晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

2016年「来年見える細~い有明の月」

2015年12月31日 | 「見たい天体現象」
いよいよ、おおみそかになりました。
2016年見たい天体現象の第3弾は「来年見える細~い有明の月」です。

月齢28.4 輝面比0.02

2013.12.2 6:01:21 BORG60 Powermate2× ISO400 1/2(トリミング)

有明の月の細さは月齢だけでは測れないので、輝面比で調べることにしましょう。
データは下記のとおりです。

       新月時刻    日出時刻      前日の日出月齢   高度     輝面比  
 1月10日 10時31分 (06時52分) 28.5 11.091°  0.02    
 2月08日 23時39分 (06時34分) 27.8 13.573°  0.04
 3月09日 10時54分 (05時55分) 28.3  7.524°  0.02
 4月07日 20時24分 (05時11分) 27.8  8.670°  0.04
 5月07日 04時30分 (04時31分) 28.3  2.775°  0.01  
 6月05日 12時00分 (04時12分) 28.0  6.213°  0.02
 7月04日 20時01分 (04時16分) 27.7 11.971°  0.03
 8月03日 05時45分 (04時39分) 28.4  8.137°  0.01
 9月01日 18時03分 (05時04分) 28.0 14.712°  0.02
10月01日 09時11分 (05時31分) 28.5 10.473°  0.01
10月31日 02時38分 (06時00分) 28.9  8.079°  0.01
11月29日 21時18分 (06時31分) 28.2 15.466°  0.02
12月29日 15時53分 (06時51分) 28.4 12.326°  0.02

以上のことから、
8月2日(火)は、新月25時間57分前の月(月出時)
9月30日(金)は、新月28時間43分前の月(月出時)
10月30日(日)は、新月20時間33分前の月(月出時)
…となります。

さすがに輝面比0.01の月は難易度MAXですが、機会をみて挑戦してみることにしましょう。
さて、今年もあと3時間あまりとなりました。2015年もい~ろいろと天体現象を楽しめた1年でした。

(個人的なランキングとしては、第1位が、尾までは肉眼で見えなかったけどかなり明るくなったラブジョイ彗星(C2014/Q2)観望かな…、第2位は天候に恵まれて全過程を観望できた皆既月食ですね。)

さ~て、来年はどんな天体現象が見られるか楽しみですね。ワクワク…。
本ブログは来年もたま~にアップしていきますので、お時間があるときにお寄りいただければ幸いです。

今年も、このブログを見てくださった みなさん、本当にありがとうございました。
それでは皆さん、よいお年を~!

2016年「来年見える細~い月(月齢1未満)」

2015年12月23日 | 「見たい天体現象」
ふと見上げた空に細い月を見つけると、思わず立ち止まって見入ってしまいますよね。

超スリムなお月さま(月齢1.3) 輝面比0.02

2009年2月26日17時48分 SE200N 直焦点 D70 ISO200 1/10

儚げだけど、とってもきれいで、何か得した気分にもなってしまいます。
もっと細い月も見てみたい…と思うところですが、究極に細い月の限界はどこにあるのでしょう?

細い月は天体現象ではありませんが、かねてから究極に細い月を観察テーマの一つとしていたので、
今年から「来年みたい天体現象」の定番テーマとして毎年紹介することにしましょう。

究極の細い月といえば月齢1未満の月…となりますが、
そうそう見えるわけではありません。

月齢0.9の細い月 輝面比0.01

2010.4.15 18:46:58 f100mm F6.0 D50 ISO800 1/4(トリミング)

月齢1未満の月が見える日の条件として、新月時刻>日没時刻 という関係があります。
来年の新月時刻と仙台市の日没時刻は下記のとおりです。

        新月時刻    日没時刻  翌日の日没月齢&高度
 1月10日 10時31分 (16時36分)  1.3  13.397° 
 2月08日 23時39分 (17時08分)  0.7   7.779°
 3月09日 10時54分 (17時40分)  1.3  14.784°
 4月07日 20時24分 (18時07分)  0.9   9.228°
 5月07日 04時30分 (18時35分)  1.6  15.889°
 6月05日 12時00分 (18時59分)  1.3   9.031°
 7月04日 20時01分 (19時06分)  1.0   3.438°
 8月03日 05時45分 (18時46分)  1.5   7.187°
 9月01日 18時03分 (18時08分)  1.0   4.397°
10月01日 09時11分 (17時21分)  1.3   8.134°
10月31日 02時38分 (16時40分)  1.6  11.258°
11月29日 21時18分 (16時19分)  0.8   7.364°
12月29日 15時53分 (16時26分)  1.0   9.331°

〈考察〉
月齢1.2~1.3は日没10分後に簡単に見える。
月齢0.9は日没35分後に見える(撮影可能となる)が空の透明度に依存する。
月齢0.8は不明、日没時高度が7.3°の場合、日没35分後は1.5°になる。
月齢1前後の月の観望好期は白道が立ち上がっている11月~4月までである。

以上のことから、

来年の「月齢1.0未満の月撮影ミッション!」遂行可能日は
 2月 9日(火) 月齢0.7 日没17:09
 4月 8日(金) 月齢0.9 日没18:08
11月30日(水) 月齢0.8 日没16:19  …の3回となります。

さすがに月齢0.7は無理そうに思えますが、
見ることのできる細い月の限界は、どのくらいなのでしょう?

実は、細い月を見た世界記録があります。

「細い月を見た世界記録は、1996年1月20日米国アリゾナ州ツーソンの
標高730m地点から口径8cmの望遠鏡による観測で、このときの
月齢は12時間7分でした。」(「月のきほん」白尾元理.著 誠文堂新光社)

ふむふむ、月齢12時間7分ということは、月齢は0.5になりますね。わぉ!
ということは、2月9日の月齢0.7はまだまだ序の口ということになります。(笑)

2月9日の月齢0.5は昼間の12時頃になります。
もし、2月9日の11時45分までに、青空の中で月齢0.5の月を
見ることができれば、みごと世界記録達成!となりま~す。

しか~も、この日は月の近地点通過3日前ですので、条件としては最良です。
標高の高いところに望遠鏡を持参して、チャレンジしたいところですが、
太陽との離角は11時45分でも6°45′しかありません。

そんな近傍で月齢0.5の月が見えるものですかねぇ。
かなり透明度の良いところじゃないと見えないと思うのですが…。
いつの日か、チャンスがある時にチャレンジしてみたいですね。

12月20日の水星

2015年12月20日 | 水星
水星が今年4回目の東方最大離角を迎えます。

本日の水星データは、光度 -0.6等 視直径 5.6" 輝面比 0.83 です。

撮影時の高度は4° 肉眼でもはっきり見えました。

2015.12.20 17:01:21 NIKON D90 200mm ISO800  F6.3  1/6sec

東方最大離角になるのは12月29日、1月2日頃までは高度を上げますが…、

2015.12.20 17:06:49 NIKON D90 200mm ISO800  F6.3  1/2sec

12月26日を過ぎると光度が下がっていくので、(12/26.-0.5等→1/2.-0.1等)

2015.12.20 17:12:00 NIKON D90 200mm ISO800  F6.3  1sec

見頃はたぶんクリスマス頃まででしょう。

今年最後のLunarX

2015年12月18日 | 月面X
ふ~む、今日は午後から青空が見えるはずだったのですが…
…夕方になっても雲がペッタリ空に貼り付いています。

結局、雲が切れ始めたのは18時を30分を過ぎようとしている頃、今日の予想ピークは
15時45分頃なので、すでに3時間弱が過ぎていますがウオッチングしてみましょう。

ほひょ、かろうじて見えてます。ということで、またしても職場DE観望会です。

「お~い、今日はルナ・エックスが見えてるよ~」の呼びかけで「なんじゃそれ?」と
集まった職員約5名、4時間程度しか見ることができないマニアックな現象であることを
簡単に説明した後は、早速観望です。雲が切れるのを待ってのぞき込むと…

「どこ~」「下の方…」「あった!」「ヒトデみたいな形のだね~」などとワイワイやって観望会は終了~
…ふむふむ、たしかにピークを過ぎたXがビヨ~ンと伸びてヒトデみたいですね。

今年はLunarXのはずれ年でしたが、天気に恵まれて、なんとか見ることができました。
来年は、チャンスがたくさんあるので、もっと見ることができるかな? 期待しましょう。


2015.12.18 18:48:45 CELESTRON C90 MAK D90 ISO800 1/60sec(トリミング)



2015.12.18 18:50:29 CELESTRON C90 MAK D90 ISO800 1/80sec(トリミング)



2015.12.18 18:50:29 CELESTRON C90 MAK D90 ISO800 1/80sec(トリミング)

2016年「LunarX」

2015年12月13日 | 月面X
あっ!という間に年末です。早いですね~。

…年末といえば、そうです! こ~れをアップしなければ年を越すことはできません。
年末恒例の「来年ぜひ見たい天体現象」シリーズで~す。さっそく始めることにしましょう。

さて、本年の第1回目は、な~ぜか気になるいつもの「ルナX」です。


2015年のルナXはハズレ年でしたので、来年に期待したいところですがどうでしょう?
…で、さっそく天文年間で調べてみました。

ふむふむ、な~るほど…、分かりました。
では、まとめてみましょう。

月面余経度358.0°の日時  月出ー月没   日没   月高度
□1月17日(日)06時20分   11:16-24:55   16:43   -43°
□2月15日(月)20時48分   10:39-24:45   17:15    43°
□3月16日(水)10時38分   11:33-25:34   17:46   - 5°
□4月14日(木)23時25分   10:48-25:06   18:14    17°
□5月14日(土)11時24分   11:34-24:59   18:42   - 2°
□6月12日(日)22時36分   11:18-24:03   19:03    15°
□7月12日(火)09時35分   11:55-23:35   19:03   -26°
□8月10日(水)20時36分   11:34-22:40   18:33    20°
□9月09日(金)08時09分   12:07-22:32   17:56   -45°
□10月8日(土)20時27分   11:42-22:00   17:11    14°
□11月7日(月)09時01分   11:56-22:37   16:33   -33°
□12月6日(火)23時31分   11:14-22:29   16:18   -12°

今回は月面余経度が358.0°になる日時をまとめてみました。
多少の誤差はあると思いますが、来年は5回ほど見られるようです。
(注:上記日時はあくまでも独自予報によるものです。)

そうそう、12月18日に今年最後のルナXがありますね。
晴れたらウオッチングしてみることにしましょう。

金星と月の接近

2015年12月08日 | 金星
やっと雲が切れました。

月出直後の離角が小さいので早い時間をねらっていたのですが…
雲がなかなか切れず…、晴れたのは6時を過ぎてからでした。

金星の光度は、 -4.1等、撮影時の角距離は 2°23′07″です。

2015.12.08 6:16:17 NIKON D90 200mm  ISO800  F16 1/4sec

月齢は 26.1 視直径 30.0'  輝面比 0.12 です。

2015.12.08 6:17:30 NIKON D90 22mm  ISO800  F6.3 1/60sec (トリミング)

2016年は1月7日早朝に月と金星が接近します。