晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

月齢21.5

2010年09月29日 | 青空の中の月
今日の朝、月齢21.5の月がきれいに見えました。

2010.9.29 07:10:02 BORG60 D90 1/1600 トリミング レベル調整

撮影時の月のデータ
月齢:20.5 視直径:31.1' 輝面比:0.73
赤経:04h21m59.3s 赤緯:+23゜43'32" (J2000)
赤経:04h18m59.0s 赤緯:+23゜36'31" (B1950)
赤経:04h22m39.9s 赤緯:+23゜45'07" (視位置)
黄経: 67゜49'08" 黄緯:+02゜10'02"
銀経:172゜53'24" 銀緯:-18゜06'31"
方位: 89.418゜ 高度: 41.235゜
出20:37 南中03:23 没11:03
測心距離: 38.44万km 地心距離: 38.86万km
中央経度: -6.4゜ 中央緯度: -3.2゜

月の地軸の傾きは1.5°なので月面での太陽高度は
年間を通してほとんど変わらないはずですが、

今日の月は北極より南極の方にたくさん太陽光が
当たっているようです。

P.S.T.の3つのフィルター

2010年09月28日 | 観測グッズ
Hα太陽望遠鏡P.S.T.には3つのフィルターが装着されています。


1.ERF(エネルギー遮断フィルタ)

P.S.T.は、低コスト化のために、ERF(エネルギー遮断フィルタ)は、
対物レンズ表面に直接コーティングすることで済ませています。

2.メインフィルタとなるエタロンフィルター

P.S.T.の場合、エタロンフィルターは対物レンズ前面ではなく
光路中に置かれているため直接見ることはできません。

鏡筒の付け根にあるティルトダイヤルでエタロンフィルターの
傾斜調整ができるので、この付近にあるものと思われます。

3.ブロッキングフィルター

ブロッキングフィルタ(BF5相当)は接眼部にあります。

それぞれどんな働きをするのでしょうか?

KYOEIのホームページに詳しい説明がありましたのでメモさせてもらいましょう。
● コロナドフィルターの構造
---------------------------------------
コロナドαフィルターのメインフィルターはエアースペース・エタロンタイプです。このタイプはフィルター基盤に無膨張素材を使うことができるため、温度的にきわめて安定しています。その反面、入射光束の角度制限が厳しく、収束光束中に挿入するのは現実的ではありません。そのため、ASP-60、AS1-90は対物レンズの前方に設置し太陽の視直径による±0.25°の偏角で入射させ、Helios 1では発散系を挿入することで主光線をコリメートしてメインフィルターに入射させています。メインフィルターの後方に挿入するブロッキングフィルターとのコンビネーションで、メインフィルターの副透過波長を完全にカットし、Hαラインのみ透過できるようになります。メインフィルターは完全にリジットな状態で固定されているため、視野全面が均一なHαラインになるメリットがあります。

● エタロンとは?
---------------------------------
構造的には、2面の高反射フィルターを向きあわせに配したものです。これを一般的に「エタロン」と呼び、その原理はファブリ・ペロー干渉計です。
エタロンの中を白色光の平行光線が通過しようとしてもそのほとんどがコーティング面により反射されますが、2つのコーティング面の間隔を任意の入射光波長の1/2の整数倍にすれば、特定波長域の光線はエタロンを完全に透過します。コロナドフィルターはHα線のみを効果的に透過するよう設計されています。エタロンの透過波長幅が可能な限り狭く、付属の「ブロッキングフィルター」によって副次的透過波長を完全にカットすれば、Hα線だけを透過するエタロンシステムが実現します。
エタロンは、実現できうる精度の限界が要求される光学構造です。必要な波長だけを透過し、高い透過率を実現するためには、フィルターの平行精度(平面精度)を1/100波長(λ/100)より高めなければなりません。物理的にはパーフェクトな平面に比較した誤差を0.0000002インチ未満に抑えることが必要なのです。

上は、超狭域Hαフィルターの透過帯域を表したグラフです。グラフでは副透過波長域を伴うエタロンからHα線のピークだけを取り出すブロッキングフィルターの役割がよく判ると思います。
エネルギー遮断フィルター(E.R.F)は、エタロンに入射する波長域を制限し、望遠鏡内部が必要以上に高温になるのを防ぐ効果を第一に、ブロッキングフィルターの短・長波長域のリークをカットする働きも併せて持っています。3000nmに至る領域までの赤外カットの役割もあり、これは特に安全面からの配慮です。

さらに詳しい元記事はこちら→kyoei

さて、このエタロンフィルターは宇宙空間でも耐えられるほどの
高い耐久性を持っているそうですが、ERFとブロッキングフィルター
の耐久性は著しく悪いようです。

実際、P.S.T.のユーザーから
「最初はよく見えるけど、2~3年で見えなくなるよ。」
という話を聞いたことがあります。

ERFは紫外線やけをおこすと、コーティングがまだらに
なってしまうようです。

上記のグラフにあるようにERFは700nm~3μmまでの赤外域
と630nm~遠紫外域までの波長を完全にカットします。
ERFの効果がなくなることは非常に危険です。

そこで、紫外線やけを防ぐために…

対物側にケンコーL41/UVカットフィルターを装着しました。

ブロッキングフィルターは湿度変化と温度変化に弱いそうなので

付属の接眼部キャップをきっちりはめ込んで、

外気になるべく触れない状態にして、ドライボックス保管です。

これで保管はバッチリです。あとはなるべく使わないようにすれば完璧ですね。(笑)

Sun Spot 1109

2010年09月27日 | 太陽
台風一過の日曜日は朝から見事な快晴!
…と言いたいところですが雲量は6~7です。

しか~し、太陽は顔を出しているので、
P.S.T.のファーストライト&黒点の撮影会決行です。

ではP.S.T.を太陽に向けてみることにしましょう。

ふむふむ、このP.S.T.はなかなか良く見えます。
付属のアイピースはそこそこ見えますがK20mmで見る
太陽はかなり小さいですねぇ~。

いろいろと試してみましたが、カサイのHC-Or12mmが
一番よく見えるような気がします。

ピントをじっくり合わせるとダークフィラメントも見えます。黒点の
まわりは磁力線のようになっているのも分かります。

コントラスト調整ダイヤルを左に回すと右端にあるプロミネンスが
よく見えるようになります。なかなかいい感じですね。

ではファーストライトはこのくらいにして黒点の撮影を始めましょう。
奥の望遠鏡が白色光用の6cm屈折です。(アストロ光学 F20)

これは小学4年生の時に買ってもらった望遠鏡ですが現役です。(笑)

Sun Spot 1109

2010.9.26 12:38 D60mm f1200mm アストロフィルター(ND5)
ToUcamProⅡ 1/1000 15fps 60sec 752frames

さて、P.S.T.ですが、屋外ではパソコンのモニターがよく見えないので
ピントあわせがうまくいかず、撮影は失敗しました。

直焦点での画角を確認できたことが唯一の収穫ですね。

P.S.T.での撮影はもう少し工夫が必要です。さらにテストを
重ねていくことにしましょう。


クレーター「アサダ」

2010年09月26日 | 
クレーター「アサダ」は「危機の海」と「静かの海」
の間にある直径12kmの小さなクレーターです。

その小ささから欠け際にある時でないと、見ることも
写真に撮ることも難しいクレーターです。

月齢4と月齢17が観察に適した月齢ですが、月齢4は
月没の時刻が早いため写真撮影はかなり難しくなります。

よって、チャンスは月齢17の月ということになります。

クレーター「アサダ」の位置を確認しましょう。

2010.9.26 0:11:36 SE200N NIKON D90 ISO200 1/3200

場所は「静の海」のへりの部分、山際にあります。

上記写真をトリミング

では、ここでカメラをToUcam ProⅡにチェンジして拡大撮影
に挑戦です。今日はシーイングが最悪ですが頑張りましょう。

シャッタースピードは1/100 露出時間は60秒、フレームレートは15です。
う~む、予想をはるかに下回るシーイングです。巨大地震が
起きているように見えます。

ふう、何とか撮影することが出来ました。

これが、クレーター「アサダ」です。

2010.9.25 23:22 SE200N ToUcamProⅡ 1/100 60sec

麻田剛立は日本近代天文学の先駆者、江戸時代に活躍した
天文学者です。1778年に日本で最古と言われる月面観測図を
描いた人として知られています。

その時の望遠鏡は当時ではめずらしい鏡仕立ての望遠鏡、
反射望遠鏡だったそうです。

幼少の頃から神童と呼ばれた麻田剛立のエピソードは
その才能ぶりを良く表しています。

5歳の時、縁側に座って床板にうつる軒先の影を見て
その移動から、太陽が動いていることを発見して、

さらに影は太陽の反対側に出来ること、影が生き物の
ように動いていくことを発見し、竹の棒を立てて1日中
観察したそうです。

2~3日後、縁側に入り込む軒先の影が短くなっている
ことに気づき、1年間観察して「太陽は1年中同じところ
をまわっているのではない」ことを発見したそうです。

これらのエピソードだけでも驚きですが、麻田剛立の歩んだ
人生を見ると、その天才ぶりもさることながら、これほどまで
に天文に情熱を注いだ剛立の生き方に感動を覚えました。

麻田剛立の人生については、くもん出版から出ている
「月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立」で
読むことができます。

9月25日の木星

2010年09月26日 | 木星
中心気圧955hpaという猛烈な勢力を維持したまま
三陸沖を北上した台風12号…、

日本列島には影響がほとんどなかったようですが、
もう少し西よりのコースを通って上陸していたら
未曾有の被害が出ていたことでしょう。

さて予想以上に足早に通り過ぎた台風のおかげで
仙台では夕方から雲の切れ間に青空が見え始め…、

宵の口には雲ひとつない快星となりました。しかも
すこぶる透明度が良いようです。月明かりの中でも
たくさんの星が見えています。

南の空では木星が「お~い、撮影をしないのか~い」と
言わんばかりの明るさで輝いています。

9月22日の衝は天気が悪く木星の撮影ができなかったので、
今宵は久々に木星撮影会を開催することにしましょう。

…と言っても、さすがに台風一過の空はまだ落ち着いていません。
望遠鏡で見た木星はぶよ~ん、ぶよ~んと揺れてじっとしていません。

撮影はしましたが、シーイングがあまりにもひどすぎるので拡大率を
下げての撮影です。露出は90秒、良画像をレジスタックスしても模様は
ほとんど出ませんでした。トホホ…です。

意地と執念で処理した画像はこちら、データ改ざんはしてません。

2010.9.25 22:57 SE200N ToUcam ProⅡ 15fps 90sec 600frames

すぐそばに見えたガリレオ衛星の露出が適正になるように
調整したため、やや木星が明るくなりすぎています。

「イオ・ガニメデ・エウロパと木星」

データは上記写真と同じ

さて、木星の撮影会はそろそろ終わりにしましょう。
月が撮影可能な位置に昇ってきました。望遠鏡を月に
むけることにしましょう。今日の月齢は17.1です。

今日はクレーター「アサダ」を撮影できるかもしれません。

日本人の名前がついたクレーターは7~8個ありますが、表側に
あって、はっきり見ることができるのは「アサダ」だけです。

早速、撮影に挑戦してみましょう。

つづく…

Santander fireball

2010年09月25日 | 隕石・小惑星
中南米コロンビアで大火球が目撃されたのは
9月5日の日曜日、現地時間の午後3時15分頃…、

多くの人がこの大火球の目撃者となった。

現地ニュース映像はこちら→news

現地の情報をまとめると
当初、この火球は隕石の落下ではなく8月31日にISSから
アンドックしたロシアのプログレス貨物船M0-6の大気圏突入では
ないかと思われた。

また、飛行機の墜落という可能性も否定できないため
翌日、1000人を超す調査員と警察によるヘリコプター
捜索をしたが、飛行機等の墜落現場及び隕石の落下地点
等は確認できなかった。

翌日、この火球は人工衛星の落下や飛行機の墜落ではなく
隕石の落下による大火球だと結論づけられた。

〈補足説明〉
この火球の目撃者は多く、大きな衝撃音も聞いているため
隕石の落下に間違いはないと思います。

人工衛星の落下が昼間目撃されることはきわめてまれで、
ソ連のミールが落下した時のビデオの映像でも分かるように
衛星の落下は必ず分解して粉々に砕けるため、今回の写真
を見ても明らかに衛星落下ではないことが分かります。

もし、この写真が本物だとしたら隕石落下を伴う大火球で
あった可能性がかなり高いと思われます。しかし、隕石を
見つけるためには軌道を正確に特定する必要があるので
発見はかなりむずかしいでしょう。

秋は火球目撃情報が増える時期です。そろそろ日本でも
隕石落下の報告があってもいいのですがね~。

New Mexico Fireball

2010年09月24日 | 隕石・小惑星
9月21日の夜(09:01pm MDT)ニューメキシコ州からテキサス州の西部にかけて
長経路の火球が目撃されたようです。

以下9月22日付spaceweather.com の記事より

昨夜、午後9時01分、ニューメキシコ州からテキサス州西部にかけて
大きな火球が空を横切る様子が目撃された。

「我々は、―たぶんその火球が流れた時間だと思うが―、突如
アナウンスルームの電話が鳴り続けたため、その対応に追われる羽目に
なった。」とアルパカーキのKOAT.TVのピーターは述べています。

サンタフェにある屋外全天カメラはその一部始終を捉えていました。
火球の動画はこちら→New Mexico Fireball

「その火球は満月とほぼ同じ明るさで、なんと23秒かけて空を
横切っていきました。」カメラのオペレーターであるトーマス・アッシュクラフトは
さらにこう述べています。「この火球は大きな衝撃音を伴っていました。
それは雷鳴と聞き間違えるほどの音で、多分、家の中にいてもはっきり
聞こえるほどの音だったと思います。」

この火球のもととなった小惑星は、どうやらツインズだったようです。
アマリロ在住のマシューさんは目撃した様子を次のように報告しています。

「午後10時05分CDT、私と妻は西の空から近づいてくる動きの遅い
火球を目撃しました。」その数分後2番目の火球が現れたようです。

「最初の火球を目撃してから7分~8分後、私たちはアマリロ上空で
ほぼ同じ経路に流れる火球を目撃しました。それはまぶしい白色で、
スパークを散らしながら落ちていきました。」

米国宇宙軍はこの時間、衛星の落下及びスペースデブリの落下は
なかったと報告しています。この火球はごくふつうの隕石(2個)が
大気圏中で崩壊した現象だったと思われます。


〈補足説明〉
たしかにビデオを見ると尋常でない長さの火球と言えます。
地球の大気をかすめるグレージングに近い角度での進入だったのかも
しれません。衝撃音が聞こえたことから隕石の落下も考えられます。
今後の続報を待ちましょう。

速報:コロンビアでは真っ昼間に大火球が目撃されたようです。

その詳細は次回のブログで…

Hα太陽望遠鏡P.S.T

2010年09月23日 | 観測グッズ
円高に便乗して注文中だったP.S.Tが本日届いた…。

注文先はアメリカの「Hands on Optics」、ネット通販です。
このお店は日本からも注文できるSHOPです。

P.S.Tの値段は$499(本体のみ)送料が$35で合計$534、
注文時のレートで金額は日本円で¥46,015でした。

今回の購入は海外からの個人輸入に該当するので関税の対象
となります。受け取り時の国際郵便課税通知書を見ると…、

関税 ¥25,164 基本FREE
消費税 ¥1,000(¥25,164-4.00%)
地方消費税 ¥250(¥1,000-25.00%)
納付すべき税額の合計 ¥1,200(消費税・地方消費税)

そのほかに通関料が¥200で、合計¥1,400を支払いました。

早速、開封してみましょう。

中には本体の箱が入っています。さらに開けると…

ありました。望遠鏡本体とアイピースです。

本体は予想以上に重く、重量感があります。

早速、太陽を覗いてみたいところですが…

本日、仙台は1日中強い雨…

しかも、気温は14℃、

なんでも11月上旬並みの寒さだそうです。
P.S.Tのファーストライトは明日以降ですね。

ロボノート2(Robonaut2)

2010年09月16日 | 宇宙開発
人類が宇宙へ送る最初のヒューマノイド型ロボット宇宙飛行士

その名も「ロボノート2(Robonaut2)」…、

とても興味があるのでまとめておこう。

〈Robonaut2 Fact Sheet〉 より要約
「すでに15の国を越す約200人のアストロノーツがISSを訪れているが
いまだかつて人間以外のアストロノーツがISSを訪れた事はない。

ロボノート2は最新式のロボット・アストロノーツである。R2はSTS-133ミッションで
ディスカバリーによってISSへと打ち上げられる。これは人類が宇宙へ送る最初の
ヒューマノイド型ロボット宇宙飛行士である。もっとも最初の重要な仕事は宇宙に
おいてロボノート2が正常に機能するかをテストすることである。将来的には、さらに
開発を進めて船外活動の補助及び修繕作業や科学的な実験を行う予定である。

R2はレオナルド・パーマネント・マルチパーパス・モジュールに補給品とともに
パッキングされてISSへのユニティー・ノードへ結合される。到着後、R2は
デスティニィーに移され様々な動作確認及び実験を行うことになる。
R2が地球へ戻ることはない。

「レオナルド」(多目的補給モジュール1)はイタリア宇宙機関(ASI)が、
スペースシャトルによる輸送用に設計・開発した3基の多目的補給モジュール
(Multi-Purpose Logistics Modules: MPLM)のうちのひとつ。
MPLMは、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運搬するための再利用型与圧モジュールで、
「レオナルド」の他に「ラファエロ」「ドナテロ」がある。
レオナルドのISSへの打上げは7回目、レオナルドは今回のSTS-133(ULF5)ミッションで
PMM(Permanent Multipurpose Module)という名称でISSに恒久的に取り付けられ、
ISSの保管庫として使われる。」

〈管理人補足説明〉
ロボノート2(Robonaut2)はゼネラル・モータース(GM)とNASAが共同開発した
宇宙飛行士支援ロボットである。無重力で活動するため体は上半身のみとなっている。
ちなみに、R1は自律歩行式の完全ヒューマノイド型ロボットであった。

このロボノート2…、なかなかの優れものです。

ロボノート2のプロモーションビデオはこちら→video

その繊細な動きはHONDAのASIMOくんもビックリするほど…、
特に手の動きは、折り紙を折ることができるのでは…と思わせるほどです。

STS-133クルーと初顔合わせのR2、ちょっと緊張気味…!?

ロボノート2は他の宇宙飛行士より一足早くSTS-133に搭乗完了です。
(正確にはSTS-133に積まれるPMMに乗船完了ですね…)

「がんばってきます!」と地上スタッフに挨拶をするR2

手に保護グローブをはめて、いよいよパッキングです。

R2の指定席、Permanent Multipurpose Moduleに搭乗です。

パッキング完了!あとはリフトオフを待つのみです。


R2を乗せるディスカバリーの打ち上げ準備は順調に進んでいます。

打ち上げはアメリカ東部夏時間11月1日16時40分、日本時間
の11月2日5時40分に予定されています。

Near Earth Asteroids

2010年09月09日 | 隕石・小惑星
9月8日、直径9mと直径16mの小惑星が
地球のすぐそばを相次いで通り過ぎた。

小惑星が月軌道の内側を通過することは特にめずらしいこと
ではないが、短時間の間に相次いで地球近傍を通過する
小惑星が発見されるのは、めずらしいことである。

小惑星「2010RF12」の最接近距離は地球から79,000kmの地点、
小惑星「2010RX30」は248,000kmの地点であった。


2010RF12は下図の軌道で分かるように南半球側から近づき南極大陸
の上空79,000kmの地点をかすめて北半球側へフライバイして行った。

2010RX30は北半球側を直線的に通過し、日本の南海上空、
248,000kmの地点を9月8日18時51分(日本時間)に通過した。

アメリカ空軍の偵察衛星によると10m級の小惑星は平均すると
1.5ヶ月に1回の割合で地球に衝突しているそうです。なにしろ
10m級の小惑星は月軌道の内側を毎日通過しているらしいので…。

10m級の小惑星の絶対等級は27等級前後なので、大型の望遠鏡を
使ってもそう簡単には見つかりません。地球近傍を通過直後に発見
されることは多いが、今回のように通過前に見つかるのは希なこと
のようです。

毎年、9月から11月にかけて小惑星が地球に近づく傾向があります。
隕石落下や大火球の目撃も多くなる時期ですの要チェックですね。


~資料~

最近月軌道の内側を通過した小惑星
2008VM 2008.11.03. 4m. 38,000km
2009CC2 2009.02.02. 12m. 190,000km
2009DD45 2009.03.02. 35m. 72,000km
2009EW 2009.03.06. 23m. 342,000km
2009FH 2009.03.18. 21m. 76,000km
2009KR21 2009.06.01. 21m. 266,000km
2009TM8 2009.10.17. 17m. 342,000km
2008UM1 2009.10.22. 2m. 76,000km
2009VA 2009.11.06. 6m. 14,000km
2010RF12 2010.09.08. 9m. 79,000km
2010RX30 2010.09.08. 16m 248,000km

最近地球に衝突した小惑星
2008TC3 2008.10.07. 推定直径3m(TNT 1.1-2.1kt) 5-10/Year 
Alberta大火球 2008.11.20. 推定直径1m(TNT 0.1-0.3kt) mass10t 
Sulawesi大火球  2009.10.08. 推定直径10m(TNT 50kt) 0.1/Year 

関連ブログ→地球をかすめる小惑星