晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

2/26のルーリン彗星

2009年02月28日 | 彗星
2月26日の続き…

月齢1.3の月が見えなくなる頃…

空の色がどんどん変わり、薄明がいっきに進んでいきます。

振り向くとそこには、もう冬の大三角が見えています。

空は雲一つない快星…、星見には最高の空です。

南の空を見ると冬の星座が競うように輝いています。

いや~きれいですね。2時間ほど待てばルーリン彗星の撮影もできます。

天気は良さそうなので車の中で暖をとりながら待つことにしましょう。
といっても、撮影をするなら極軸合わせをしなければなりません。
ふう、完了です。極軸合わせの後はカメラテストです。

M42がきれいに見えているので、そちらに望遠鏡を向けて…

18時48分120秒露出 2枚合成

さて、東の空にはしし座が見えています。
ルーリンはどうでしょうか?
ふむふむ、双眼鏡ではすぐに見つかりました。
近くにしし座の前足の星があるので見つけやすいですね。
さて肉眼ではどうでしょう。あー、かすかに見えます。
もわっとした感じに見えます。この地点のソラノクラサは
19.78等級ですので、このくらいの暗さだと見えるようです。

しかしこの地点、脇の農道を頻繁に車が通るところなので
長時間露出は難しい場所なのです。やっとこさ撮った写真が
これです。車の光を遮るために一瞬望遠鏡に触れてしまい、
星が流れています。トホホ…。


2009年2月26日20時04分 SE200N D50 120sec

さて、これからは月が明るくなるのでルーリン彗星ウォッチングを
楽しめるのは、あと2~3日でしょうか。とくに大化けすることは
なかった彗星ですが、久しぶりの肉眼彗星ですので十分楽しめましたね。
めでたし、めでたし。

〈訂正〉月齢1.1→月齢1.3

2009年02月27日 | 
う~ん…、何かおかしい?

天文年間の2月のページにある新月時刻は2月25日15時13分、
この時刻をもとに計算すると2月26日日没時の月齢は1.1…
しか~し、2月26日21時月齢は1.4となっている。逆算すると
2月26日日没時の月齢は1.3…、あわないですね~。なぜだろう?

う~ん、ほひゃ、そーか、な~るほど…、わかりました。
2月26日に撮影した月は月齢1.1ではありません。月齢1.3です。

天文年鑑の新月時刻に間違いがありました。
正しい新月時刻は10時35分です。(天文観測年表2009より)

15時13分は26日の月が赤道を通過する時間です。
よく見ると2月25日の新月時刻だけ太字になっていません。
編集でミスがあったようですね。

〈正誤表〉
20ページ
〈誤〉25水0.4 15時13分●新月
   26木1.4 10時35分月が赤道を通過
〈正〉25水0.4 10時35分●新月
   26木1.4 15時13分月が赤道を通過

いや~、すっきりです。ですから昨日のファーストショットの
月齢は新月から31時間8分(月齢1.3)でした。

では、あらためまして月齢1.3の写真を一枚…

2009年2月26日18時04分 SE200N 直焦点 D70 ISO400 1sec

月齢1.1

2009年02月26日 | 
2月26日は月齢1の月が見える日…
昼間の天気は雲が多く透明度も良くないが、夕方からは晴れるらしい…

ということで月齢1のお月さま撮影ミッション決行です。
撮影地は西の空がとにかく広い、とある星見ポイントです。

今日の日没は17時30分頃、金星はすでに見えているのですが月は見えず…、
双眼鏡で探すも全く見えません。月があるはずの場所を見ること10分、
ふひゃ~、ありました!今まで見たことのない細さです。

いそげ~、望遠鏡のファインダーで即導入です。
ピン合わせは金星で済ませてあります。

とりあえずの一枚…

2009年2月26日17時43分 SE200N 直焦点 D50 ISO200 1/40

この時の正確な月齢は、新月が25日の15時13分なので…
月齢26時間30分(月齢1.1)です。
空が明るいので、まだ肉眼では見えません。待つこと数分…

ここからが、まさに絶景でした。茜色から群青色へと変わっていく
空のグラデーションの中で輝く金星と細い細い月…、
言葉では表すことのできない美しさでした。
この美しさ、写真では表れていませんが撮影風景を一枚…

2009年2月26日 18時05分06秒 f22mm 1sec F4
この時の月の高度は6.6°です。望遠鏡がほぼ水平を向いています。


2009年2月26日17時48分 SE200N 直焦点 D70 ISO200 1/10

月が見えていた時間はわずかに35分間…、
その間にも月齢はどんどん増えていきます。

2009年2月26日18時16分 SE200N 直焦点 D70 ISO400 10sec
この写真がラストショット、この時の高度が4.6°です。
この後、雲にかくれて見えなくなりました。
いや~、きれいでした。月齢1の月を見るチャンスはもう一度あります。
4月26日です。条件は今日よりちょっといいかも…、
天気が良かったら再度、チャレンジしてみることにしましょう。

この後、ついでにルーリン彗星の撮影もしました。
その様子は、またの機会に~。

2/22のルーリン彗星

2009年02月23日 | 彗星
2/22に撮影したルーリン彗星を再度画像処理してみました。

ステライメージVer.6でRAW画像をベイヤー配列で読み込み。
読み込み時にダーク補正。
ベイヤー・RGB変換→画像生成:カラー画像、
カラーフィルター:手動(RGGB)
色調整:ホワイトバランス調整:あり(撮影時)
120秒露出画像4枚コンポジット→加算合成→レベル調整
トーンカーブ調整、

撮影時のソラノクラサは18.46等級…
光害のある仙台郊外としては、かなり良い数値です。

2月22日0時34分 60mm F5.3 30秒


トリミング画像、彗星の明るさ→5等級


2月22日1時23分~ Zoom Nikkor ED 50-300mm F4.5 120秒×4


トリミング画像、恒星基準コンポジットのため彗星は流れている。
さて、ルーリン彗星の再接近はいよいよ明日です。
さらに、24日はタイタンの土星面通過(20:00-0:30)もあります。
天気が気になるところですが…、予報では雨のようです。

ルーリン彗星

2009年02月22日 | 彗星
2月21日の土曜日は朝から雪、最高気温はたったの1°…、
しか~し、強かった季節風もお昼過ぎにはおさまり、太陽が顔をだしました。
雲は流れていますが天候は回復に向かっています。このまま回復すれば
今夜はルーリン彗星の撮影が出来そうです。

ということで今宵はルーリン彗星撮影会です。
天候がまだ不安定なので遠征せずに自宅での撮影です。

さて、ルーリン彗星は明るくなっているでしょうか?
双眼鏡で見ると…、ありました。簡単に見つかりました。

ふ~む、ホームズ彗星の暗くなったときのように見えます。
けっこう大きく見えますね~。眼視では確認できませんが、
光害のないところでは、肉眼で見える明るさでしょう。

今日の撮影はZoom Nikkor ED 50-300mm F4.5です。

2009年2月22日01時25分 300mm F4.5 120sec

アンチテールが伸びているのが分かります。
イオンテールもかすかに伸びているように見えます。

こちらはRAWで撮影した写真です。
現像と画像処理を急いでしたからなのか色が思うように出ませんでした。
こちらの写真の方が尾が見えるような気がしますが、いかがでしょうか?

テキサス州オースチン火球のその後…

2009年02月20日 | 隕石・小惑星
2月15日の11時頃、テキサス州オースチンで見られた火球…

動画はこちらfireball

当初はシベリア上空で衝突したイリジウム33とコスモス2251の
スペースデブリが落下してきたのではないか…、と思われていたが


どーも、そうではないようである。

以下gazette.comの記事(2/16)
「北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のスポークスマンは2月15日の
日曜日にテキサス上空で見られた火球は流星雨であったと発表した。

我々は軌道上を回る数千の衛星をトラッキングしているが
突発的に起こる流星雨を追うことは出来ません。
ピーターソン空軍基地で行っている宇宙及びミサイル領域の
監視から火球はトラッキングしている衛星に由来するものではなく
流星雨によるものだと考えられます。」

ふむふむ、ということは…
流れ星が青空の中で見えた非常に珍しい現象ということになりますね。

このとても希な現象が…、実はつい最近日本でも起きていたのです。

以下天文ガイド3月号の記事…
「2008年12月のおもな火球
№19 出現時刻12月19日12時10分 明るさ-12等 
場所 茨城、埼玉、群馬
白昼に出現したもので、消滅時に複数個に分裂した様子が目撃されて
いる。空の明るい状態で明瞭な様子がとらえられていることから
1996年1月のつくば隕石火球に匹敵する-15等ほどの明るさがあったものと
思わる。情報を総合すると茨城県北部から福島県南部上空に出現した
ものと推定され、隕石の落下の可能性もある。」

そのときの目撃情報が日本流星研究会の掲示板に寄せられています。
掲示板へのリンクJN掲示板

この記事を読んで(昼間の流星はどんなふうに見えるのだろう?)と
妄想すること数週間…、まあ一生見ることはないなあ~
などと思っていた矢先に、今回のデブリ落下騒動です。

ふひゃ~、昼間の流れ星だ~、感動した~!、待てば海路の日和ありだ~!!
長生きするものですね。いや~、いいものを見せてもらった!

その後の情報では、テキサス州では隕石ハンターが集結しているようです。
日本だったら絶対見つからない隕石ですが、アメリカでは見つかるんですね~。

隕石を発見したのは、北部テキサス大学の天文学研究所のプラネタリウムディレクター、ロン・ディウーイオと同大学の天体観測所のマネージャー、プレストン・スター。

彼らがもっているクルミサイズの隕石はダラスの南70マイルの所にある町の西部で発見したそうです。ソニックブームやがらがらという音を聞いたというパン屋の店主やガソリンスタンドのオーナーの話をもとにたどり着いた砂利道で、このチャコールブラックの小石を見つけたそうです。

すでに、そのときにはロシアから来た科学者やツーソンから来た隕石ハンターも
うろついていたので、自分たちはとてもラッキーだったと語っています。

他にも見つけた人がいるようです。

いかにも、テキサスのお方という感じの若者たちです。

典型的なコンドライト隕石のようですね。