晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

松島基地航空祭2024 観覧記録

2024年09月03日 | Weblog
今年も行ってきました!松島基地航空祭の観覧記録で~す。

 昨年は利用した駐車場が松島基地から2.5kmと遠かったので、今年は基地まで1.3kmで100台のスペースがある第9駐車場JAいしのまき矢本支店)にねらいを定めて自宅を5時30分に出発!

 で、第9駐車場に着いたのは6時20分でしたが… え!?100台あるスペースがすでに満車で入れません。駐車場開放時間が6時00分だったので大丈夫だろうと思ったのですが甘かったようです。

 幸い、200mほど北にある第2駐車場東松島市矢本保険相談センター)に駐車できたので良かったのですが、ここもほぼ満車状態で50台ある駐車スペースで空いていたのは2台分だけでした。

 ここから歩いて今年は若松門から基地内へ入場しますがこれにはわけがあります。若松門から入場するとRWA15エンド(風向が北西の時に離発着する副滑走路)のタキシングウエイを通って基地内へと進みますが、このタキシングウエイ沿いが航空祭では滑走路に一番近い撮影ポイントとなります。

 ただし、ブルーインパルスの飛行を見るには展示基準点を正面から見る基地内中央がベストですが、F-2B機動飛行やF-16デモチーム(今年は来ないけど…)の飛行を見るにはオススメの場所です。

 さて、撮影ホームベースを確保できたのでオープニングフライトまで基地内展示航空機の見学です。今年は、U-125A、UH-60J、F-15、C-130H、EC-1、US-2 の展示が予定されていましたがUS-2は来なかったようです。

U-125A 救難捜索機、オープニングフライト機


UH-60J 救難救助機、こちらもオープニングフライト機です。


F-15Jイーグル( 第203飛行隊 創隊60周年 記念塗装機)

 今年の展示機の目玉はコチラ↑ スペマのF-15J第203飛行隊 創隊60周年 記念塗装機)です。展示飛行を予定しているので背中にマーキングされている赤いちゃんちゃんこを着た還暦ヒグマが見えるか要注目です。

C-130H


EC-1電子戦訓練機 入間基地より飛来

 そして、今年の展示機の大目玉はこのEC-1電子戦訓練機です。EC-1は通称カモノハシと呼ばれている電子戦訓練機で入間基地(航空戦術教導団電子作戦群)に1機のみ配備されている超レア機です。今年度中に退役が予定されているので入間基地以外でも展示してほしい!という航空ファンのリクエストにお答えした形での飛来ですね~。ありがたいことです。(別アングルフォト→photo1 photo2 photo3 photo4 photo5 photo6 photo7 photo8 photo9

 さて、そろそろオープニングフライトの時間なのでホームベースに戻って待機です。


 おー、9時ぴったりに最初のオープニングフライト機 UH-60Jがやって来ました! が~、この侵入経路は…撮影ポイントの真上通過コースです! これじゃぁ~、機体の下面しか見えないぞ~

 …の懸念どおり、UH-60Jも、U-125Aも、F-2Bも、つまらな~い写真になってしまいました。トホホ…ま、それだけ滑走路に近いということで次のF-2B機動飛行に期待しましょう!(←ポジティブシンキング)
T-4(ブルーインパルス)のオープニングフライトはキャンセルになったようですね。

 オープニングフライト直後の9時10分(ジャストタイム!)に海側からF-2Bの2機編隊が侵入してきました。F-2B機動飛行の始まりです!今回は詳細レポート(解説イラストボード付き)でお送りしますよ~。

F-2B機動飛行(午前の部
1.ハイレートクライム&270°ターン
2.コンバット・ブレイク


3.スローフライト

4.ファンブレイク&720°ターン

*「スローフライト」&「ファンブレイク&720°ターン」の動画はこちら↓

5.ハイ・スピード&クライム
6.ナイフ・エッヂ
7.オーバーヘッド720°ターン(コックピット拡大photo


8.RWA33 T&G(タッチ&ゴー)

ギュイーンとフルパワー急上昇!(コックピット拡大photo

9.仙石線ブレイク
 以上がF-2B機動飛行(午前の部)でした~。いや~気合いの入った機動飛行でしたね~。タッチ&ゴーを目の前で見られたのは鳥肌もんでした。満足満足…

 さあ、次はブルーインパルスの訓練飛行です。このような天気なのでアクロは無しだと思いますが、ホームベースの松島基地で見るブルーは格別です。しかも午前と午後の2回も飛行が見られるのは松島基地航空祭だけですからね~、ワクワク…


9時32分に離陸したブルーインパルス6機が会場正面から侵入してきました!


1.デルタ・ダーティー・ローパス


2.リーダーズ・ベネフィット・ローパス


3.ポイント・スター・ローパス


4.スワン・ローパス


5.グランドクロ・スローパス


6.エシュロン・ローパス


7.ピラミッド・ローパス


8.ツリー・ダーティー・ローパス


9.フェニックス・ダーティー・ローパス


10.ダブルライン・ローパス


 終わってみれば、今回の航過飛行はダブルライン・ローパスを含む全10課目のパーフェクト・バージョンでした~。ダブルライン・ローパスは初見でしたが高速で通過するダブルライン・ブルーは思いのほか迫力があってプチ感動でした。

 さて、ブルーインパルスのあとはU-125A 救難捜索機とUH-60J 救難救助機による救難訓練飛行です。上空周回して要救助ポイントを確認したU-125Aが放出した救難物資は見事にターゲットエリアにピンポイントで着地! その正確さは予想以上で超ビックリでした。

 要救助者をリフトアップするUH-60J

微動だにしないホバリングの安定性はこれまた想像以上で
その操縦技術の高さに驚きました。(photo

 さあ次は、F-35の展示飛行です。さきほどスペマのF-15はこのあとの展示飛行に向けてテイクオフしていきましたが、F-35は三沢基地からの飛来なので到着を待ちます。

 お、見えました!海側から2機編隊でアプローチしてきました。F-35の展示飛行は11時00分からですが、ファーストショットの撮影時刻は10時59分47秒でした。なんという正確さでしょう!オドロキ~

 高めの飛行高度と曇天の逆光でステルスグレーのF-35Aを撮影するにはキビシイ条件でした。

 撮影時は気付きませんでしたが、2機編隊の1機は第301飛行隊 50周年 記念塗装機でした。

 301飛行隊マークのマフラーをしたカエルくんがビッグなカエルくんになっています。

 ノーズギア・カバーにも 50th Anniversaryの文字がマーキングされているようです。

 マーキングの詳細は9月8日の三沢基地FESで確かめることにしましょう。

 F-35AのあとはF-15J(第203飛行隊 創隊60周年 記念塗装機)の展示飛行です。

 還暦ヒグマも見せてくれましたよ~。
 

 アフターバーナーON! F-15の爆音はF-35Aに負けず劣らずのナイス・サウンドですね。

 以上で展示飛行の午前の部は終了で~す。午後に備えて食料調達と昨年見学できなかったB格納庫(救難隊・管制隊・気象隊装備品展示)に行ってみることにしましょう。

 B格納庫にはU-125A 救難捜索機が展示されてありました。U-125Aは戦地での捜索救難を想定しているので、あえて視認性が低い青色塗装が施されているとのことです。それは知らなかったぞ~。

 気象隊装備品コーナーには「携帯型気象観測装置(TACMET-R)」なるものが展示されていました。これがあればピンポイントで気象情報が分かるわけですね。自衛隊活動と気象は直結してますからね~。


 さて午後の展示飛行はF-2B機動飛行とブルーインパルス曲技飛行ですが、午前中はりきって撮影しすぎたためイチデジのメモリーカード残量とスマホのバッテリー残量が少なくなってしまいました。(^^ゞ

 …ということで最小限のフォトギャラリーとなっています。まずは F-2B機動飛行(午後の部)からご覧くださ~い。午後の機動飛行は2機編隊×2の4機構成でした。

F-2B機動飛行(午後の部)

 こちらは青空を背景に撮影できた唯一の写真です。航空祭中に雨が降らなかったのは奇跡的!

 メモリーカード残量とスマホバッテリー温存のためF-2B機動飛行(午後の部)photoは以上です!

 さあ、いよいよ次はブルーインパルスの曲技飛行です!…とは言っても天気は変わっていないので午前と同じ航過飛行になってしまうのは、いたしかたないことです。

 しか~し、航過飛行では同じ課目でも脚とフラップを下ろしたままのダーティー・ローパスと脚を格納したハイスピード・ローパスの2種類があるのでその違いを楽しむことができます。

 とくに、ダーティー・ローパスは着陸灯をキラキラと輝かせながら太いスモークを曳いて低速で通過して行くので曇天の日はとてもキレイに見えますよ~。

  ブルーインパルス曲技飛行フォトギャラリー
1.デルタ・ローパス


2.グランドクロス・ダーティー・ローパス

*ここでお隣さんの航空無線レシーバーから興味深い交信内容が…
・地上管制「シーリング7000になりました」→参照
・1番機隊長「(5番機のZEEKさんに向けて)ジーク、ファンブレイクから入れる?」
・5番機「ウエザーチェックします」
・5番機「え~、ベース7000、滑走のベース2500ぐらいのが8分の3、たまたま開いているぐらいなイメージ」
・1番機隊長「了解、3~4区分だったら行けそう、ファンブレイクから入るよー」
このあと「ここからアクロに切り替えます」の場内アナウンスが流れて観客から大拍手!


3.ファン・ブレイク


4.フォー・ポイント・ロール


5.チェンジ・オーバーターン


6.インバーテッド&コンティニュアルス・ロール


7.レベル・オープナー

8.インバーテッド・ロール

9.スロー・ロール


10.レター・エイト


11.ハーフ・スロー・ロール


12.トレイル・トゥ・ダイヤモンド・ロール


13.オポジット・コンティニュアス・ロール


14.フォー・シップ・インバート


15.オリジナル・レベル・キューピッド

 φ(.. ) ミニ解説:ハートを大空に描く課目「キューピッド」には、ハートをほぼ垂直に描く{キューピッド(矢の貫き有り)」とハートを斜めに描く「スラント・キューピッド(矢の貫き有り)」とハートを水平に描く「オリジナル・レベル・キューピッド(矢の貫き無し)」の3種類がある。今回は雲が低いので水平バージョンでした。

16.シングル・クローバーリーフ・ターン

 φ(.. ) ミニ解説:1~4番機が旋回しながらトレイル隊形→ダイヤモンド隊形→アローヘッド隊形へと移行していくシングル・クローバーリーフ・ターンは全区分の課目の中で唯一、アローヘッド隊形が見られるマニア垂涎の課目。

17.シックスカード・ライン・ローパス

 φ(.. ) ミニ解説:トランプのファイブカードを模した隊形はあるが、このシックスカード隊形は見たことがない。超レア!
 この直前に1番機隊長の「オポジットトライアングル、ダブルロールバック、サクラはスキップ」のコールに対して「ダブルロールバックは雲に入るかも…」の交信があってキャンセルになったので、次の課目のボントンロールへのつなぎとして行った隊形なのかもしれない。


18.ボントン・ロール

 φ(.. ) ミニ解説:ボントン・ロールはデルタ隊形の6機がスモークオフと同時に右ロールを実施して会場を抜けていく課目で、6機の息の合ったロール機動が見どころの人気課目である。今回の撮影ポイントはたまたま1番機の直下だったため120m上空という至近距離(しかも真上で!)6機がロールする瞬間を見ることができた。その迫力と美しさには度肝を抜かれてしばし立ち尽くすほどであった。ほれぼれ~、

19タック・クロスⅡ


20.ローリング・コンバット・ピッチ


21.コーク・スクリュー

 以上が本日のブルーインパルス曲技飛行の全課目でした~。

 今回の曲技飛行は雲底の高さが2500m程度という中で天候に合わせて課目を変更しながら21課目もアクロを実施できたのは毎日訓練を行っているホームベース基地ならではのことですね。期待どおりのすばらしいアクロでした~。

 さ~て、次は9月8日の三沢基地AIR FEST です。Misawa Air BaseのホームページにはF-22、A-10 のデモフライトを行う予定とあります。天気が心配ですがF-22、A-10のフライトはぜひ見たいですね。

*松島基地航空祭2024:入場者数(30,640人)

〈航空祭ブログ〉
横田基地友好祭2024 観覧記録 2024.5.18(302,000人)
三沢基地航空祭2023 観覧記録 2023.9.10(70,000人) 
松島基地航空祭2023 観覧記録 2023.8.27(40,000人)
横田基地友好祭2023 観覧記録 2023.5.21(193,000人)
三沢基地航空祭2022 観覧記録 2022.9.11(35,000人)

横田基地友好祭2024 観覧記録

2024年06月04日 | Weblog
今年も「横田基地 日米友好祭 フレンドシップ・フェスティバル」に行ってきました~。

 今回は事前準備もバッチリ! 横田基地フレンドシップ・フェスティバルの攻略本と言っても過言ではないほどのクオリティで詳細レポートをお送りしま~す。(←自画自賛)

 日米友好祭2024のスタート地点は前泊として利用した昭島駅近くの某ビジネスホテルです。朝食会場に行くと長玉レンズを小脇に抱えた人や大きなカメラリュックを背負った人が全体の8割ほどで外では早くも朝食を終えて出発するグループも見られました。

 で、ホテルをチェックアウトして昭島駅で青梅線に乗車したのは8時05分ごろ、昨年は拝島駅で降車しましたが、今年は牛浜駅から第5ゲートまでのルート確認のためあえて牛浜駅で降車します。

 拝島駅では昨年のような「当駅での降車にご協力を~」のアナウンスはありませんでしたが横田基地へ向かう人の8割が降車して、残りの2割が牛浜駅での降車という感じでした。

 牛浜駅へ到着したのは8時15分頃…改札を出ると係の人が「横田基地へ向かう人は右側へお進みくださ~い」と誘導しています。右へ進むと先に改札を出た人の列が続いているのでその後を歩いて第5ゲートへ向かいます。

 さて、この列がどこでストップするかで混み具合が分かるのですが、はて、列は止まることなく第5ゲートへ向かってひたすら進みます。なんと、第5ゲート前で誘導をしているDLポリスの声が聞こえるところまで来て止まりました。距離にして第5ゲートまで150mというところです。

 小耳に挟んだ情報によると「牛浜駅で降車した人がルート16号線を左折した方向に列を伸ばして東福生駅からの列と合流してしまったので、そちらの列を先に入場させるため牛浜駅列の入場はいつになるか分からない」とのこと。わぉ!(こんな感じです→地図

 その情報どおり、1ミリも動かない時間が30分間以上も続きましたが8時50分頃に列が少し前に進んだので列越しに第5ゲート交差点を見ると、ほほう、今年は東福生駅列と拝島駅列を同時に入場させているようです。おっと、牛浜駅列も入場を開始しています!

 そこからは順調に進んで9時05分第5ゲート通過!、身分証(免許証)の提示と荷物チェックを受けるゲートではかなりの混雑でしたが、すべてのチェックを終えて入場した時刻は9時20分でした。今日は初日の5月18日(土)なので日曜ほどの混雑はなかったようです。少し歩くと広~いブースエリアが見えたのでここでカメラリュックからイチデジを出して撮影の準備です。

 横田基地友好祭は地上展示がメインなので今回のレンズは広角レンズのみです。さて、ゲートを入って最初にお出迎えをしてくれるのは航空自衛隊ブースのゆるキャラ「はやてくん(ハイタカ姿のF-35)」です。さっそく写真を撮ろうとカメラの電源を入れると、はて、電源が入りません…

 バッテリーの接触不良か?と思ってバッテリー扉を開けると…、え!? 接触不良どころかバッテリーそのものが入っていません! なぬ~、なんたる大失態! 充電して充電器をコンセントから外してそのままカメラバッグに入れてしまったようなので、つまり昭島駅近くの駐車場でお留守番をしているということです。

 う~む、これにはさすがにへこみましたが、持参レンズは広角なのでスマホのカメラで代用できるっちゃ~できるので撮影は最小限にして、航空機の見学とグルメ実食をメインに友好祭をとことん楽しむことにしましょう!(←ポジティブシンキング!)
 
 今回の友好祭攻略法ですが昨年の教訓を活かして、Aブースから時計回りで基地を一周します。これが一番効率の良い回り方です。アメリカングルメもチェック済みです。ハンバーガー・ブースは5カ所ありますが今回は一番人気の外人バーガーに行きます。アメリカンホームメイド・ケーキは「Frendship Action Committee」のチーズケーキ一択です。H2エリアにあります。

 フライドオレオは「Yokota First Four Council J126」と「Cyber-zilla Booster Club G114 374CS」の2ブースがリストに記載されていたので行ってみましょう。では、さっそくH2ブースへレッツ・ゴー!

 H2ブースは格納庫ステージの左側にあります。H2とH1はアメリカンスイーツとホームメイドケーキを、右側のH3はおもにグッズを販売していました。

 「Frendship Action Committee」はとってもアメリカンな感じのお店です。プライスリストを見ると、ん?、聞いたことも見たことも無い「キーライム・パイ」なるものが売ってます。

 お店の人に聞いてみると「フロリダでとれるキーライムを使って作るパイで、フロリダではポピュラーな食べ物だけど日本ではあまり知られていない」とのこと。これは迷わずゲットです!チーズケーキは次の機会にしましょう。

 さあ、次は「インフォメーション」で本日の展示飛行スケジュールの確認です。ふむ、予定どおりで変更はないようです。では、次はDブースにある「外人バーガー」に行きます。お昼頃になると2時間待ちの列になるので早めのゲットです。

 「外人バーガー」ブースの正式名称は「Eadle Airlifters(イーグル・エアリフターズ)」です。ブースに行くとマスコットのイーグルがお出迎えしてくれます。9時40分ですでにこの長さの列でしたが20分待ちで外人バーガーゲットできました。(バーガーをオーダーするとスタッフ全員が声をそろえて「ワン、ガイジン、バーガー」と復唱するのでそれもお聞き逃しなく!)

 さあ、次はいよいよ航空機地上展示エリアに突入です!ワクワク…

 航空機地上展示エリアのトップバッターは、ロッキード C-130J スーパーハーキュリーズです。 C-130Jは68年の歴史を誇るハーキュリーズの最新型でエンジンをロールス・ロイス/アリソン製のAE 2100D3に、プロペラはハミルトン・スタンダード製の平面型四翅(54H60)からダウティ・ロートル製の三日月形六翅(R391)に変更しています。

 「C-130 ハーキュリーズ」はどこへでも飛ぶことができて何でも運ぶことができる最高の航空機と言われており、力持ちで勇敢な神話上の英雄にちなんで「ヘラクレス(=ハーキュリーズはヘラクレスの英語読み)」の名前が付けられています。(ベトナム戦争時には1機で452人(通常の搭載人員は92人)を輸送したという武勇伝があるそうです。さすがヘラクレス!)

 ちなみにロッキード社は星座にちなんだニックネームを飛行機につけるのが伝統らしく、自衛隊で使っていた哨戒機「P-2」には「ネプチューン( Neptune)」、現役の「P-3」には「オライオン(Orion)」という名がついています。

 こちらは同じハーキュリーズですが航空自衛隊小牧基地所属の第1輸送航空隊 C-130Hです。全長は約40m、全幅は約30m、プロペラブレードは4枚です。

↓ こちらも航空自衛隊の飛行機ですが、「航空保安無線施設」の機能を点検する「飛行点検機 U-680A」という機体です。航続距離が長く短距離での離着陸ができることから、日本の最東端の南鳥島に行ける数少ない航空機のひとつだそうです。所属基地は入間基地で 保有機数は2機です。

 こちらは新田原基地所属の F-15J 戦闘機、梅組 305 飛行隊です。

 さて、ここからはいよいよ米空軍戦闘機展示エリアに入ります。ワクワク…

 最初にお目見えするのはEA-18G 電子戦機 グラウラーです。

 で、こちらは沖縄県嘉手納基地に暫定配備中の F-16(サウスダコタ州空軍 114FW 179FS LOBOS SOUTH DAKOTA)です。ステルス能力をアップさせた濃いグレー色の特別な塗装が施されている Have Glass Vバージョンといわれる機体のようです。F-16は2機展示していました。

 ↓ こちらの尾翼にブルドッグが描かれたF-16が2機目(ミネソタ州空軍 148FW 179FW DULUTH)ですが、その向こうに見えるのが…そうです!今回の展示機の目玉! F-22ラプターです!

↓ これが世界最強のステルス戦闘機 F-22 ラプターだ~! なんか薄っぺらで突起がないぞ~!

 友好祭での展示は12年ぶり、所属はハワイ州 第119戦闘飛行隊で嘉手納基地からの飛来です。

 機体正面からの画像はこちら→photophoto

 さて、F-22は戻ってきたときにまたじっくり見るとして、この先の大型機展示エリアに行ってみましょう。昨年はここで断念したのでここからは未体験ゾーンです。大型機展示エリアまではかなり距離がありますが頑張って歩くことにしましょう。ファイト~!

 大型機展示エリアの一番手前にいるのは、C-17 グローバルマスターⅢです。

 C-17の後ろ側に回ると飛行機の中を見学できる列が伸びていました。現在時刻は10時20分です。時間に余裕があるので並んでみたのですが… なぜか列はちっとも進みません。

 しばらくして気付いたのですが、この列はコックピット着座体験待ちの列でした~。せっかくなので並びましたが機体(荷室)に入るまで小1時間、そこからコックピットに入るまで30分かかりました。

 こちらは機体の中から見た待機列(横田基地公式HPより)


 なので、11時から始まったC-130からの静止線ジャンプ降下空挺団降下は並んでいる途中で機体越しに見ることになりました。静止線ジャンプは落下コントロールして決められたラインに着地する降り方で空挺団降下は重い荷物をぶら下げた状態で安全に降下する方法のようです。

 さて、待機列は機体の中に入りましたがなかなか進みません。11時40分頃にやっとコックピットに登るはしご付近までたどり着きました。あと少しです。この時、展示飛行をする2機のF-16が轟音を響かせながら離陸していきました。

 うわ~、F-16の展示飛行見られるかな~? と思っていると、係の軍人さんが昇っていいよと合図を送っています。やったー! 狭いはしごを登ると、おー、コックピットです。前に並んでいた人がコックピットに着座しています。

 お、前の人が席を離れました。パイロット交代です! うわ~狭い! どうやって乗り込めばいいのか、どちらの足から踏み出せばいいのか、迷いました。笑 なんとか着座して操縦桿を握ります。C-17 グローバルマスターは大型機なのに操縦桿がハンドル式ではなくスティックタイプです。

 操縦席は高い位置にあるので眺めがいいです。下を歩く人が小さく見えます。その時です! 轟音と共にF-16が目の前をものすごいスピードで通過して行きました!うひょ~、C-17 のコックピットで操縦桿を握りながら高速パスのF-16が見られるなんて… 至福の時です。待った甲斐がありました~。

 C-17 グローバルマスターのコックピット着座は超貴重な体験でした~。

 飛行機を降りてからコックピットを見上げてみると、確かにその高さにはいまさらですが驚きを感じます。よく見ると操縦席の窓は内側に開いている状態でした。コックピットにいるときはまったく気付きませんでした~。(^^ゞ

 お、轟音と共にF-16が再びやって来ました。どうやら基地上空を何周もしているようです。これは大サービスです! 2機とも三沢基地所属のPACAF F-16 Demo Teamですが2番機は尾翼に黒イタチが描かれている特別機です。この機体が展示飛行をすることは少ないのでこれまた大サービスのようです。

 F-16の展示飛行を見ながらやってきたのは大型展示エリアの2機目「川﨑C-2」です。C-2は昭和45年初飛行した純国産の輸送機です。こちらも貨物室の見学ができましたが、昨年の三沢航空祭で体験済みなので今回はパスです。 

 大型展示3機目は「KC-135R空中給油機」です。こちらはコックピット見学を行っていました。

↓ KC-135R空中給油機越しに見えたF-16展示飛行。F-16は30分以上展示飛行を続けていました~。

 さて、ここで大型機の見学は終了です。大型機の展示は3機だけかぁ~と思って航空機展示マップをもう一度見ると… あれ!? そういえば、マップに載っているC-5ギャラクシーどこにもいません

 後日の情報によると、到着が遅くなって5/18の夕暮れにやって来たとのこと。到着時は基地上空でお詫びの低空飛行を見せてから着陸したそうです。わぉ!残念ですがC-5ギャラクシーの見学は次回です。

 さて、時刻は12時20分です。ここで昼食を取ることにしましょう。ランチスペースはKC-135R空中給油機の胴体下です。ミニ椅子に座ってchumsのエコバッグから外人バーガーとキーライムパイと取り出して、お楽しみのラ~ンチタイムです。

 外人バーガーはフレンチマスタードとケチャップが別添になっていることから分かるように、中にソース類は一切入っていません。いや、ソースどころか野菜もピクルスも入ってないパテとチェダーチーズだけのシンプルバーガーです。(こんな感じ→photo

 えー、グルメバーガーといえば具がいっぱい挟まった背の高い豪華系バーガーが主流だし、これで1900円は高いんじゃないの? と思いのあなた… 違います。これでいいんです! そもそもハンバーガーはパテとバンズが主役! そのおいしさを味わうのが ザ・ハンバーガーなのです。

 そして、何といってもこの牛肉100%のパテとチェダーチーズはC-17 グローバルマスターでアメリカから空輸してきたものなので、ここでしか味わえないバーガーです。しかもぶ厚いパテが3枚も入っていてこの値段は…はっきり言って、安すぎます。

 おっと、さすがトリプルバーガーです。これ1個でかなり満腹になりました。では、デザートです。キーライムパイをいただきましょう。フォーク(余談ですがもらったプラスチック・フォークはアメリカのドラマでよく見るフォークで日本では見かけないタイプ)で一口食べると…

 おー、爽やか…口に入れたとたんフロリダの風(←イメージ的にはNHKドラマ正直不動産で山Pが受けるアレ)を正面から感じました~。こ~れはオドロキです。アメリカのスイーツはどちらかと言うと甘さ強めで日本人には甘すぎるものが多いのですが、これは上品な甘さで…とても美味です!

 キーライムの爽やかな酸味が、外人バーガーを食べた後のデザートとしてはピッタリでした。こんなにおいしいパイがアメリカにあるとは知りませんでした。これはリピート決定ですね。

 さあ、昼食も終えたので、ここからは大型機展示エリアをあとにして復路を楽しむことにしましょう。後半のスタートは自衛隊機エリアからです。

↓ こちらは航空自衛隊のT-4 中等練習機 です。昨年はブルーインパルスと同じデザインの通称レッドインパルスを展示してましたが今年は普通のカラーリングタイプです。

↓ 百里基地所属のF-2A

↓ 陸上自衛隊 対戦車ヘリコプター AH-1S コブラ

↓ 陸上自衛隊 UH-1J ヒューイ

 自衛隊展示機は以上の4機種でした。ではここで、F-22ラプターの展示場所に戻ってじっくり見ることにしましょう! 遠目から見てもこの2機は明らかにオーラーが違います。超クールです。

 金蒸着を施したキャノピーの奥に見えるヘッドアップディスプレイが巨大な円形というのも他の戦闘機とは違ってさすが第5世代!と言いたいところですがー、なんか機体表面がつぎはぎだらけのように見えて、もはや古参機の様相を呈しているようにも感じました。(実際のところ今年の3月11日に初期バージョンではあるが32機のF-22を退役させることが決まっているので最新鋭機とは言い難い現状がある)

 おっと、ここで午前中には気付かなかった驚愕の事実を発見! なんとF-22の向こうにカメラを持った人がたくさんいます! 機密だらけのステルス機では排気ノズル部を見せない傾向があるのですが、今回は大公開しているようです。12年前の展示では見せなかったそうなので超ビックリです。

 さっそく行ってみましょう! まずはこちらが真横から見たフォルム

 で、こちらが斜め後ろから見たフォルム、素直尾翼でかいです。

 そして… ジャジャ~ン、こちらが真後ろから見たフォルムです。さすがに排気ノズル部にはカバーが掛けてあります。そりゃ、そうですよね~。で、この排気ノズル部…

真後ろから見ると単純そうに見えますが、斜めから見ると複雑怪奇な形をしていることが分かります。

カメノテを彷彿とさせるフォルムですが、たぶん複雑な動きをする可動式になっているのでしょうね。

 その他のズームアップフォト→photo1photo2photo3photo4

 いや~、後ろから見るF-22はなんとも言えない美しさがありますね~。思う存分堪能しました!

 こちらはお隣にいるF-16のバックビューです。

 なかなか、かっこいいですよね!

 さて、では残りの展示機を見に行くことにしましょう。展示機見学の最後は民間機と米軍軽飛行機エリアです。

 こちらはセスナ社が生産するビジネスジェット機 C-510 サイテーション・マスタングです。 超軽量ジェット機(Very Light Jet = VLJ)という新たなジャンルの小型ジェット機で、パイロット1名での運航が可能になっているそうです。

↓ 昨年に引き続き今年もホンダジェットが展示されていました。

 さて、本日最後に紹介する飛行機はモーターグライダーのメーカーであるダイヤモンド・エアクラフト・インダストリーズが開発したDA40ダイヤモンドスターです。

 この飛行機は航空機事故率が一般航空機の8分の1で失速事故は一度もないそうです、死亡事故率に関しては米国の一般航空業界で最も低く(0.35/100,000時間)て、エンジンオフ時の降下率はパラシュートを装着した飛行機よりも低い驚愕の降下率(毎分180-370メートル)を誇っているようです。
・操縦席photo→グラスコックピットGarmin G1000

 さ~て、これで展示している航空機の見学は終了です。まもなくブースエリアに戻りますのでここでフライドオレオ探検隊出動!です。始めは、Jエリアにある「Yokota First Four Council」です。

 到着しました~。おっと、ここは見るからにフライドオレオ推しの店構えです。値段は 4個で6ドル(¥900)です。昨年行ったお店は3個で¥600だったので円安影響かな?「アメリカではお祭り屋台の定番おやつ、外はカリッと中はしっとり、揚げたてをご準備します」という説明書きがありました。

では、次のお店に行ってみましょう。(← おい、買わないのかい!)

 えー、次は Gエリアにある「Cyber-zilla Booster Club」です。

 プライスリストを見ると「オレオ天ぷら、2こ=$4/¥600、4こ=$7/¥1000、6こ=$10/¥1500 とてもおいしい!!」と書かれてます。ゴジラが「頂きます!(Don't mind if I do)」と食い気味で言ってるアピールポスターがありますが、値段は先ほどのお店より若干高めです。

 では、次に、気になるお店があったので少し戻ります。(← おい、ここでも買わないのかい!)

 そのお店は Jエリアにある「Latin American Association(LAA)」です。

 ここで目にとまったのは「プエルトリコライス ¥500」です。お店の人に聞いてみると「豆とお米をスパイスで煮たものでカレー風味に似てるけどちょっとちがう…味」だそうです。

 昨年は見かけなかったのでいつもやっているお店なのかを聞くと「プエルトリコ出身の軍人さんたちが今年開いたお店なので…多分…毎年はやらないと思いますよ」とのこと。

 そ~れは、迷わず購入ですね!プエルトリコライスとついでのグアバジュースゲットです。おいしいグアバジュースといえば、Hawaiian Sun のグアバネクター缶が定番ですが頂いたグアバジュースはそれを越えるおいしさでした~。

 プエルトリコライスはスパイシーだけどマイルドで、どこかパラパラにしたチキンライスっぽいような味もするけど滋味深い味で…個人的には大好きな味でした。後日調べたら「アロス・コン・ガンデュレス」という郷土料理で主にクリスマスシーズンや特別な機会に出される料理だそうです。

 横田基地友好祭では世界のめずらしい料理をこのように本場の味で食することができるのが楽しみのひとつですよね~。満足満足…

 えー、購入はしませんでしたが、Fエリアにあるブース「SUMO-374th MXS Sumo Council Yokota」のカウボーイ・バーガーが外人バーガーと同じようなシンプルバーガーで良さげでした~。

 さて、現在時刻は午後3時です。ミーティング・ポイントのC-130J前広場はかなり混んできました。

 格納庫ステージで中部航空音楽隊の演奏(14時25分~14時55分)を聞いていましたが身動きできないほどの混雑ぶりでした。さて、日もだいぶ傾いて疲労度メーターもかなり上昇してきたのでそろそろ帰ることにしましょう。スマホのバッテリーは省電力モードになりましたが何とか持ちました。セ~フ!

 今日一日でだいたいコンプリートした感はありましたが日曜夜に行われる花火はまだ見たことないのでいつの日か見てみたいものです。( ↑ 横田基地公式HPより Fire Works)

 公式発表によると2024年の入場者数は2日間で30万2000人だったらしく、昨年が19万3000人だったので10万9000人の増だったそうです。わぉ! 今年は過去最高という激混みになりましたが事前準備をしっかりしたので十分楽しめた横田基地友好祭になりました。めでたしめでたし…

〈航空祭ブログ〉
三沢基地航空祭2023 観覧記録 2023.9.10 
松島基地航空祭2023 観覧記録 2023.8.27
横田基地友好祭2023 観覧記録 2023.5.21
三沢基地航空祭2022 観覧記録 2022.9.11

低緯度オーロラ観望記録(5/11)

2024年05月12日 | Weblog
低緯度オーロラが東北でも見られるかもしれない… というニュースが流れてきたので妻と二人でオーロラ・ウオッチングに行ってきました~。

 観望場所はスプリングバレー仙台泉スキー場です。スプリングバレーは仙台市内から車で30分の近さですが泉ヶ岳の北側にあるので北天の星空がそこそこキレイに見える場所です。

 とは言っても仙台で低緯度オーロラは見えないよな~、今夜は20時30分頃にISSが北極星近傍を通過するのでそれを見たら帰ることにしよう…と思って家を出たのが19時45分頃、

 スプリングバレーまでは自宅から30分なので天文薄明が終わる20時20分頃にちょうど着くのでタイミングとしてはバッチリです。スキー場に着くまでは何かしらの野生動物と出逢うのでそれも楽しみですが今日見られたのはタヌキいっぴきと飼い猫と思われるかわいいニャンコでした。(なぜ!?)

 さて、スプリングバレースキー場に着きました。天頂の高いところには北斗七星が、西の空低いところではまもなく沈もうとする四日月が傾いていました。で、北極星の下を見ると… ん!?、空の色がいつものニュートラルグレーではなく、赤みを帯びているように見えます。

 いやいや、期待値が脳を錯覚させることは何度も経験済みなので、これは、そうだったらいいのになぁ~現象だ、と思って写真を撮ってみると… わぉ!! 空が赤い! こ、これは…

本日のファーストショット!

2024/5/11 20h20m22s D810A NIKON28mm f2.8 ISO4000 10sec

 これは低緯度オーロラで間違いないようです。 仙台でオーロラが見られるとは… 超オドロキです!


 東の方を見るとケフェウス座付近まで広がっています。その先はいつもの空の色です。


  西の方はぎょしゃ座付近で色が薄くなっているようです。


 オーロラの色が一番濃いところは真北よりやや西側のように見えます。

2024/5/11 20h26m46s D810A NIKON28mm f2.8 ISO6400 20sec

 う~む、信じられないけど目の前にオーロラが広がっています…カーテンのようなひらひらとしたオーロラでないけどこれも本物のオーロラです。これはスゴイ…

 …とオーロラの撮影に夢中になっているとISSがすでに北極星を通過していました! わぉ!!

低緯度オーロラとISSのツーショット!

2024/5/11 20h32m17s D810A NIKON28mm f2.8 ISO6400 10sec

 あわててISSを撮影していると、後ろで妻が「あれがISSなの? 速い!あんなに速いの?すご~い!」としきりに言ってましたが、思うにISSの高度が低く、山並みをかすめるように進んだので速さが強調されて見えてるんだ~と確信しましたがあえて説明はしませんでした。

さて、この時間の四日月(月齢3.3)はこの位置にあります。月明かりでオーロラとの境界が分かりにくくなってる感じがしますが、月明かりがあっても写っているのは驚異的と言えますね。

2024/5/11 20h34m24s D810A NIKON28mm f2.8 ISO6400 10sec

 しばらくオーロラウオッチングを楽しんでいましたが、20時45分頃から雲が流れてきてオーロラが薄くなり始めました。

2024/5/11 20h51m04s D810A NIKON VR24-70mm f/2.8 ISO6400 f24mm F2.8 10sec

 肉眼でも空の赤みを感じなくなってきたので名残惜しいですが観望会は終了です。

本日のラストフォト

2024/5/11 20h54m37s D810A NIKON VR24-70mm f/2.8 ISO6400 f24mm F2.8 13sec

 本日のオーロラ・ウオッチングは、東北で低緯度オーロラが見える可能性があると言っても、やっぱり仙台ではオーロラは見えなかったね~というオチになると100%思っていたので、眼視で夜空が赤っぽく見えたときはホントに信じられない気持ちでした。

 いつか見たいと思っていたオーロラがまさか地元の仙台で見られることになるとは… まさに事実は小説よりも奇なり~ですね。

 

国宝 松本城は 二十六夜月に守られていた!?

2023年12月31日 | Weblog
今日のブログは国宝 松本城と二十六夜月には深~い関係があったというお話です。

 松本城を訪れたのは今月上旬に長野県へ観光に行ったとき…この日は早朝に善光寺で日の出とともに始まるお朝事の体験参加をして、午後から松本城へ向かいました。

 お朝事の法要では、普段閉ざされている御本尊前の戸帳が上げられて善光寺の御本尊である一光三尊阿弥陀如来像が納められた瑠璃壇と厨子を垣間見ることができます。

 お朝事のあとは、ご本尊が安置されている瑠璃檀と三卿の間の床下にある暗黒の回廊をめぐるお戒壇巡りに参加しました。

 暗闇の中を手探りで進んでご本尊の下にかかる極楽の錠前に触れることができましたが、回廊の中は本当に真っ暗闇で顔に近づけた手も見えない闇体験は百武彗星を観望したとき以来のコトでした。笑

 さて、前置きが長くなりました。本題の松本城です。

 松本城は国宝 5城のひとつで大天守が建造されたのは1591年頃と言われています。天守、乾小天守渡櫓辰巳附櫓月見櫓の5棟が昭和11年に国宝に指定されており城全体が国宝に指定されているのはめずらしいそうです。

 狭くて急な階段を上って複合連結式層塔型5重構造の6階にある大天守にたどり着くまでけっこう時間がかかりましたが、さすが大天守!そこからの眺めはすばらしいものでした~。

 景色を一通り見終わってふと気がつくと、大天守の天井中央を見上げて写真を撮っている人がいます。はて、天上には何があるのだろう?…と見上げてみると

 そこには二十六夜神が祀られた小さな社がありました。

 なんと、天守にある二十六夜神が守護神となって400年間の長きにわたって城を守っていてそのおかげで火災等の災害に逢うこともなく今日に至っているとのことです。

 創建当時の天守が残っているいわゆる現存天守と呼ばれるお城は12城ありますが、天守に二十六夜神が祀られているお城はほかにあるのでしょうか?これはオドロキの事実です。

 さてさて、「二十六夜様が天守藩の藩士、川井八郎三郎の前に美婦となって現れてお告げをしたのが元和4年(1618年)の正月、月齢二十六夜の月が東の空に昇る頃…」とありますが、

 気になるので「二十六夜様が現れてお告げをした日」が西暦の何年何月何日なのか調べてみました。

 「元和4年(1618年)の正月、月齢二十六夜の月が東の空に昇る頃」という記述があるので、お告げがあった日は1618年の正月、旧暦の1月26日ということが分かります。

 ステラナビゲーターで調べると1618年の旧暦1月26日は西暦1618年2月20日ということが分かりました。二十六夜月が昇ってくるのは、日付が変わったよく朝なので月出時刻は西暦2月21日の03時43分となります。

↓ 1618年旧暦1月27日04時30分(西暦1618年2月21日)に松本城から見た東空

 説明板では翌2月26日に社を勧請したとあります。翌月の二十六夜の日から城主の戸田氏が毎月三石三斗三升三合三勺(約500kg)の餅をついてお供えして藩士全員にも分け与えたとはスゴイことです。


↓ こちらは戦乱の世が終わったあとに松平氏がリノベした月見櫓です。

 月見櫓は板戸を外すと三方が吹き抜けになるのでキレイな月が見えたことでしょうね。

 いつの日か松本城の月見櫓から二十六夜月を見てみたいものです。

さて、2023年も残すところあと6時間あまりとなりました。今年もこのブログを見てくださった みなさん、本当にありがとうございました。 

 来年も、相も変わらずのゆる~いアップになります(←早くも宣言している)が、時間があるときや思いついた時にちょこっとお寄りいただければ幸いです。

↓ こちらは2023年の初日、明日はキレイな初日が見られるかな?

 それでは皆さん、よいお年を~! 

三沢航空祭2023 観覧記録

2023年09月24日 | Weblog
三沢航空祭2023の観覧記録 で~す。

 今年は他の航空祭と同じように三沢も入場制限無しなので昨年以上の混雑が予想されるけど、お出かけプランとしては昨年と同じ当日朝の現地入りでファルコンゲートだなぁ~と考えていると…

 傍らで「どうしようかなぁ~、やっぱ行こうかな~」という妻のつぶやきが… その言葉を内耳センサーは捉えていたがその直後の「わたしも三沢に行くよ」という発言で航空祭への参加宣言だと判明!

 …え!? まじ? 現地着が03時頃で車で仮眠をとるからプチ車中泊だよ~大丈夫?と尋ねたがかまわないとのこと…、ということで今年はおふたり様での三沢航空祭2023ツアーとなりました。

 で、仙台を出発したのが22:00頃で紫波SAでいつもの珈琲タイム→八戸自動車道 折爪SAに着いたのは01時40分頃… 折爪SAは今年もたくさんの誘導員がいて駐車場は満車に近い状態でしたがコンビニの中は激混み準備が終わって店員さんは普段どおりの感じでした~。

 昨年の教訓を生かしてココでは軽い夜食だけを購入してすぐ三沢臨時駐車場に向かいます。三沢の臨時駐車場はたくさんありますがファルコンゲートに近いA2を目指して三沢空港交差点にナビを設定して向かうこと約1時間…

 予定通り02時40分頃に三沢空港交差点に到着!ココを右折すればまもなく臨時駐車場ですが…ほひょ! 車が並んでいます!! 三沢空港交差点まで縦列駐車がつながっています。

 はて?とりあえず縦列駐車の最後尾に停車して情報収集です。前の車のドライバーに「これって駐車場オープン待ちですか?」と聞いてみたところ「この先に行ってないから分からないけど…たぶん…」と話をしていると後からきたドライバーに「これってオープン待ち?」と聞かれる立場に… 笑

 しばらく待って3時を過ぎたときに車が動き出して駐車場には入れましたが、A2、A1は満車で案内されたのはB1でした。大人数の誘導員が灯りをともして案内していたので混乱無く入れましたが昨年とは違う状況でちょっとビックリでした~。

 早速仮眠モードに入って6時に起床!ファルコンゲートの最後尾到着が6時40分だったので昨年よりは遅かったのですが列はかなりファルコンゲートに近いところです。ラッキー! と思ったらファルコンゲート脇に広~い待機スペースが確保されてて道路上の列が短かっただけでした~。

 並んだ直後は雨が降ってきて傘を差しながらの待ちでしたがXで「基地職員が7時30分にオープンすると言っていた」というつぶやきがあったので期待して待つと…その情報どおり7時30分にはゲートがオープン!徐々に列が動きだして8時過ぎには広いエプロンに着くことができました~。めでたしめでたし…

 妻が観覧場所をキープして椅子を広げて撮影用ホームベースを確保できたので荷物を置いてオープニングフライトまでエプロンを探索です。昨年は自衛隊と米軍で展示スペースを分けていましたが今年は混在しているいようです。→参照:エアフィールド・レイアウト

 ブルーインパルスの駐機場までいったところでオープニングフライトが近づいて来たのでマイホームベースへ戻って撮影準備です。今年は悪天候のため展示飛行の予定に一部変更がありました。
〈当初の予定〉
08:30~09:00 オープニングフライト(E-2、F16s、P-8、F-35)
09:15~09:30 機動飛行(自衛隊 F-35A)
09:30~09:40 訓練飛行(自衛隊 F-15)
09:40~10:00 機動飛行(米軍 F-16)
10:00~11:30 曲技飛行(ブルーインパルス)

12:45~13:00 訓練飛行(自衛隊 UHー60J)
13:05~13:25 訓練飛行(自衛隊 CH-47J)
13:30~13:40 航過飛行(自衛隊 F35A、米軍 F-16)航過飛行
13:55~14:05 訓練飛行(米軍 CV-22)
14:10~14:25 機動飛行(自衛隊 F-35A)
14:35~14:50 機動飛行(米軍 C-17)
15:00  航空祭終了
 
〈変更後の予定〉
08:50-09:00 オープニングフライト(E-2、F16s、P-8、F-18s and F-35)
09:15-09:30 機動飛行(自衛隊 F-35A)
09:30-09:40 訓練飛行(自衛隊 F-15)
09:40-10:00 機動飛行(米軍 F-16)

12:45-14:15 曲技飛行(ブルーインパルス)
14:15-14:30 訓練飛行(自衛隊 UHー60J)
14:35-14:55 訓練飛行(自衛隊 CH-47J)
15:00-15:10 航過飛行(自衛隊 F35A、米軍 F-16)航過飛行
15:15-15:30 機動飛行(自衛隊 F-35A)
15:00  航空祭終了

 さて、時刻はまもなく8時50分… 幸い雨は上がって少し青空も見えてきました。
いよいよ三沢基地航空祭2023の開幕です!

オープニングフライト E 2-D アドバンスド・ホークアイ

オープニングフライトF-16

 オープニングフライトF-35A

オープニングフライトEA-18G グラウラー

オープニングフライトP-8ポセイドン

オープニングフライト・ベストフォト!
JASDF E-2D「アドバンスド・ホークアイ」警戒航空団創立40周年記念特別塗装


USA F-16


JASDF F-35A (第302飛行隊)

別アングルphoto→アフターバーナーONアフターバーナーOFF

USA EA-18G グラウラー


USA P-8 ポセイドン


こちらはオープニングフライトを終えた機体の写真集で~す。





さあ、次はお待ちかねのF-35Aによる機動飛行です! 09時15分にテイクオフします!

F-35A 機動飛行 テイクオフ!

緑色の右翼端灯がキラリン!

ステルス機特有のヌメッとした表面はなんとなく両生類っぽい!?

F 35A 機動飛行 ヴェイパー出まくりの飛行に注目!

翼端ヴェイパーが2本!

左旋回をするF-35A、垂直尾翼の角度と上面のフォルムが分かりますね~。

F- 35A 機動飛行 右90°ナイフエッジから捻りを入れて左360°旋回する機動は圧巻のパフォーマンス!

こちらはウエポンベイ・オープンの絶賛サービス中!

う~む、ウエポンベイの中はメカむき出しですね~。よく見ると左右非対称!?


いや~今年も迫力満点のF-35A機動飛行でした~。

 妻にとっては初めて見る戦闘機の機動飛行だったらしく爆音の大きさには心底驚いたようでした。「攻撃されて撃たれるかもと思った~」と冗談混じりに言ってましたが「…カッコイイと思う気持ちが少し分かった」とも言ってました。

 9時30分からの自衛隊 F-15の訓練飛行は1回だけ通過する航過飛行のみだったので会場に落胆の声がひびきました。ま、天気が悪かったのしょうがないですね~。

 
 9時40分からのPACAF F-16デモチームのアクロバット飛行も雲が低かったので水平系のみのアクロとなりました。ざんねん~!

F-16デモチーム・テイクオフ!


マッハ0.95(時速1100km以上)で会場を通過するハイスピード・パス!

ヴェイパー・コーンが出来そうだったのですがはっきり捉えることはできませんでした~。

ファルコン・ターン(攻撃を回避するための急旋回機動!)


ロースピード・パス

動画の15秒付近から星条旗グローブのお手振りが見えますよ~。

デディケーション・パス(別名:トップガン・パス)

 映画トップガンの名シーン!管制塔の上官がコーヒーをこぼすあのシーンを彷彿とさせるパスです。至近距離をハイスピードで通過するのでカメラでは追いきれないパスですが今回初めて動画におさまりました~。どうぞご覧ください。(注:デディケーション・パスは現在テロと戦っている,または自由を守るために命を落とされたアメリカ合衆国および同盟国の勇敢な兵士に捧げるフライトで映画とは何の関係もありませんのでお間違いなく…)

 いや~水平系のみということを感じさせない見事なフライトでしたね~。満足!満足! さて、これで午前の展示飛行は終わりなので、ここで撮影用ベースを撤去して展示スペースを散策することにしました。

〈エア・フィールド写真集〉
航空自衛隊 無人偵察機 RQ-4B グローバルホーク(全長15m 翼長40m 航続時間 約36時間)


海上自衛隊 哨戒機 SH-60J


陸上自衛隊 対戦車ヘリコプターAH-1S コブラ


CH-53スタリオン(写真では伝わりにくいのですが、これ飛ぶの?と思えるほどの巨大ヘリコプターでした~)


A-10サンダーボルトⅡ

 知る人ぞ知る地上攻撃機A-10サンダーボルトⅡ(別名:低空のイボイノシシlow-flying warthog)はマニアにとって垂涎ものの航空機だけあってたくさんの人が撮影していました~。

30mmGAU-8ガトリング砲

 低空を低速度で侵入し敵戦車,装甲車を攻撃するために開発された航空機だけあって対防御性はとても高く、油圧を失っても人力操作で操縦できて機体もエンジン一基、垂直尾翼1枚、昇降舵1枚、片方の外翼を失っても飛行可能な設計となっているそうです。わぉ!

F-15E ストライクイーグル

 こちらは今回の展示で一番人気の嘉手納基地から飛来したF-15Eストライクイーグルです。F-15と言えば制空戦闘機ですがF-15Eは戦闘爆撃機として改良された機体で、見た目の大きな違いは復座になっていることくらいですが機体構造は全体の6割が再設計されているそうです。

 F-15Eは攻撃能力の高さから2030年代まで運用が続けられます。ちなみにA-10は1970年代に初飛行した最古参機ですがF-35やF-16でA-10の代わりが務まると証明されるまで運用を続けるとして退役の無期限延長がきまり2030年代まで運用するとのこと。なので航空祭でまだ見られそうですね。

 F-15Eストライクイーグルの色は渋~いガンメタリック・カラーで超クールでした~。写真では色がビミョーに違うのでコチラの動画で実際の色をご覧ください。奥にいるF-35Aも嘉手納基地飛来です。

 さて、午後のブルーインパルスまではまだ時間があるのでここでランチタイムです。今年もUSAバーガーキングに行ってみましたが相変わらずの激混みだったのでUSA屋台で念願のターキーレッグをゲットして軽めの昼食としました~。お値段は10ドルでしたが円安のため日本円で1500円でした。

 同じお店でチョコ・ブラウニー(500円)も買ったのですが、これがめちゃおいしくて妻も大喜びでした。ランチスペースは米軍基地航空祭ではおなじみの大型機の翼下です。飛行機の影の形に沿ってたくさんの人が座り込んでランチタイムを楽しむっていいですよね~。

 さあ、午後のメインイベントはブルーインパルスです。三沢では4年ぶりの飛行となるようですがこの天気ではさすがに第1区分はムリなので…どのようなアクロを行うのか、そもそもアクロができるのか不安と期待が入り交じります。

 さて、ウオークダウンが終わってパイロットがコックピットに乗り込みましたがなかなかタキシングを始めません…。空は晴れていますが雲量は多めです。上層雲はそれほどアクロに影響は無いと思いますが問題は海から流れてくる低層の雲です。う~む,これをどう判断するのか…ですね。

 タキシングを始めて全機が滑走路に移動しても離陸を開始せず、どうしたんだ~と思う時間がしばらく過ぎてからやっと「天候調査のため5番機だけが単独で離陸します」のアナウンス…。5番機がかなりの長い時間慎重に天候調査を行った後「これから1番機から順に単独離陸を行います」のアナウンス。

 全機が離陸した後、最初のアクロはなんだろうと思いながら待っていると「正面をご覧ください。6機によるダイヤモンド・ローパスです」のアナウンスが… あー、ということは今日はアクロをしない航過飛行だけか~、とちょっとガッカリしましたが、雲から突然あらわれたデルタローパスはこれぞブルーインパルス!青い衝撃だ~!と思わせる素晴らしいパスでした!

デルタ・ローパス(登場のインパクトは最高でしたがこの後すぐ雲にかくれました~)


リーダーズ・ベネフィット・ローパス


ポイント・スター・ローパス(かなり低空飛行で侵入してきたなぁ~と思ったのですが…)


直上通過でビックリ! わぉ!これほど低いローパスは見たことがありませ~ん!


なんと、管制塔をかすめるように通過して行きました~。トップガン・パスだ~!


スワン・ローパス


グランドクロス・ローパス(こちらも管制塔をかすめるような超低空飛行!)


エシュロン・ローパス(6機によるエシュロンはレア!)


ピラミッド・ローパス(これまた超低空飛行でした~)


ツリー・ローパス(6番機が写ってませんが三角形を二つ組み合わせて大きな木を形作る隊形です)


フェニックス・ローパス(なぜかこの1枚しかありませんでした~。疲れているな…)

 以上が本日の課目のすべてです。今回のブルーインパルスの展示飛行はこの状況の天候の中では最高と言えるパフォーマンスだったのではないでしょうか。というのも低層の雲が低かったので規定からすると飛行そのものが中止になってもやむを得ない状況だったと思います。

φ(.. ) ミニ知識:ブルーの展示内容はその日の「雲の状態」で決まる!
各区分の実施基準(すべて視程8km以上)
*シーリング:全天のうち8分の5以上を覆う雲の底の高さ,雲底高度
・第1区分 シーリング10,000フィート(約3,000m)
・第2区分 シーリング7,000フィート(約2,100m)
・第3区分 シーリング5,000フィート(約1,500m)
・第4区分 シーリング3,000フィート(約900m)
・編隊連携機動飛行 視程5km シーリング3,000フィート(約900m)
・編隊航過 視程5km シーリング1,500フィート(約460m) ← 今日はここ!
*視程5km シーリング1,500フィート(約460m)を下回った場合は中止


 ブルーインパルス展示飛行後は帰りの激混みを避けるためちょっと早めに退場しました。帰りはシャトルバスに乗ったのですが、これがまさかのロングドライブでした~。

 バスに乗ってまもなくオカゲートに着いたのですが停車することなくバスは基地内を北へ走り続けます。滑走路端を横断して格納庫が建ち並ぶところまで行き、三沢航空科学館の裏にあるBus Turn-around(Museum Taxiway)でUターンをしてオカゲートまで来た道を戻るというコースでした。

 時間はかかりましたが、プチ基地内見学ツアーという感じで楽しめました。バスに乗るまでの待ち時間は30分でしたが、その間に遠目ですが UHー60J、CH-47J の訓練飛行と自衛隊 F35A、米軍 F-16の航過飛行が見えました。米軍 CV-22の訓練飛行と米軍 C-17の機動飛行は時間が押してたので中止になったようです。

 台風通過でどうなるかと思った三沢基地航空祭2023でしたが結果的には十分楽しめた1日となりました。今年の入場者数は昨年の2倍で7万人だったようですが、横田基地友好祭の2日で19万人を経験してるのでそれほど混んでいるようには感じませんでした。慣れってスゴイですね。

〈関連ブログ〉
松島基地航空祭2023 観覧記録 2023.9.14
横田基地友好祭2023 観覧記録 2023.6.13
三沢基地航空祭2022 観覧記録 2022.9.13

松島基地航空祭2023 観覧記録

2023年09月14日 | Weblog
 ふ~む、どの天気予報を見ても雨ですね~。しかも強い雨の予報が出ています。まー、とりあえず行ってみて現地判断とすることにしましょう。現地の天気は行ってみないと分かりませんからね~。

 なんと言っても今年の松島基地航空祭は4年ぶりの入場制限ナシだから行かない選択肢はないよね~と出かけたものの利府を過ぎて松島町に入ったところでバケツをひっくり返したような豪雨になりカーナビからは冠水警報が… 

 あわわ、この先大丈夫か~、と思ったのですが松島基地がある矢本に着くと水たまりはあるものの雨は降っていません。なんなら青空も見えてます。よし、これならOKです! 

 まずは駐車場探しですが…天気を気にして若干出遅れたので駐車場は駐車台数が400台と一番多い矢本東市民センターにしました。駐車場には難なく入れましたが駐車場係員がシーバーで「…あと10台です」と言ってたのでギリギリだったようです。→臨時駐車場情報臨時駐車場案内経路

 ここから松島基地までは2.5kmもあるので臨時駐車場では遠い方ですが駐車できたので良しとしましょう。ここからてくてくと歩くこと約30分、行き着いたのは自衛隊基地の東門でした。やった~、久々の松島基地航空祭です。さて、現在時刻は8時30分、オープニングフライトまでには30分あるので基地内を探索しましょう。

 とりあえずまっすぐ滑走路方向に進むと、ほひょ、ブルインパルスJrの走行展示が始まるところでした。オープニング前なので本番さながらの訓練走行?といったところでしょうか、オープニングフライトまで時間があるのでココで観覧タイムです。

 お、始まりました。おおー、ブルーインパルスJrの演目を間近で見るのは初めてですが見事なフォーメーションです。しかも、カラースモーク… これはすご~い!

タイトなフォーメーションを見せるブルーインパルスJr。ハイスピードで交差するスリリングな課目や途中で燃料を補給する空中給油タイム?などもあって見応え十分の展示走行です。

 そして、何と言っても圧巻の演目は「コークスクリュー」です。どうやって再現するのだろう?と思いましたが、これはお見事! 6番機のグリーンスモークが映える軽やかなコークスクリューでした~。→photo1photo2

 おっと、そろそろオープニングフライトの時刻です。急いで航空機展示エリアまで行くと、UH-60JとUH-125Aが通過したところでした。次に通過するオープニングフライト機はT-4とF-2ですが、おお~、スモークが出ています。ブルーインパルスの予備機とF-2Bの三機編隊飛行です!



 さあ、いよいよ松島基地航空祭2023の開幕で~す。本日のイベントはこんな感じ…。


 オープニングフライトの後はF-2B機動飛行です。

 F-2Bの機動飛行は総合案内所付近に展示飛行の解説ボードがあるのでこれをスマホで撮影してから展示飛行を見るのがオススメです。

 F-2B機動飛行のあとは午前中のメインイベント、ブルーインパルスの訓練飛行です!
滑走路に向かう1番機、お手ふりいただきました~。


 リード・ソロ5番機によるローアングル・キューバン・テイクオフ

 オポジング・ソロ6番機のロールオン・テイクオフ

 φ(.. ) ミニ解説:「ローアングル・キューバン・テイクオフ」と「ロールオン・テイクオフ」は5番機と6番機が編隊離陸をして同時に行うダイナミックな課目ですが今回は天候状況で単機離陸になったようです。
 約445kmまで加速した5番機が滑走路の終端付近でイッキに急上昇して宙返りをするローアングル・キューバン・テイクオフはT-4の高い運動性能ならではの課目です。→ド迫力の同時離陸動画はコチラ


 さあ、次はお待ちかねのファン・ブレイクです。会場の斜め後方から機体間隔1mの密集隊形を維持したまま高度100mを時速720kmというハイスピードで観客の目の前を通過していきます。

 ブルーインパルスが突如現れて至近距離を高速で通過するのでいつ見ても圧倒されます~。コックピットの中が見えるほどの低高度! スピードが速すぎていつもフレームアウトしてしまいます…


松島基地航空祭2023ブルーインパルス チェンジ・オーバー・ターンの後半部分


 こちらはトレイル・トゥ・ダイヤモンド・ロール、雲が低くループ課目はナシでした~。


 
 2~4番機が背面姿勢を維持したデルタ隊形、オポジット・トライアングル!


松島基地航空祭2023ブルインパルス ボントン・ロール
↑ スモーク・オフと同時に右へ360°ロールをして会場の右手後方に抜けていく課目、6機の息の合ったロール機動が見どころです。

 最後の課目は5、6番機によるコークスクリューです。見事に決まりました~。

 さて、ブルーインパルスの後は10時10分からUH-60LとU-125Aによる救難展示飛行が始まりますが、撮影はひとまず休憩として展示航空機を見ながらA格納庫まで移動です。

 救難ヘリコプター UH-60J


 US-2 救難機


 V-22オスプレイ


 P-1 哨戒機


 こちらはエプロン内で展示しているF-15J、F-2B、T-4(ブルーインパルス)です。

 さて、A格納庫前までやって来ました。10時50分から始まるF-2Bの訓練飛行まではまだ時間があるので、ここでA格納庫を見学することにしましょう。

 A格納庫の中は航空機エンジンやF-2武装展示など盛りだくさんで見応えがありました~。

 兵装展示20mm機関砲弾M61A2機関砲AAM-3AAM-3説明チャフ/フレア

 ブルーインパルス関連の展示もありました。

射出座席射出座席の仕組み4番機の尾翼

 圧巻はF-2機搭載のエンジン F110-IHI-129Bの展示です。迫力ありました~。

 さて、時刻は10時50分です。まもなく F-2B、2機による訓練飛行が始まります。

 お、解説アナウンスが始まりました~。コンバットデバーチャーと呼ばれる2機同時の離陸で上昇したF-2Bが滑走路左側から進入してきました。松島基地を敵基地とみなして行う攻撃デモのスタートです! 解説はこちらを参照→21sq-F-2B

②エントリーパス(低高度、高速度で進入した2機がブレイクして爆撃パターンに入る瞬間)


③爆撃10°ダイブアングル


訓練は増装タンクを付けたまま…というのは当然のことですがそこが妙にリアルですね。

 …と撮影に夢中になっていると滑走路からキーンというエンジン音が… わぉ、11時10分から始まるF-16デモフライトに向けてPACAFのF-16がタキシング体勢に入ってます。間髪入れずにデモフライトが始まるようです。うわ~、(嬉しい悲鳴~)

 さあ、まもなくテイクオフです。アメリカ太平洋空軍PACAF F-16デモチームは松島基地でどのようなアクロバット飛行を見せてくれるのでしょうか? ワクワク… 期待に胸が膨らみます!

PACAF F-16デモフライト アフターバーナー・テイクオフ→キューバン8

↑ わずか300mの距離で離陸後、捻りを入れて低高度で観客前を通過!その直後に急上昇して八の字を描くキューバン8を行うF-16デモチームの名物アクロ!(太陽がまぶしくてスマホで追い切れません~)

 天気が回復したのでヴェイパーはやや控えめです。それにしても日射しがキツイ!

 グイーンと急上昇!翼面にモフモフが発生します!

イーサン”バンタム”スミス大尉は2023年6月からの新パイロット! ようこそ!松島基地へ。

 これは背面ではありません。よく見るとコックピットが見えま~す。


で、本日のマイフェイバリットフォト! まるで空撮したかのようなフォトがありました~。

いや~、ナイスなアクロでしたね~ F-16デモチーム!松島でも堪能させてもらいました~。

 さて午前のプログラムが終わったので、ここでぜひみたい展示コーナーのC格納庫に向かいましょう。そうです。C格納庫は知る人ぞ知るブルーインパルス専用格納庫です。今日は開放してT-2ブル-インパルス機とF-2コックピットを展示しているようです。ですが、これが遠いのなんのって、途中日陰で休憩をしながらやっとの事で尽きました。早速入ってみましょう!

おおー! 何ということでしょう! T-2ブルーインパルスの176号機です!

 176号機は1982年のT-2 Blueデビューから1995年のラストフライトまでリーダー機を務めた1番機です。決して順風満帆ではなかったT-2Blue時代を最後まで牽引してT-4へ引き継いだリーダー機としてブルーインパルス史を語る上では最も功績のあった機体だと言えるでしょう。

 1984年7月29日松島基地航空祭で撮影した176号機(浜松事故後、展示飛行を再開したとき)の写真がありました。→photo1photo2phpto3(注:垂直尾翼のポジション・ナンバーは1987年夏から記入するようになったので当時はまだ無かった)

 T-2 Blueは3機を事故で失ったため現存しているのは7機のみです。松島基地以外では浜松広報館、石川県立航空プラザ、岐阜かがみはら航空宇宙博物館、百里基地、三沢航空科学館仙石線鹿妻駅前で保存されています。(浜松広報館 111号機、石川県立航空プラザ 163号機、岐阜かがみはら航空宇宙博物館 173号機、百里基地 175号機)

 F-2のコックピット展示は長蛇の列だったので見学はパスしました~。ふう、これでお目当てのものは見たので、ここでエネルギー補給としましょう。

 C格納庫を後にして露天通りに行くとお昼時なのでどの店も長蛇の列です。この炎天下で並ぶのはご免だな~と思って露天を見て回ると… ほひょ、誰も並んでない露店が1軒あります。

 はて、この店舗は商売をやっているのだろうか。お店の看板を見ると売っているのは「ソーセージ4本400円」の1種類だけ…はて、買っていいのだろうか…と変なことを考えてしまいましたが、店名はなんと「牛タンの利休」です。な~ら安心!ということでソーセージをゲットです。

 さて、ほかに長蛇の列ができていない店舗はないかなぁ~と探していたらありました!ケバブのお店です。ここでタンドリーチキンが入ったピタサンドをゲットして食べ物は確保!あとは飲み物ですが…どこのお店も、最後尾はココですプラカードが必要なほどの長~い列になってます。さすがにこの炎天下で待つのは危険なのでとりあえず日陰を探してエネルギー補給をすることにしました。それにしても今日の日射しは経験したことないほどの強烈さです。

 ふう、皆さん考えることは同じで建物の日陰はどこもランチタイムの人でごった返しています。東門の方にしばらく歩いたところで誰もいない木陰を発見!やった~、ここで腰を下ろしてランチタイムにしましょう。利休のソーセージもケバブのピタサンドもとても美味でしたが食べ終わるとよけいに水分が欲しくなりました。

 水筒に氷は入っていますが液体のH2Oは存在しない状態です。この氷が瞬時に溶ければいいのに…と思いながら水筒の底にたまっているH2Oを口に流し込んだ時、なんと、目の前にあるのにその姿が見えないステルス自販機を発見!

 ほひょ~、これは天の恵みかミラクルか~、その自販機までは約20歩という近距離です…こ~れはオドロキです。行ってみるとたくさんの種類の飲料水があって、エナジードリンクもありました。ラッキー! さっそく購入したエナジードリンクが喉を通過した瞬間に、ひょっとしてこれ飲んだら千と千尋…のお父さんのように豚になるのでは? と思いましたが、そんなコトはありませんでした~。笑

 さて、お腹もいっぱいになってエネルギー充填完了です。現在時刻は12時45分ですが、う~む、ブルーインパルスの展示飛行までは1時間以上ありますね~。気温は更に上昇、日射しも更に強くなっています。…う~む、午後のブルーを見たいけど、カラダが、おいおい大丈夫か~この炎天下を駐車場まで2.5kmも歩くんだぞ~体力のこってるか~と問いかけてきます。

 たしかに基地内では隊員が担架をかかえて熱中症者のところへ駆けつける様子や救急車を誘導する隊員も見かけたので暑さが尋常ではないことが分かります。ということで午後はパスしてあっさり帰ることにしました~。帰路の2.5kmは果てしなく長く、駐車場に着いたときはヘロヘロでした。

 臨時駐車場の矢本東市民センターに着くと何と職員がかき氷と冷たい飲み物の販売をしていました。かき氷は100円で練乳はサービス、飲み物は150円という大サービスです。こ~れは、ありがたい! メロンかき氷と柚子ソーダを頂いてほっと一息ついてから帰りました~。矢本東市民センターのみなさん、ありがとうございました~。

横田基地友好祭2023 観覧記録

2023年06月13日 | Weblog
米軍横田基地友好祭の観覧記録です。
 
 さて、今回、米軍横田基地友好祭に行くことになった経緯ですが、前日にユーミンのコンサート(5/20・さいたまスーパーアリーナ)があって、その期日がたまたま友好祭(5/20~5/21)と重なったので、それならばということで、1日目コンサート→2日目航空祭という日程で行くことになりました~。

 横田基地のフレンドシップ・デーは数十年前(どんだけ昔のこと!?)にも行ったことがありますが、横田基地はとにかく規模が大きく基地内はアメリカそのもので… そう、当時は最新鋭戦闘機の前で米軍兵士が機銃を持ってにらみをきかしている状態でかなりビビった記憶があります。

 その当時は福生駅で降りてメインゲートから入りましたが、最近の入場ゲートは牛浜駅に近い第5ゲートのようで、案内によると「牛浜駅からは第5ゲートまで徒歩10分ですが混雑するので1つ前の拝島駅をご利用ください」とあります。

 拝島駅からは徒歩で20分もかかるので混雑してもゲートから近い駅にしよう…と妻と相談して降車駅は牛浜駅に決定! とココまでは前日(5/20)の話… 5月21日は宿泊した大宮から車を走らせ昭島駅近辺に車を駐車してそこから牛浜駅まで電車でGO!です。

 電車の中は長玉レンズを装着したカメラを持った航空ファンが多数いましたが(私もその一人です…ハイ)、それほど混んでいる感じはしません。大宮から昭島までの移動は渋滞もあってけっこう時間がかかってしまったので現在時刻は11時を過ぎています。

 混雑のピークは過ぎたのかな…と思っていると電車は拝島駅に到着、すると車内放送が「この先の牛浜駅は混雑しているので友好祭へ向かう方はここで降車のご協力を…」とアナウンス。一瞬迷いましたが多くの乗客が降り始めたので流れに乗ってここで降車です。

 人の流れに乗って駅から歩くこと5分、目の前にルート16(国道16号線)が見えてきました。横断歩道を渡ってルート16沿いに右に進めば横田基地方向ですが…ガーン、横断歩道の向こうは長蛇の列が… 長~い列は左の方に伸びていて最後尾が見えません…。いやな予感です。

 横田基地から離れる方向に向かって歩きますが行けども行けども最後尾が見えません。途中でネクタイ姿の案内人が誘導していましたが、腕章を見ると警視庁の方です。なんと警視庁の方が誘導と案内をしています。ご苦労さまです。

 10分以上歩いてやっと最後尾プラカードが見えました。ふう、列に並んで地図アプリで現在地を確認すると、う~む、第5ゲートまで1.8kmもあります。拝島駅前で飲み物を売っていたお兄さんが「入場まで2時間ありますよ。飲み物はここでどうぞ~」と謎の言葉を発していましたが、その理由が分かりました。1.8kmなら徒歩30分の距離ですが、列は遅々として進まず15分で200mしか進んでいません。

 確かにこの進み方だと2時間かかります。現在時刻は11時30分…ということはゲート入場は13時30分頃…甘かった~となげいてもどうしようもありません。「え、入るだけで2時間かかるの?…」と言う妻の言葉に返す言葉が見つからない自分がいましたが、妻の方から「ま、新年一般参賀の5時間待ちよりはいいか…」とポジティブな声が…

 …そうです、令和初の新年一般参賀(2020/1/2)の時にたまたま東京にいたので思いつきで皇居に向かったらなんとこれまでで最高の15万4000人が一般参賀に参列したらしく10時から並んで15時の最後のお手振りにギリギリ間に合ったということがありました。それに比べたらたしかに2時間は余裕で待てる気がします。

 とは言っても2時間待ちは楽ではありません。約1時間後に拝島駅前の横断歩道についてやっと振り出しに戻りました。このころからデモ飛行が始まったらしく基地上空の方から飛行機の爆音が聞こえてきました。基地方面を見るとたくさんの落下傘が見えます。C130による空挺団降下が行われているようです。それが2回… その他には2機編隊のF16が腹に響く轟音を響かせながら超高速で通過していきましたが、その後は飛行機の音も聞こえず、またしても退屈な時間が過ぎていきました。

 待つこと2時間弱、13時20分頃に第5ゲートが見えました。なるほど、列が進まない理由は信号待ちです。基地はルート16の東側にあるので横断歩道を渡らないと入れませんが、よくよく見ると、入場の列が3方向からやって来ています。拝島駅列の他には牛浜駅方面からが一つ、さらには福生駅方面からも列が1本あるようです。

 さらに第5ゲートでは帰る人たちの列が順番待ちをしています。つまり、お帰りの列→福生駅入場列→牛浜駅入場列→拝島駅入場列の順で動くので青信号を4回待つことで列が1巡するわけです。こりゃ~DJポリスが穏やかな声で誘導しても時間がかかるわけです。

 入場してからは、身分証(免許証)の提示→荷物チェックで入場完了でした。やった~、久々の横田基地です。おっと、けっこうお帰り組の方がいますね。みなさんは何時に来たのでしょうね~。

 会場案内図を見ると、ハンガーに挟まれた通路を進む先に出店が並ぶ広いブースエリアがあるようです。その真ん中には待ち合わせポイントとしてC-130Jを展示しているようですが…

 わわ、何じゃこりゃ~、おびただしい人がいます。出店で囲まれたブースエリアは対面の出店が小さく見えるほど広いのですが歩くスキマがないほど人でごった返しています。

 さすが横田基地、広すぎます! ブースエリアの向こうに航空機展示エリアがあるはずですが遠すぎて機影が見えません。そして、人が多すぎます… たしかに今回の友好祭は入場制限が無くて誰でも入れるのですが、この状態は想像していませんでした。

 とりあえず時間も時間なので昼食を調達することにしましたが、出店はたくさんあるもののお目当ての店がどこにあるのかさっぱり分からず、行き着いたブースでピザチリソースホットドッグを購入。ピザはクオーターサイズで800円、ホットドッグは1000円(8$)でした。円安の影響で値段はすべて高めです。この時点でかなり疲労が蓄積していましたが、意を決して航空機展示エリアへ…

 一番手前にいたのはイルカのような顔をしたホンダ・ジェット、余談ですが設計者の藤野道格さんはハワイで見たフェラガモのハイヒールから得たイメージを生かしてノーズ部を設計したそうです。わぉ!

 主翼上にあるホンダジェットのエンジンのカウリング、デザインが秀逸です。


ホンダジェットの近くには、軍用機ではありませんが見たことのない水上機もありました。

 この水上機はニセコアビエーション所有の飛行機のようです。

 なかなかカッコイイ機体です。


 航空機地上展示エリアの3ブース目はヘリコプターエリアです。ここでは5機のヘリを展示していますが、写真を見て分かるように展示機の間隔がとても広くてこの5機を見るだけでもかなりの時間と労力を必要とします。お~っと、ここで妻が白旗宣言です! まもなく始まるオスプレイの展示飛行をここで座って見ているのでこの先はおひとりさまで~ とのことでした。

 無理もないです。2km以上歩いて休憩無しの3時間立ちっぱなしはさすがにきついです。で、ここからは一人ぶらり旅です。小型ヘリコプターエリアの目玉は何と言ってもAH-1Z ヴァイパーです。

 AH-1Z ヴァイパーはアメリカ海兵隊が運用する攻撃ヘリコプターで、機首にはヘルメット表示照準システムと連動した3砲身ガトリング砲(M197 20mm機関砲)を装備しています。ヘリコプター展示は規制線がないので機体に触れることもできます。なので、記念に20mmガトリング砲の銃口に指先を入れる貴重な?体験をしてきました~。笑

 さて、このあと小型機展示エリアの最終ブース(T4とブルーインパルスを展示)まで行きましたが、そこから先の大型展示エリアまではかなりの距離があったので、やむなくここで断念です。あとは反対側の小型機展示エリアを見ながら戻ることにしましょう。

 T4の反対側にあるF-35までもけっこう距離あるな~と思って歩いていると「オスプレイのデモ飛行が始まります」のアナウンスが…タイミング悪いな~と思いながらもいちどT4のところに戻ると…

 お~、見えました! CV-22 オスプレイです! 思った以上に軽快な動きです!

↑ 固定翼モードで飛行するオスプレイ、最大巡航速度446km/h 航続距離3,590km

      CV-22オスプレイ デモ飛行 垂直着陸(VTOL)→短距離離陸(STOL)

    
 直径11mの3枚ブレード「プロップローター」は固定主翼の両端にあるターボシャフトエンジンで駆動されていますが、左右の駆動出力軸が主翼内で連結されているためターボシャフトエンジンが片発停止になってもプロップロータが止まることなく安全に飛行できるようになっています。

 
 ホバリング中のオスプレイ、騒音はヘリコプターより小さく感じました(遠かったから?)

 ホバリングしながら後ろに進んだり、向きを変えたりと動きはとても機敏でした。

 
      デモ飛行の最後に会場の皆さんにお辞儀をしてから退場していきました~。

 さて、ここからは急ぎ足で見ていきましょう。

 F-35の向こうに見える3発エンジンの飛行機は退役が決まっている空中給油機KC-10エクステンダーです。これ1機でF-35、51機分の燃料を積むことができるそうです。


 こちらは「太平洋空軍デモンストレーションチーム」のF-16展示ブースです。三沢では派手なアクロバット飛行を見せてくれましたが、横田では2機編隊による高速パスのみだったようです。(入場待ちに見たF-16はデモチームのパスだったことが判明)



 F-16のおとなりには「C-12J ヒューロン」という見たことのない飛行機がありました。エンジンカウリングの形から一瞬「YS11か?」と思いましたが、アメリカ陸軍/空軍ご用達の輸送機でした。

 C-12J ヒューロンのプロペラ先端は鏡面仕上げのピカピカでキレイでした。



 さて、時間はすでに15時を過ぎています。20時に打ち上がる1万2000発の友好祭フィナーレ花火も見たいところですが、そろそろ体力的に限界なので帰ることにしました。

 妻と合流後は飲食ブースを見ながら第5ゲートへと足を進めましたが、お目当だったチーズケーキ、スモークドターキー、アメリカンバーガーのお店は見つかりませんでした。(バーガーはあちこちで売っていましたが日本人が出店しているお店が多くて、人気の外人バーガーは2時間待ちで諦めざるを得ませんでした…)

 あ、フライドオレオは見つけましたよ。第5ゲートに一番近いFブースで何気なく寄ったお見せで偶然にも発見! 即刻買いました~。3個で600円でした。高いのか安いのか分かりませんが念願のGET! です。

 見た目はこんな感じで上には粉砂糖がかかってます。さっそく口に入れてみると…わぉ! あま~い! 甘味しか感じません。甘味以外の味を舌の味蕾が総出で捜索しましたが、ひとかけらも感じませんでした~。妻は口にするなり「甘すぎる…」と絶句していましたが、疲労困憊の体が欲していたのか、めずらしく1個食べきりました~笑

 いいんです。この甘さで正解です! これくらいの糖分を摂らなければあの広い大陸では生きていけません! フライドオレオ最高です! これはリピート確実ですね。横田基地公式Webでは事前に飲食店ブースリストを公開しているので帰宅後に画像を拡大して調べたところフライドオレオを出しているお見せは2店舗だけでした。その内の1店舗を見つけたのですから超ラッキーですね。

次回行くときはこのブースリストを精査してから出かけることにしましょう。

 そうそう、公式発表によると今回の友好祭の入場者数は19万3000人で過去最高だったようです。この人数なら、あの広~い横田基地が人で埋め尽くされるのも納得ですね。

ミステリアスな青いオーロラ出現~その正体は?

2022年11月27日 | Weblog
  2022年11月3日、G1クラスの地磁気嵐が発生した夜、これまで誰も見たことのない青いリボン状のオーロラが北欧の空に現われました。その正体は何か?そのナゾが明らかになったようです。 

 以下、2022年11月4日付けSpaceweather.comの記事より
11月3日の夜、スウェーデン在住の多くのスカイ・ウオッチャーが地磁気嵐で乱舞するオーロラの下で輝く青いリボン状のオーロラを目撃した。

 そのオーロラはスウェーデンのアビスコ国立公園から世界中にオーロラの映像を配信しているLight Over Laplandのディレクターであるチャド・ブラックリーさんに「私はかつてこのようなオーロラを一度も見たことが無い」と言わせるほどの奇妙なものであった。

 Light Over Laplandでツアーガイドをしているミシェル・サッチさんはこのオーロラをビデオで録画。目撃者によると青いオーロラは現地時間の17時15分に急速に肉眼で見えるようになり、30分後には地平線へと沈んでいったという。青いオーロラは大きく形を変えることはなく、乱舞する緑色のオーロラの手前にあるように見えたと目撃者は話している。(videomovie

 ボストン大学の宇宙物理学者、西村俊さんはこの動画を見て「これがオーロラだとすると、とても奇妙なことだ。オーロラアークが他のオーロラアークを乱すことなく交差することはないので、オーロラ物理学の観点からは説明しがたい現象だ。」と述べている。

では、これがオーロラではないとするとこの現象はどう説明すればよいのだろうか?

The blue ribbon over Lake Tornetrask. Photo credit: Claudio Comi

 その可能性の一つとして考えられているのがミサイル発射だ。10月下旬以降、ロシアはバレンツ海で原子力ミサイル巡洋艦「Peter the Great」でICBM発射演習を実施しており、ロケットの排気がこれと似た現象を発生させることは過去にも何回かあったので、それが原因ではないかと考えられている。

 しかし、不思議なことにそのミサイルを目撃したという人が今のところ一人も現われていない。青いオーロラを目撃した人たちは声をそろえて「オーロラ出現の前に空を横切るものは何も無かった」と述べている。

 今もって青いオーロラは謎のままです。複数の場所から撮影された写真でオーロラの高さが分かるので、青いオーロラの写真を撮った方はぜひご連絡ください。もちろんミサイルを見たという人の報告も待っています。11月4日付けSpaceweather.com

ふ~むふむ、青いオーロラとはこれまたずいぶん神秘的な現象ですが、どーもこれはオーロラではないようですね~。スカイウオッチャーのみなさんはやれエイリアンだとか、やれワームホールだとか盛り上がっているようですが、謎は謎のままでこのまま解決することはないのだろうなぁ~。と思っていたら11月15日付けのSpaceweather.comに続報が載っていました。

 しかもタイトルが「ロシアのロケットはなぜ青いオーロラを発生させるのか」となっていて、記事の内容が「発生原因はロシアのロケットだった!」ではなく、ロシアのロケットが青いオーロラを発生させるメカニズムに関する内容でした~。あれれ?いつの間に解決してたの?

 以下、2022年11月15日付けSpaceweather.comの記事より

 2022年11月3日にスウェーデンとノルウェーで目撃された夜空を横切る奇妙なへび状の青いオーロラは、色も動きもオーロラ物理学の法則に反するものでした、事実、それはオーロラではありませんでした。専門家たちはこの青いオーロラが目撃された時間と北海でロシアの潜水艦がICBMを発射した時間が一致していることにすぐに気づきました。

  ロシアのロケットが青いオーロラを発生させることを世に知らしめたのは2009年12月9日の夜にノルウェーで発生した「巨大な螺旋状の模様が突然空に浮かび上がる現象」です。(関連ブログ→blog


 ブルーオーロラは2017年10月26日にも現われました。このときは、モスクワの北800kmのプレセツク宇宙センターからカムチャツカのクラ試験場に向かって発射されたICBMトポルによるものだと考えられています。

The blue exhaust of a Russian rocket on Oct. 26, 2017. Credit: Alexey Yakovlev of Strezhevoy, Russia

 2016年に発表された論文「ロシアのランチャーの運用中に観察された例外的な光学現象」は、そのようなロケットがどのように青い光を生成するかを説明しています。「固体燃料の主な燃焼生成物は酸化アルミニウムAl2O3です。高温では、一酸化アルミニウムAlOの形成も起こります。AlOは気体状態で存在します。これらの分子による太陽光の共鳴散乱は、ロケットのガスダストトレイルのターコイズ色に対応する波長領域4374〜5424 Ǻの発光を引き起こします。」と論文には記載されています。

 これで謎は解決されたのでしょうか?いや私たちは調査をやめたわけではありません。北欧に住むスカイウオッチャーのみなさんはブルーオーロラを目撃したときはぜひ写真を投稿してください。
11月4日付けSpaceweather.com 

ふ~むふむ、論文によると固体推進剤燃焼生成物に含まれる金属アルミニウムと大気中の酸素との相互作用によって一酸化アルミニウム雲が発生するとありますね~。古くは1977年9月20日のボストーク打ち上げの時も目撃されたとあるので、人知れず昔から発生していた現象のようです。

 ロケットブースター「ボストーク」の打ち上げ1977年9月20日
1977年9月20日の早朝、旧ソ連領土の広大な北西部地域とフィンランドの隣接地域で、膨大な数の目撃者の間で混乱を引き起こした驚くべき光学現象が観察された。ペトロザヴォーツクの住民の多くがこの珍しい現象を目撃した。(ソビエト新聞ニュース記事「未知の現象」より)

「ロケット打ち上げ中に出現する最もカラフルで大規模な現象は、高度100kmを超える上層大気で観察できる。これらの効果は、ロケットエンジンの排気によって生成されたガスダスト雲の分散粒子による太陽光の散乱に関連している。これらの高度では、大気中に自然起源のエアロゾルが存在しないため、これらの現象の自然な類似性は知られていない。」と論文にありますが、

 これは基本的にロケット打上げ時に発生する「夜光雲」と同じメカニズムのように感じますが、どうなのでしょう? ICBMやポラリスは打上げ仰角がロケットより低いことや機動性が高いことでロケットの打上げ時に発生する夜光雲と形状が違うのかもしれませんね。

 それにしてもこの神秘的なブルーオーロラの原因がICBMやポラリスミサイルの発射というのは何とも興ざめな話ですね。


三沢基地航空祭2022 観覧記録

2022年09月13日 | Weblog
 NASAの飛行機が三沢に飛来した!ということは前日(9/10)のツイッターで話題になっていたので知ったのですが私にとっては存在すら知らなかった飛行機でした。三沢航空祭は過去にもめずらしい機体(B2-Bなど)が展示されることがあったので今回も展示されるのではと期待が膨らみました~。

 さて、今回抽選で当選したものの三沢基地航空祭はこれまで行ったことが無いので事前の情報収集が重要です。一番気になる駐車場ですが3年ぶりの開催となる今年は基地周辺に無料駐車場を用意しているとのこと、朝5時頃からは入れるというので下記のようにプランを立てました。

 22:00仙台出発→紫波SAで珈琲タイム→八戸自動車道 折爪SAで仮眠→05:00無料駐車場着

 で、実際は21:30仙台発→23:00紫波SA着(お店はすべて閉まっているので自販機の珈琲をモバイルSuicaで購入して、ほっとコーヒータイム)23:10紫波SA出発 → 0:40折爪SAに到着したのですが…

 なんと深夜にもかかわらず誘導員が誘導灯を振って駐車場所を案内しています。え… 誘導員が何人もいる。ここはSAといってもコンビニ(ミニストップ)とトイレだけのPAのような場所のはず…

 誘導員に案内されて駐車場を進むと、おおー満車です! なんじゃこりゃ~ スゴイ数の車です。とりあえずコンビニ前の唯一空いているところに車を止めて誘導員に、
「あの~、どうしてこんなに誘導員がいるんですか?」と尋ねると
「ああー、今日は特別で…」
「明日の三沢ですか?」
「そうです。みなさんここで仮眠を取って、たぶん早朝には一斉に出ると思います。」
(なるほど、コンビニから離れた場所の車はすべて窓を目隠しておやすみモードのようです)
「そうなんですね~。ご苦労様です。」
とお言葉をかけてコンビニに入ると…

 むむ、お客さんは数人しかいませんが、フツーのコンビニでは感じない緊張感が充満しています。あー、この雰囲気はNHKドキュメント72時間「夏コミケのコンビニ」で見た様子そのものだ。店員さんたちが黙々とおにぎりを並べてこれからやってくる激混みの準備をしています。
 店内は青森土産寄りの品揃えが所せましと並べてありましたが、おにぎりの数とお弁当の数は私にとっては初めて見る量の多さで圧倒されて逃げるように車に戻ってしまいました。(笑)

 さて、車に戻って仮眠を取ろうと思いましたが駐車場所がコンビニ前で明るいこととひっきりなしに車が出入りするのでどーも仮眠モードに入れません。あらためて外を見るとけっこうの車が青森方面へ出て行ってます。ナンバーを見ると福島、宮城、秋田、さらに関東圏もちらほら… う~む、これは早めに三沢に行った方が得策なのか… 

 結局、早めに三沢入りすることにしました。眠気も覚めたので01:40に折爪SAを出発、ここから三沢は近いので02:30には無料駐車場に着きました。無料駐車場は暗かったので正確には分かりませんがかなりの数の車がとまっていてみなさん就寝中のようでした。で、私もお仲間に入れてもらって仮眠モード開始です。西の空には大分低くなった満月が見えていました~。

 05:00アラームの音で目を覚まして周りを見ると、多くの方が動き出していました。駐車場前の道路を見るとファルコンゲートに向かって歩いている人が多数います。三沢基地への入場門は三カ所です。ここから一番近いオカゲートは距離にして300mほどで基地内移動用バスの乗車場所となっているところですがバスはゲートオープンの8時にならないと乗れません。

 ここから2番目に近いファルコンゲートは距離にして2kmありますがバス待ちの時間を考えるとファルコンゲートで待つ方が早く入場できるはずです。ということで、みなさんと一緒にてくてくとファルコンゲートに向かって歩くこと30分、5時30分過ぎにはファルコンゲートに着きましたがすでに300mの列ができてました。これはまだいい方で最終的には1km以上の列ができていたそうです。

 ここからは8時のゲートオープンをただただ待ちます。三沢基地は米空軍の基地でもあるので持ち込み物には厳しい規制があります。3辺の合計が100cmを超える物はリュックでも三脚でも椅子でも持ち込み不可です。なので持ってきた椅子はかなり小さい物でしたがそれに腰掛けてひたすら待ちました。

待ち時間を利用して本日の展示飛行スケジュールを見ながら基地内での動きのシミュレーションです。
〈展示飛行スケジュール〉
8:45 オープニングフライト(F35A,F2,F16,EA-18G〉
9:20-9:40 米空軍F16 機動飛行
9:55-10:05 F15J 訓練飛行
10:10-10:20 F-2 機動飛行
10:40-10:20 UH-60J 訓練飛行
10:55-11:05 F35A 大編隊航過飛行
11:00-13:00 JAL定期便の飛行
13:05-13:20 CH-47J 訓練飛行
13:25-13:40 EA-18G 機動飛行(キャンセル)
13:45-14:05 米空軍F16 機動飛行
14:10-14:25 F35A 機動飛行
〈地上展示エリア〉
エプロン東側-自衛隊エリア、エプロン西側-米軍エリア
 これから入場するファルコンゲートは基地の東端なので見学コースとしては自衛隊展示エリアから進んで、展示飛行を見ながら西側の米軍エリアに向かうという動きになります。
 途中でグッズ販売のブースも見たいし、お昼は米軍エリア内にあるバーガーキングに行きたいし、アメリカングルメ屋台も見逃せないなぁ~などと考えているとオープン時刻20分前に列が動き出しました。お、早めのオープンか!?と思ったら列が詰まっただけで、結局、8時をちょっと過ぎたときにゲートがオープンしました。→ photo

 基地に入ってからは手指消毒エリア→手荷物検査エリア→金属探知機によるボディーチェックエリアの3関門を通ってやっと広~いエプロンに出ました~。

 やった~、ひさびさの航空祭です。気持ちが高まります! で、NASAの飛行機ですが、行けども行けどもお目にかかれません… なんと米軍エリアの一番奥にありました。着いたときにはすでに黒山の人だかり… さすが超レアと言われる飛行機です。

 この飛行機の正体は、テキサス州ヒューストンNASAジョンソン宇宙センター(JSC)所属の気候大気調査機「マーティンWB-57Fキャンベラ(N926NA)」です。

 韓国・烏山空軍基地をベースとして行っていたモンスーン調査(8月2日から9月1日まで)を終えてヒューストンに帰る途中、三沢基地航空祭に合わせて寄ったものと思われます。

 パイロットのADAM KLEINさんとDARROWさん、ブルースーツがお似合いですね。

 この飛行機は元々は高高度戦術爆撃機であり、あのU-2偵察機の前身だった機体でもあります。なので翼長が37.5mととにかく長いので全体像を写すのには苦労しました。ちなみに全長は20mです。

 B-57キャンベラの初飛行は1953年ですが今回飛来したWB-57Fは1963年初飛行なので機体年数は59年でまもなく還暦です。WB-57Fの建造数は21機ですが飛行可能なのはNASAが保有している3機のみ… FAA上のレジストリは2025年となっているので見られるのはあと数年かもしれませんね。

 アップで撮影すると年季が入っているのが分かります。

  エンジンは、プラット・アンド・ホイットニー TF33-P-11A ターボファン

 ↑ このエンジン2基で高度18,000mまで上昇します。推力は 15,500 lbf (69 kN)

↑ ベースボールユニホーム風の二人は専属のグランド・クルーで常に同行しているようです。

 マーティンWB-57Fキャンベラ(N926NA)は韓国・烏山空軍基地に向かう途中、7月26日に三沢基地に立ち寄っています。モンスーン調査はおもに東シナ海で行っていましたが、フライトレーダー24で確認したところ2日ほど仙台上空(高度16,000m)を通過して太平洋に出ていたことが分かりました。

 早速、WB-57Fをフライトレーダー24のアラートに登録したので今度来たときは見逃すことなくウオッチングできるぞ~。(笑)

 こちらは高さ3mの撮影台から撮ったWB-57F。なんと撮影用の高台を用意してくれてました。サービスいいですよね~。この角度から見るとまさに「怪鳥」ですね。駐機しているときには翼端が下がっていて羽を休めている鳥の様相です。

 さて、ここまでWB-57Fキャンベラのことばかりだったので。ここからは三沢航空祭のハイライト写真も少々ご覧ください。(^^ゞ

 なんと言っても今回の見どころは三沢基地に配備されている航空自衛隊のF35Aです。12機による大編隊航過飛行、そして展示飛行の大トリで見せてくれた圧巻の機動飛行!凄すぎました~。

 ステルス戦闘機なので日の丸も含めてモノトーンコーデです。

↑ 湿度が高かったのかヴェイパー出まくりで機体が見えなくなることも何度かありました。

第301飛行隊の部隊マークはマフラーをした「カエル」で第302飛行隊が「オジロワシ」です。

こちらは太平洋空軍デモンストレーション・チームのF-16の機動飛行前準備の様子です。

この機動飛行が凄い! アフターバーナー全開でキレッキレのアクロバットはまさにド迫力!

空を切り裂く飛行と爆音、そして目の前を通り過ぎるスピードの速さには圧倒されました。

↑ よく見るとパイロットのグローブが星条旗です。わぉ!(拡大写真はこちら→photo

こちらは海上自衛隊のUS-2、新明和工業が開発した海洋における救難に特化した飛行艇。

US-2のエンジン は ロールスロイス社製 AE2100J ターボプロップ4基、

プロペラは推進効率のよいブレード6枚のダウティ・ロートル製のR414、めっちゃ美しいです。

天気は悪くなかったのですが展示飛行の時は曇り空になるという残念な空模様でした。

とにかく基地内が広すぎて急ぎ足で移動したのですが全部を見ることはできませんでした。

あ、昼はバーガーキングに行って本場のワッパーをいただきました~。


 当然ながら激混みなのでメニューは2種類、ワッパーJrのコンボセット(1450円)とチーズバーガーJrのコンボセット(1500円)のみでした。バンズは日本とは違ってどっしりとした重量感があって、中にはコールスロー・ドレッシングに近い味のソースがたっぷり入っていて、それがパテの味を引き出していてとても美味でした。(← おまえはグルメレポーターか!)

 さて、さて、アメリカングルメの屋台で食べたいもの(フライドオレオなどetc…)がたくさんあったのですが、カロリー高めのバーガーキングで満腹になりその他には食指を伸ばすことができませんでした。ざんねん~、
 
 まだまだ見たいものがあるのですが、時間はあっという間に15時になって基地内に蛍の光が流れ始めました。展示機体もみな一斉に帰投の準備です。エンジンを始動して次々と離陸していく様子を見るのは航空祭のもう一つの楽しみですが、隊員のみなさんの作業の妨げになるので、エンジンを始動したUS-2を横目に見ながらファルコンゲートへと向かいました。US-2のSTOL性能(短距離離陸)を間近で見るチャンスではありましたがまたの機会ということで諦めました。

 今年の入場者数は、公式発表によると3万5000人ほどだったそうです。初めて行ったのでかなり混んでるなぁと思ったのですが例年は9万人だということなのでこれでもかなり空いていた方なんだなぁと思いながら帰路につきました。(仙台には20:00前に着いたので大河ドラマに間に合いました~)
 
 以上、三沢航空祭2022 観覧記録でした。


〈おまけの動画〉9月18日追記
三沢基地航空祭2022 F16高速機動飛行!

三沢基地航空祭2022 F16デモチーム 超低速飛行~垂直上昇

三沢基地2022 F16デモチーム 高速ロール

三沢基地航空祭2022 F16デモチーム 離陸~ギアアップ~ハイレート機動飛行


KC-135ストラトタンカー(空中給油機)



CV-22オスプレイ

オスプレイのコックピット

後部の出口には大きな機銃が…

この巨大なローター兼プロペラでホバリングから水平飛行に移るシステムは実に興味深い…

この翼がこの機体を支えるだけの揚力を持ち合わせているとは、どーも思えないのだが…

なんとも不思議な飛行機ですね。



2022.3.16 地震のこと

2022年03月23日 | Weblog
2022年3月16日 23時36分、福島県沖を震源とする大きな地震が発生した。

 今回の地震は2011年東北沖地震(東日本大震災)以降に発生した地震としては最大の揺れだった。今回の地震について東北大学災害科学国際研究所は昨年2021年2月13日に起きた地震(M7.3)と震源がほぼ同じ双子地震だったと分析している。

 1年間というスパンで発生した双子地震としても特異性があるが、23時34分に発生したM6.1の地震の2分後にM7.3の本震が起きた連続地震だったことも含めてかなり特殊な地震だと感じている。

 なので今回の地震についてその時なにが起こったのか記憶が薄れる前にメモしておこうと思う。
時は 2022年3月16日23時30分、リビングでまったりとテレビを見ていた時だった。ドドドッ…という初期微動がやって来た。

 2011年の大震災以降、宮城県に住む多くの人は初期微動でその後の地震の大きさが分かる特殊能力を身に付けている。わが家ではこの初期微動でリビングに留まって様子をみるか、リビングからウッドデッキに出るかを判断しているのだが、23時34分の初期微動はウッドデッキに避難すべき振動だった。

 妻とウッドデッキでこれ以上揺れが大きくならないようにと願いながら様子をうかがっていると、かなり強い揺れだったがピークは過ぎて揺れが収まってきた。東京に住む娘から「地震大丈夫?」とラインが入ったのでリビングに戻って、「大丈夫(送信時刻23:36)」と送信ボタンを押した瞬間だった。

 ドドドドドドドドッーと再び初期微動が来た。やばい! 妻と2人でウッドデッキに脱兎のごとく駆け出してウッドデッキに出た瞬間、ドドドッ、ガーッ、という大地震特有の大音響と同時にリビングに置いてきたスマホとテレビから緊急地震速報が鳴り響いた。

 強い揺れに必死で耐えているとき青白いフラッシュが東の空と南東の空の低いところで立て続けに光った。これは仙台駅から撮影された大震災発生時の映像でも見られるモノだが、肉眼でその瞬間を見たのは初めてだった。

 その直後、揺れは収まるどころかさらに強くなった。肩を掴んで揺すぶられるような激しい揺れ、家が小刻みにジャンプして見える凄まじい縦揺れ、家の中からは様々なモノが倒れ落下する音が連続して聞こえてくる。

 激しい横揺れだけでなく強い縦揺れを含めた3次元の揺れに家が崩れるかも…と恐怖を感じた。ひょっとしたら大震災より強い揺れかも…と感じたが揺れている時間は大震災の時よりはるかに短かった。

 娘に「もっと強いの来た」と送ったラインの送信時刻が23時38分だったので強く揺れていた時間は1分程度だったと思う。ちなみに東日本大震災の時は強い揺れが3分以上続いていた。→3.11強震記録波形

 今回の地震(M7.4 最大震度6強)と昨年2月13日の地震(M7.3 最大震度6強)は震源地も規模もほぼ同じ双子地震だったようだが気象庁の推計震度分布図をみると今回の方が広い範囲で大きく揺れていることが分かる。( ↓ クリックで拡大)


 こちらは防災科学技術研究所が公開している仙台の強震記録波形

記録開始時刻23:36:48 最大加速度330.7gal 計測震度5.3 震央距離92km
上段が南北方向、中段が東西方向、下段が上下方向の加速度を表しています。

 今回の地震では宮城県の川﨑で1232.7galという2016年の熊本地震に匹敵する加速度が記録されていますが、震度は地震の最大加速度と地震波の周期で決まるので加速度が高いからといって必ずしも大きな震度になるということはないそうです。詳しくはこちらを→気象庁 震度と加速度


*参考資料
・日本で震度7を記録した地震の最大加速度は以下のとおり
 1995年 兵庫県南部地震: 891gal
 2004年 新潟県中越地震:2516gal
 2011年 東北地方太平洋沖地震:2933gal(築館:計測震度6.6)
 2016年 熊本地震前震:1580gal
 2016年 熊本地震本震:1362gal
 2018年 北海道胆振東部地震:1796gal
・世界最大加速度 岩手・宮城内陸地震:4022gal 2008年6月14日 M7.2
 →計測地点(一関西:計測震度6.3、震央距離3km、震源深さ8km)
・2011年3月11日 M9.0:1807gal(仙台:計測震度6.3、震央距離170km)
・2011年4月 7日 M7.2 :1084gal(仙台:計測震度6.2、震央距離87km)
・2021年2月13日 M7.3 :215gal(仙台:計測震度4.9、震央距離90km)
・2022年3月16日 M7.4 :330gal(仙台:計測震度5.3、震央距離92km)
・重力加速度1G≒980gal

 東北大学災害国際研究所の災害緊急調査報告によると今回の地震は2021年2月13日の福島県沖の地震(M7.3)の余震の1つであり、震源の位置と深さ(57km)から沈み込んだ太平洋プレート上部で発生したいわゆる「スラブ内地震」とのこと。

*スラブ内地震:東北地方の地下に沈み込んだ太平洋プレート内で発生した地震
*プレート間地震:太平洋プレートと日本列島が乗っているプレートの境界がずれて発生する地震

 今回の地震も昨年の地震も広い意味で捉えると3.11後の継続的な余震活動のひとつということらしいが、宮城県沖で3.11以降に起きたマグニチュード7クラスの余震(2011年M7.2、2021年M7.3、2022年M7.4)活動域をつなぎ合わせると下図のように空白域が現われてくる。


 このことから、断層構造が連続していればという仮定での話だが、未破壊域を震源とするスラブ内地震が今後発生する可能性があると東北大学災害国際研究所は警鐘をならしている。

 そうならないことを願うばかりであるが日本に住んでいる以上地震は避けることのできない自然現象である。備えあれば憂いなしというが、地球規模の自然災害に対しては人間はまったくもって無力であり、ましてや家や家財等を傷つけないようにすることは不可能である。大事なことはいかにして身の安全を確保するか、その一言に尽きる。


関連リンク
災害緊急調査 令和4年(2022年)3月福島県沖地震特設ページ(東北大学災害国際研究所)
2022年3月16日の福島県沖の地震について(遠田 晋次 教授)
令和4年福島県沖地震 東北沖地震以降に続発した3つのM7スラブ内地震とその意味
(遠田 晋次 教授 陸域地震学・火山学研究分野)
地震動について 大野 晋 准教授(地震工学研究分野)
現地調査報告 柴山 明寛 准教授(災害文化アーカイブ研究分野)
        森口 周二 准教授(計算安全工学研究分野)
        大野 晋 准教授(地震工学研究分野)
        佐藤 健 教授(防災教育実践学分野)
宮城県の地震活動の特徴(政府 地震調査研究推進本部)