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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

はてなブログ(Hatena blog)に引越しました~!

2025年06月21日 | Weblog
本日、2025年6月21日に「 はてなブログ(Hatena blog)」に引越しました!

Hatena Blog 初投稿「火星とレグルスの接近」をアップ済みなのでご覧いただければ幸いで~す。

2025/6/17 20:38 D810A SIGMA150mm-600mm f5-6.3 f600mm ISO3200 F7.1 1.3sec. μ210+Ortho2×ADC+Neptune614
引越し先→「晴れ時々スターウオッチング(Hatena blog)

東北地方梅雨入り

2025年06月14日 | お天気
本日、東北地方が梅雨入りしました~。*仙台管区気象台→「梅雨入りに関するお知らせ

↓「速報値」を見ると 東北南部は平年より2日遅い、昨年より9日早い梅雨入りのようです。

* 気象庁の「梅雨入りと梅雨明け(速報値)」は毎年見ているのですが、ふむ、今年の速報値にはこれまで見たことのない「階級?」という欄がありますね~。階級ってなんぞや?

 ふむふむ、これを見ると階級区分は1991年~2020年における30年間の観測値をもとに33%ずつ3つに振り分けて、さらに「早い」と「遅い」の10%に該当する日を「かなり~」と区分したわけですね。なるほど~、で、気になる梅雨明けの時期ですが…

 すでに梅雨明けしている沖縄の階級を見ると「かなり早い」になってます。しかも6月8日の梅雨明けは1951年以降で最も梅雨明けが早かった2015年とタイ記録です。だからといって本州の梅雨明けが早くなるわけでは無いのですが今年は黒潮の大蛇行も元に戻ったようなので今後の天気図の変化に注視していくことにしましょう。

 そうそう、2025年でシーズン19に突入する「ニイニイゼミの梅雨明け発表予報 」は今年も継続です!昨年は大ハズレでしたが今年はどうなるのか!?  ニイニイゼミよ今年も鳴いてくれ~

〈昨年のブログ〉
ニイニイゼミの梅雨明け発表予報! 2024(2024.7.11)
東北南部 梅雨明け!(2024.8.1)

6月5日の火星(視直径5.4秒)

2025年06月11日 | 火星
例年なら梅雨入り前の6月上旬は好天気になるのだが今年は天気が良くない。夏至を過ぎた火星の撮影にチャレンジしたいところだが撮影できたのは6月4日と6月5日の2日間だけだった。

 6月4日は画像処理ができないほど気流が悪くボツだったが6月5日は気流が良かったのでアルベド地形を抽出することができた。気流が良いといっても薄明終了時の高度は27°なので時間が遅くなるほどシンチレーションは悪くなる。

 撮影はできるだけ早い時間が望ましいので薄明終了前の20時27分から撮影を開始したのだが、21時11分まで続けた撮影の中で解像度が高かったのは20時40分までのショットでその後は急激に解像度が悪くなっていた。

 撮影時の中央経度は262°、まもなく日の入りを迎える大シルチスが見えていたので画像は南を上(北半球を下)にしている。Lsは92.9°、火星の夏至から5日過ぎたころだ。

6月5日20時34分の火星(撮影時高度30°)

20h32m-20h36m Shutter=19.89ms Gain=350 (43%) Duration=90s 25% Drizzle1.5× De-rotation270s

 上記画像は90秒露出画像3枚をデ・ローテンション処理したものだが見たとおり軟調な解像度となっている。今回に限っては1枚画像の方が解像度は荒いが細部が分かる画像となった。↓



 いよいよ東北地方にも梅雨入りの気配がやって来た。梅雨入りは6月14日頃になりそうだが明日6月12日と6月13日は移動性高気圧の通過にともなう晴れ予報が出ている。たぶんこれが2024年7月23日から始めた今シーズンの火星撮影のラストチャンスとなるだろう。

 中央経度は180°付近なのでアルベド模様の少ない地域だが、撮影に耐えられる雲量(透明度)とシーイングになることを期待してチャレンジしてみることにしよう。



横田基地友好祭2025 観覧記録

2025年06月04日 | Weblog
今年も「横田基地 日米友好祭 フレンドシップ・フェスティバル」に行ってきました~。

 今回は事前に娘から「日米友好祭に行ってみた~い」というリクエストがあったので、親子二人での日米友好祭 珍道中となりました~。

 今年もスタート地点は前泊として利用した昭島駅近くの某ビジネスホテルです。娘とは時間を決めて乗車した電車の中で合流です。ざんねんながら天気はあいにくの雨模様… 明日の日曜日は雨が降らない予報なので雨降りの今日はそんなに混まないよね~と期待しつつ牛浜駅に到着したのが8時頃…

 ふむ、改札では横田基地へ向かう人は右へ…の案内が昨年同様でていますが、横田基地へ向かう人はまばらです。傘を差しながら第5ゲートに向かってひたすら歩くと、ほう、昨年と同じDJポリスの声が聞こえるところでストップです。現在時刻は8時10分…

 列越しに第5ゲートを見ると、拝島駅列が案内されてゲートを通過しています。小耳に挟んだ情報によると入場は拝島駅列と東福生駅列が優先されるため牛浜駅列は後回しにされる…とのこと。

 ま、そういうルールなら仕方ないので傘を差しながらしばらく待っていると8時30分頃に列が動き出して、8時32分には第5ゲートを通過して基地内へ入場できました。予想外に早かったぞ~。

 そこからは、金属探知機によるボディーチェックを通過して、雨が降っているので屋根のあるゲートの下で荷物チェックを受けて、8時45分にはめでたく自由の身となりました。そこからはブースエリアに向かって歩いたのですがなぜか自衛隊広報ブースの手前で列がストップです。…どしたの?

 ほう、どうやら、まだオープン時刻の9時になっていないのでここで開門待ちのようです。9時ジャストに列がじりじりと動き出しましたが、みなさん傘を差しているので今どこを歩いているのかよく分かりません。

 しばらく歩くと人の流れがブースエリアへ向かう列と格納庫ステージへ向かう列へと分かれたので迷わず左方向の格納庫15へ入庫です。中は大混雑でしたが、お目当ての Frendship Action Committee になんとかたどり着けました。ふう~

 昨年買っておいしかった「キーライム・パイ」は今年はないようなので「ストロベリーチーズケーキ」と「レモンメレンゲパイ」を1つずつ購入! とりあえず持参したクーラーバックに入れてのちほど娘とシェアしていただきます。

 で、このあとは格納庫H3ブースをさらっと見学してからインフォメーションで本日の飛行スケジュールの確認ですが… ま、この天気なのでそうですよね~。一日中雨の予報ですからね。

 ふと見ると、いつもは混んでいるミーティングポイントのC-130J前が無人のガラガラ状態だったのでここで1枚撮影してから航空機地上展示エリアへ移動です。

 今年の航空機地上展示は米軍戦闘機がF-16のみでC-5 ギャラクシーもなし、小牧基地の事故の影響で航空自衛隊は展示をキャンセルしたので展示機は少なめでした。*変更前の航空機地上展示mapはコチラ→5/13MAP

 9時30分頃に横田基地から開会の挨拶が日本語で流れたのですが雨にもかかわらず来ていただいたことへの感謝と開催の意義、小牧基地での事故への哀悼の言葉が述べられていました。

 さて、今年は昨年のF-22のような超目玉となる航空機はなかったのですが、航空機展示エリア左側の最前列にあったMC-130J コマンドⅡは今年の目玉と言えるなかなかのレア航空機でした。↓

 MC-130J コマンドⅡの「M」はMultimissionを意味していて、特殊作戦に従事するためにC-130 ハーキュリーズをベースに改装が施された輸送機・特殊作戦機です。主な任務としては空中投下による特殊作戦部隊の潜入や特殊作戦ヘリコプターへの空中給油などがあります。

↑ プロペラは6枚羽根のフルフェザリング・リバーシブルタイプ、その左に見えるのがヘリコプターへ空中給油するためのタンクです。光学・赤外センサー等も強化されているようです。↓

 MC-130J コマンドⅡのおとなりではノーマルタイプのC-130Jが展示されていたのですが、荷室見学のサービスをしていたようだったのでちょこっと中を覗いてみました~。

 荷室の中では、ヘルメットをかぶってシートに座って記念撮影してイイよ~とのことだったのでお言葉に甘えて写真を撮らせていただきました。今回はPhotographerの娘が同行していたのでC-130J ハーキュリーズの中で撮影するという貴重な体験ができました~。photo1photo2

 で、見学は荷室だけだと思っていたのですがなんとコックピットの着座体験付きという超豪華なものでした。感激! コックピットは階段を数段昇った所にありました。ワクワクの順番待ちです…

 コックピットに着座して娘と写真を撮っていると後ろにいたイケメン軍人さんが「いっしょにとりますよ~」と流ちょうな日本語で話しかけて撮ってくれました~。なんとやさしい!Thanksです。

 いや~、これぞ友好際です!貴重な体験ができました~と余韻に浸っていると、娘が「あれもやってみたい!」と進んだので見てみるとそこは機銃を把持させてくれる体験コーナーでした。

これまた貴重な体験で…気分はランボーのシルベスター・スタローンでした。笑

 さて、10時から屋外ステージでビリージョエル・トリビュートバンドの演奏が始まる予定だったので屋外ステージが見えるところまで戻ったのですが、雨天で中止になったようです。ざんねん~。

 ということで、ここからは航空機の見学タイムです。今年は反時計回りCV-22から見学します。

 CV-22のおとなりは陸上自衛隊ヘリ・エリアです。↓ 多用途ヘリUH-2(4翅ヒンジレス・ローター)

 φ(.. )自衛隊員さんにヒンジレス・ローターのことを質問したところ、ヒンジ・タイプは操縦桿を動かしてからローターに操舵が伝わるまで若干のタイムラグがあるが、ヒンジレスは操舵がダイレクトに伝わるのでタイムラグがないとのことでした。
 ↓ 多用途ヘリ(2翅ヒンジ・ローター)UH-1J

 ↓ 対戦車ヘリAH-1S コブラ

 自衛隊ヘリのとなりには3機のC-130Jがドドンと展示(駐機?)していました。

 その奥に米軍戦闘機F-16ファイティング・ファルコン(在韓米空軍Kunsan基地所属 wolf pack)が展示されていました。

 雨に濡れた滑走路に機影が反射していて…そのリフレクションがとってもキレイでした!

 こちらは要人や重要度の高い荷物等を輸送する航空機UC-35A サイテーション・ウルトラです。

 さて、ここからはいよいよ大型機展示エリアです!

大型機の1機目はKC-135 ストラトタンカーです。かなりデカいです!

 で、大型機展示エリアのいちばん奥にあったのはP-8A ポセイドンでしたがよく見ると…

 スペシャル・マーキング仕様でした。なんかカワイイぞ~。で、P-8Aポセイドンが大型飛行機展示エリアのエンドなのでここで折り返しです。復路のトップバッターに鎮座するのは…

 そうです!今年で解散するPACAF F-16 Demo Teamのスペシャル・マーキング機です。Demo Teamの年間スケジュールを見ると横田基地友好祭が一般公開されるデモフライトのラスト・デーのようです。

 アメリカでは6月末が年度末となるので今年の三沢基地ではPACAF F-16 Demo Teamがいないということになります。さみしいけど、これまでたくさんフライトを見せてくれたのでSpecial Thanks!です。

 φ(.. )今日はこのような天気だったので飛ぶことはないだろうと早めに帰ったのですが、後日の情報によると雨が上がったスキをついて超低空フライパスをしたそうです。手が届きそうな雲底で3回もフライパスをしたとはさすがです!スゴすぎる~!
 *PACAF F-16 Demo Teamは5月30日に三沢基地にて関係者向けアクロバット飛行を実施してラストフライトとなりました。


 大型展示機の最後はC17 グロ-バルマスターです。昨年コックピット体験搭乗した機体ですね~。


 さてここからは小型民間機の展示エリアです。1機目は横田基地所属の ダイヤモンドスターDA-40 です。

 こちらも横田基地航空クラブ所属で、ダイヤモンド社の双発機 DA-42 トゥインスターです。

 一般参加?の民間機としてはホンダジェットとX-CUB,Cessna,C-172が展示されてました。

 ↓ こちらは連絡機LC-90です。マップでは陸上自衛隊となってますが海上自衛隊の航空機…ですよね。

 こちらは毎度おなじみのC-12J ヒューロン輸送機です。C-12Jは三沢へ向かう時に仙台上空を通過することがあるので双眼鏡で確認したことがあります。

 見学の最後は今年唯一の米軍ヘリコプターUH-1N ヒューイ、横田基地所属は今年で終りのようです。

 航空機展示エリアを一周してきたのでここでおやつタイムです。MC-130J コマンドⅡの主翼下で雨宿りをしながらスイーツをいただくことにしましょう。

 はじめに「レモンメレンゲパイ」をいただいたのですが、こ~れはうまい!口の中でとろけるメレンゲのやさしい甘さの後に爽やかなレモンの風味が口いっぱいに広がって、ベースのタルト生地とレモンクリームもほどよく混ざって食感も100点満点です!

 「ストロベリーチーズケーキ」も美味でしたが、「レモンメレンゲパイ」は昨年の「キーライム・パイ」に負けず劣らずのおいしさでした~。(大絶賛の娘はお土産用に「レモンメレンゲパイ」をワンピース買ってました)

 さて、スイーツタイムの後はブースエリアでグルメ探訪です。今年もいろいろゴチになりました。

 こちらはフィリピンの春巻き「CRISPY LUMPIA(クリスピー・ルンピア)」です。ルンピアはフィリピンの郷土料理のようで、日本の春巻きより細めで皮がパリパリ、チリスイートソースを付けていただきます。

中の具はシンプルですがサクサクしていてチリスイートソースとの相性抜群!とても美味でした~。

 フライドオレオも食べましたよ~!Cyber-zilla Booster Clubで2個600円でした。定番の激甘でしたが甘さに慣れたのか、ほどよく感じておかわりがほしくなりました~。笑

 で、右が本日のメインディッシュ! Yokota Coaches Association(The) のステーキ・セットです。なんとステーキ500gとHwaiian Roll(チップス菓子)とミネラルウォーター500mlのセットで2000円です。やす~い!
 
 雨が強かったので格納庫15で雨宿りをしながら実食タイムにしました。おー、ステーキはいわゆる赤身肉でキッチンバサミがほしいほど肉質は固めでしたが、これぞアメリカン・ステーキ!肉の旨みが口中に広がりとても美味でした。さすがに500gは多すぎて娘とシェアしてちょうどよい量でした。

 さて、雨も強くなってきたので航空自衛隊宇宙作戦群ブースで記念写真を撮って友好際の観覧は終了です。午後からは国立極地研究所の北極・南極科学館へ向かいます。目的はズバリ火星隕石の見学です。

 北極・南極科学館は牛浜駅から5つめの立川駅で降車して、立川バスに乗って立川学術プラザで降りるとすぐ目の前です。科学館の入り口前では巨大な黒雲母片麻岩がお出迎えをしていました。

 入り口の床には(入館料は無料です!)南極・北極の解説入り巨大地図があるのですがこれが素晴らしくて、この解説を見ているだけで1時間は楽しめます~。(←個人の感想です)(^^ゞ

 南極の氷に触れる体験コーナーもあります。解説は分かりやすい図入りでとても工夫されています。

 で、こちらが見たかった「月隕石・火星隕石」展示コーナーです。

 左が月の石で、白い斜長石が入っている典型的な月高地の岩石ですね。そして右がジャジャ~ン、南極で発見された火星隕石です。おー、しかもこの固体はあの「Yamato 000593」です!これはすごい!

 φ(.. ) 説明しよう!「Yamato 000593」は2000年11月29日にやまと山脈氷原で発見された火星隕石である。極地研究所で保存している隕石は17400個もあるが火星隕石はわずかに15個。火星由来というだけでも珍しいがこの「Yamato 000593」は地球上で見つかる3種類の火星由来隕石(Shergottote,Nakhlite,Chassignite)の中でもとくに珍しい「ナクライト(Nakhlite)」である。発見時は世界で4つ目!

 「ナクライト(Nakhlite)」は13億年前にタルシス山・エリシウム山・大シルチスにあるいずれかの火山の玄武岩質マグマから形成された火成岩と考えられている。この「Yamato 000593」は約1100万年前に隕石の衝突で火星の表面から宇宙に放出され、約5万年前に南極大陸に落下したことが分かっている。発見時の大きさはラグビーボール大(29cm×22cm×17.5cm.13kg)で地球上で発見された火星隕石としては2番目に大きい。その現物が大阪・関西万博の日本館で展示されている。

 いや~、スゴイですね~。発見時に風化で割れた部分から光沢のある緑がかった鉱物が見えたというように「ナクライト(Nakhlite)」は緑がかったオリーブ色になっているのが特徴です。これが無料でいつでも見られるとはなんとすばらしいことでしょう!

 ↑ 隕石の展示はほかにもたくさんあって、巨大な隕石を思う存分なでなでしてもいいコーナーや薄片を顕微鏡で見るコーナもあって半日見学コースでは時間が足りないくらいでした~。

 ほかにも南極に生息する生物の剥製や標本、南極地質の標本などもたくさんあります。圧巻は出口の近くにある直立したホッキョクグマの剥製です。立つとこんなに大きかったのですね。こわ~

 さて、話を横田基地友好祭に戻します。公式発表によると今年の来場者数は2日間で11万7000人だったそうです。昨年より約19万人少ないことになりますが傘を差していたこともあってそんなに空いているようには感じませんでした~。来年は天気が良くなることを期待しましょう!(↓横田基地公式HPより)

 で、今年も花火は見られなかったので来年こそは!と宣言だけはしておきましょう。(↓横田基地公式HPより)

〈航空祭ブログ〉
三沢基地航空祭2024 観覧記録 2024.9.24(40,000人) 
三沢基地航空祭2023 観覧記録 2023.9.10(70,000人) 
三沢基地航空祭2022 観覧記録 2022.9.11(35,000人←入場制限あり

松島基地航空祭2024 観覧記録 2024.8.25(30,640人)
松島基地航空祭2023 観覧記録 2023.8.27(40,000人)

横田基地友好祭2024 観覧記録 2024.5.18(302,000人)
横田基地友好祭2023 観覧記録 2023.5.21(193,000人)

5月28日の火星(視直径5.6")

2025年05月30日 | 火星
5月28日の日没後、視直径が5.6"まで小さくなった火星の撮影に成功した。この日の火星・太陽黄経(Ls)は89.3°で、2日後の5月30日に火星・北半球は夏至を迎える。

 撮影した日は中央緯度が20°を超えていたので夏至を迎えて直径が最も小さくなった北極冠の全体像をとらえることができた。冬至を迎える南半球にあるヘラス盆地は冬に厚い雲で覆われるのだがその様子もとらえることができた。

 夏至の北極冠はドライアイス(CO2)が昇華して本体の氷(H2O)が露出している状態になっているが、南半球ヘラス盆地に発生している雲より北極氷の方が輝度が低くなっているところが興味深い。



 今回は気流がよかったのでTPL25mmを使ったシステム(合成焦点距離 f=13200mm F/56)でもアルベド模様を捉えることができた。TPL25mmのシステムの方がリンギングは発生しにくいようだ。




 6月に入ると薄明終了時の火星高度が30°を下回るので撮影条件は厳しくなるが、6月中旬までは撮影可能な高度なので天気の具合を見ながらチャンスを伺うことにしましょう。

二日月と木星の接近 観望記録 5/28

2025年05月29日 | 
天気がよくなったので「二日月と木星の接近」の観望に出かけました~。

2025/5/28 19h37m50s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f270mm ISO1600 F5.3 1/10sec トリミング

 撮影を始めたのは日没から20分が過ぎた頃… 本日の月は輝面比0.03なので肉眼で余裕で見えました。

2025/5/28 19h18m39s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f220mm ISO1600 F5.6 1/100sec

 今日の月は「2025年新月の翌日の月・細さランキング 第10位」なので究極に細いというわけではありませんが、とてもキレイな月でした~。(「2025年新月の翌日の月・撮影条件良い順ランキング」は第2位です。)

2025/5/28 19h19m57s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1600 F6.3 1/125sec トリミング

 マジックアワーの空を背景にして見る「二日月と木星の接近」は想像を超える美しさでした!

2025/5/28 19h38m00s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f250mm ISO1600 F5.3 1/10sec

 本日のラストフォト(撮影時月高度 7°、木星高度 6°)

2025/5/28 19h43m15s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO1600 F5.3 1/8sec

 さてさて、月日が経つのは早いものであと2日で5月が終ります。今年の4月と5月は晴れる日が少なくて星見がまったくと言っていいほどできませんでした。

 どれほど天気が悪かったのかを気象庁過去データで今年4月5月の日照時間と昨年の日照時間を比べてみたら… わお! そうだったのか~、と納得する数値が出ました。
2025年4月日照時間→145.0h、5月日照時間→164.0h(5/28現在)
2024年4月日照時間→210.5h、5月日照時間→235.6h

 これは昼間の日照時間なので夜の天気はまた別のことですが、夜はさらに輪を掛けて今年の方が悪かったように思えます。天気は帳尻を合わせをすることがあるので、6月7月は昨年を上回る日照時間になってほしいですが、どうでしょうかね~。

5月8日の火星

2025年05月12日 | 火星
ずいぶん長いこと待たされたがやっと拡大撮影に耐えられる気流がやって来た。

 今年は春になっても天気(気流)が悪い。4月30日と5月7日にも火星の撮影を試みたが動画の中の火星はスタックする気には到底なれないほどの見事なブレ具合だった。

 そんな火星を見ていたので5月8日はとてもいい気流に見えたが、月齢10の月が滲んで見えるほどの透明度なので条件としてはそれほど良いわけではない… と贅沢を言ってるヒマはない。

 薄明終了時の火星高度は47°である。低高度になればなるほど大気分散が強くなるので撮影は早いに越したことはない。そして今日は視直径が6秒台まで小さくなった火星のベスト撮影システムを見極めるため3種類の撮影システムを用意している。

 1つ目が µ210 + Plan5+TCA4+ADC+Apollo-C だ。画素サイズが5.86μmと大きいので解像度は不利だがシャッタースピードを速くできるので撮影枚数を多くして解像度を上げようという作戦だ。

 2つ目は µ210 + Ortho2×+ADC にNeptune664Cを組み合わせるシステムだ。Neptune664Cの画素サイズは2.9μm なのでASI290MCと同じであるが低ノイズなので解像度が上がることを期待しての選択だ。

 3つ目は µ210 + PL25mm+TCA4+ADC+Neptune664C だ。µ210 + 2倍バローでは視直径6秒以下の惑星撮影はやはり厳しいものがある。焦点距離をOrtho2×よりも大きくするためのシステムがこれだ。

 で、撮影結果であるが、システム2の µ210 + Ortho2×+ADC + Neptune664C が一番良好であった。撮影時の中央経度が177°でアルベド地形が最も見えない位置だったので面白味のない火星になってしまったが最低限のアルベド地形は判別できたようだ。



 3つの撮影システムの比較は以下のとおりである。システム2の火星が一番写りがいいのは一目瞭然だが、これは今回の気流での結果でありシーイングがさらに良ければシステム3の PL25mmアイピースは十分使えると思われるので試す価値はある。


 まもなく火星の視直径は5秒台に突入する。小さくはなるが5月30日に火星の北半球が夏至を迎えるので、もうしばらくは上空の気流とにらめっこしながら撮影のチャンスを待つことにしよう。

5月1日の土星(中央緯度 地球>-2.41° 太陽>0.11°)

2025年05月03日 | 土星
環のない土星の観測レポートです。(正しくは環の見えない土星です)(^^ゞ

 観測した日は好天の予報が出ていた5月1日、観測場所は土星が出没から見える東空が開けている場所が理想ですが、疲労対効果を考えて遠征はやめて近場の河原球場駐車場にしました。

こちらが観測準備メモです。φ(.. )
 03時00分 天文薄明開始
 03時01分 土星出没 0° 
 03時30分 土星高度 5°
 03時35分 土星高度 8°  航海薄明開始
 03時52分 Starlink G11-9 南西-南東77°-北東
 03時55分 土星高度10°
 04時11分 土星高度12° 市民薄明開始
 04時39分 日の出
〈観測機材〉
・望遠鏡:μ210 焦点距離2,415mm
・撮影機材:OrthoBarlow2×、ADC、ASI290MC(UV/IRcut)
・画像処理(AS!3でスタック→RegiStax6→ステライメージ)

 で、実際の観測ですが、02時にいそいそと起きて観測場所に着いたのが02時30分頃… 観測場所は高度8°付近までは木立で見えませんが、高度10°以上になってからの土星が撮影対象なのでOKです。

 まずは三脚を立ててレベルを取って赤道儀の組み立てです。ピン合わせははくちょう座のデネブで行います。今のところ空に雲はありませんがSCWでは4時頃から薄雲がやってくる情報になっているのが気がかりです。

 5月1日の地球-土星-太陽の位置関係ですが地球が環の南側-中央緯度-2.41°で太陽が環の北側-中央緯度+0.11°にあります。この状況は地球から土星の環の裏側(太陽光の当たっていない側)を見ることになるので理論上はカッシーニの空隙と半透明のC環だけが太陽の光を透過して明るく見えるそうです。

 高度10°付近では大気減光と大気の揺らぎが大きいので土星環の透過光を捉えるのはかなり難しいですが、為せば成る為さねば成らぬ何事も…なのでチャレンジしてみましょう。

 03時40分過ぎに木立を抜けた土星が見えてきました。撮影開始です。う~む、大気分散による色ずれが激しいです。おっと… ADCの調整バーをMAXまで動かしても大気分散が解消されません!

 現在の土星高度は8°です。ADCも想定外の高度ということですかね~。ファーストショットはこんな感じでした。→photo これをRegiStaxでRGB Balance処理をした画像がこちらです。→photo

 撮影は03時44分から04時21分まで行いましたが、03時30分からSCW予報どおりの薄雲がやってきて2等星の星は見えない空になってしまいました。ざんねん~、とりあえず撮影した16ショットを持ち帰って画像処理です。

 ほとんどが雲の中の撮影でダメダメでしたが04時10分に撮影した動画がタイミングよく雲間だったらしくそれっぽい土星が写っていました。さすがに光るカッシーニの空隙と半透明のC環は写っていませんが、環の影っぽい黒いラインが写っています。

環のない土星(撮影時高度12°、撮影時刻04時10分)

2025/5/1 04h10m µ210+ADC+ ASI290MC(UV/IRcut)Shutter=143.4ms Gain=350 (72%) Duration=120s AS!3 50% of 809frames

 はたしてこの黒いラインが土星の環の影なのかはよく分かりませんが、通常の環が見えない土星の姿は捉えたようです。この時間は空が急速に明るくなっていくので04時14分(土星高度13°)でこんな感じで→(photo)、04時19分(土星高度14°)でこれでした→(photo)

↓ 04時07分の空の様子(金星の右下にある土星は雲の中ですね)

 季節が逆の南半球オーストラリアなどでは夜の時間が長いので条件良く撮影できるかもですが、北半球では限界がありますね。5月7日の「環の真横から太陽光が当たる環の消失日」まではまだ時間があるので天気の具合を見ながら撮影できるチャンスを狙うことにしましょう。

三日月と木星の接近&スターリンク衛星通過 観望記録(4/30)

2025年05月01日 | 
天気が良かったので「三日月と木星の接近」を観望することができました~。

 日没時刻(18:28)のタイミングで飛行機が通過していきました。

2025/4/30 18h27m55s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO640 f/5.6 1/800sec


 木星の光度は-2.0等、お月さまは月齢が2.3で輝面比は0.10のやや細めの三日月です。

2025/4/30 18h41m54s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO640 f/5.6 1/320sec


 三日月と木星の離角は6°(満月12個分)なので接近と言うには離れすぎていますが、今宵は19時06分頃にスターリンク衛星が月と木星の間を通過していく予報がでています!ワクワク…

2025/4/30 18h44m16s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f220mm ISO640 f/5.6 1/320sec

 本日の銀河鉄道は三日月-木星通過後に火星近傍をかすめてしし座レグルス-おとめ座スピカへと向かうまさに春の天体観望絶景コースです。その疑似体験をしようと三日月-木星間を凝視したのですが…


 肉眼ではまったく見えず、ふたご座でかすかな光を感じて双眼鏡を向けると…ありました! 13個の光の粒が連なって火星の脇を通過しています。かなり暗いですね~。ATOM Cam2で録画もしていたのですがスターリンクをとらえることはできませんでした。

 眼視では確認できませんでしたが通過予報時刻にやみくもにシャッタ-を押していた三日月-木星撮影カメラがスターリンク衛星をとらえていました。下の画像は強めの露出補正をかけています。

 こちらは前列グループの10機(ノーマルタイプ)です。双眼鏡でも確認できなかったグループです。

2025/4/30 19h06m15s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/125sec

 そして少し間をあけて後列グループ13機のDTCがやって来ました。こちらの方が明るいですね。

2025/4/30 19h06m21s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/100sec


 スターリンクG12-10は4月29日11時34分(JST)リフトオフなので打上げから約31時間後の通過です。

2025/4/30 19h06m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/80sec


 4月30日はやや間延びした三日月と木星の接近だなぁ~と思ってましたがスターリンク衛星が通過するというビッグ・サプライズで見応えのあるイベントになりました~。めでたし、めでたし

2025/4/30 19h06m35s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/80sec


4月27日の土星(中央緯度 地球>-2.24° 太陽>0.16°)

2025年04月27日 | 土星
2025年土星の環の消失シーズン初観望記録です。

 地球から見て環が真横に位置するホントの環の消失日(2025.3.24)は太陽の近傍だったので観望はできませんでしたが、セカンドチャンスの「環の真横から太陽光が当たる環の消失(2025.5.7)」は条件的にはキビシイですが観望できる高度になります。

 で、観測対象の本丸ですが、2025.3.24から2025.5.7までは太陽光が当たっている土星の環の反対側が地球から見える超~レアな期間になるのでこれが本命です。はたしてこの期間は土星の環が見えるのか見えないのか、はたまた拡大撮影で環を確認できるのかぜひ確認したいところです。

 まだ土星の高度が低いので条件はかなりキビシイですが、タイムリミットが5月7日なので時間がありません。すぐにでも東の低空が見える場所に遠征して拡大撮影をしたいところですが、まずは望遠鏡でどのように見えるのかを確認するために自宅2F東窓からミニ望遠鏡で観望してみました。

 本日の観測メモφ(.. )
 03時07分 天文薄明開始
 03時15分 土星出没 0° 金星高度2.8°
 03時30分 土星高度2.6°
 03時40分 土星高度4.4°
 03時43分 土星高度4.9°  航海薄明開始
 03時50分 土星高度6.2°
 04時00分 土星高度8.1°
 04時16分 土星高度11.1° 市民薄明開始
〈観測機材〉
・望遠鏡:CERESTRIN MAK90 口径90mm 焦点距離1,250mm
・眼視アイピース:PLOSSL32mm、TPL18mm、Kasai HC Or-12mm
・拡大撮影:ASI174MM、ASI290MM、Apollo-C(UV/IRcut)
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→RegiStax6)

 観測方法は、土星の高度が低い時間は感度の高いモノクロ惑星カメラで撮影して、後半はカラーカメラにチェンジして撮影します。眼視では倍率39倍、69倍、104倍で土星面と環の観望を行います。

 で、結果ですが、眼視では土星面が円盤像に見えましたが環らしきものはまったく見えませんでした。土星光度が1.2等で低空による大気減光もあるので逆光で暗い環の存在は確認できませんでした。

 惑星カメラでの撮影は、モノクロ惑星カメラは感度を上げても環らしきものを検出できなかったのでカラーカメラで金星と土星の撮影を行いました。今回はADCやパワーメイト等を使用していない直焦点での撮影です。

 そのため大気分散による色ズレも見られますが気流が落ち着いていたので金星との視直径の違いと輝面比の確認はできたように思います。(↓ 同サイズ400pxで切り出し)


4月27日の金星と土星の比較画像

金星:2025/4/27 04h30m MAK90+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=4.470ms Gain=179 (37%) Duration=30s AS!3 25% of 6660frames
土星:2025/4/27 04h20m MAK90+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=295.2ms Gain=350 (72%) Duration=60s AS!3 100% of 204frames


 土星の撮影時刻は4時20分なので市民薄明開始4分後の青空です。空が暗い時間の撮影が理想ですが、高度10°以下はかなりキビシイので痛し痒しですね。

 本日の観測でだいたい目星は付いたので次回は東の空が開けている場所に遠征してμ210で拡大撮影と観望をすることにしましょう。タイムリミットは5月7日です。それまでに好天気&好気流が来るといいのですが…はたして結果はいかに~