晴れ時々スターウォッチング

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三日月と金星、木星の接近 2/22

2023年02月23日 | 
2/22の三日月と金星、木星の接近観望記録です。

 観望を始めたのは午後2時過ぎ… ここ最近、日没後は奥羽山脈越えの雪雲で西の空が見えないことが多いので、月高度が高いうちに見つけて撮影するという作戦です。

 …とは言っても青空の中の三日月はそう簡単には見つかりません。しかも今日の三日月は月齢2.1なのでかなり細めです。双眼鏡で探すこと10分… やっと見つかりました。

 ふむ、想像してたより明るく見えるので望遠レンズの手持ちで撮影できそうです。で、焦点距離600mmで月を探しましたが、う~む、そう簡単には写野に入りませんね~。

 と思った直後に写野に飛び込んできたのは… 白い球状の物体です。おっ、これは今話題のあれか~? またしてもやって来たのか~? と思ったのですが、よく見たら金星でした~。 

2023/2/22 14h55m47s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO200 F10 1/400sec

 いや~、金星ってこんなに明るいんですね~。立体的な球体に見える感じもするのですが、それは思い込みのようです。さて、金星が見つかったということはその左下に三日月があるはずなので…

 とカメラを下に向けたとき、ブロロロ…と力強いプロペラ機の音が、 おっ、これは軍用機だ~と体が勝手に反応して撮影した画像がこちら… なんと、P3Cオライオンです! 海上自衛隊の哨戒機ですね~。

2023/2/22 15h02m47s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO200 F8 1/400sec

…と、なかなか三日月にたどり着けませんでしたが、ここからは三脚にカメラを載せて本格的に撮影開始です。青空の中の三日月はコントラストが低いですね。金星の輝度の高さが分かります。(photo

15h25m26s D810A f600mm ISO200 F10 1/640sec+0.7段(トリミング)

 本日の日没は17時22分。日没直後のビーナスベルトの中で輝く三日月と金星はまさにフォトジェニックです。(photo

17h30m58s D810A f600mm ISO640 F7.1 1/640sec -0.3段


 木星も輝き始めました。-2等級の木星は透明度が良ければ日没直前から肉眼で見ることができます。さあ、ここからは空の色が刻一刻と変わっていきます。マジックアワーで輝く宵の明星・真夜中の明星・三日月の競演天体ショーの始まりです。(photo

17h33m38s D810A f150mm ISO640 F7.1 1/80sec


 残念ながら高度が低くなるにつれて雲が通過する時間が多くなりました。雲間を待っての撮影です。この時期はほぼ毎日がこのような天気なのでむしろ今日は良く見えているほうですね。(photo

17h49m45s D810A f150mm ISO800 F5 1/5sec

 こちらは雲間を待ってやっと撮れた写真です。(photo

17h54m55s D810A f500mm ISO800 F6 1/25sec

 写真ではそれほど感じませんが、この時が肉眼で見て一番きれいに感じました。やはり金星と木星と並ぶ細月は月と惑星の接近の中ではダントツできれいですね。圧巻の美しさがあります。(photo

17h55m48s D810A f155mm ISO800 F5.6 1/8sec


 こちらが本日のラストショット。(photo

17h59m51s D810A f165mm ISO800 F5 1/8sec

 この後は雪雲に隠されて三天体が同時に姿を現すことはありませんでした。昨日の月齢1.1の月は見ることができなかったので今日は見られてラッキーでした。

 さて、次回の「月と惑星の接近」は3月23日です。やや離れていますが金星と木星の間に二日月が入ります。春霞の中でやさしく輝く月と二大惑星の接近ですので趣のある星景になりますね。

〈関連ブログ〉
2023年見たい天体現象「月と惑星の接近(1月~6月編)」
2023年見たい天体現象「月と惑星の接近(7月~12月編)」