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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

5月8日の火星

2025年05月12日 | 火星
ずいぶん長いこと待たされたがやっと拡大撮影に耐えられる気流がやって来た。

 今年は春になっても天気(気流)が悪い。4月30日と5月7日にも火星の撮影を試みたが動画の中の火星はスタックする気には到底なれないほどの見事なブレ具合だった。

 そんな火星を見ていたので5月8日はとてもいい気流に見えたが、月齢10の月が滲んで見えるほどの透明度なので条件としてはそれほど良いわけではない… と贅沢を言ってるヒマはない。

 薄明終了時の火星高度は47°である。低高度になればなるほど大気分散が強くなるので撮影は早いに越したことはない。そして今日は視直径が6秒台まで小さくなった火星のベスト撮影システムを見極めるため3種類の撮影システムを用意している。

 1つ目が µ210 + Plan5+TCA4+ADC+Apollo-C だ。画素サイズが5.86μmと大きいので解像度は不利だがシャッタースピードを速くできるので撮影枚数を多くして解像度を上げようという作戦だ。

 2つ目は µ210 + Ortho2×+ADC にNeptune664Cを組み合わせるシステムだ。Neptune664Cの画素サイズは2.9μm なのでASI290MCと同じであるが低ノイズなので解像度が上がることを期待しての選択だ。

 3つ目は µ210 + PL25mm+TCA4+ADC+Neptune664C だ。µ210 + 2倍バローでは視直径6秒以下の惑星撮影はやはり厳しいものがある。焦点距離をOrtho2×よりも大きくするためのシステムがこれだ。

 で、撮影結果であるが、システム2の µ210 + Ortho2×+ADC + Neptune664C が一番良好であった。撮影時の中央経度が177°でアルベド地形が最も見えない位置だったので面白味のない火星になってしまったが最低限のアルベド地形は判別できたようだ。



 3つの撮影システムの比較は以下のとおりである。システム2の火星が一番写りがいいのは一目瞭然だが、これは今回の気流での結果でありシーイングがさらに良ければシステム3の PL25mmアイピースは十分使えると思われるので試す価値はある。


 まもなく火星の視直径は5秒台に突入する。小さくはなるが5月30日に火星の北半球が夏至を迎えるので、もうしばらくは上空の気流とにらめっこしながら撮影のチャンスを待つことにしよう。

5月1日の土星(中央緯度 地球>-2.41° 太陽>0.11°)

2025年05月03日 | 土星
環のない土星の観測レポートです。(正しくは環の見えない土星です)(^^ゞ

 観測した日は好天の予報が出ていた5月1日、観測場所は土星が出没から見える東空が開けている場所が理想ですが、疲労対効果を考えて遠征はやめて近場の河原球場駐車場にしました。

こちらが観測準備メモです。φ(.. )
 03時00分 天文薄明開始
 03時01分 土星出没 0° 
 03時30分 土星高度 5°
 03時35分 土星高度 8°  航海薄明開始
 03時52分 Starlink G11-9 南西-南東77°-北東
 03時55分 土星高度10°
 04時11分 土星高度12° 市民薄明開始
 04時39分 日の出
〈観測機材〉
・望遠鏡:μ210 焦点距離2,415mm
・撮影機材:OrthoBarlow2×、ADC、ASI290MC(UV/IRcut)
・画像処理(AS!3でスタック→RegiStax6→ステライメージ)

 で、実際の観測ですが、02時にいそいそと起きて観測場所に着いたのが02時30分頃… 観測場所は高度8°付近までは木立で見えませんが、高度10°以上になってからの土星が撮影対象なのでOKです。

 まずは三脚を立ててレベルを取って赤道儀の組み立てです。ピン合わせははくちょう座のデネブで行います。今のところ空に雲はありませんがSCWでは4時頃から薄雲がやってくる情報になっているのが気がかりです。

 5月1日の地球-土星-太陽の位置関係ですが地球が環の南側-中央緯度-2.41°で太陽が環の北側-中央緯度+0.11°にあります。この状況は地球から土星の環の裏側(太陽光の当たっていない側)を見ることになるので理論上はカッシーニの空隙と半透明のC環だけが太陽の光を透過して明るく見えるそうです。

 高度10°付近では大気減光と大気の揺らぎが大きいので土星環の透過光を捉えるのはかなり難しいですが、為せば成る為さねば成らぬ何事も…なのでチャレンジしてみましょう。

 03時40分過ぎに木立を抜けた土星が見えてきました。撮影開始です。う~む、大気分散による色ずれが激しいです。おっと… ADCの調整バーをMAXまで動かしても大気分散が解消されません!

 現在の土星高度は8°です。ADCも想定外の高度ということですかね~。ファーストショットはこんな感じでした。→photo これをRegiStaxでRGB Balance処理をした画像がこちらです。→photo

 撮影は03時44分から04時21分まで行いましたが、03時30分からSCW予報どおりの薄雲がやってきて2等星の星は見えない空になってしまいました。ざんねん~、とりあえず撮影した16ショットを持ち帰って画像処理です。

 ほとんどが雲の中の撮影でダメダメでしたが04時10分に撮影した動画がタイミングよく雲間だったらしくそれっぽい土星が写っていました。さすがに光るカッシーニの空隙と半透明のC環は写っていませんが、環の影っぽい黒いラインが写っています。

環のない土星(撮影時高度12°、撮影時刻04時10分)

2025/5/1 04h10m µ210+ADC+ ASI290MC(UV/IRcut)Shutter=143.4ms Gain=350 (72%) Duration=120s AS!3 50% of 809frames

 はたしてこの黒いラインが土星の環の影なのかはよく分かりませんが、通常の環が見えない土星の姿は捉えたようです。この時間は空が急速に明るくなっていくので04時14分(土星高度13°)でこんな感じで→(photo)、04時19分(土星高度14°)でこれでした→(photo)

↓ 04時07分の空の様子(金星の右下にある土星は雲の中ですね)

 季節が逆の南半球オーストラリアなどでは夜の時間が長いので条件良く撮影できるかもですが、北半球では限界がありますね。5月7日の「環の真横から太陽光が当たる環の消失日」まではまだ時間があるので天気の具合を見ながら撮影できるチャンスを狙うことにしましょう。

三日月と木星の接近&スターリンク衛星通過 観望記録(4/30)

2025年05月01日 | 
天気が良かったので「三日月と木星の接近」を観望することができました~。

 日没時刻(18:28)のタイミングで飛行機が通過していきました。

2025/4/30 18h27m55s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO640 f/5.6 1/800sec


 木星の光度は-2.0等、お月さまは月齢が2.3で輝面比は0.10のやや細めの三日月です。

2025/4/30 18h41m54s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO640 f/5.6 1/320sec


 三日月と木星の離角は6°(満月12個分)なので接近と言うには離れすぎていますが、今宵は19時06分頃にスターリンク衛星が月と木星の間を通過していく予報がでています!ワクワク…

2025/4/30 18h44m16s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f220mm ISO640 f/5.6 1/320sec

 本日の銀河鉄道は三日月-木星通過後に火星近傍をかすめてしし座レグルス-おとめ座スピカへと向かうまさに春の天体観望絶景コースです。その疑似体験をしようと三日月-木星間を凝視したのですが…


 肉眼ではまったく見えず、ふたご座でかすかな光を感じて双眼鏡を向けると…ありました! 13個の光の粒が連なって火星の脇を通過しています。かなり暗いですね~。ATOM Cam2で録画もしていたのですがスターリンクをとらえることはできませんでした。

 眼視では確認できませんでしたが通過予報時刻にやみくもにシャッタ-を押していた三日月-木星撮影カメラがスターリンク衛星をとらえていました。下の画像は強めの露出補正をかけています。

 こちらは前列グループの10機(ノーマルタイプ)です。双眼鏡でも確認できなかったグループです。

2025/4/30 19h06m15s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/125sec

 そして少し間をあけて後列グループ13機のDTCがやって来ました。こちらの方が明るいですね。

2025/4/30 19h06m21s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/100sec


 スターリンクG12-10は4月29日11時34分(JST)リフトオフなので打上げから約31時間後の通過です。

2025/4/30 19h06m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/80sec


 4月30日はやや間延びした三日月と木星の接近だなぁ~と思ってましたがスターリンク衛星が通過するというビッグ・サプライズで見応えのあるイベントになりました~。めでたし、めでたし

2025/4/30 19h06m35s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO6400 f/5.6 1/80sec


4月27日の土星(中央緯度 地球>-2.24° 太陽>0.16°)

2025年04月27日 | 土星
2025年土星の環の消失シーズン初観望記録です。

 地球から見て環が真横に位置するホントの環の消失日(2025.3.24)は太陽の近傍だったので観望はできませんでしたが、セカンドチャンスの「環の真横から太陽光が当たる環の消失(2025.5.7)」は条件的にはキビシイですが観望できる高度になります。

 で、観測対象の本丸ですが、2025.3.24から2025.5.7までは太陽光が当たっている土星の環の反対側が地球から見える超~レアな期間になるのでこれが本命です。はたしてこの期間は土星の環が見えるのか見えないのか、はたまた拡大撮影で環を確認できるのかぜひ確認したいところです。

 まだ土星の高度が低いので条件はかなりキビシイですが、タイムリミットが5月7日なので時間がありません。すぐにでも東の低空が見える場所に遠征して拡大撮影をしたいところですが、まずは望遠鏡でどのように見えるのかを確認するために自宅2F東窓からミニ望遠鏡で観望してみました。

 本日の観測メモφ(.. )
 03時07分 天文薄明開始
 03時15分 土星出没 0° 金星高度2.8°
 03時30分 土星高度2.6°
 03時40分 土星高度4.4°
 03時43分 土星高度4.9°  航海薄明開始
 03時50分 土星高度6.2°
 04時00分 土星高度8.1°
 04時16分 土星高度11.1° 市民薄明開始
〈観測機材〉
・望遠鏡:CERESTRIN MAK90 口径90mm 焦点距離1,250mm
・眼視アイピース:PLOSSL32mm、TPL18mm、Kasai HC Or-12mm
・拡大撮影:ASI174MM、ASI290MM、Apollo-C(UV/IRcut)
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→RegiStax6)

 観測方法は、土星の高度が低い時間は感度の高いモノクロ惑星カメラで撮影して、後半はカラーカメラにチェンジして撮影します。眼視では倍率39倍、69倍、104倍で土星面と環の観望を行います。

 で、結果ですが、眼視では土星面が円盤像に見えましたが環らしきものはまったく見えませんでした。土星光度が1.2等で低空による大気減光もあるので逆光で暗い環の存在は確認できませんでした。

 惑星カメラでの撮影は、モノクロ惑星カメラは感度を上げても環らしきものを検出できなかったのでカラーカメラで金星と土星の撮影を行いました。今回はADCやパワーメイト等を使用していない直焦点での撮影です。

 そのため大気分散による色ズレも見られますが気流が落ち着いていたので金星との視直径の違いと輝面比の確認はできたように思います。(↓ 同サイズ400pxで切り出し)


4月27日の金星と土星の比較画像

金星:2025/4/27 04h30m MAK90+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=4.470ms Gain=179 (37%) Duration=30s AS!3 25% of 6660frames
土星:2025/4/27 04h20m MAK90+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=295.2ms Gain=350 (72%) Duration=60s AS!3 100% of 204frames


 土星の撮影時刻は4時20分なので市民薄明開始4分後の青空です。空が暗い時間の撮影が理想ですが、高度10°以下はかなりキビシイので痛し痒しですね。

 本日の観測でだいたい目星は付いたので次回は東の空が開けている場所に遠征してμ210で拡大撮影と観望をすることにしましょう。タイムリミットは5月7日です。それまでに好天気&好気流が来るといいのですが…はたして結果はいかに~

二十九日月と水星の接近 観望記録(4/26)

2025年04月26日 | 水星
お天気情報では 4月26日未明が快星になる予報だったので「二十九日月と水星の接近」観望に出かけました~。

 で、観望地に着いたのは土星出時刻の3時20分頃… はて、この時刻は金星高度が3°を超えているはずですが、どういう分けか -4.8等級の金星がまったく見えません。なぜ~?

 いや、理由は分かっています。認めたくないだけです… 低層にぶ厚い雲が横たわっているのは見た瞬間に分かりました。トホホ…です。 しばらく待つと金星は雲抜けしましたが、

 土星が雲を突き抜けたのは4時03分でした。雲の高度はざっと見て6°はあります。これでは水星が雲抜けをした頃はかなり空が明るくなるので水星確認はムリっぽいかも…

2025/4/26 04h03m23s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/2.5sec

 4時15分には市民薄明が始まるので、1.2等級の土星が見えている時間はあと十数分です。

2025/4/26 04h04m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO2500 f/5.6 1/3sec

 月が雲を抜けて見えてきました。月齢27.3の二十九日月(新月2日前)です。

2025/4/26 04h12m49s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/30sec

ここで「月齢27.3と金星・土星の競演」ゲットです!

2025/4/26 04h15m45s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/20sec

 いやいや、今日の本命は「二十九日月と水星の接近」です。時刻は4時20分… 水星は月の下で離角は3°です。う~む、まだ雲の中ですかね~。水星が雲抜けする時間と空が明るくなってしまう時間とどちらが早いか勝負です!とりあえず撮影を続けて帰宅後にPCで確認しましょう。

2025/4/26 04h20m56s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/50sec

 気付けば日の出まであと15分です。見上げるとマジックアワーの空で月と金星が輝いていました。

2025/4/26 04h29m49s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO1600 f/5.6 1/100sec

 で、帰宅後に確認したところかすかですが写っていました。確認できたのは4時27分47秒~4時28分27秒に撮影した4コマだけでした。この直後の画像からは雲の影響なのか確認はできませんでした。

2025/4/26 04h28m27s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f450mm ISO1600 f/6 1/125sec

 水星は4月22日に西方最大離角を迎えましたが、しばらくは高度が下がらないので5月上旬までは観望好機が続きます。5月5日にマイナス等級(-0.1等)になるのでむしろ見やすいかも… 金星は明日4月27日が最大光度(-4.8等級)になるのでこちらも観望好機ですね。

4月18日の中国宇宙ステーション

2025年04月22日 | CSS(中国宇宙ステーション)
4月18日は厚めの薄雲?が広がりレグルスが眼視でやっと見える程度だったが、日没後の西北西→南南西64°→南東という条件の良いコースだったのでCSSの撮影を試みた。以下その記録である。

φ(.. )〈ニュー惑星カメラ 拡大撮影 7thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年4月18日19時38分
・撮影機材:ドブ30cm+アイピース・谷オルソ18mm+拡大撮影アダプター+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 8,400mm(F28、倍率5.6倍)
・露出:Shutter=1.043ms、Gain=350 (72%)
・イベントデータ:最大仰角64°、距離422km、光度 -2.1等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

19時37分40秒、仰角54°、直距離453km、30imageコンポジット

2025/4/18 19h37m40s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)


19時37分51秒、仰角60°、直距離430km、35imageコンポジット

2025/4/18 19h37m51s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時37分57秒、仰角63°、直距離424km、8imageコンポジット

2025/4/18 19h37m57s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時38分04秒、仰角64°、直距離424km、6imageコンポジット

2025/4/18 19h38m04s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時38分18秒、仰角62°、直距離420km、21imageコンポジット

2025/4/18 19h38m18s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時38分29秒、仰角56°、直距離467km、33imageコンポジット

2025/4/18 19h38m29s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)



19時38分41秒、仰角50°、直距離505km、、17imageコンポジット

2025/4/18 19h38m41s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

 上記画像はAS!3で80%スタック(Drizlle1.5×)したものをステライメージで画像処理をしています。で、下の画像は30imageの中からブレがなくて解像度の高い画像を12枚選んでそれを100%スタックさせてレジスタックス6でWavelet処理をしてからステライメージで画像処理を行ったものです。

select12imageコンポジット(AS!3→RegiStax6→ステライメージ8)


 前方に神舟19号、後方に天舟8号がドッキングしているのが分かります。神舟19号は4月24日にリフトオフする予定の神舟20号が中央ドッキングポートの地球側に到着した後に3人の宇宙飛行士を乗せて帰還する予定です。

〈通過図とイベントデータ〉




〈関連ブログ〉
4月17日の中国宇宙ステーション
4月16日の中国宇宙ステーション

4月17日の中国宇宙ステーション

2025年04月19日 | CSS(中国宇宙ステーション)
現在テストしているニュー惑星カメラでの拡大撮影は Or18mmアイピースを装着しているので合成焦点距離が8,400mm(倍率5.6倍)ですが…

 それってパワーメイト5×を装着して合成焦点距離を7,500mm で撮影するのとそれほど違いがないのでは?という疑問が湧き上がったので緊急テストを行ってみました~。

 筒状の長~い拡大アダプターは何かとプチストレスなのでコンパクトなパワーメイト5×で同様の解像度を得られるのならその方がスッキリしてストレスなく撮影できます。

 懸念としてはパワーメイト5×を装着することで像が暗くなることや透過レンズが多いので滲みが出ることが考えられるので今回はその点を検証してみたいと思います。

 撮影対象は中国宇宙ステーションです。通過は夕方の西北西→北→東コースなので逆光から抜けた後半が撮影ポイントです。で、結果はこのような感じでした~。

φ(.. )〈ニュー惑星カメラ 拡大撮影 6thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年4月17日19時01分
・撮影機材:ドブ30cm+Powermate5×+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 7,500mmmm(F25)
・露出:Shutter=0.951ms、Gain=350 (72%)
・イベントデータ:最大仰角58°、距離449km、光度 -1.8等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

19時01分40秒(3枚コンポジット)高度57° 距離450km


19時01分51秒(36枚コンポジット)高度56° 距離460km


19時02分09秒(2枚コンポジット)高度51° 距離498km


19時02分13秒(2枚コンポジット)高度46° 距離533km


19時02分25秒(4枚コンポジット)高度42° 距離570km


19時01分51秒のSERスクショと画像処理後のCSS-高度56°


 撮影時の空は春がすみがあったので透明度はそれなりでしたが、画像の滲みやシャープさのない感じは光学的なことが原因のようにも感じられます。

 それほど差異はないのかもですが、僅差でアイピースの方がいいかなぁ~ という感じです。パワーメイト5× vs Or18mm 対決は気流の良い時の惑星で再度検証してみることにしましょう。

〈通過図とイベントデータ〉




30cmドブソニアン固定撮影で写した火星

2025年04月18日 | 火星
以前、自動追尾機能のない30cmドブで木星・土星を拡大撮影をするというトンデモ実験撮影会をやりましたが、今回は30cmドブ固定で視直径7"の火星を撮影するというさらなる破天荒企画です。笑

 前回のチャレンジでは画角のせまいASI290MCでしたが今回は面積比で4倍も大きいApollo-cでしかも火星の視直径が木星の1/7なので固定撮影でも火星が画角を通過する時間は20秒もあります。←超楽観主義

 撮影方法は火星がカメラ画角を通過するポイントに望遠鏡を向けて惑星カメラの録画ボタンをクリック!20秒後に火星が通過したら望遠鏡をちょこっと戻してまた20秒間通過するのをモニターします。

 で、3回分の通過をノンストップで録画すると約60秒の火星動画が撮れます。それをPIPPでセンタリングしてAS!3でスタック→ステライメージで画像処理して完成となります。なので、やっていることはISSやCSSの拡大撮影とまったく同じということになります。

 気になる結果ですが、SERのスクショ画像を見てわかるように視直径7"の火星はビックリするほどの小ささでした。Or18mmアイピースで拡大しているので合成焦点距離は7,250mm(F24)ほどです。

 まー、それでもスタックして画像処理をするとしっかりアルベド模様が出てきました。瞬間風速が10m/sだったことを鑑みるとまあまあのできかな…と思います。


確認できたアルベドはわずかでしたが何となくわかるのでよしとしましょう!


 30cmドブソニアン固定で視直径7"の火星アルベドが写るとはなんとも楽しい撮影会でした。なにごともあそび心が大切ですね。

4月16日の中国宇宙ステーション

2025年04月17日 | CSS(中国宇宙ステーション)
4月16日に撮影した中国宇宙ステーションの記録です。

 今回の撮影はニュー惑星カメラ(Apollo-C)によるテスト撮影の5回目です。実はApollo-C カメラでCSSを撮影するのは初めてで、過去ブログを見ると前回の撮影が2024年04月28日だったので約1年ぶりのCSS撮影となりました。(^^ゞ

 今回のイベントは天頂通過コース(最大仰角81°)ですが天頂通過直前の仰角70°で地球の影に入ります。カペラでピンを合わせて時間待ちをしていたら、突然ゴーゴーと強風が… なぜこのタイミング~?と思いましたが、はなから気流が悪かったのでここは何でもござれで撮影は続行しました!笑

φ(.. )〈ニュー惑星カメラ 拡大撮影 5thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年4月16日20時01分
・撮影機材:ドブ30cm+アイピース・谷オルソ18mm+拡大撮影アダプター+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 8,400mm(F28、倍率5.6倍)
・露出:Shutter=1.023ms、Gain=300 (62%)
・イベントデータ:仰角70°で影に入る、距離420km、光度 -2.0等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

 で、撮影画像ですが、最大光度-2.0等のCSS撮影対策としてゲインを300まで上げたものの、う~む、やや露出アンダーです。天頂通過前は逆光なので-2.0等という数値ほど明るくなかったような気もするのでその影響かもです。

20時01分24秒(20枚コンポジット) 高度56° 距離437km


2025/4/16 20h01m24s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分24秒のSERスクショと画像処理後のCSS-高度56°〉


20時01分26秒(22枚コンポジット) 高度58° 距離431km


2025/4/16 20h01m26s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分27秒(37枚コンポジット) 高度59° 距離425km


2025/4/16 20h01m27s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分29秒(26枚コンポジット) 高度60° 距離422km


2025/4/16 20h01m29s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分29秒のSERスクショと画像処理後のCSS-高度60°〉


 今回は天頂通過の逆光コースだったので太陽電池パドルは写っていません。聞きかじったところによるとまもなく神舟20号がリフトオフしてドッキングポートの地球側に到着するようです。これから気流が良くなるのでチャンスを見つけて再度チャレンジしてみることにしましょう!

 そうそう、goo blogより「他ブログサービスへの引越し作業」についてのヘルプが公表されました。それによると推奨引越し先に引越す場合はブログ記事に利用した画像も引越しできるとのことです。とりあえず一安心ですがまずはヘルプの熟読が必要です。引越しは慌てず時間をかけてじっくり…です。

 CSS拡大撮影を終えた後、このシステム(30cmドブ固定)で火星も撮影してみました。その様子は次回のブログで~。

〈通過図とイベントデータ〉



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2025年04月14日 | Weblog
うわ~、まじか~、ついに来たか~! goo blog サービス終了です!!
 

 ブログ・サービスが終了する話題は最近よく目にするので、明日は我が身… と思っていたのですが、いざ突きつけられるとかなりショックです!

 本日のお知らせによると2004年3月にサービスを開始したgoo blog は2025年11月18日をもって終了するとのこと… 晴れスタが blogを開設したのは2007年4月だったので今年で晴れスタ blogはシーズン19に突入していたのですが、ざんねんです。

  blog の引越しデータ作成等の情報は4月16日に詳しいお知らせがあるそうなので、それを見た上で今後のことについて検討していくしかないのですが、何がベストかをじっくり考えて今後のことを決めていきたいと思っています。

 ま、9月30日までは新規記事を投稿することができるということなので、これまで同様に観測・観望記録をアップしつつこれまでの18年間の観測・観望・雑感記録を残す方法を考えていくことにします。

 当ブログは観測データ画像や観望雑感などを記録する備忘録的な感じで始めたデジタル日記なのでブログ開設当初の訪問者数はずっと一桁だったのですが、今は更新していない日でもブログの訪問者数が170を下回ることがないので驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。

 すべてのことには終りがあります。そして、つねに新しいことが生まれています。今回の blog サービス終了はブログをリニューアルさせるチャンスととらえて「シン・晴れ時々スターウォッチング」をスタートさせたいと思ってます。

 ブログの引越し等については随時お知らせしますが、9月30日までは相も変わらずのゆる~いアップを続けますので、時間があるときや思いついた時にちょこっとお寄りいただければ幸いです。