晴れ時々スターウォッチング

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日本付近の上空で落下する人工衛星情報

2023年02月27日 | 宇宙開発
ここ最近、日本国内で短期間のあいだに人工衛星の落下目撃が2件ありました。
1件目は2月9日未明に石垣島で目撃されたSZ-12 MODULE(ID 49221)の大気圏再突入。


2件目は2月21日19時30分頃に北海道内で目撃されたSTARLINK-1353(ID 45537)の再突入です。

 STARLINK-1353は「なよろ市立天文台きたすばる」にて配信していたライブカメラ映像で捉えられており、オリオン大星雲M42の前を分裂しながら横切るSTARLINK衛星の姿が写されています。おそらく人工衛星落下の瞬間を望遠鏡で捉えた初めてのケースだと思われます。

 かねてから人工衛星の落下を見てみたいと思って大気圏突入が近い人工衛星をチェックしてしていましたが、大気圏突入の予報時刻には数時間から十数時間の幅があるのでこれまでその瞬間を目撃できたことは一度もありません。

 しか~し、最近は精度が上がって予報時刻の誤差が少なくなっているので、予測Re-entry地点が日本上空になっているものは(その時間が夜間で晴れていれば)目撃できる確率が以前より高くなっていると考えられます。こ~れはチャンスと思って大気圏再突入情報をチェックしていると…

 2月9日と2月21日に日本上空で大気圏突入があったばかりですが、なんと、2月28日に日本上空で大気圏に突入する予報が出ています。CAPELLA-2という小さな衛星ですが、中国地方-四国地方上空で大気圏に再突入するようです。

日本上空を含むエリアで大気圏再突入情報が出ている人工衛星CAPELLA-2(ID 46269)の軌道 


 CAPELLA-2の大気圏再突入中央時刻は2月28日06時03分となっています。もしこの時刻どおりの大気圏再突入であれば中国地方と四国地方の上空で光る尾を引きながら落下する様子を目撃できることになりますが、予測時間には18時間の幅があるので時間が前後することは十分考えられます。 

 もし、大気圏再突入が予測時刻より遅くなるのであれば日本から見ることはできませんが、早くなった場合、下記のタイミングで4回ほど日本上空を通過するので日本各地で見られる可能性はあります。

 CAPELLA-2落下予報時刻1周前~4週前の通過地上軌跡(拡大図) 

 今回の衛星CAPELLA-2はとても小さな衛星なので燃え尽きずに地上に落下する可能性はないと思われるので、その点は全く心配ありません。詳しい通過情報等はHEAVENS ABOVEの衛星データベースにCAPELLA-2のID「46269」を入力して更新をクリックすると見ることができますので、ご自分の地域でどのように見えるか通過経路を知りたい方はそちらをご覧ください。