

確かに3時55分に目覚ましを止めて、一瞬目を閉じただけなのに

もう一度目を開けると驚くことに時間が4時25分になっていた…(単なる二度寝です)
タイムトラベラーはこんな感じかと訳の分からないことを思いながら急いで
外に出て空を見る。晴れていれば新月前日の輝面比0.03の月が見えるはずだ。
残念ながら空は薄雲で覆われて冬の一等星だけが滲んで見えていた。
今日はダメか~と思ったとき、カペラからふたご座に向かって移動する
明るい人工衛星が見えた。
はて、ISSではないようだが…何だろう?と思ってHeavens Above のライブスカイ
ビューで調べると、CSS(中国宇宙ステーション)でした。明るさは1.2等級です。
…ということは、この直後に大気圏再突入直前のCZ-7 R/B がやってくるはずです。
早速、イベントデータを見て見ると…
CZ-7 R/B 通過予報図

ほひょ、軌道高度がアポジーでも173kmしかありません。
これは今大気圏に再突入しても誰も文句を言わない高度です。

ひょっとすると大気圏再突入の瞬間を目撃できるかもしれません!
ということで急遽 CZ-7 R/B 観測隊の出動です。太陽高度は-8.0°で航海薄明の空なので
CZ-7 R/B は見えないかもしれませんが大気圏に突入すれば話は別です。
眼視で見るだけにしようと思いましたが、一応記録用としてカメラも用意しました。
まもなく時間です。空は青空でシリウスだけが明るく輝いています。雲もかなりあります。
その時です!青空の中をUFOかと見まごうほどの輝きを放った高速物体が視界に飛び込んできました。明滅しているので明るさは一定ではないが最大輝度はシリウス越えをしているように感じました。


2021/10/5 4:58:42~4:59:34 D810A f28mm F2.8 ISO1250 F3.2 1sec× 44
Heavens-Aboveの通過予報ではこの通過以降、日本で目撃できる通過予報はありません。
たぶん、次に日本上空を通過する前に大気圏に突入するとからだと思います。
注:CZ-7 R/B とは9月20日にリフトオフした中国宇宙ステーション補給船「天舟」を乗せたロケット「長征7号」の第1段ロケットボディのことです。

天文ガイド12月号の「人工天体ガイド・12月(p107)」にCZ-7ロケットの落下情報が載っていた。それによると「日本時間2021年10月5日4時59分ごろに日本の上空を高さ約125kmを通過して、06時16分ごろロシアのアラル海の南方で大気圏に再突入したもよう」とのこと。このことから今回の目撃が大気圏再突入1時間17分前のまさに落下直前だったことが分かった。CZ-7 R/B 目撃中にひょっとしたら燃え始めるかも…と思ったことがあながち間違いでなかったことに驚いた。落下直前の人工衛星を見る機会はめったにないので貴重な経験となった。
早起きしてCZ-7のロケット残骸画像を撮影していただきありがとうございます。くるくる変更する様子がよく分かります。薄明の中で,落下直前の感じが伝わってきます。このコメントを書いているのは10/10なのですが,さすがにもう落下したでしょうね。ネットで「長征7号落下」を検索しても5号のものしか出てこないので,人知れず海上などに落ちたのでしょうか。
さて,昨年5月に泉が岳に星見に行っていたとき,打ち上げ間もないスターリンク衛星群をたまたま目撃しました。音もなく微かな光の群れが北の空に飛んでいくのを見て,スターリンク衛星のことは知らなかったので「人工衛星の墜落では」と思ったことがあります。それにしては地味な光でいつまでも飛んでいくなぁと思いましたが,燃える衛星が真上を飛んでいくのを目撃したら,恐怖でしょうね。
人工衛星を追跡しているLIVE TRACKINGページでもCZ-7 R/B情報が削除されていたのですでに落下したようですが、今回の落下情報はネットで検索してもまったくヒットしないのはちょっと不思議でした。
ichさんはスターリンクの銀河鉄道もどきを見たことがあるんですね~。うらやましい限りです~。確かに連なって進む様子が人工衛星落下によく似ていますね。事前情報なしで目撃すると正体が分からずじまいで何だったんだろう?…となりますよね。ブログに書き忘れたのですが10/3のCZ-7通過を待っているときに北極星の隣で突如明るく輝く星を見ました。イリジウムフレアのように移動しながら増光するのではなく、静止流星を超スローモーションにしたような輝き方でした。たぶん人工衛星フレアだとは思うのですが正体が分からないとモヤモヤします。中国の有人宇宙船「神舟3号」が打ち上げ準備に入りました。順調にいけばリフトオフは数日中のようですね。