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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

東北南部 梅雨明け!

2024年08月01日 | お天気
仙台管区気象台が「東北南部は8月1日ごろ、梅雨明けしたと見られます」と発表しました。

  東北南部としては平年(7/24)より8日遅い、昨年より10日遅い梅雨明けとなりました。8月に入ってからの梅雨明けは2020年(8/2梅雨明け)以来の4年ぶりです。

 本日の天気図(仙台管区気象台 報道発表

さて「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」ですが、今年は大ハズレですね~。初鳴き13日後の予想に対して23日後の発表でした。今年はニイニイゼミの初鳴きが早かったわりには梅雨明けが遅くなったわけですが、これは2017年の梅雨明けパターンとよく似ています。

 その2017年は梅雨明け発表翌日から雨模様の天気が続き、梅雨明けの時期が特定できなかった年になったので今後の天気が心配ですが、明日以降の天気予報を見ると雲は多めですが晴れ間はあるようです。ペルセウス座流星群の夜は快星になってほしいのですが…今年の天気はどうでしょうかね~。

〈これまでの観測記録〉
観測年  初鳴き  晴れスタ予報  発表日(初鳴きから)  梅雨明け(確定値)
2007年  7月20日→  予報なし →  8月 1日(11日後)→ 8月 1日ごろ  
2008年  7月11日→  7月23日 → 7月19日( 8日後)→ 8月 6日ごろ
2009年  7月 6日→7月13日~16日→ 梅雨明け発表なし →   -
2010年  7月 7日→  7月18日 → 7月18日(11日後)→ 7月18日ごろ
2011年  7月 9日→  7月20日 → 7月11日( 2日後)→ 7月 9日ごろ
2012年  7月16日→  7月27日 → 7月26日(10日後)→ 7月26日ごろ
2013年  7月15日→  7月25日 → 8月 3日(19日後)→ 8月 7日ごろ
2014年  7月12日→  7月23日 → 7月28日(16日後)→ 7月25日ごろ
2015年  7月12日→  7月23日 → 7月26日(14日後)→ 7月26日ごろ  
2016年  7月10日→  7月21日 → 7月29日(19日後)→ 7月29日ごろ
2017年  7月 9日→  7月20日 → 8月 2日(24日後)→  特定せず
2018年  7月 2日→  7月14日 → 7月14日(12日後)→ 7月14日ごろ 
2019年  7月25日→  8月 1日 → 7月30日( 5日後)→ 7月25日ごろ
2020年  7月23日→  8月 4日 → 8月 2日(10日後)→ 8月2日ごろ 
2021年  7月 6日→  7月17日 → 7月16日(10日後)→ 7月16日ごろ
2022年  7月 1日→    -   → 6月29日( 2日前)→  特定せず
2023年  7月12日→  7月23日 → 7月22日(10日後)→ 7月22日ごろ 
2024年  7月 9日→  7月22日 →  8月 1日(23日後) →   ?

 さてさて、今年は大ハズレとなりましたが、エルニーニョ/ラニーニャ現象を考慮した予報パターンはデータ収集のために来年も継続しま~す。(^^ゞ

〈ニイニイゼミの初鳴きから東北南部梅雨明けが発表されるまでの予報パターン〉
・「エルニーニョ現象発生時→ニイニイゼミの初鳴きから13日後」
・「ラニーニャ現象発生時→ニイニイゼミの初鳴きから10日後」
・「どちらでもない時→ニイニイゼミの初鳴きから11日後」


エルニーニョ監視海域における海面水温の基準値との差(℃)(月日はその年の梅雨明け確定日)

(赤)エルニーニョ現象発生、(青)ラニーニャ現象発生

ニイニイゼミの梅雨明け発表予報! 2024

2024年07月11日 | お天気
 今年は梅雨が明ける気配がないなぁ~と思いの皆さま、お待たせしました!
7月9日夕方に複数のニイニイゼミが一斉に合唱を始める初鳴きを観測しました~。

2024/7/9 18h42m35s Canon PowerShot G7 X MarkⅡf8.8mm F4 1/800s

 ということで、ニイニイゼミの初鳴きから気象台の梅雨明け発表日を勝手に予想する
「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報 」の始まりで~す!

 さて、実は6月29日夕方に自宅前の木で突然ニイニイゼミが鳴き始めたので、梅雨明け発表予報発令か~?と思ったのですが、鳴いてたのが一匹だけだったので梅雨明け発表予報には至りませんでした。

 翌日以降は一匹も鳴かない日が続いたので6月29日の個体はフライング・ニイニイゼミだったようですが、6月中に鳴いたのは初めてなので単独個体という条件付きですが観測史上最早記録となりました。

 で、気になる梅雨明け発表予報ですが、これまでは平均値から「ニイニイゼミの初鳴き11日後説」を標準パターンとしていましたが、昨年の分析エルニーニョ現象/ラニーニャ現象の発生梅雨明け時期には相関関係があることが分かったので予報パターンを下記のようにしてみました。

〈ニイニイゼミの初鳴きから東北南部梅雨明けが発表されるまでの日数〉
・「エルニーニョ現象発生時→ニイニイゼミの初鳴きから13日後」
・「ラニーニャ現象発生時→ニイニイゼミの初鳴きから10日後」
・「どちらでもない時→ニイニイゼミの初鳴きから11日後」

 2024年からはこの日数を基準として梅雨明け発表予報を行っていきます。
 それでは、発表しま~す。

仙台管区気象台が2024年の東北地方南部の梅雨明けを発表する日は…
 ジャジャ~ン、7月22日です。

 今年は昨年の春に始まったエルニーニョ現象の収束予報がでていますが7月時点ではまだ終わりきっていないので、エルニーニョ現象発生時の13日後説を取り入れて、7月9日+13日=7月22日としました。

エルニーニョ監視海域における海面水温の基準値との差(℃)

赤 → エルニーニョ現象発生、青 → ラニーニャ現象発生

 また、今年のようなエルニーニョ現象収束後の夏季は、インド洋熱帯域の海面水温変動が遅れることから「太平洋高気圧の張り出しが弱い」「北日本を中心に多雨・寡照、沖縄・奄美で高温になる」傾向があるようなので、全国的に早い梅雨明けにはならない年…になるかもです。

インド洋熱帯域の海洋変動が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム


これまでの観測記録


 …となると東北地方の梅雨明けも遅くなるような気がしますが、ニイニイゼミの梅雨明け発表予報が当たることを期待して夏空がやってくるのを待つことにしましょう。

東北地方梅雨入り

2024年06月23日 | お天気
仙台管区気象台が本日「東北地方は梅雨入りしたと見られます」と発表しました~。

 今年は全国的に梅雨入りが遅かったので、今年の東北地方南部梅雨入りは歴代でどのくらい遅かったのかランキングにしてみました。(東北南部:平年6月12日)

東北地方(南部)遅い梅雨入りランキング
      年    梅雨入り  梅雨明け    降水量の平年比(%)
・第1位 2017年 6月30日 特定できず  106
・第2位 1967年 6月26日 7月15日ごろ  88
・第2位 2015年 6月26日 7月26日ごろ  63  
・第3位 1987年 6月25日 8月9日ごろ   69
・第4位 1952年 6月23日 7月20日ごろ  115
・第4位 1982年 6月23日 8月7日ごろ   80
・第4位 2024年 6月23日   ?   ←今年
・第5位 2008年 6月22日 8月6日ごろ  121
・第6位 2007年 6月21日 8月1日ごろ  121
・第6位 2011年 6月21日 7月9日ごろ  105
・第7位 1956年 6月20日 7月24日ごろ  135

 ふむ、今年は歴代4位タイということですね。これを見ると6月20日以降の梅雨入りが11回もあるので多いように感じますが74年間の観測で11回(15%)なのでかなりのレアケースと言えるでしょう。

 さてさて、梅雨入りが遅いと、梅雨明けも当然遅くなるよね~と単純に思ってしまうのですが、どーもこのランキングを見る限りそのような相関関係はまったくないように見えます。(梅雨明け:平年7月24日)

 ということで、今年の梅雨明けが遅いのか早いのかは予想がつかないので、そちらは今年でシーズン18に突入する「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」におまかせすることにしましょう。(^^ゞ

φ(.. )「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」 これまでの観測データ


2024年 - 梅仕事


〈関連ブログ〉
ニイニイゼミの梅雨明け発表予報! 2023   2023.7.13
東北地方 梅雨明け!            2023.7.22

東北地方 梅雨明け!

2023年07月22日 | お天気
仙台管区気象台が「東北地方は7月22日ごろ梅雨明けしたとみられる」と発表しました。

 仙台でも昨日までの天気とは打って変わって朝から青空が広がりました~。

2023.7.22 8:17 Canon PowerShot G7 X Mark II  ISO125 F5.6 1/1250sec

東北南部は平年より2日、東北北部は平年より6日早いそうですが、昨年は梅雨明けを特定しなかったため2年ぶりの梅雨明け発表(確定すればですが…)となりま~す。

 本日の天気図(拡大図)(仙台管区気象台 報道発表

さて「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」ですが、今年は11日後の予想に対して10日後の発表だったのでニアピン賞といった感じですね。これで2020年から3回連続で(特定できなかった昨年は除く)「初鳴きから10日後の梅雨明け発表」となりました~。
 
 で、これまでは平均値から「ニイニイゼミの初鳴きから11日後説」を標準パターンとしていましたが、ここ4年間の推移を見ると今後は「初鳴きから10日後の梅雨明け発表」をスタンダードにしてもよさそうな感じですね。
 
観測年  初鳴き  晴れスタ予報  発表日(初鳴きから)  梅雨明け(確定値)
2007年  7月20日→  予報なし →  8月 1日(11日後)→ 8月 1日ごろ  
2008年  7月11日→  7月23日 → 7月19日( 8日後)→ 8月 6日ごろ
2009年  7月 6日→7月13日~16日→ 梅雨明け発表なし →   -
2010年  7月 7日→  7月18日 → 7月18日(11日後)→ 7月18日ごろ
2011年  7月 9日→  7月20日 → 7月11日( 2日後)→ 7月 9日ごろ
2012年  7月16日→  7月27日 → 7月26日(10日後)→ 7月26日ごろ
2013年  7月15日→  7月25日 → 8月 3日(19日後)→ 8月 7日ごろ
2014年  7月12日→  7月23日 → 7月28日(16日後)→ 7月25日ごろ
2015年  7月12日→  7月23日 → 7月26日(14日後)→ 7月26日ごろ  
2016年  7月10日→  7月21日 → 7月29日(19日後)→ 7月29日ごろ
2017年  7月 9日→  7月20日 → 8月 2日(24日後)→  特定せず
2018年  7月 2日→  7月14日 → 7月14日(12日後)→ 7月14日ごろ 
2019年  7月25日→  8月 1日 → 7月30日( 5日後)→ 7月25日ごろ
2020年  7月23日→  8月 4日 → 8月 2日(10日後)→ 8月2日ごろ 
2021年  7月 6日→  7月17日 → 7月16日(10日後)→ 7月16日ごろ
2022年  7月 1日→    -   → 6月29日( 2日前)→  特定せず
2023年  7月12日→  7月23日 → 7月22日(10日後)→ 

気象庁の報道を見ると、今年は4年ぶりにエルニーニョ現象が発生している(6月に+0.7℃を超えた)ようですが、ふと、エルニーニョ現象/ラニーニャ現象の発生とニイニイゼミの初鳴きから梅雨明けまでの日数には、何か相関関係があるのだろうか?…と疑問が湧いたので調べてみました~。

 こちらは「エルニーニョ監視海域における海面水温の基準値との差(℃)」と「エルニーニョ現象発生期間(赤)」「ラニーニャ現象発生期間(青)」を表したグラフです。(データ:気象庁)


で、こちらが初鳴きから梅雨明け(確定値)までの日数と発生していた現象(期間)の一覧です。

観測年   初鳴き   確定値(初鳴きから)   現象発生期間
2007年  7月20日  8月 1日ごろ(12日後)   ラニーニャ (2007年夏~2008年春)
2008年  7月11日  8月 6日ごろ(26日後)
2009年  7月 6日    -           エルニーニョ(2009年夏~2010年春)
2010年  7月 7日   7月18日ごろ(11日後)  ラニーニャ (2010年夏~2011年春)
2011年  7月 9日   7月 9日ごろ ( 0日後)
2012年  7月16日  7月26日ごろ(10日後) 
2013年  7月15日  8月 7日ごろ (23日後)
2014年  7月12日  7月25日ごろ(13日後)  エルニーニョ(2014年春~2016年春)
2015年  7月12日  7月26日ごろ(14日後)  エルニーニョ(2014年春~2016年春)  
2016年  7月10日  7月29日ごろ(19日後)   
2017年  7月 9日    -           ラニーニャ (2017年秋~2018年春)
2018年  7月 2日  7月14日ごろ(12日後)   エルニーニョ(2018年秋~2019年春)
2019年  7月25日  7月25日ごろ ( 0日後) 
2020年  7月23日  8月 2日ごろ(10日後)  ラニーニャ (2020年夏~2021年春)  
2021年  7月 6日  7月16日ごろ(10日後)  ラニーニャ (2021年秋~2023年2月)  
2022年  7月 1日    -           ラニーニャ (2021年秋~2023年2月)
2023年  7月12日  7月22日ごろ(10日後)  エルニーニョ(2023年6月?~    )

 これを見ると…ザックリですが、ラニーニャ期間は短め(10~12日)でエルニーニョ期間は長め(12~14日)の感じがします。もっとも特定できなかった年が両方の現象発生期間にあるのですが、
 
 そこは無視して、これまたザックリ平均をとると、ラニーニャ現象が10.7日で、エルニーニョ現象が13日になるので、エルニーニョ現象が発生しているときはニイニイゼミの初鳴きから梅雨明けまでの期間がやや長くなる傾向があると言えそうです。

 気象庁HPの「エルニーニョ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム」をみると「エルニーニョ現象発生時は夏季に太平洋高気圧の張り出しが弱くなる傾向がある」とあるので梅雨明けが遅くなるのは予想できることですね。

来年はこの点も加味して「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」をすることにしましょう。


〈参考資料〉
「エルニーニョ/ラニーニャ現象に伴う太平洋熱帯域の大気と海洋の変動」


「インド洋熱帯域の海洋変動が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム」


「エルニーニョ/ラニーニャ現象に伴うインド洋熱帯域の海洋変動」


「エルニーニョ現象及びラニーニャ現象の発生期間(季節単位)」


「エルニーニョ/ラニーニャ現象が発生しているときの梅雨明けの時期」

*統計期間(1951~2021年)
棒グラフの数字は出現率を示す。地域名の赤い帯と棒グラフの太黒枠は統計的に有意な傾向を示す。


ニイニイゼミの梅雨明け発表予報! 2023

2023年07月13日 | お天気
猛暑はいやだけど、そろそろ梅雨明けしてほしいなぁ~と思いの皆さま!お待たせしました!

 ニイニイゼミの初鳴きから気象台の梅雨明け発表日を勝手に予想する「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」を2年ぶりに発表しま~す。

 そうです! 昨年は ニイニイゼミの初鳴き前に気象台が梅雨明け発表をしたので、16年目にして初の「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報ができなかった年」となりました。(→昨年のブログ

これまでの観測データ(今年でシーズン17に突入~)

昨年の「東北南部6月29日梅雨明け発表」は確定すれば「観測史上最も早い梅雨明け発表」となるはずでしたが、7月15日頃に梅雨前線が復活したため発表日と確定値は大きくズレて、最終的に北陸と東北南部・東北北部は「特定せず」となりました。(参照資料→「日々の天気図 2022年7月」気象庁)

 …ということで東北南部の「観測史上最も早い6月の梅雨明け発表」は幻となりましたが、ニイニイゼミの初鳴き7月1日が16年間の観測期間中「最も早い初鳴き」だったという記録は残りました。

 で、今年のニイニイゼミの初鳴きですが、7月4日に自宅から数kmほど北にある商業施設でニイニイゼミが鳴いているのに気付き、その日の夕方のNHKローカルニュースでも「今日、セミの声が聞こえました!」と放送してたので鳴き始めたのは確かですが、定点観測地点である自宅では鳴き声が聞こえなかったので、そこからニイニイゼミの初鳴きを待つこと約1週間…

 やっと昨日の7月12日に自宅で初鳴きを観測しました~。昨日は朝は晴れ、日中に雷雨があって夕方は夕焼け空に虹が架かるという不安定な天気でしたが夕方からニイニイゼミが一斉に鳴き始めました。

それでは発表しま~す! 今年の東北南部の梅雨明け発表日は、ズバリ 7月23日で~す。

 これは単純にニイニイゼミ初鳴き日にこれまでの平均値11日を足しただけの日付ですが、今年はこの標準パターンで予報してみます。

 本日7月13日はニイニイゼミだけでなくヒグラシの声も聞こえたので夏は確実に近づいているようです。夜半過ぎに南の空に昇る土星は早くも観望好機となっているので早く梅雨明けしてほしいですね。ちなみに今年の土星の衝は8月28日で~す。

ニイニイゼミ初鳴き日の夕方の空
 
2023.7.12 19:28 Canon PowerShot G7 X Mark II


夕焼け雲に掛かる虹
 
2023.7.12 18:52  iPhone
 

16年ぶりの黄砂による白い夕日

2023年04月15日 | お天気
東京で4月としては16年ぶりとなる黄砂がやって来たとニュースになっていましたが、その黄砂が仙台にもやって来たので、黄砂の時に見える白い夕日をウオッチングしてみました~。

 観測したのは4月14日の17時30分過ぎ、車の中からiPhoneで撮影した(助手席なのでご安心を)ため画質は悪いのですがいつもとは違う白っぽい夕日を撮影することができました。


 仙台では2016年4月24日に黄砂を確認しているので4月の黄砂としては7年ぶりです。


 それ以前は、仙台における4月の黄砂としては2015年、2012年、2007年に観測しています。


 こちらはスーパーマーケットの駐車場から沈む直前の夕日を撮影したものですが…

 
 思っていたよりは白くなくて、どちらかと言うと白っぽいと感じる程度の夕日でした。



以前、白い夕日を撮影したのは東京で黄砂が確認された16年前と同じ2007年の4月2日です。

2007年4月2日17時33分撮影 *過去ブログ→「白い夕日と白い月」 2007.4.2

2007年の4月は仙台で3日間連続で黄砂が観測されました。

 4月2日は全国11地点にある観測場所のうち札幌を除く10地点で黄砂が観測されています。

 それほど大規模な黄砂が訪れたということですが、写真を撮影した4月2日の仙台での視程はわずかに5kmです。これは過去20年間で最も規模の大きい黄砂だったと言って間違いないレベルです。

 視程5kmを下回ると様々なことに影響が出始めます。

 で、今回(2023年4月14日)の仙台での規模はどれくらいだったかを調べてみると…う~む,視程15kmですか、それでは夕日が白く見えなくても納得…ですね。

 さて、この黄砂ですが、温暖化が進むと減少する傾向にあるそうです。

 その理由としては、温暖化が進んで北極域の気温が高まることによって中緯度付近との気温差が少なくなって中緯度と高緯度の熱交換が緩やかになり、その作用として風が弱まって、ゴビ砂漠などの砂を巻き上げる大嵐も少なくなる。結果として黄砂が起きにくくなる…だそうです。

 と言われていますが、上記気象庁の年間黄砂観測のべ日数グラフを見ると温暖化によるトレンドとは関係ないように見えますが…どうなのでしょう?

 黄砂は体調にも影響するのでとかく嫌われがちですが、黄砂にも良い面があるそうです。黄砂が北西太平洋に落下すると黄砂の微粒子に含まれる鉄分が海水に溶けて、それが植物プランクトンの増殖につながるそうです。

 結果的に、植物プランクトンが増えるとそれを食べる動物プランクトンが増えてそれを食べる魚も増える可能性があるということらしいですが、地球上の現象全てが循環というリングでつながっているということですかね。

 …以上、黄砂による白い夕日のレポートでした~。

2023年1月25日の寒波は何年ぶり?〈検証〉

2023年01月25日 | お天気
 昨日から10年に一度の寒波が到来するとさかんに報道されているので
どれほど寒いのかと思って早朝の気温を確認してみると…

ふ~む、氷点下7℃ですか~。

 たしかに、寒いけど大騒ぎするほどの気温ではないですね~。
…と思ったのは朝だけで、日中に外気温度計を見て超ビックリです! 0℃を大きく下回ってます。

 なんと本日の最高気温は-4.2℃、仙台で最高気温がプラスにならない真冬日はたま~にありますが、これほど気温が低い真冬日は記憶にありません。ひょっとしたら今日の寒さは10年に一度のレベルを超えているのではないだろうか?…ということで、その疑問を解決すべく晴れスター気象解析斑が急遽出動しました~。

 2023年1月25日 日最高気温の低い方ランキング(宮城県)
    地名  最高気温 時刻 標高  〈今日の寒さは?〉
第1位 駒ノ湯 -10.2℃ 16:28 525m  観測史上1位(2位 -9.7℃ 1996/1/31)
第2位 気仙沼  -7.0℃  16:30 2m   観測史上1位(2位 -5.3℃ 1984/2/6)
第3位 新川   -6.4℃  19:57 265m  歴代2位(1位 -6.5℃ 1984/2/6)
第4位 川渡   -6.0℃  08:50 170m  歴代2位(1位 -6.4℃ 1996/1/31 1984/1/17)
第5位 塩釜   -5.6℃  11:09 105m  観測史上1位(2位 -5.1℃ 1996/2/2)
第6位 大衡   -5.4℃  12:32  57m   歴代2位(1位 -5.6℃ 1996/2/2)
第7位 古川   -5.0℃  12:15  28m   観測史上1位タイ(1位 -5.0℃ 1996/1/31)
第7位 志津川  -5.0℃  14:13  39m   観測史上1位(2位 -3.9℃ 2010/2/6)
第8位 築館   -4.8℃  09:47  25m   歴代3位(1位 -5.3℃ 1996/2/2 2位 -4.9℃ 1984/1/17)
第9位 鹿島台  -4.6℃  13:13  3m    歴代4位(1位 -5.0℃ 1996/2/2)
第10位 女川  -4.5℃  13:16  35m   観測史上1位(2位 -2.8℃ 2014/2/5)Δ
第11位 仙台  -4.2℃  14:58  39m    歴代2位(1位 -4.9℃ 1931/1/11)
第11位 蔵王  -4.2℃  13:05 112m   観測史上1位 (2位 -3.3℃ 2010/2/6)Δ
第11位 白石  -4.2℃  19:56  86m    歴代2位(1位 -4.4℃ 1996/2/2)
第12位 石巻  -3.8℃  12:53  43m   
第13位 丸森  -3.0℃  14:11  18m   歴代6位(1位 -4.4℃ 1996/2/2)
第14位 名取  -2.8℃  09:53  2m    観測史上1位 (2位 -2.2℃ 2014/2/8)Δ 
第15位 亘理  -2.7℃  13:36  4m    歴代3位 (1位 -3.0℃ 1978/2/1)

 上記ランキングは1月25日の最高気温を過去記録と比較したものですが、これを見るといろいろなことが分かりますね。

注目ポイント〈その1〉
上記の観測史上1位の8か所と歴代2位の5か所の記録から今回の寒波は1996年と1984年を上回る寒波またはそれと同等だったことが見て取れます。(Δ印の女川、蔵王、名取は統計開始が2000年以降なので除く)ただし、観測史上1位を記録した地点は1976年11月が統計開始年なので、1976年11月以降という期間限定になりますが最強寒波だったということが言えます。

注目ポイント〈その2〉
1926年(大正15年)から統計を開始している仙台での最高気温の低い方ランキングを見ると1996年(第6位)と1984年(第7位)の記録を抜いて第2位になっていることから過去約100年間で2番目に強い寒波だったと言っても過言ではないと思われます。
日最高気温の低い方ランキング(仙台)
(統計期間 1926/10~2023/1)
第1位 -4.9℃ 1931年1月11日
第2位 -4.2℃ 2023年1月25日←(本日)
第3位 -3.8℃ 1947年2月3日
第4位 -3.6℃ 1936年1月6日
第5位 -3.5℃ 1936年1月21日、1927年1月21日
第6位 -3.1℃ 1996年2月2日、1990年1月24日、1977年1月1日
第7位 -3.0℃ 1984年2月6日、1931年2月8日

注目ポイント〈その3〉
1887年(明治20年)から統計を開始した石巻では1月25日の最高気温はランキングの歴代10位にも入っていません。これは19世紀末から20世紀初頭にかけて気温の低い年が多かったためと思われます。石巻だけランキングに入っていないのが不思議でしたがそういうわけだったんですね~。
日最高気温の低い方ランキング(石巻)
(統計期間 1887/9~2023/1)
第1位 -6.8℃ 1906年1月21日
第2位 -5.2℃ 1931年1月11日
第3位 -5.0℃ 1891年2月10日
第4位 -5.0℃ 1889年1月19日
第5位 -4.8℃ 1947年2月3日
第6位 -4.7℃ 1931年2月8日
第7位 -4.5℃ 1971年3月7日
第8位 -4.5℃ 1936年1月31日
第9位 -4.4℃ 1976年1月20日
第10位 -4.4℃ 1936年1月17日

 これまで、朝の最低気温ランキングを寒さの指標と捉えていましたが、考えて見ると朝の最低気温は放射冷却で下がることが多いので寒気のことを考えると最高気温で比較するのが正論かなと思いました。今回の寒気はごく短期間のことなので今季が厳冬だったというわけではありませんが、歴史に残る第一級の寒波がやって来たということは間違いないですね。

 例年1月下旬から2月上旬が厳冬期なので寒さはまだ続くと思いますが、雪はなるべく降らないでほしいですね~。1月25日の仙台の積雪は10cmでした。



東北地方南部  梅雨明け!

2022年06月29日 | お天気
 え!? 東北南部梅雨明け!? 

 なんと本日、仙台管区気象台が「東北南部は6月29日ごろ、梅雨明けしたと見られる。」
と発表しました。超ビックリです!。(拡大図)(仙台管区気象台 報道発表

超ビックリポイントその1
 1951年の統計開始以降、6月の梅雨明けは初めてであること(まだ、確定値ではありませんが…)
*東北南部 早い梅雨明けベスト5
 第1位 2022年 6月29日 ←
 第2位 1978年 7月5日 
 第3位 2001年 7月7日 
 第4位 1955年 7月8日 
 第5位 2011年 7月9日 
(*平年の梅雨明け 7月24日ごろ)

超ビックリポイントその2
 2007年の観測開始以降、ニイニイゼミ初鳴き前の梅雨明けは初めてであること(拡大図

 いや~、これはオドロキです。ニイニイゼミの初鳴き前に梅雨が明けました~!
実は、6/27にSNS上で「仙台でセミの声を聞いた」という書き込みを見つけたので…

 むむ、年を取ると高音域が聞こえなくなるらしいから、ホントは鳴いているのか~、と思ってここ数日、探索を続けたのですがニイニイゼミの初鳴きは観測されませんでした。

 ということで「梅雨明け発表はニイニイゼミの初鳴き11日後説」はもろくも崩れたのですが… 不思議なことは、24日以降は最高気温が27℃を超える日が続いているのに今日になってもニイニイゼミが鳴いていないことです。

 6月21日~6月29日までの天気図と最高気温(拡大図

 たしかに、最も早かった初鳴きは2018年7月2日(自宅近辺限定)で、6月中の初鳴きは観測されていませんが、ニイニイゼミの初鳴きは桜の開花のように気温の積算値に依存するのか、それとも6月は鳴かないポリシーなのか、謎が深まります。

 はたして、今回の逆転現象は今年だけのイレギュラー現象なのか、はたまたニイニイゼミの初鳴きが気候に合わせて早まっていくのか興味深いところですね。

 ということで、ニイニイゼミの初鳴きから気象台の梅雨明け発表日を勝手に予想する「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報」は来年も続きま~す。お楽しみに~  

〈追記〉
夕方、きれいな夕焼けが見られました~(photo

梅雨時は、たま~に、このようにきれいな夕焼けが見られますよね(photo

あ、梅雨は明けてましたね… でも、ホントに明けたのかな~?

〈7/1 追記〉
 夕方、ニイニイゼミが一斉に鳴き始めました~。ということで、今年の初鳴きは7月1日です。

観測年 初鳴き 晴れスタ予報 発表日(初鳴きから) 梅雨明け(確定値)
2022年 7月1日→ 予報なし → 6月29日( 2日前) → ?

う~む、7月になった途端に鳴きだしたとは… 6月は鳴かない主義を貫き通したか!?

とてつもなく なが~い 彩雲 あらわる!

2022年05月13日 | お天気
とてつもなく長い彩雲が現われたのは5月8日の夕方…

 とあるスーパーで買い物を終えて駐車場で車に乗ろうとしたとき、ふと見上げた空に今まで見たことのない長~い虹色の雲が…  え!? なにこれ、彩雲? 彩雲… か?

 これまで見てきた彩雲のイメージとあまりにも違うので、これは彩雲以外の気象現象か?
と脳内で検索が始まったのですが、出た結論は「カテゴリーとしては彩雲である」でした。


 彩雲は何度も見たことはあるので珍しい現象ではありませんが、フツーよく見る彩雲は一部分が虹色で、これほど長くて全体が虹色になっている状態は見たことがありません。


 環水平アークも虹色の帯状の雲になりますが→photo、彩雲がこれほど長くなるのは、
めずらしいのではないでしょうか。

 と、ここまではiPhoneで撮影した写真ですが、以下は自宅に戻って600mm望遠レンズで撮影した写真です。

今回の彩雲はどこを切り取っても虹色の帯が続きます。


層状になった虹色のグラデーションがとてもキレイです。


この部分の彩度が高くて、一番キレイに見えました。


そして極めつけはこのカーブの部分の色彩です。層状ではなくまるで水彩絵の具を混ぜたような、どことなくモネの絵画を思わせるような色合いでした。

 時として空はどんな芸術家もマネできないようなアートを描き出します。きっとこれまでも数々の名作を生んできたことでしょうが、展示時間があまりにも短すぎるので多くの作品が知られないまま消えていったことでしょう。

 不定期に開催される空の展覧会は今後も要チェックですね。

めずらしい大気光学現象パリーアーク出現!

2021年11月22日 | お天気
11月21日にとてもめずらしい大気光学現象が出現しました。以下その目撃記録です。

それを見たのは午前9時30分ごろ…
窓からふと外を見ると太陽の両側に幻日が見えていたので久々だなぁと思って外に出てみると…
ん!? 左右の幻日から中心の太陽に向かって白い線が伸びています。え?…

 おお!これは…「白虹日を貫く」の幻日環では!? さらに見上げると環天頂アークも見えてしかも
見たことない光学現象がたくさん見えます。

 わわ、これはすごい! 初めて見る光学現象がてんこ盛りだ~

 なにより驚いたのは上部タンジェントアークがM型になっていてその中央部が盛り上がっていることです。この現象についての知識は残念ながら持ち合わせていませんでした。とにかく撮影です。


 撮影するとさまざまな光学現象が写っていたのでネットでいろいろ調べてみたところ…
ふむふむ…なるほど、やっとその全貌が分かりました。

 今回見えた光学現象の中ではパリーアークがとくにめずらしいようです。パリーアークは上部タンジェントアークの上側に接した状態で現れる現象ですが出現頻度は年1回程度でラインとして見えるのは数年に1回のようです。ちなみにタンジェントアークの出現頻度は年20日程度で比較的簡単に見られる現象です。

 タンジェントアークとパリーアークは太陽高度によって形が変わるようで(下図参照)30°を超えるとほぼ水平になるようです。撮影時の太陽高度は25°なので下図の20度によく似た形になっています。



環天頂アークは逆さ虹とも呼ばれ頭上高い位置にでます。



左幻日、赤色は太陽に近い方に青色は太陽から離れた位置に見えるそうです。



右幻日、内暈の外側に位置していることが分かります。



環天頂アーク、上部ラテラルアーク、パリーアーク。上部タンジェントアーク、内暈


 白虹が太陽の中心を貫いて空を一周する幻日環は一度でいいから見てみたいと思っていた光学現象なので今日見ることができたことは本当にラッキーで嬉しい出来事でした。しかも、存じ上げなかった現象のパリーアークも見られたのですから超オドロキです。待てば海路の日和ありですね。


〈過去ブログ〉
タンジェントアーク 2009.3.9