されませんでしたが、今年はどうでしょうか?

ここ数年、梅雨明けが8月にずれ込むことが多く、梅雨明けが発表されないことも
しばしばです。昔は7月下旬には必ず梅雨明けしていたように思うのですが…

う~む、記憶は当てにならないので気象庁のデータで確かめてみましょう。
まずは最近のデータ、1980年から2009年までを見てみましょう。


ほほう、1990年以降梅雨明けが発表されなかった年が4回もあります。
2005年以降は梅雨明けがすべて8月になってからです。では、次に
1951年から1979年まで見てみましょう。これ以前のデータはありません。


どひゃ~、梅雨明けはすべて7月です。
やはり最近の気候は異常なのですかね~。

庭の望遠鏡の稼働率も低くなるシーズンです。

雨対策はばっちりです。鏡筒とバランスウェイトを外してビニール袋をかぶせ、
その上から防水効果、耐紫外線効果のあるタイヤラックカバーを
かぶせて完成です。

タイヤラックカバーは生地が厚く、値段も安いので(実売価格:¥1,980)
重宝しています。ちょっと見は、大きなてるてる坊主のようです。

さて、今年もニイニイゼミの初鳴きで梅雨明け予想をしてみることにしましょう。→blog
関連ブログ「梅雨明け!」→blog「ご当地限定・梅雨明け発表予想!」→blog

あれ?過去ブログを見るとニイニイゼミ梅雨明け予報は…、当たってない!?
さて、今年はどうなるか?ニイニイゼミ君頼みますよ!

WELCOME HOME, HAYABUSA

2010年06月14日 | 宇宙開発
はやぶさが帰ってきた!
可能性としてはかなり難しいのでは…、と思っていた
はやぶさが、ほんとうに帰ってきた! 感無量である。

はやぶさの帰還をライブ中継した和歌山大学には感謝の言葉
を述べたい。アクセスが集中してリアルタイムで見ることは
できなかったが、録画放送を直後に見ることができた。

Hayabusa's re-entry in Australia → YouTube
尾久土教授とスタッフ(学生?)の声がまたいい!
心のこもった「おかえり~」の言葉には感激した!
日本人にとってはNASAが撮影したビデオより感動する映像である。

さて、そのNASAですが、さすがプロ集団です。映像も写真も
すばらしい物ばかりです。

Screen shots from the full resolution CCO team video

Credit: Image NASA

Credit: Image NASA
1st video 「Hayabusa Spacecraft Reentry」 → YouTube

Low resolution images from the video

Credit: Image NASA

Credit: Image NASA

Credit: Image NASA
2nd video 「NASA Team Captures Hayabusa Spacecraft Reentry」→YouTube

その他の動画
「Hayabusa Returns To Earth (Japanese Space Probe) - Footage 」→YouTube
「probe crashes to earth. 」→YouTube
NHK Hayabusa Re-Entry News(1:27)→YouTube
Hayabusa Space Probe Ship Re-entry (HD) (0:45)→YouTube


はやぶさ いよいよ帰還!

2010年06月12日 | 宇宙開発

SETIの科学者でNASAのエイムズ研究センターのPeter
Jenniskens氏が率いる国際チームは、ダグラス DC-8を使って
雲の上から「はやぶさ」のRe-Entryを撮影するプロジェクトを
オーストラリアの現地で順調に進めているようです。


こちらは出発前の準備の様子。→YouTube

今回のプロジェクトチームメンバーはこちら→Web

今回のチームリーダーのピーター・ジェニスケンズ博士と言えば、そうです。
小惑星2008TC3が落下した時に最初に隕石を発見した方です。

詳しくは「ついに発見!スーダン隕石!!」をご覧下さい。→blog

ピーター・ジェニスケンズ博士は、大気圏通過による熱変成を受けてはいるが、
2008TC3という小惑星番号の着いた小惑星を人類が初めて手にした
歴史的瞬間に居合わせた人です。

そして今回は、もし成功すれば、熱変成を受けていないレアの
小惑星を人類が手にする瞬間に立ち会うことになります。

歴史的瞬間にこの人ありですね。


さて、今回の観測に使うDC-8 airborne laboratoryはDryden
Aircraft Operations Facility が所有する空飛ぶ天文観測所です。

一番奥は747 Shuttle Carrier Aircraft、その手前がDC-8 airborne laboratory、
奥の小さな飛行機はER-2 high-altitude aircraft、一番手前はSOFIAです。

このDC-8は過去にも Re-Entry の観測に使われています。→web
ATV落下の時に撮影していた飛行機もこのDC-8です。→blog


このチームは様々なRe-Entry を撮影していますが、
その中でも2006年1月に撮影された『スターダスト』Re-Entryは
大気圏突入速度が「はやぶさ」に近いので、「はやぶさ」も
このRe-Entryのビデオのような状態で突入すると考えられています。→VIDEO

The re-entry of the Stardust sample return capsule (January 2006).

Credit: Image NASA (M. Taylor, Utah State University)

ただし、「はやぶさ」の場合は本体も一緒に突入するため
2つの火球が見られるのではないかと推測されています。



世界が注目する「はやぶさ」の帰還まで、あと1日…

Credit: Image courtesy of NASA/JPL-Caltech.

帰還の様子はHAYABUSA RE-ENTRY MACでライブ中継をします。

Credit: Image (c) JAXA, Illustrated by A. Ikeshita

こちらのWebにあります。 →Web

Credit: Image courtesy of NASA/JPL-Caltech

ライブ中継を見て、我々も歴史的瞬間に立ち会いましょう!