晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

最接近の火星

2010年01月29日 | 火星
1月28日は火星最接近の日…、
昨夜は天気が悪く撮れませんでしたが、今日は晴れています。

しか~し、気流が良くありません。それもかなり…、
国内悪天解析図を見ると…、

山岳波による乱気流が起きています。トホホ…、最悪です。

しかし、今日は最接近の日ですから撮影続行です。

夜半過ぎに雲が出てくる予報もあるので早めに撮影準備です。9時頃から
撮影を開始するも、おお~、さすが乱気流です。模様が全く見えません。

乱気流にもきっと周期があるはずなので、しばらく待ちましょう。
ふむふむ、20分おきくらいに数分だけ気流が落ち着くようです。

そこをすかさずキャッチ!

2010.1.28 23:06 SE200N ToUcamProⅡ 20fps 1695frames

視直径14.1"、光度-1.3等、地心距離 0.66401 AU の火星です。

ふう~、解像度は良くありませんが何とか撮影することができました。
めでたし、めでたし、

2010年「最近の満月・最遠の満月」

2010年01月27日 | 「見たい天体現象」
実は、まだ続いていた「2010年見たい天体現象」シリーズ
その4は「最近の満月・最遠の満月」です。

月の公転軌道は楕円なので近地点と遠地点があります。
関連blog→最近の満月BIGGEST FULL MOON OF THE YEAR

2010年の「最近の日」「最遠の日」及び「月齢」は下記の通りです。

・ 1月30日(土)最近18時05分(33'29")月齢15.5(満月)(本年最近)
・ 2月28日(日)最近06時39分(33'23")月齢14.4
・ 3月28日(日)最近13時59分(33'00")月齢12.6
・ 4月25日(日)最近06時00分(32'32")月齢11.0
・ 5月20日(木)最近17時45分(32'18")月齢 6.5
・ 6月15日(火)最近23時59分(32'38")月齢 3.0
・ 7月13日(火)最近20時22分(33'04")月齢 1.7
・ 8月11日(水)最近02時58分(33'15")月齢 1.4
・ 9月08日(水)最近12時58分(33'26")月齢 0.1(新月)
・10月 6日(水)最近22時38分(33'13")月齢28.1
・11月04日(木)最近02時25分(32'48")月齢27.7
・12月01日(水)最近03時56分(32'20")月齢25.3

・ 1月17日(日)最遠10時40分(29'23")月齢 2.2 
・ 2月13日(土)最遠11時07分(29'23")月齢29.2(本年最遠) 
・ 3月12日(金)最遠19時05分(29'26")月齢26.4
・ 4月09日(金)最遠11時44分(29'30")月齢24.6
・ 5月07日(金)最遠06時52分(29'33")月齢22.0
・ 6月04日(金)最遠01時50分(29'33")月齢21.5 
・ 7月01日(木)最遠10時22分(29'30")月齢19.0
・ 7月29日(木)最遠08時48分(29'26")月齢17.7
・ 8月25日(水)最遠02時05分(29'24")月齢14.4(満月)
・ 9月21日(火)最遠17時03分(29'25")月齢13.1
・10月19日(火)最遠03時18分(29'28")月齢11.7
・11月15日(月)最遠20時45分(29'32")月齢 9.3
・12月13日(月)最遠17時34分(29'33")月齢 7.8

ラッキーなことに、2010年は「最近の満月」と「最遠の満月」の両方を見る
ことができます。しかも「最近の満月」は「本年最近」というおまけ付きです。

こちらは2008年12月12日に撮影した「最近の満月」です。

今年は最近と最遠の月の大きさの違いを比べることができる年です。
まずは、今週の土曜日の満月を忘れずに撮影することにしましょう。

ISS超拡大眼視4thミッション

2010年01月25日 | ISS(国際宇宙ステーション)
1月24日のISS通過条件を確認しておこう。

1月22日とほぼ同じコースだが今回は地球の影に
入らないので、長い時間見ることができる。

ミッションを成功させるには、なるべくISSの高度が低いときに望遠鏡に
導入して、あとは速度が速くなるISSにうまく動きを合わせることである。

時間です。急に雲がわき出し雲量は6~7になってしまいました。
北西の空、高度20°付近にISSがいるはずですが雲で見えません。

高度30°付近でISSを発見。2度目のまちぶせで導入成功…、
動きが加速度的に速くなります。望遠鏡の中でのブレが少なくなるよう、
望遠鏡の動きをISSの動きにシンクロさせたいのですが、うまくいきません。

あ~、雲に突入です。高度50度付近で見えなくなりました。
見えていた時間はわずかでしたが、しっかり脳に焼き付けました。


脳が画像処理した映像は拡大した写真とほぼ同じでした。

印象に残ったのは左下の太陽電池パドルがオレンジ色に見えて
右上のパドルが濃い茶色に見えたこと、ラジエターが目立たなかった
こと、この写真のように横長のワイドに見えたことなどです。

しかし、限界を感じました。これ以上倍率を上げると追尾はかなり困難です。
望遠鏡は倒立像なので、ななめに高速で移動する物体を追尾するのは簡単では
ありません。ISSが真上に昇ってくる天頂通過コースの時のみ可能となるでしょう。

今回のミッションで93倍まで倍率を上げることに成功したので、いつの日か
天頂通過コースの機会があったら、120倍に挑戦してみることにしましょう。

ISS超拡大眼視ミッション~再開編~

2010年01月24日 | ISS(国際宇宙ステーション)
「ふむふむ、1月22日と24日にまあまあの条件で
ISSが仙台上空を通過するぞ。なるほど…」
「では、ISS超拡大眼視ミッションの再開だ。」
「あれ?まだやってたんですか?もうやめたのかと思ってました。」
「何をおっしゃるウサギさん。ミッション完遂までもちろん継続じゃ~。」
「あの~、キャラ変わってませんか?」
「3回目のチャンスは1月22日にやってきた。」
「おっとその前にこれまでの経過をおさらいしておこう。」

~ISS超拡大眼視1stミッション~→ISSを見よう
~ISS超拡大眼視2ndミッション~→ISS超拡大眼視ミッション

1月22日の通過コースは下記の通り

見かけ上、ななめに高度があがるのでコースとしては
ベストとは言えないが、十分可能な条件である。

今回は倍率を初期の目標である120倍に上げて挑戦だ。

通過時間になりISSがやってきた。屋根の上に見えてきたので、
ファインダーでISSの予想通過地点に照準を合わせ、アイピースを覗く。

あれれ…、視界に入ってこない。もう一度照準を合わせ、
アイピースを覗く…、ふひゃ~、全く入ってこない!
望遠鏡を振り回すが、全くISSは視界に入らず…、

振り回しているときに一瞬だけ入ったが追尾できるはずもなく…
3rdミッションは収穫が全くないまま終了となった。

敗因は実視界が狭すぎることである。そこで、
次回に向けて作戦ブリーフィングを行う。

望遠鏡の実視界は以下の式で求められる。
実視界=見かけの視界÷倍率

1stミッションの時の実視界は計算すると0.86°である。
f1500mm PL25mm(52°) 60倍 実視界=52°÷ 60倍=0.86°(51.6分)

今回はパワーメイトで焦点距離を2倍にしているので実視界が0.43°しかない。
f3000mm PL25mm(52°) 120倍 実視界=52°÷120倍=0.43°(25.8分)

倍率を高めながら実視界も確保するにはどうすればよいか?

〈考えられる組み合わせ〉
①f1500mm PL25mm(52°) 60倍 実視界=52°÷ 60倍=0.86°(51.6分)
②f1500mm PL10mm(52°) 150倍 実視界=52°÷150倍=0.34°(20.4分)
powermate2×を使用したとき 
③f3000mm PL25mm(52°) 120倍 実視界=52°÷120倍=0.43°(25.8分)
④f3000mm WA32mm(70°) 93倍 実視界=70°÷ 93倍=0.75°(45.0分)
「よし決まりだ!24日は④の組み合わせで挑戦だ!」

~次回のブログへ続く~

Sun Spot 1041.1042

2010年01月23日 | 太陽
年末に見えていたSun Spot1039がぐるりと回って
再び地球側に戻ってきました。blog→Sun Spot 1039

Sun Spot1039は、この時点からNew Spot1041となります。

この黒点、太陽の裏側でMクラスのフレアも起こしています。
movie→STEREO-B

けっこう元気なまま戻ってきたようです。

ということで、今日はSun Spot1041の様子をウォッチングしてみましょう。
ところが、朝は快晴だったのに昼間はずーっと曇天…、
午後3時を過ぎてやっと晴れました。

6cm屈折にアストロフィルターをつけて見てみると…、はて
Sun Spot1041ってこんな形だっけ?…、SOHOの映像と違うように
見えます。形が変化したのかな?今日も気流が悪いな~

と思った瞬間、ほひょ?、太陽の反対側にもう1組黒点があります。
あれ?…わゎ、こっちが1041だ。ということはさっきのは新しい黒点?

さっそく撮影です。

2010.01.23 15:43 BORG60 ソーラーフィルター ISO Lo1 1/4000

BORG60では良く写らないので今日は投影した太陽も写してみました。



2010.01.23 15:51 D60mm f1200mm NIKOND90 28mm 1/400

Sun Spot1042と名付けられたこの黒点はSOHOの最新画像にありました。

2組の黒点が現れるのは久しぶりの気がします。眠れる獅子も
ついにお目覚めとなるのか。それとも二度寝をしてしまうのか?

今後の太陽活動は要チェックですね。

1月22日の火星

2010年01月22日 | 火星
昨日から続いた強風もやっとおさまり
今夜は星見ができそうな気配…、

ということで火星を撮影してみました。

今日の気流は…、おおむね2~3/10ですが、ときおり
思い出したかのように気流が荒れて1/10以下になることも…、
どーも不安定です。

さて、今日の火星撮影は新しいシステムのテスト撮影も兼ねています。

今までのシステムはアイピース(HC Or12mm)を使っての拡大撮影でしたが
今日はパワーメイト5×を使って焦点距離を伸ばす方法で撮影してみます。
こちらの方が光学的なロスが少ないように思います。

で、はじめは従来通りの撮影方法…

2010.1.22 21:48 SE200N HC Or12mm ToUcamProⅡ 15fps 1600frames

次はパワーメイトで焦点距離を5倍にする方法…、この合成焦点距離は
F25になるので従来のシステムより拡大率が低くなります。

2010.1.22 22:55 SE200N パワーメイト5× ToUcamProⅡ 15fps 1560frames

こちらの写真は北極冠が上になっています。さて、どうでしょう?
パワーメイトの方がロスが少ない分、発色がきれいな感じがします。

模様は拡大率の高い従来システムの方が良く出ているようです。

最接近まであと1週間…、気流が格段に良くなることは今後も
望めませんが、少しでも気流の良い日を見つけて撮影することに
しましょう。

1月17日の火星

2010年01月18日 | 火星
火星の最接近まであと10日ほど…、
今日はきれいに晴れているので久々の火星撮影です。

今夜の空の状態は…、透明度はまあまあ良いのですが、
気流は最悪です。1/10以下です。星が激しく瞬いています。

22時過ぎ、電線の上に火星が昇ってきました。撮影開始です。
ふひゃ~、気流が悪すぎます。激しく揺れてます。

期待はできませんが撮った画像をレジスタックスしてみましょう。

2010.1.17 22:15 SE200N ToUcamProⅡ 25fps 1600frame

今日の火星は光度-1.1 視直径13.9" 地心距離0.675AUです。

12月30日の時は視直径が12.5"だったので→12月30日早朝の火星
それよりはかなり大きく感じます。これで気流が良ければもう少しマシに
写ると思うのですが、なにしろ典型的な冬の天気なので…、

今週20日頃暖かくなる予報が出ていますので、その頃の気流に期待しましょう。

月と木星の接近

2010年01月17日 | 
夕方からきれいに晴れ上がり

西空で木星と月の接近が見られました。

2010.01.17 17:32 D50 f48mm ISO800 F4.8 1sec

今日の月齢は2.0、きれいな三日月です。

2010.01.17 17:19 SE200N D90 ISO400 1/50

三日月の楽しみ方

その1「明るい空の中で淡く輝く日没直後の三日月」
まだ青みが残る空で突然視界に三日月が入ると、いつも
そこにいたんですか~気づきませんでした…と思ってしまいます。
イメージフォト→月齢1.3

その2「地球照が見え始める頃」
三日月を見ると満月の日と同じくらい月って、まん丸だな~と
感じます。まだ地球照の模様は見えません。

2010.01.17 17:20 SE200N D90 ISO400 1/15

その3「空が暗くなってからの三日月」
ほひょ…三日月って実は明るくてけっこう太いんだー、と
実感できます。地球照の模様も楽しめます。

2010.01.17 17:40 SE200N D90 ISO800 1sec

明日は木星と四日月が横に並びます。角距離は3.5°です。

2010AL30

2010年01月13日 | 隕石・小惑星
大荒れになるかと思った天気は…、日没とともに回復して、
ふ~む、意外にも満天の星空となりました。驚きです。

ということで、2010AL30の撮影に挑戦してみました。

まず、ステラナビに軌道要素を入力して2010AL30の位置を
表示します。2010AL30は移動速度がとにかく速いので、
焦点距離1000mmの望遠鏡では4分弱で視野から外れます。

追尾は不可能なので、今回の作戦はずばり「まちぶせ作戦」
です。(いや~、原始的な方法で、お恥ずかしい限りです)

ターゲットは最接近して明るくなる時刻21時16分、おひつじ座の
2つ並んだ星(8等星)の間です。ここを通過するはずです。

上の図は21時16分30秒の位置です。2010AL30は2つの星の
間をすり抜けて、右ななめ下に向かって移動します。

余裕を見て、3分前から撮影開始です。20cm反射望遠鏡、
焦点距離は1000mm、F5です。カメラはISO3200まで
感度を上げて、20秒露出で連続撮影です。うまくいけば
その中の1枚に写るはずです。

果たして、結果は…

写っていません!

14枚ほど撮影したのですが、どこにも写っていません…
やはり14~15等の小惑星はCCDでなければ写らないのでしょうか。

今回は接近距離が13万kmなので観測地の設定を正確にしないと
小惑星の位置は正しく出ません。そのため視野から外れてしまった
可能性も十分あります。

いや~、2010AL30を見ることも撮影することもできなかったけど、
実に楽しい時間でした。22時以降は娘とM42やリゲル、すばる、
もうすぐ爆発するベテルギウス、明るくなった火星などを見て楽しみました。

250倍で見た火星は北極冠がはっきり見えてとてもきれいでした。
今日は模様があまり見えない日ですが、気流が意外と良かったので
眼視でかすかに模様を確認することができました。めでたし、めでたし…

地球をかすめる奇妙な小惑星

2010年01月12日 | 隕石・小惑星
奇妙な小惑星が地球をかすめるようです。

以下spaceweather.com(January 12, 2010)の記事より

「地球をかすめる奇妙な小惑星:
奇妙な物体(小惑星?)が地球から僅か13万kmの地点を通過しようと
しています。これは月-地球間の1/3にあたる距離です。

直径が10mクラスと予測されているこの小惑星(2010AL30)の公転周期は、
ほぼ1年と計算されています。このことから、この物体は小惑星ではなく
過去に打ち上げられたロケットの破片である可能性が浮上しています。

1月13日の最接近では14等級の明るさで、オリオン座からおうし座、うお座へ
とものすごいスピードで移動していきます。 経験豊富なアマチュア天文家は
ぜひこのフライバイをモニターしてください。


〈管理人補足説明〉
またしても小惑星が月軌道の内側に入り込んで地球をかすめます。
今回の距離は130,000kmですので、驚くほど近いというわけでは
ありません。Blog→地球をかすめる小惑星

しかし、今回の物体は小惑星ではないかもしれないという予測がされて
います。正体は過去に地球から打ち上げられたロケットの破片では…、
と言うのだが、この物体の大きさは11m-25m、速度が9.94km/secである。
破片と言うには物体が大きすぎます。サターンⅤの三段目(全長17m)
という可能性はあるかもしれませんが…

この小惑星が地球に最接近するのは1月13日12時48分(UT)、距離は
0.00086AU(129,060km)、明るさは14等級である。最接近の時刻は
日本時間で、21時48分となり日本は観測できる好条件にある。


上図のように19時~20時頃おうし座付近、21時頃くじら座付近、22時頃
うお座付近とものすごいスピードで駆け抜けていく。光度は14等級なので
条件が良ければ中型望遠鏡で十分撮影できる明るさだ。問題は天気である。
あまり良くない予報である。

詳しい位置推算はこちら→IAU Minor Planet Center