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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

4月27日の土星(中央緯度 地球>-2.24° 太陽>0.16°)

2025年04月27日 | 土星
2025年土星の環の消失シーズン初観望記録です。

 地球から見て環が真横に位置するホントの環の消失日(2025.3.24)は太陽の近傍だったので観望はできませんでしたが、セカンドチャンスの「環の真横から太陽光が当たる環の消失(2025.5.7)」は条件的にはキビシイですが観望できる高度になります。

 で、観測対象の本丸ですが、2025.3.24から2025.5.7までは太陽光が当たっている土星の環の反対側が地球から見える超~レアな期間になるのでこれが本命です。はたしてこの期間は土星の環が見えるのか見えないのか、はたまた拡大撮影で環を確認できるのかぜひ確認したいところです。

 まだ土星の高度が低いので条件はかなりキビシイですが、タイムリミットが5月7日なので時間がありません。すぐにでも東の低空が見える場所に遠征して拡大撮影をしたいところですが、まずは望遠鏡でどのように見えるのかを確認するために自宅2F東窓からミニ望遠鏡で観望してみました。

 本日の観測メモφ(.. )
 03時07分 天文薄明開始
 03時15分 土星出没 0° 金星高度2.8°
 03時30分 土星高度2.6°
 03時40分 土星高度4.4°
 03時43分 土星高度4.9°  航海薄明開始
 03時50分 土星高度6.2°
 04時00分 土星高度8.1°
 04時16分 土星高度11.1° 市民薄明開始
〈観測機材〉
・望遠鏡:CERESTRIN MAK90 口径90mm 焦点距離1,250mm
・眼視アイピース:PLOSSL32mm、TPL18mm、Kasai HC Or-12mm
・拡大撮影:ASI174MM、ASI290MM、Apollo-C(UV/IRcut)
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→RegiStax6)

 観測方法は、土星の高度が低い時間は感度の高いモノクロ惑星カメラで撮影して、後半はカラーカメラにチェンジして撮影します。眼視では倍率39倍、69倍、104倍で土星面と環の観望を行います。

 で、結果ですが、眼視では土星面が円盤像に見えましたが環らしきものはまったく見えませんでした。土星光度が1.2等で低空による大気減光もあるので逆光で暗い環の存在は確認できませんでした。

 惑星カメラでの撮影は、モノクロ惑星カメラは感度を上げても環らしきものを検出できなかったのでカラーカメラで金星と土星の撮影を行いました。今回はADCやパワーメイト等を使用していない直焦点での撮影です。

 そのため大気分散による色ズレも見られますが気流が落ち着いていたので金星との視直径の違いと輝面比の確認はできたように思います。(↓ 同サイズ400pxで切り出し)


4月27日の金星と土星の比較画像

金星:2025/4/27 04h30m MAK90+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=4.470ms Gain=179 (37%) Duration=30s AS!3 25% of 6660frames
土星:2025/4/27 04h20m MAK90+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=295.2ms Gain=350 (72%) Duration=60s AS!3 100% of 204frames


 土星の撮影時刻は4時20分なので市民薄明開始4分後の青空です。空が暗い時間の撮影が理想ですが、高度10°以下はかなりキビシイので痛し痒しですね。

 本日の観測でだいたい目星は付いたので次回は東の空が開けている場所に遠征してμ210で拡大撮影と観望をすることにしましょう。タイムリミットは5月7日です。それまでに好天気&好気流が来るといいのですが…はたして結果はいかに~

二十九日月と水星の接近 観望記録(4/26)

2025年04月26日 | 水星
お天気情報では 4月26日未明が快星になる予報だったので「二十九日月と水星の接近」観望に出かけました~。

 で、観望地に着いたのは土星出時刻の3時20分頃… はて、この時刻は金星高度が3°を超えているはずですが、どういう分けか -4.8等級の金星がまったく見えません。なぜ~?

 いや、理由は分かっています。認めたくないだけです… 低層にぶ厚い雲が横たわっているのは見た瞬間に分かりました。トホホ…です。 しばらく待つと金星は雲抜けしましたが、

 土星が雲を突き抜けたのは4時03分でした。雲の高度はざっと見て6°はあります。これでは水星が雲抜けをした頃はかなり空が明るくなるので水星確認はムリっぽいかも…

2025/4/26 04h03m23s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/2.5sec

 4時15分には市民薄明が始まるので、1.2等級の土星が見えている時間はあと十数分です。

2025/4/26 04h04m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f230mm ISO2500 f/5.6 1/3sec

 月が雲を抜けて見えてきました。月齢27.3の二十九日月(新月2日前)です。

2025/4/26 04h12m49s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/30sec

ここで「月齢27.3と金星・土星の競演」ゲットです!

2025/4/26 04h15m45s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/20sec

 いやいや、今日の本命は「二十九日月と水星の接近」です。時刻は4時20分… 水星は月の下で離角は3°です。う~む、まだ雲の中ですかね~。水星が雲抜けする時間と空が明るくなってしまう時間とどちらが早いか勝負です!とりあえず撮影を続けて帰宅後にPCで確認しましょう。

2025/4/26 04h20m56s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO2500 f/5.6 1/50sec

 気付けば日の出まであと15分です。見上げるとマジックアワーの空で月と金星が輝いていました。

2025/4/26 04h29m49s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO1600 f/5.6 1/100sec

 で、帰宅後に確認したところかすかですが写っていました。確認できたのは4時27分47秒~4時28分27秒に撮影した4コマだけでした。この直後の画像からは雲の影響なのか確認はできませんでした。

2025/4/26 04h28m27s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f450mm ISO1600 f/6 1/125sec

 水星は4月22日に西方最大離角を迎えましたが、しばらくは高度が下がらないので5月上旬までは観望好機が続きます。5月5日にマイナス等級(-0.1等)になるのでむしろ見やすいかも… 金星は明日4月27日が最大光度(-4.8等級)になるのでこちらも観望好機ですね。

4月18日の中国宇宙ステーション

2025年04月22日 | CSS(中国宇宙ステーション)
4月18日は厚めの薄雲?が広がりレグルスが眼視でやっと見える程度だったが、日没後の西北西→南南西64°→南東という条件の良いコースだったのでCSSの撮影を試みた。以下その記録である。

φ(.. )〈ニュー惑星カメラ 拡大撮影 7thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年4月18日19時38分
・撮影機材:ドブ30cm+アイピース・谷オルソ18mm+拡大撮影アダプター+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 8,400mm(F28、倍率5.6倍)
・露出:Shutter=1.043ms、Gain=350 (72%)
・イベントデータ:最大仰角64°、距離422km、光度 -2.1等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

19時37分40秒、仰角54°、直距離453km、30imageコンポジット

2025/4/18 19h37m40s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)


19時37分51秒、仰角60°、直距離430km、35imageコンポジット

2025/4/18 19h37m51s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時37分57秒、仰角63°、直距離424km、8imageコンポジット

2025/4/18 19h37m57s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時38分04秒、仰角64°、直距離424km、6imageコンポジット

2025/4/18 19h38m04s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時38分18秒、仰角62°、直距離420km、21imageコンポジット

2025/4/18 19h38m18s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

19時38分29秒、仰角56°、直距離467km、33imageコンポジット

2025/4/18 19h38m29s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)



19時38分41秒、仰角50°、直距離505km、、17imageコンポジット

2025/4/18 19h38m41s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.043ms Gain=350 (72%)

 上記画像はAS!3で80%スタック(Drizlle1.5×)したものをステライメージで画像処理をしています。で、下の画像は30imageの中からブレがなくて解像度の高い画像を12枚選んでそれを100%スタックさせてレジスタックス6でWavelet処理をしてからステライメージで画像処理を行ったものです。

select12imageコンポジット(AS!3→RegiStax6→ステライメージ8)


 前方に神舟19号、後方に天舟8号がドッキングしているのが分かります。神舟19号は4月24日にリフトオフする予定の神舟20号が中央ドッキングポートの地球側に到着した後に3人の宇宙飛行士を乗せて帰還する予定です。

〈通過図とイベントデータ〉




〈関連ブログ〉
4月17日の中国宇宙ステーション
4月16日の中国宇宙ステーション

4月17日の中国宇宙ステーション

2025年04月19日 | CSS(中国宇宙ステーション)
現在テストしているニュー惑星カメラでの拡大撮影は Or18mmアイピースを装着しているので合成焦点距離が8,400mm(倍率5.6倍)ですが…

 それってパワーメイト5×を装着して合成焦点距離を7,500mm で撮影するのとそれほど違いがないのでは?という疑問が湧き上がったので緊急テストを行ってみました~。

 筒状の長~い拡大アダプターは何かとプチストレスなのでコンパクトなパワーメイト5×で同様の解像度を得られるのならその方がスッキリしてストレスなく撮影できます。

 懸念としてはパワーメイト5×を装着することで像が暗くなることや透過レンズが多いので滲みが出ることが考えられるので今回はその点を検証してみたいと思います。

 撮影対象は中国宇宙ステーションです。通過は夕方の西北西→北→東コースなので逆光から抜けた後半が撮影ポイントです。で、結果はこのような感じでした~。

φ(.. )〈ニュー惑星カメラ 拡大撮影 6thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年4月17日19時01分
・撮影機材:ドブ30cm+Powermate5×+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 7,500mmmm(F25)
・露出:Shutter=0.951ms、Gain=350 (72%)
・イベントデータ:最大仰角58°、距離449km、光度 -1.8等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

19時01分40秒(3枚コンポジット)高度57° 距離450km


19時01分51秒(36枚コンポジット)高度56° 距離460km


19時02分09秒(2枚コンポジット)高度51° 距離498km


19時02分13秒(2枚コンポジット)高度46° 距離533km


19時02分25秒(4枚コンポジット)高度42° 距離570km


19時01分51秒のSERスクショと画像処理後のCSS-高度56°


 撮影時の空は春がすみがあったので透明度はそれなりでしたが、画像の滲みやシャープさのない感じは光学的なことが原因のようにも感じられます。

 それほど差異はないのかもですが、僅差でアイピースの方がいいかなぁ~ という感じです。パワーメイト5× vs Or18mm 対決は気流の良い時の惑星で再度検証してみることにしましょう。

〈通過図とイベントデータ〉




30cmドブソニアン固定撮影で写した火星

2025年04月18日 | 火星
以前、自動追尾機能のない30cmドブで木星・土星を拡大撮影をするというトンデモ実験撮影会をやりましたが、今回は30cmドブ固定で視直径7"の火星を撮影するというさらなる破天荒企画です。笑

 前回のチャレンジでは画角のせまいASI290MCでしたが今回は面積比で4倍も大きいApollo-cでしかも火星の視直径が木星の1/7なので固定撮影でも火星が画角を通過する時間は20秒もあります。←超楽観主義

 撮影方法は火星がカメラ画角を通過するポイントに望遠鏡を向けて惑星カメラの録画ボタンをクリック!20秒後に火星が通過したら望遠鏡をちょこっと戻してまた20秒間通過するのをモニターします。

 で、3回分の通過をノンストップで録画すると約60秒の火星動画が撮れます。それをPIPPでセンタリングしてAS!3でスタック→ステライメージで画像処理して完成となります。なので、やっていることはISSやCSSの拡大撮影とまったく同じということになります。

 気になる結果ですが、SERのスクショ画像を見てわかるように視直径7"の火星はビックリするほどの小ささでした。Or18mmアイピースで拡大しているので合成焦点距離は7,250mm(F24)ほどです。

 まー、それでもスタックして画像処理をするとしっかりアルベド模様が出てきました。瞬間風速が10m/sだったことを鑑みるとまあまあのできかな…と思います。


確認できたアルベドはわずかでしたが何となくわかるのでよしとしましょう!


 30cmドブソニアン固定で視直径7"の火星アルベドが写るとはなんとも楽しい撮影会でした。なにごともあそび心が大切ですね。

4月16日の中国宇宙ステーション

2025年04月17日 | CSS(中国宇宙ステーション)
4月16日に撮影した中国宇宙ステーションの記録です。

 今回の撮影はニュー惑星カメラ(Apollo-C)によるテスト撮影の5回目です。実はApollo-C カメラでCSSを撮影するのは初めてで、過去ブログを見ると前回の撮影が2024年04月28日だったので約1年ぶりのCSS撮影となりました。(^^ゞ

 今回のイベントは天頂通過コース(最大仰角81°)ですが天頂通過直前の仰角70°で地球の影に入ります。カペラでピンを合わせて時間待ちをしていたら、突然ゴーゴーと強風が… なぜこのタイミング~?と思いましたが、はなから気流が悪かったのでここは何でもござれで撮影は続行しました!笑

φ(.. )〈ニュー惑星カメラ 拡大撮影 5thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年4月16日20時01分
・撮影機材:ドブ30cm+アイピース・谷オルソ18mm+拡大撮影アダプター+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 8,400mm(F28、倍率5.6倍)
・露出:Shutter=1.023ms、Gain=300 (62%)
・イベントデータ:仰角70°で影に入る、距離420km、光度 -2.0等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

 で、撮影画像ですが、最大光度-2.0等のCSS撮影対策としてゲインを300まで上げたものの、う~む、やや露出アンダーです。天頂通過前は逆光なので-2.0等という数値ほど明るくなかったような気もするのでその影響かもです。

20時01分24秒(20枚コンポジット) 高度56° 距離437km


2025/4/16 20h01m24s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分24秒のSERスクショと画像処理後のCSS-高度56°〉


20時01分26秒(22枚コンポジット) 高度58° 距離431km


2025/4/16 20h01m26s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分27秒(37枚コンポジット) 高度59° 距離425km


2025/4/16 20h01m27s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分29秒(26枚コンポジット) 高度60° 距離422km


2025/4/16 20h01m29s  DOB30cm + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) Shutter=1.023ms Gain=300 (62%)

20時01分29秒のSERスクショと画像処理後のCSS-高度60°〉


 今回は天頂通過の逆光コースだったので太陽電池パドルは写っていません。聞きかじったところによるとまもなく神舟20号がリフトオフしてドッキングポートの地球側に到着するようです。これから気流が良くなるのでチャンスを見つけて再度チャレンジしてみることにしましょう!

 そうそう、goo blogより「他ブログサービスへの引越し作業」についてのヘルプが公表されました。それによると推奨引越し先に引越す場合はブログ記事に利用した画像も引越しできるとのことです。とりあえず一安心ですがまずはヘルプの熟読が必要です。引越しは慌てず時間をかけてじっくり…です。

 CSS拡大撮影を終えた後、このシステム(30cmドブ固定)で火星も撮影してみました。その様子は次回のブログで~。

〈通過図とイベントデータ〉



goo blog サービス終了のお知らせ!? 

2025年04月14日 | Weblog
うわ~、まじか~、ついに来たか~! goo blog サービス終了です!!
 

 ブログ・サービスが終了する話題は最近よく目にするので、明日は我が身… と思っていたのですが、いざ突きつけられるとかなりショックです!

 本日のお知らせによると2004年3月にサービスを開始したgoo blog は2025年11月18日をもって終了するとのこと… 晴れスタが blogを開設したのは2007年4月だったので今年で晴れスタ blogはシーズン19に突入していたのですが、ざんねんです。

  blog の引越しデータ作成等の情報は4月16日に詳しいお知らせがあるそうなので、それを見た上で今後のことについて検討していくしかないのですが、何がベストかをじっくり考えて今後のことを決めていきたいと思っています。

 ま、9月30日までは新規記事を投稿することができるということなので、これまで同様に観測・観望記録をアップしつつこれまでの18年間の観測・観望・雑感記録を残す方法を考えていくことにします。

 当ブログは観測データ画像や観望雑感などを記録する備忘録的な感じで始めたデジタル日記なのでブログ開設当初の訪問者数はずっと一桁だったのですが、今は更新していない日でもブログの訪問者数が170を下回ることがないので驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。

 すべてのことには終りがあります。そして、つねに新しいことが生まれています。今回の blog サービス終了はブログをリニューアルさせるチャンスととらえて「シン・晴れ時々スターウォッチング」をスタートさせたいと思ってます。

 ブログの引越し等については随時お知らせしますが、9月30日までは相も変わらずのゆる~いアップを続けますので、時間があるときや思いついた時にちょこっとお寄りいただければ幸いです。

4月9日の火星

2025年04月12日 | 火星
4月9日に撮影した視直径7".7の小さな火星で~す。

 こちらが19時34分に撮影したコンポジットなしの1枚画像です。アキダリアの海とオーロラ湾が正面に見えます。北極フードは小さくなりましたがH2O氷の北極冠が露出しているかは不明です。

19時34分の火星(撮影時高度68°、0.6等、視直径7".7、輝面比0.901)

2025/4/9 19h34m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA-4(Extend)+Apollo-C(UV/IRcut) 
Shutter=16.01ms Gain=350 (72%) Duration=90s  AS!3 50% of 5612frames Drizzle1.5×


今回の撮影で確認できたアルベド地形(中央経度74.8°、火星暦6月7日)

 撮影時の天候は雲量ゼロで申し分ない空だったのですが、気流は良くなくて写りはイマイチでした。昨年10月に視直径8".1の火星を撮影した時はけっこう細かいアルベドを確認できたのですが、4月上旬の高層気流はまだまだ冬の様相ということですかね~。

↓ 昨年10月13日に撮影した視直径8".1の火星


 火星の視直径は4月下旬に6秒台まで小さくなりますが、昨年7月に撮影した火星は視直径が5".7でもそれなりにアルベド地形が写っていたので気流が良くなることを期待してもうしばらく火星の撮影を続けることにしましょう。ファイト~!

↓昨年7月23日に撮影した視直径5".7の火星


マギヌスの魔女の顔(4/6)

2025年04月07日 | 
4月6日の夕方のことです。夜から雨が降る予報だったので天気は下り坂だったのですが、日没1時間前から青空が広がってきました。ふむ、短時間なら撮影できそうですね~。

 4月3日から4月6日までは月の秤動で月面南極がよく見える日ですが、天気が悪くて昨日の月面Xも含めてまったく撮影できていません。4月6日の月面中央緯度は-5.86°でピークは過ぎていますが南極撮影には適した秤動なのでチャレンジしてみましょう!

 まだ青空の広がる時間ですが取り急ぎ準備開始です。余談ですが今日の月は日没時刻で高度が71°もあるので外に出て空を見渡しても視界に月が入ってきません。それほど高いところに月がいます。笑

 とりあえずファインダーで月の欠け際に望遠鏡を向けて惑星カメラを挿入してピント合わせです。欠け際のクレーターがハッキリ見えてきました。今日の気流はどうかな~と思ったその瞬間です!

 え!?… 月に顔がある! なんと顔がコチラを見ています! しかも気味悪い表情で… こ、これは… 急いでスマホのカレンダーを開くと…マギヌスの魔女と悪魔 18:37とメモしてありました。

 スマホのカレンダーには見たい天体現象や人工衛星の好条件通過日だけでなく気になる天体現象もメモしてあるのですがマギヌスの魔女のことはすっかり忘れてましたー (^^ゞ

 で、こちらがそのマギヌスの魔女の顔です。なんか左目に瞳もあって、口は歪んでいて…気持ち悪いですよねー、笑えばいいのに~ と思ってしまいました。

2025/4/6 18:41 μ210+ASI290MM+IR850 Filter Shutter=16.10ms Gain=350 (58%) 30sec

 このマギヌスの魔女の顔が知られるようになったのは最近のことのようで、2023/4/28にSpaceweather.comのimage galleryに投稿されて初めて知られるようになったようです。

2025/4/6 18:09 μ210+ASI174MM+IR685 Filter Shutter=6.367ms Gain=284 (71%) 30sec

4/6は月の右側が光っている上弦翌日なので魔女の正しい向きはこんな感じです。↓

2025/4/6 18:11 μ210+ASI174MM+IR685 Filter Shutter=6.367ms Gain=284 (71%) 30sec

で、マギヌスの魔女の位置はこの辺になります。↓

2025/4/6 18:12 μ210+ASI174MM+IR685 Filter Shutter=6.367ms Gain=284 (71%) 30sec

 マギヌスの魔女はクレーターの縁にできた狭い切れ込みから太陽光が注ぎ込んでクレーターの中を照らしている現象ですがうまい具合に顔に見えたものですね~。月面の神秘をまたひとつ知りました~。

2025/4/6 18:41 μ210+ASI290MM+IR850 Filter Shutter=16.10ms Gain=350 (58%) 30sec

 さてさて、本命の月面南極ですが撮影はしたのですが気流が良くなかったので現在鋭意処理中です。画像処理後はストック・フォルダへ保存して熟成?させる予定なのでお披露目は未定で~す。(^^ゞ

ISS拡大撮影 Apollo-Cカメラ 4thテスト 編(3/30)

2025年04月03日 | ISS(国際宇宙ステーション)
ニュー惑星カメラ(Apollo-C)による4回目のISS拡大テスト撮影の記録です。

 今年初となるテスト撮影を実施したのは3月30日… 日中は曇っていたのですが夕方から晴れる予報が出ていたので日没後にいそいそと準備をしてカペラでピントを合わせて準備完了です。

 通過時刻の19時01分までは30分ほど時間があるので部屋に入ってISSのLIVE映像を見てみると…おー、現在エジプト上空を通過中です。いいですね~、ずっと見たいところですがそろそろ準備タイムです。

 で、外に出て望遠鏡の蓋をはずそうとしたら白い粉のようなものが着いています… な、なぬ~、なんと雪です!小雪が舞っています!まじか~、天頂から北西方向は雲で覆われて星が見えません。

 天頂から南西方向も薄雲があるようです。ま、雪は舞っている程度で1等星は見えているので撮影は続行です。今日は天頂通過の好条件パスだったのですが仕方ありません…

 今日の通過は夕方の北西→天頂→南西コースなので天頂までは逆光で暗くなるパスですが北西方向に雲があるのでは前半はほぼ写らないでしょう。ゲインは260の予定でしたが265に変更です。

 さて、時間です! お、さすが天頂コースです。-3.8等級のISSは薄雲越しでもハッキリ見えます。ISSが撮影開始ポイントのカペラを通過しました!撮影開始です。

 う~む、最大高度84°は完全に真上です。天頂付近での追尾はかなりキツイですね~。で、なんとか追尾を続けて撮影は南西の25度付近で地球の影に入って終了です。ふう~

 で、撮影した動画を再生したところ… なんと、天頂通過前通過後もすべて露出アンダーです!どして… う~む、薄雲による減光は想像していたより大だったのか…?

 ま、それでも画像処理をがんばって、なんとか見られるようにしました。(←えらい!頑張った!)

直距離418km、仰角83°のISS

2025/3/30 19h01m58s DOB30 + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=8400mm (F/28)
Shutter=0.964ms Gain=265 (55%) Limit Frames 14765-14783 Autostakkert3 80% of 19images Drizzle1.5×


直距離465km、仰角67°のISS

2025/3/30 19h02m24s DOB30 + Or18mm + 拡大撮影アダプター+ Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=8400mm (F/28)
Shutter=0.964ms Gain=265 (55%) Limit Frames 19658-19770 Autostakkert3 80% of 48images Drizzle1.5×

 直前のWindy高層気流情報では仙台上空の250hPa/10km風速が竜巻級の70m/秒だったので、これがホントだったらボケボケになること必至と思ったのですが思いのほか写ってました。気流はよく分かりませんね~。

 さて、現在ISSには大西宇宙飛行士が滞在中ですが、今年の7月~には油井宇宙飛行士の長期滞在が始まる予定なので大西宇宙飛行士が帰還するまでは日本人二人がISSに滞在することになります。こ~れは楽しみですね。それまでにさらにテスト撮影を重ねていくことにしましょう


φ(.. )〈ニュー惑星カメラ ISS拡大撮影 4thトライアル・メモ 〉
・撮影日時:2025年3月30日19時01分
・撮影機材:ドブ30cm+アイピース・谷オルソ18mm+拡大撮影アダプター+Apollo-C(UV/IRcut)
・合成焦点距離:f 8,400mm(F28、倍率5.6倍)
・露出:Shutter=0.964ms、Gain=265 (55%)
・イベントデータ:最大仰角84°、距離420km、光度 -3.8等
・画像処理(PIPPでセンタリング→AS!3でスタック→ステライメージで画像処理)

〈SERスクショと画像処理後のISS-高度83°〉


〈SERスクショと画像処理後のISS-高度67°〉


〈通過図とイベントデータ〉