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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS月面通過 観望記録(4/28)

2022年04月29日 | ISS(国際宇宙ステーション)
青空の中のISS月面通過の観望記録です。

 ISS月面通過イベントがあったのは昨日の午前中…

 4月28日は宮城県北部で昼間のISS月面通過が見られることが分かっていたので撮影場所を1週間前から選定していたのですが、ISSの軌道修正でISS通過ラインは徐々に南へ移動しています。ここまでは想定どおりだったのですが、

 大きな軌道修正があったらしく2日前に確認したところ、なんと通過ラインのど真ん中が自宅を通っていました! こ~れはミラクルです。庭で月面通過が見られるなんて超ビックリです。


 しか~し、当日の月齢は26.8で新月の3日前です。4惑星との接近を早朝に撮影したときは輝面比が0.10でしたがISSが通過する9時58分の輝面比は0.08になります。これでは青空の中での眼視確認はまず無理で空の透明度しだいでは双眼鏡でも見えない細さです。

 とりあえず双眼鏡で捜索すること十数分… ありました。太陽との離角が30度なので青空と月とのコントラスト比が低くてかすかにしか見えません。かなり厳しい撮影になります。

 こちらは8cm屈折にPowermate2×を入れて焦点距離を1600mmにして撮影した画像です。

2022.4.28 09h03m26s EVOSTAR80ED+Powermate2× D810A IS0200 1/640sec

 もう少し拡大したいので30cmドブにPowermate2×を入れて撮影したのがこちら…

2022.4.28 09h30m42s D300mm Powermate2× F10 D810A ISO320 1/1000

 このシステムはISS拡大撮影をデジカメでしていた時の定番ですが、今日の月齢と気象条件ではこれが限界でした。これほど太陽に近いところを通過するISSを青空の中で撮影したことはありませんが、拡大率を優先して今日はこのシステムで撮影です。

 8cm屈折(f800m)は記録ビデオ撮影用としてデジカメを装着して待機です。本日のISSの光度は最大で-2.6等です。水蒸気量の多い今日の空でははたして見えるのか疑問ですが目を皿にしてファインダーを覗くことにしましょう。

 さて時間です。時報が通過10秒前を知らせています。通過まで5秒、4、3…え!? わお!! なんとISSが月面を横切りました~。フライングだーとあわててレリーズのシャッターを押すと… あれ?

 なぜかシャッタ-がおりません… なぜ? あ~ ISSが通過していったー 原因を調べるとカメラの主電源がOFFになっていました。(誰だ!電源をOFFにしたのは!…って自分しかいないのですが、)

 うわ~、千載一遇のチャンスを逃してしまった~ 絶句です。さすがにへこみました。記録用ビデオを確認したところ写っていました。静止画キャプチャーした画像を比較明合成してみるとみごとにど真ん中を通過しています。ISS Transit Finder の予報図どおりです。



 まー、ISS月面通過の写真は次回のお楽しみとして、青空の中の月面通過を眼視で見られたので今回は良しとしましょう。(完全なる負け惜しみです)


〈4月30日追記〉
 今回の「痛恨のミス」エピソード…どこかデジャブ感があると思ったら、むかし同じようなことをやらかしてましたね。(笑)

 ブログ→ ISS月面通過、撮影失敗! 2011.7.10

 次回こそは!と意気込む脳内にうごめく「三度目の正直」と「二度あることは三度ある」の格言…
それを確かめるXデーはいつになるのか? あなたはどちらの格言を信じるか?調査継続中! 

 むむ、ミッションが変わってますね~ ま、そこは気にせず頑張りましょう!

有明の月と木星.金星.火星.土星の共演

2022年04月28日 | 
天気が良かったので有明の月と4惑星+海王星接近の観望に行ってきました。


 今日は海王星の撮影も狙っていたので空の暗いところに出かけたのですが…
天気予報に反して透明度が悪くて空はモヤモヤ、で金星も木星も元気がありません。

2022.4.28 03h24m37s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f29mm ISO2000 1sec f2.8

 時刻は3時20分過ぎ…金星の高度はまだ3°ですが金星と超接近している海王星の撮影にチャレンジです。現在の角距離は約2分、この後さらに近づきますが薄明も進むので撮影を急ぎましょう。

2022.4.28 03h34m24s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f50mm ISO2500 2.5sec f7.1

 うわ、かなり雲があります。こ~れはキビシイですね~。確認できません。

2022.4.28 03h39m36s EVOSTAR80ED+Powermate2× D810A IS012800 2sec

 そこで、過去に火星と海王星の接近を捉えた験のいい望遠鏡 CELESTRON C90 MAKにチェ~ンジして撮影してみましょう。過去写真はこちら→photo

 う~む、ダメですね。写っていません。高度が低い上に透明度が悪いので無理のようです。そろそろ月が昇ってくる時間なので月と4惑星共演の時間です。残念ですが海王星は諦めましょう!

2022.4.28 03h43m50s CELESTRON C90 MAK(f1,250mm)  D810A IS012800 2sec

 赤い色の月が昇ってきましたが、低層の雲に突入してしばらく出てきませんでした。

2022.4.28 03h46m18s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f44mm ISO2500 1.6sec f7.1

 月が見えたのは薄明も進んで空が青くなりかけた頃で…
ご覧のようにクリアではありませんが一応「有明の月と4惑星の共演」コンプリートです。

2022.4.28 03h55m30s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f44mm ISO1600 3sec f9

 4時を過ぎて土星.火星の撮影が厳しくなったので、月と木星.金星の撮影に集中です。

2022.4.28 04h07m54s D810A  SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO1600 1/8sec f9

 有明の月と木星.金星

2022.4.28 04h13m28s D810A  SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2000 1/5sec f9

 今日の月は輝面比が0.10なのでそんなに細くはないのですが、朝焼けの空で見ると絶妙な細さでとても美しいですね。日の出まであと1時間、これぞまさに有明の空… まもなく夜が明けます。

2022.4.28 04h17m41s D810A  SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO1600 1/8sec f9

 だいぶ朝が早くなりました。今日は5時前には撤収も完了して家路につきました。
これから夜の短い時期に入りますね~。

4惑星の直列(木星.金星.火星.土星)

2022年04月20日 | 木星
明け方の東の空で集合中の4惑星がほぼ等間隔で並ぶ頃なのでウオッチングしてきました。

 時刻は3時40分過ぎです。土星、火星、金星は見えていますが木星が見当たりませんね~

2022.4.20 03h44m08s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f50mm ISO1600 1sec f2.8
 
 木星の出は3時35分なので見えていいはず… と思ったら木星はここにいました。→photo
大気減光と低層のもやで真っ赤な色をしていました。


3時50分過ぎには木星がしっかり見えました。(木星高度 2.1°)

2022.4.20 03h50m24s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f50mm ISO1600 3sec f5.6

 この時間、東を向いて天頂を見上げると夏の大三角が大きな姿で鎮座しています。
なので、4惑星の背景は秋の星座たちです。肉眼ではほぼ見えませんでしたが、星々を
つなぐとみずがめ座、うお座、やぎ座、ペガスス座が浮かび上がりました。

2022.4.20 03h52m20s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f38mm ISO1600 3sec f5.6

 西の空では下弦3日前の月明かりが照らす中で北斗七星から伸びる春の大曲線が見えました。
アルクトゥールスは月光に負けることなくその存在感をアピールしていましたが、スピカは
見えませんでした。山の端の向こうに沈んでしまったのかもしれません。

 薄明がすすんで空があかるくなってきました。太陽高度-12°は航海薄明の始まりです。

2022.4.20 03h55m38s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f46mm ISO1600 1sec f3.5

 肉眼惑星を誇る4惑星たちですが、さすがに薄明がすすむと見えなくなってしまいます。
特に火星と土星は0.9等なので他の恒星たちと同じように薄明の空にとけていきます。

 金星は-4等級もあるのでしばらくは見えてますが、2022年の金星は7月まで日の出時の
高度が20°なのでそれほど目立ちません。いつもより控えめの金星です。

2022.4.20 04h09m38s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f50mm ISO1600 1/1.6sec f8

 明日以降、金星は日に日に木星に近づいていきます。5月1日には角距離15分弱(満月の半分)
まで近づくので要チェックですね。その3日前は「2022年見たい天体現象」で紹介した月と惑星
の接近日です。そちらも見逃せませんね。↓


〈ブログ:2022年「月と惑星の接近(1月~6月編)」より抜粋~〉
 4月28日「有明の月と土星、火星、金星、木星の共演」

 こちらは2022年でもいち推しの見たい天体現象です。肉眼で見える5つの惑星のうち4惑星
がきれいに並びます。新月3日前の有明の月の位置も絶妙です。肉眼では見えませんが実は
金星と海王星が離角4分という超大接近しているおまけ付きです。

松島湾から昇る月(月齢15.1)

2022年04月16日 | 
午後から天気が良くなったので、松島で月見をしてきました。

 場所は約300本のソメイヨシノと松島湾が一望できる「西行戻しの松公園」です。

2022.4.16 17h54m27s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f70mm ISO640 1/100sec F9

 本日の月出は17時39分でしたが、低層の雲を抜けて見え始めたのは17時50分過ぎでした。
日没時刻は18時14分だったので今日は昇る月と景色を撮るには絶妙なタイミングだったかも…

日本三景松島と月とソメイヨシノのコラボレーション

2022.4.16 17h57m32s D810A f150mm ISO640 1/100sec F10

 満月は明日17日の03時55分なので暦の上では満月ではありませんが、
月齢が15.1で輝面比が1.00なのでどこから見ても満月そのものです。

2022.4.16 17h58m20s D810A f370mm ISO640 1/125sec F10

桜色の空に浮かんだお月様が春霞のやわらかな光に包まれていてとてもキレイでした。

2022.4.16 18h02m06s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f195mm ISO800 1/160sec F10

 ソメイヨシノの花の色と桜色の空に挟まれた松島湾と月

2022.4.16 18h10m45s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f70mm ISO1000 1/125sec F10


 あたりが暗くなって月の存在感が増してきました。刻々と変わる空のグラデーションは
見ていて飽きることがありません。どの時間もどの瞬間も絵になります。

2022.4.16 18h14m51s D810A NIKKOR 24mm-70mm F2.8 f48mm ISO2000 1/125sec F16 DX

 しか~し、西行戻しの松公園の桜はライトアップされていないのでそろそろ撮影会は終了です。
この写真は画像処理で桜をライトアップ状態?にしたので、実際はほぼシルエットでした~。

2022.4.16 18h18m48s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2000 1/60sec F16

西行戻しの松公園の桜は9分咲き~満開だったので、あと3~4日は桜が楽しめそうです。

ISS拡大撮影(L+RGB編)その3

2022年04月13日 | ISS(国際宇宙ステーション)
 前回のブログで予告したISS拡大撮影(L+RGB編)の最終システムはズバリ!モノクロカメラとカラーカメラを使って同時にL画像とRGB画像を撮影する究極の方法です。

 …でも、どうやって? と思いの方、心配ご無用です。方法はいたって簡単!双眼装置を装着してモノクロカメラとカラーカメラを差し込むだけ…

 これで、面倒なフィルター交換やカメラ切替えを一切することなく誰でも簡単にL画像とRGB画像を同時に取得することができます!

名付けて「ツインカメラによるISSデュアル撮影法」で~す。

 …と浮かれている場合ではありません。解決すべき課題は山ほどあります。そもそもこのシステムでどのように写るかが全く分かりません。夏場の好気流までに問題をひとつずつ潰していかなければならないので時間的余裕はまったくありません。

 実は4月に入ってから4回ほどテスト撮影を試みたのですがみごとに失敗の連続でした。1回目はなぜかカラーカメラが作動せずモノクロもピンボケのダメダメで、2回目はカラーカメラはジャスピンだったがモノクロがピンボケで使い物ならず…

 双眼装置は回転ヘリコイド視度調整機構が付いているので独立してピントを調整できますがなかなかの難物です。3回目は昼間のパスで撮影を試みたがこれまた著しいピンボケでカラーもモノクロもコンポジットすらできず。

 しばらく夜間パスがないので4回目のテストも昼間のパスで行ったが、昼間の撮影はまだ適正露出がつかめてないのでモノクロは露出アンダーでカラーは露出オーバーという結果でした。が、なんとかコンポジットに耐えられそうな画像を取得できたのでL+RGB合成を行ってみました。

テスト撮影日:2022年4月10日 天候:晴れ
イベントデータは下図のとおり



オリジナル1枚画像はこんな感じ


こちらは4枚コンポジットした画像


そしてこちらがL+RGB合成した画像



こちらは6枚コンポジットした画像から作成したL+RGB画像です


L+RGB画像 12枚コンポジット相当


〈考察〉
・今回は昼間の通過を撮影したISSなのでシステムにおける画質の評価はできないが、L画像とRGB画像を同時に撮影するという目的は達成できた。
・当然のことではあるが双眼装置のプリズムを透過させているのでこのシステムで画質が劣化することは否めない。しかし、4月6日と12日のブログに掲載しているISSも双眼装置を装着して撮影しているので、露出、ピント、気流の三要素が合致すればそこそこの画像は撮れると思われる。
・このシステムを確立するにはテスト撮影を重ねることにつきるが夜間の好条件パスはそうそうあるわけではないので、今後も昼間のISSを対象としたテスト撮影と夜間のCSS、X37-Bなども撮影対象としてテストを行う予定である。

〈関連ブログ〉
ISS拡大撮影(L+RGB編)その2 2022.4.12
ISS拡大撮影(L+RGB編)その1 2022.4.6

ISS拡大撮影(L+RGB編)その2

2022年04月12日 | ISS(国際宇宙ステーション)
本日のブログは、簡易的L+RGB合成で使用するL画像の作成方法です。


4月下旬まで好条件のISS通過がないので画質は悪いのですが先日撮影した画像で紹介しま~す。


事前準備
・はじめにコンポジットを終えた画像をステライメージで3色分解してR画像を取り出します。



1stステップ ここからR画像を使ってL画像を作成していきます。
・ステライメージの画像調整パネルが調整前画像と比較できるのでおすすめです。
・シャドウは暗い部分の輝度調整です。上げすぎるとバックグランドがグレーになります。
・白飛びがある場合は白飛びスライダーで調整します。
・白飛びを抑えると全体的に暗くなるので中間調とハイライトで階調を整えます。
・シャープ処理とノイズ低減は次ステップなのでここでは調整しません。




2nd ステップ ここではシャープ処理を行います。
・画像調整パネルを閉じて画像ウインドウに戻ります。
・シャープ処理はいろいろありますがマルチバンドシャープを使ってみました。
・マルチバンドシャープは半径ごとに調整できるのでその時の画質に合わせて調整できます。
・半径が小さくなるほど細かい模様がシャープになりますがノイズも目立ってしまいます。
・L画像はカラー画像に重ねる輝度情報なのでコントラスト強めがおすすめです。



3rd ステップ シャープ処理で強調されたノイズを低減します。
・気流が良いときの画像では必要ないのかもしれませんが今回は弱めにかけてみました。
・あとはお好みでトーンカーブ等の微調整を行って完成です。



4th ステップ RGB分解する前のカラー画像と合体させます。
・RGB分解した画像をそれぞれ調整して再合成するとよりキレイなRGB画像ができますが
 今回はその過程は割愛してコンポジット画像をそのまま使いました。
・階調調整でL画像の階調を調整することができます。
・位置合わせは忘れずに行いましょう。



OKボタンをポチッとクリックしてL+RGB画像完成です。
・今回はやや黄色強めの色合いだったのでLab色彩調整で色味を整えています。



 この簡易的L+RGB合成がどの程度効果があるのかは分かりませんが、今後テストを重ねてさらに検証していきたいと思いま~す。さて、いよいよ次回はISSカラー撮影の最終段階システムの登場です。


動画:ISS拡大撮影 2022年4月5日18時50分

ISS拡大撮影(L+RGB編)その1

2022年04月06日 | ISS(国際宇宙ステーション)
4月になってやっと天気が落ち着いてきました。

 ということでいよいよ2022年のISS拡大撮影スタートです! 惑星カメラによるISS撮影2年目の今年はズバリ、L+RGB合成でどこまで高解像度のISSに迫れるかチャレンジしていきま~す。

 L+RGB合成はモノクロカメラで撮影したL画像(輝度情報)とカラーカメラで撮影したRGB画像(カラー情報)を合成する方法なので高速で飛ぶISSには不向きですが、簡易的な方法としてカラーカメラで撮影した画像からモノクロ画像を作成して、それをL画像として合成する方法があるのでISSに適用することは不可能ではありません。

 カラーカメラは解像度でモノクロカメラに劣りますが、カラー画像に解像度の高いモノクロ画像を重ねることで高解像度のISSカラー画像になるはずです。はたして L+RGB合成でISSの撮影はできるのか、夏場の好気流までにテストを重ねてシステムを構築していくことにしましょう。

 以下、1st トライアルと2nd トライアルの記録です。

1st トライアル 
日時:2022年4月2日19時38分 天候:晴れ


撮影データ: ASI290MM、IR Pass Filter(685nm)、Shutter=0.934ms、Gain = 300(50%)
考察:L画像取得のためのテスト撮影だったが、久々の拡大撮影だったためまったく追尾できず、写っていたのは全体の2~3割程度だった。ピントの追い込みも甘かったためボケボケの画像となった。

SERplayerプリントスクリーン画像と処理画像の比較

拡大画像

 これではL画像としてまったく使い物にならないので話になりませんね~。ピンボケだったのでカメラが悪いわけではありませんが、さらなるテストを重ねていくことにしましょう。


2回目のチャンスは4月5日にやって来ました~。
2nd トライアル 
日時:2022年4月5日18時50分 天候:晴れ


撮影データ: ASI290MC、UV/IRcut Filter、Shutter=0.894ms、Gain = 350(58%)
考察:今回のコースは北西→南西→南東、仰角64°だったので、長時間追尾することができた。恒星が見えなかったのでピントは五日月(月齢4.1)で合わせたが、バーティノフマスクレベルまで追い込むことはできなかった。今回はコンポジットに耐えられる画像を取得できたので、コンポジットしたカラー画像をRGB分解してL+RGB合成を試みた。

始めに画質が良くてシンチレーションによる揺れの少ない画像4枚をセレクトしてコンポジット→RGB分解→L+RGB合成してみました。

↓オリジナル(1枚画像)

↓4枚コンポジット(画像処理なし)

↓4枚コンポジット(画像処理あり)

↓RGB分解→L+RGB合成


↓比較GIFアニメ(1枚画像→コンポジット→画像処理→+L+RGB合成)



4枚コンポジットでそれなりの効果が出たので、14枚コンポジットした画像をRGB分解して、L+RGB合成にチャレンジしてみました。オリジナル1枚画像と14枚コンポジット画像には大気分散による色ズレ(青色)が出ていますが、RGB分解で作成したBlue画像を調整したことでL+RGB合成では大気分散が目立たない画像になっています。

↓オリジナル(1枚画像)

↓14枚コンポジット(画像処理なし)

↓RGB分解→L+RGB合成(画像処理あり)


 上記の簡易的L+RGB合成はいかにしてカラー画像から解像度の高いL画像を取り出すかという点が鍵となりますが、その方法はいくつかあります。その点については次回のテスト撮影が成功したときに画像を紹介しながら解説していくことにしましょう。



〈関連ブログ〉
(惑星カメラ・カラー編)
ISS拡大撮影(カラー編)その3 2021.10.25 
ISS拡大撮影(カラー編)その2 2021.9.14 
ISS拡大撮影(カラー編)その1 2021.9.11

(惑星カメラ・モノクロ編)
ISS拡大撮影(10/5)2021.10.6
ISS拡大撮影(8/26)2021.8.27
ISS拡大撮影(8/1)2021.8.2
ISS拡大撮影(7/16)2021.7.19 
ISS画像 ステレオグラム(立体写真)2021.6.17 
ISS画像 コンポジット(ステライメージ編)2021.6.10
ISS画像 コンポジット(AS!3でスタック編)2021.6.10
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その8 2021.6.2
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その7 2021.5.30
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その6 2021.5.15
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その5 2021.5.14
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その4 2021.4.7
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その32021.4.5
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その2 2021.3.31
ISS拡大撮影(惑星カメラ編)その1 2021.3.30

(デジカメ編・選)
3月24日 ISS Daylight pass 2021.3.24
3月23日 ISS Daylight pass 2021.3.23
3月19日 ISS & HTV-9 EP Battery Pallet 2021.3.20
青空の中のISS 2021.2.12
8月3日のISS 2020.8.4
ISS拡大撮影~HTV-3確認編~ 2012.8.11
ISS拡大撮影ミッション~HTV編~ 2009.9.26
ISS写真の解像度アップ作戦!2009.3.24
ISS拡大撮影ミッション(1)「ファーストショット」 2008.2.3

二日月(月齢1.1)2022.4.2

2022年04月02日 | 
4月2日は月齢1.1の二日月が見える日です。天気が良かったのでウオッチングしてきました~。

 2022年新月翌日   日没時刻   日没時月齢  日没時月高度   月没時刻  輝面比
 1月04日(火) 16時30分   1.5   12.485°  18時00分 0.0349
 2月02日(水) 17時01分   1.1    9.467°  18時02分 0.0166 
 3月04日(金) 17時33分   1.6   16.642°  19時07分 0.0318
4月02日(土) 18時01分   1.1   10.159°  18時59分 0.0133 
 5月02日(月) 18時29分   1.5   14.379°  19時55分 0.0228
 5月31日(火) 18時54分   0.9    7.931°  19時47分 0.0079 
 6月30日(木) 19時05分   1.3   11.073°  20時16分 0.0152
 7月30日(土) 18時50分   1.7   12.536°  20時02分 0.0259
 8月28日(日) 18時14分   1.0    7.689°  18時58分 0.0109 
 9月27日(火) 17時27分   1.4    8.015°  18時14分 0.0233
10月26日(水) 16時46分   0.9    3.685°  17時11分 0.0096
11月25日(金) 16時20分   1.3    6.568°  17時09分 0.0256
12月24日(土) 16時22分   0.9    4.335°  16時57分 0.0118

 本日の仙台の日没は18時01分です。月齢1は日没20分後には見えるはずなので18時15分から双眼鏡で捜索していると… おっと、ありました。18時17分に発見です。早速撮影を開始しましょう。


新月から25時間53分後の月、撮影時月齢は1.1です。

2022/4/2 18h18m56s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO800 F8 1/60sec


発見時の月高度は6°でした。

2022/4/2 18h24m22s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO500 F8 1/50sec


やや霞んでいますが今の時期としてはベストコンディションと言っていいでしょう。

2022/4/2 18h26m48s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO500 F8 1/13sec


高度は4°になりました。今日は低空でもクッキリ見えます。

2022/4/2 18h34m40s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO800 F8 1/4sec


実際の高度はこんな感じ、かなり低いところにあります。

2022/4/2 18h35m34s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO1250 F8 1/8sec


本日のラストショット

2022/4/2 18h36m40s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1250 F8 1/10sec

 今年はこれまで天気が良くない日が多かったのですが、2月2日に続いて月齢1.1を撮影できたことは超ラッキーでした。次回の5月31日は今年いちばん細い夕月、月齢0.9です。晴れることを願いましょう!


ユーミン来年の夏 宇宙に行く!? #エイプリルフール

2022年04月01日 | 宇宙開発
ユーミン来年の夏 宇宙に行く!?

radikoで4月1日放送のYuming Chordを聞いていると番組の冒頭でユーミンが…

♪「早速ですが新年度を迎えたこのタイミングでみなさんにご報告があります!」
「えー、私、来年の夏に宇宙への旅に出ることが決まりました。これまで散々うわさにはなってたんですが、極秘で訓練を重ねて、いよいよ、飛行決定! 詳しくはこのあとお話しします。」と突然のカミングアウト!

なぬ~、うわさはほんとうだったのか!?
来年の夏にツーリストが搭乗するソユーズってどれだ?

と思った直後、ユーミンが…

♪「ということで、今日は4月1日エイプリルフール、罪のない夢のある嘘をついてみました。」
うわ、やられた~。ユーミンさんがあまりにもホントっぽく言ったので、信じてしまいました~。

♪「宇宙の話… これね~、でも、自分でもビックリでロシアの新聞にジャパニーズエンターテイナーYumi Matsutoya って、宇宙に行く人のリストが載ってて、それを人から見せられて…で、この番組に先月かな~、ゲストに来てくださった奇怪遺産カメラマンの佐藤建寿さんにも、松任谷さん行くんですか!って言われたんですよ。それで宇宙好き関係者の間で、もう、ホントに行くんだ行くんだ、ZOZOタウンの人よりも早くに…って言われてたんですね~。まーそういう夢のある嘘、この嘘のコツはありそうというところが30%くらいは入っていることがおもしろいですよね。効き目があるというか、さて、エイプリルフールの由来は諸説ありますが、最も有名なのは十六世紀のフランスが発祥…」

ふ~、あまりにもビックリで正直この後の放送はほとんど耳に入ってきませんでした。ユーミンが宇宙に行くという話はまことしやかに広まって、一時は確実視されていたので、ソユーズMS20の搭乗が前澤氏と発表されても、ユーミンはどうなったのと思った人がたぶん多かったと思うのですが…

この件についてはユーミンサイドからの発表がなかったので、ユーミンさんがツアーを希望していたのか、ツアーのオファーを受けていたのか、単なるうわさなのか分からずじまいだったのですが、今日の放送でその謎の一端がはっきりしました。

〈ユーミン宇宙へ行く誤報道についての考察〉
①ユーミン宇宙へ行くはガセネタだった!
 今回の放送を聞く限り、宇宙へ行く話はユーミンさんにとって寝耳に水だったということが分かるので、ユーミンさんが宇宙行きを希望していたとか、ツアーのオファーを受けていたというのは無かったことが判明。

②火の気のないところに煙は立たず
 しか~し、ユーミン宇宙へ行くの誤報道にはその火種が必ずあったはずなので、これまでの報道を振り返ってみることにしましょう。

・2019年2月19日:Space Adoventurs社とロシアのロスコスモス社が2021年後半に2人の宇宙旅行者をISSのロシアセグメントへ短期間旅行させる実施契約を締結。
・2019年6月:NASAが宇宙観光用にISS開放を許可したことでソユーズによるツアーの再開決定。
・2020年:Space Adoventursが2021年12月に9回目となるISSツアーを実施すること発表。
 ツアー客が2名であること、2人とも女性であることが話題となる。
・2021年1月:2021年12月の搭乗者がヨハンナ・マイスリンガーさんとJapanese female Pop star の2名だという情報が流れる。
・2021年3月:モスクワからの情報筋としてソユーズMS20に搭乗する2番目の旅行客がJapanese singer Yumi Matsutoya であることを確認したと情報が流れる。←これがガセネタ!
・2021年5月:スペースアドベンチャー社が旅行客は前澤友作氏と平野陽三氏であると正式発表。

 以上のことから、搭乗者として具体的に名前が出ていたヨハンナ・マイスリンガーさんとJapanese female Pop star は正式決定ではないとしても有力な候補になっていた可能性は高いと考えられる。

つまり、このJapanese female Pop star は候補者として実在していて、それがなんらかの手違いでユーミンと報道されてしまったのではないか、ということ…。

 これは、あくまでも憶測でしかないけれど、もしツアー候補となったJapanese female Pop star が本当に実在するなら、いつの日かISSに行って宇宙から美声を届けてほしいですね。


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