晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

C2013 US10 カタリナ彗星

2016年01月17日 | 彗星
1月16-17日はC2013 US10カタリナ彗星の地球最接近&M101接近の日です。

昼間は雪がちらつく曇り空だったので、今日は無理かな~と諦めていたのですが、
23時に夜空をチェックすると、まさかのドピ~カン…、みごとな快星です。どひゃ~、

今からでは、遠征はちと無理なので、自宅de撮影会としましょう。トホホ…です。

何はともあれ、まずは双眼鏡でカタリナ彗星をウオッチングしてみましょう。ふ~む、ふむ、
かなり暗いですね~。光害がさんさんと降り注ぐ仙台ではかなり厳しいターゲットです。

先週の土曜日は、天気予報を信頼して遠征準備をした後に、どん曇り…
今週は、絶対晴れないだろうと確信した後のドピ~カン…、どーも読みが裏目です。

とにかく撮影しましょう。現在の高度は約30°方位は北東です。おっと…カタリナ彗星は
庭木越しに見える外灯の上にあります。最悪のコンディションですが、とりあえずの1枚…

C2013 US10 カタリナ彗星ファーストショット(焦点距離200mm相当)

2016.1.16.23:51:29 D90 Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm ISO1600 10sec

彗星位置を示した写真はこちら→photo   撮影時の SQM 17.60

さて、仙台の空で8.2等級のM101(回転花火銀河)を写すのは至難の業ですが、
チャレンジしてみましょう。コンポジット&画像処理をすればあぶり出せるかもしれません。

…ふう、どうでしょう? 何とか位置が分かる程度…ですね~。

おおぐま座M101(回転花火銀河)に近づくC2013 US10 カタリナ彗星

2016.1.17.0:32-0:34 D90 Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm ISO1600 30sec×4

さてここからは20cm反射望遠鏡にチェンジして撮影しましょう。LPS-P2フィルタを装着しての撮影です。

地球に0.72AUまで近づいたC2013 US10 カタリナ彗星

2016.1.17. 01:15:43 SE200N LPS-P2 D90 ISO1600 120sec

すでに太陽からは1.387 AUも離れています。

2016.1.17. 01:34-0:40 SE200N LPS-P2 D90 ISO1600 310sec

深淵の宇宙へ向かうカタリナ彗星、現在の速度は秒速35 km/sです。

2016.1.17. 02:19:06 SE200N LPS-P2 D90 ISO1600 69sec

月齢28.4

2016年01月09日 | 
明日は新月です。天気が良ければ早朝に新月前日の月が見られるはずです。
さっそく、ウオッチングしてみましょう。


…見えました。かなり低いところにあります。

2016.1.9 6:10:18 BORG60 Powermate2× ISO800 1/20

撮影時高度は4°月齢は28.4   輝面比0.02 です。

2016.1.9 6:13:25 BORG60 Powermate2× ISO800 1/6

本日の日の出は6時52分、日の出まであと40分ほどです。

2016.1.9 6:13:40 BORG60 Powermate2× ISO800 1/5

まだ眼視で見えてますが、日の出時には見えなくなります。

2016.1.9 6:15:10 BORG60 Powermate2× ISO800 1/13

今日の気象状況ではこれが撮影限界です。

2016.1.9 6:36:00 BORG60 Powermate2× ISO800 1/200

上記写真の月齢は新月の27時間56分前でした。

土星と金星の接近も雲間から見えました。

2016.1.9 6:38:28 BORG60 Powermate2× ISO800 1/60

撮影時の角距離は19′ほど…、12時過ぎには5′まで近づきます。

ブルーオリジン

2016年01月03日 | 宇宙開発
新年あけましておめでとうございます。

いつも、このブログを見てくださっているみなさん、ありがとうございます。
今年もたま~にアップしていきますので、本年もよろしくお願いします。

さて、本年最初のブログは昨年のクリスマスに飛び込んできた宇宙開発ニュースで~す。
すでにご存じのように、米スペースX社がロケットの垂直着陸に成功しました。

以下、2015.12.25付 ナショナルジオグラフィック・ニュースより 

「ロケットの垂直着陸に成功、ファルコン9で2例目」
〈打ち上げコストを下げる再利用ロケットの開発に拍車〉
「米スペースX社が打ち上げた地球低軌道への打ち上げ能力をもつファルコン9が日本時間の22日、
打ちあがったのちに地球に帰還し、低コストで探査機や人を宇宙に送り込める再利用ロケットの時代に
先鞭をつけた。」

「今回の成功は華々しく取りあげられているが、実は無人ロケットが地球に垂直着陸するのは
今回が初めてではない。米アマゾン・ドット・コムのCEOであるジェフ・ベゾス氏によれば、11月に
同氏が所有する宇宙開発企業のブルー・オリジン社が、米国テキサス州でもっと小型のロケット
「ニュー・シェパード」の垂直着陸を成功させている。」

ほひょ~、こ~れはびっくりです。ファルコン9がついに垂直着陸に成功したのも驚きですが、それ以前にブルー・オリジン社が成功していたとは、全く知りませんでした~。

とっても興味があるので、このブルー・オリジン社についてメモしておくことにしましょう。

*ニューシェパード弾道飛行システム*
ブルー・オリジン社は2015年11月23日、開発中の「ニュー・シェパード」の飛行試験に成功した。

飛行試験はテキサス州にある同社の試験場で行われ、ロケットは打ち上げ後高度100.5kmに到達し、その後地上に着陸した。またロケットの先端に搭載されていたカプセル部分は上空で分離され、パラシュートを使い地上に着陸した。(打ち上げからランディングまでの様子↓YouTube)


クルー・カプセル回収の様子はこちら→YouTube
ニューシェパード弾道飛行システムイメージビデオはこちら→YouTube

*ニューシェパード弾道飛行システム初打ち上げ*

2015年4月29日、初打ち上げが実施された。機体は高度93.5km、最大速度マッハ3に到達、クルーカプセルの分離ならびに回収は成功したが、打ち上げ機の回収は失敗している。

*ブルーオリジン社*
ブルーオリジン (Blue Origin) とはAmazon.comの設立者である、ジェフ・ベゾスが設立した航空宇宙企業である。2009年にNASAの商業有人宇宙輸送開発(英語版) (CCDev) 計画の候補として選ばれており、将来の有人宇宙飛行を目的とした事業を進めている。 同社は民間資本で大幅に宇宙旅行を安くして、尚且つ信頼性を高める技術を開発中である。弾道飛行から軌道周回飛行へ進めている。同社のモットーはラテン語で"段階的に積極的に"を意味する"Gradatim Ferociter"である。

ブルー社はロケットを動力とした垂直離着陸機 (VTVL) を弾道飛行と軌道周回飛行を目的とした幅広い技術を開発中である。設立当初は準軌道飛行に焦点を置いており、ブルーオリジン・ニューシェパードと呼ばれる宇宙船をテキサス州カルバーソンカントリーの施設で開発していた。当初の計画では、ニューシェパードによる商業弾道飛行は2010年にも週に一回行われる予定であったが、2008年に公表された予定では無人飛行が2011年、有人飛行が2012年へと延期されている。無人飛行は、最終的に2015年に達成された。

ふ~むふむ、ここまで完成されているとは驚きですね~。
気になる安全性ですが、打ち上げ時の緊急エスケープシステムはすでにテスト済み→YouTube
のようです。クルーカプセルのランディンに逆噴射ロケットは使っているのでしょうかね~。ビデオの様子を見るとかなりの衝撃だと思うのですが…。

ブルーオリジン社は2000年に立ち上げられたヴェンチャー企業ですが、その活動内容についてあまり多くは明らかにしておりません。現時点での様子を見ると、商業ベースでの宇宙旅行(弾道飛行)もかなり早い時期に始まる可能性がありますね。

関連ニュース→sorae.jp2015.9.23sorae.jp2015.5.1


そうそう、米スペースX社が垂直着陸成功2例目とありましたが、ファルコン9は高度200kmからの回収で、しかも軌道周回用ロケットの回収なので、レベル的にはニューシェパードの上を行ってます。その点では世界初の快挙と言えるでしょう。

*米スペースX社の「ファルコン9」ロケット、衛星打ち上げと第1段機体の着陸に成功*
米国東部標準時12月21日20時29分、ファルコン9は、米国ニュージャージー州に拠点を置く衛星通信企業、オーブコム社の小型通信衛星11機を搭載し、発射台から打ち上げられた。地球上空約200キロまで急上昇した後、重量物を運び推進するロケット1段目がくるりと向きを変え、帰還を目指した。着陸地点に近づくと、15階建てのビルに相当するロケットがエンジンを点火し、着陸用の脚を開き、水蒸気交じりのオレンジ色の炎を輝かせながら着陸。地球を飛び立ってから、わずか10分後のことだった。

9分間露光した写真。発射と着陸時の両方の軌道が写っている。

(Photograph by SpaceX handout, Anadolu Agency, Getty Images)

今回の着陸は、「吹き荒れる風の中で、鉛筆を発射し、エンパイアステートビルを越え、
ぐるっと反転して戻ってこさせ、地面に置いた靴箱の上に着陸させる」ような快挙です。

ファルコン9が米国フロリダ州ケープカナベラルの発射地点から約10キロ離れた場所に着陸した
直後のテレビ中継で、ゲストのティム・アーバン氏はそう評している。