晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS拡大撮影ミッション(2)「セカンドショット」

2008年02月17日 | ISS(国際宇宙ステーション)
2月17日17時45分、ISSが仙台の上空を通ります。
条件は最良です。最大仰角86度、直距離は338km。
明るさは-2.5等級、スペースシャトルもドッキング中です。

前回の撮影ISS拡大撮影ミッション(1)「ファースドショット」では
望遠鏡の分解能力が足りなかったので、今回は
20cm反射望遠鏡の直焦点撮影でチャレンジです。

飛行コースは北西→天頂→南東。
天頂を過ぎるとスペースシャトルの背面に光が
あたり明るさも増します。カメラアングルもよくなるので
天頂を過ぎた時がシャッターチャンスです。

月齢10の月でピントを合わせ準備完了。
ISO感度は800、シャッタースピードは1/2000、
ファインダーで追尾してシャッター押しっぱなしの高速連写です。
まさに、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる作戦です。

ISSが見えました。落ち着いて連写開始です‥カシャカシャ‥
天頂を過ぎたところで望遠鏡を東掛けから西掛けに
切り替えて撮影再開‥カシャカシャカシャ‥

ふう~、後はPCで確認です。

写っていました。

これは天頂を過ぎてからの写真です。

拡大してみると‥

前回の撮影より形がよく分かります。

ファイル№877の写真が一番よさそうです。


画像処理をすれば細かいところまで見えるかも‥

さらに拡大した画像はこちら拡大画像

比較用に撮影しておいたISSフィギアと比べてみましょう。
うまい具合に同じ角度から撮影した写真がありました。

右舷太陽電池パネルは不具合が直っていないのでしょうかねぇ?
いつも、ひん曲がっているようですが‥


さあ、どうでしょう?
予想通り、全開したラジエターパネルの反射率が大きいようです。
スペースシャトルもかろうじて写っていました。
基幹モジュールのズヴェズダらしきところは右舷太陽電池パネルの
先端?かもしれませんね。

今日の天気は朝から雪でしたので夕方晴れたのは
とてもラッキーでした。といっても雲が流れている
中での撮影でしたので、快晴だったらもう少し
解像度が上がったかもしれません。

次のチャンスを待ちましょう。


USA193スパイ衛星

2008年02月11日 | 宇宙開発
現在気になっている衛星がある。
衛星名は「NROL-21/USA193」なんでも現在制御不能となり、
2月末から3月始めにかけて大気圏に再突入。一部が燃え尽きず
に地上に落下するとのこと。

それは大変です

さっそく調べてみました。

「NROL-21/USA193」は2006年12月13日に米カリフォルニア州の
バンデンバーグ空軍基地から打ち上げられた米国偵察局(NRO)
の情報収集衛星(スパイ衛星)打ち上げ後、軌道投入に成功す
るが、本体の起動シーケンスでトラブルが発生し制御不能に。

太陽電池パネルが展開しなかったため2007年2月に完全に制御
不能となる。軌道修正用のヒドラジン燃料を大量に搭載したまま
軌道を周回していたが高度が徐々に下がり、360kmあった高度が
現在は260km。高度が100kmまで下がると高度を維持できなくなり
地上に落下する。



この衛星ですが、当然日本上空を通過しています。

これは2月11日04時45分頃の衛星を位置を表しています。
図を見ると三陸沖で地球の影から出て光り始めるのが分かりますね。
2月11日05時01分から03分にかけて仙台で見えるという予報が
でていましたので、外に出てウォッチングしてみました。


残念ながら雲が多く見ることはできませんでした。
衛星の明るさは3等級、晴れていれば見える明るさなのですが‥

落下まであと半月‥洋上に落ちることを願うばかりです。

夜明けの星空

2008年02月09日 | ☆星見隊
この頃の夜空は‥
   夜半前→曇り
   日付が変わると→快星

ということで、今朝は早起きをして夜明けの星空ウォッチングに出かけました。

ただいまの時刻は‥04時30分。かなり冷えてます。寒いです。
まもなく薄明が始まります。本日の薄明開始は05時05分。

ほほう、東の空には、もう夏の大三角が見えてます。

2月9日04時55分 AF Fisheye Nikkor ED 10.5mm F2.8 30秒露出

西の空ではしし座がねむそうな顔で頭をたれています。

2月9日05時11分 TAMRON XR DiⅡ18-200mm F3.5-F6.3
→18mm F3,5 40秒露出

土星はまもなく衝を迎えるので、これからが観望期ですね‥

南東の空を見ると‥、
金星と木星がいつのまにか、こんなに離れている。

2月9日5時18分 AF Nikkor 28mm F2.8 10秒露出

日の出まではまだ1時間、あと30分すると朝焼けのなかで
輝く金星と木星が見られます‥が、寒さが限界です。
気温-6℃‥、雲が無いときの朝は放射冷却でガンガン冷えます。

車の屋根はいつの間にか霜で真っ白になっています。
霜って‥あっという間にできるんですね。ちょっと驚きです。

金星・木星・月の接近

2008年02月04日 | 
2月4日未明は金星・木星・月の接近が見られるはず‥
どーせ天気は悪いだろうと思っていたら、おきてびっくり!

なんと、快晴! しかも、朝焼け付き‥

まだ、かすかに木星が見えているので、ベランダからパチリ‥

きれいな景色です。まさにフォトジェニックでした。


左から金星、木星、月です。

期待してないと、晴れるんですよね~。

とりあえず速報でした!

ISS拡大撮影ミッション(1)「ファーストショット」

2008年02月03日 | ISS(国際宇宙ステーション)
現在軌道上をまわっている人工衛星で
最大の大きさを誇る国際宇宙ステーションISS。

その大きさは完成するとサッカースタジアムほどの
大きさになるとか‥。そのISSを地上から超望遠レンズで
撮影するとISSの形を捕らえることができるらしい‥。

ふむふむ、JAXAのWEBページを見ると確かに
ISSの形が分かる写真がたくさん寄せられている。

これは、実におもしろ~い!

さっそくやってみましょう。名付けて‥
ISS拡大撮影ミッション!

始めに、現在のISSの様子を確認しましょう。

ざっとこんな感じです。左舷側に太陽電池パネルが4枚、右舷側に2枚
進行方向先端には、欧州実験棟コロンバスと日本実験棟きぼう、
スペースシャトルがドッキングするハーモニーがあります。
これだけ大きいと確かに地上から撮影できそうですね。

さて、撮影機材ですが、とりあえずBORG60望遠鏡で撮影することに
しました。焦点距離が325mmなので直焦点ではぜんぜん足りません。
そこで、PL20mmのアイピースをつけて拡大撮影です。

合成焦点距離は約900mmくらいでしょう。これにデジカメを
つけて、手持ち撮影です。

チャンスは1月31日にやってきました。
18時09分、仰角65°明るさ-2.2等級、直線距離372km
この距離は一番近づいたときであって、見え始めは1,265km
地球の影に入って見えなくなるときの距離は623kmとのこと、

手持ちでISSを撮影するのは至難の業です。事前に空を
横切るジェット旅客機で十分練習をして、準備完了です。

時間通りISSがやってきました。
高度が低い位置から望遠鏡に導入して、追尾して連写‥
カシャカシャ‥まもなく天頂付近‥おーっと、見失ったぞ~、
天頂付近は速度が速いので、なかなか再導入できません‥。
どこだ~、間もなく地球の影にはいるぞ~、
いた!カシャカシャ‥、あ~暗くなっていく~
地球の影に入ったようです。ミッション終了です。

ふう~、あとはパソコンで確認です。

何枚かに写っていたようです。その中の1枚‥

よ~く見ると、何らかの形を捉えたようです。
ISSの拡大画像はこちら

う~ん、どの角度から見ればこの形になるのだろう?

もう1枚の写真、こちらのほうが距離は近いかも‥

こちらの写真の拡大画像はこちら

ふ~む、紙飛行機のような形ですね~。

結局はっきりとしたISSの形には撮れませんでした。
やはり焦点距離が足りないようですね。
口径6cmでは分解能もぜんぜん足りません。

「セカンドショット」撮影時までに撮影機材も含めて
再検討することにしましょう。

金星と木星の接近

2008年02月02日 | 金星
早朝、東の空で金星と木星が接近しています
昨日(2月1日)は金星と木星が縦に並んでいたのですが、
曇っていて見ることはできませんでした。

今日(2月2日)は金星と木星が横に並びます。

金星と木星が地平線から出てくるのは4時45分ごろ‥
薄明開始が5時11分、金星と木星の高度10°になるのは5時55分ごろ‥
そのころは薄明が進んで恒星はほとんど見えなくなるかなー。

ふ~む撮影場所は東の低空が見えるところ‥4時起きして撮影ポイントに行き
木星と金星が見えてくるのを待つ‥。よし、撮影場所は近場の公園だな。
車で5分、駐車場有り、裏山を登ると南東方面に水平線が見えるところ‥。

‥と、ここまでは昨夜のお話。

ジリリッ‥目覚ましを止めて窓の外を見る。ん、月が見えてる‥
よ~し!お出かけです。カメラ一式をもって見晴らしの良い公園に到着。

う~ん、もう見えている時間ですが、低空は案の定見えませんね。
高度が高くなると見えてくるでしょう。

待つこと十数分‥見えてきました。ほほう、並んでます。
写真を撮るには前方の木がおじゃまなので、場所を変えて撮影‥

2月2日5時19分 TAMRON XR DiⅡ18-200mm F3.5-F6.3 
125mm F6.3 露出3秒

金星と木星は角度にして35分(やく満月1個分)ほど離れています。
「えー、この間に満月が入るの~!?」 と思ってしまいますが、
満月の大きさは、そんなもんです、ハイ。

さて、その月ですが、月齢が24.6で、さそり座の中で
輝いていました。月の上にアンタレスが見えます。

2月2日5時20分 TAMRON XR DiⅡ18-200mm F3.5-F6.3
28mm F4.5  3秒露出

この後、急速に雲が広がり撮影終了。

明日以降、金星は左下へ移動して木星から離れていきます。
月は東へ移動して4日の早朝に金星木星と並びます。
晴れていればフォトジェニックな眺めになることでしょうね。
でも‥期待すると晴れないんですよね~、この頃の天気は‥。

17Pホームズ彗星

2008年02月01日 | 彗星
夜空に太陽光をまきちらしていた明るい月も
だいぶ細くなり、夜空にきれいな星が戻ってきました!
と言いたいところですが‥なかなか晴れません。

たま~に、雲が切れて星が見えることがあるのですが‥
寒すぎて、外に出られませ~ん‥(出る気力が無かったという方が正しいかも)

いつもの観測場所(おもに玄関先ですが‥)には雪があり、
つるつるのガチガチ状態です。しか~し、昨夜は寒さが和らぎ
久々に星が見えています。雲は少しありますがチャンスです。

ホームズを見てみましょう。‥当然、眼視では見えませんね。
では、撮影です!レンズはいつものスターターレンズ、F2.8の28mmです。

視野が広く明るいので、30秒露出で空の状況がすぐ分かります。

2月1日21時18分 AF Nikkor 28mm F2.8 30秒露出

かすかにホームズ彗星が写っています。現在の位置が分かるように
星座線を入れて見ましょう。

ペルセウス座のアルゴルの近くにいます。等級は5等級程度でしょうか。
空の暗いところに行けば、肉眼で見えるかもしれませんが、光害の空では
もう無理ですね。今夜のソラノクラサは17.72等級です。月はありませんが
薄雲があるので、地上光を反射しているようです。

雲が多くなってきました。かるめのズームで撮影してみましょう。

2月1日21時44分 TAMRON XR DiⅡ18-200mm F3.5-F6.3
(50mm F4.8 120秒露出)

ピントの追い込みが足りなかったので、ややピンボケです。
ホームズ彗星はだいぶ暗くなりましたが、このような状況でもはっきり
写真に写るのですから、彗星としては驚きのモンスターコメットですね。

再バーストはしませんでしたが、まだしばらくは
ホームズの追っかけができそうですね。