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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

本年最小の満月(2/24)

2024年02月25日 | 
月出が見えそうな天気だったので ムーンライズ・ウオッチングに行ってきました~。

 2月の満月は本年最小の満月のようですが、月出はいつもの満月と同じでとても大きく見えました。

2024/2/18 17h26m57s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1000 F7.1 1/160sec(トリミング)


 雲があったので月が見えたのは月出時刻の17分後でした。(撮影時高度1.6°)

2024/2/18 17h21m18s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1000 F7.1 1/250sec

 
 今宵の月は、月齢14.4、視直径29.5′、距離は40万5900kmです。

2024/2/18 17h27m21s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO640 F7.1 1/200sec(トリミング)


 群青色の空にぽっかり浮かぶオレンジ色の真ん丸お月様はこの時間の限定品ですね~。

2024/2/18 17h30m08s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1000 F7.1 1/320sec(トリミング)


 とてもきれいな月出でした~。

2024/2/18 17h24m34s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO640 F7.1 1/320sec(トリミング)


 こちらは満月の瞬間の7分前の月です。(あとで気づいたことですが…)(^^ゞ

2024/2/18 21h22m47s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO640 F7.1 1/2000sec

 天気が良ければ民間企業による世界初の月面着陸に成功したNova-C/ Odysseusの着陸地点マルパートAクレーターの拡大撮影をしようと思っていたのですが、薄雲で2等星以下が見えない空だったので諦めました。ざんねん~。




オリオン座β星 リゲルB

2024年02月23日 | 二重星
2月14日に撮影したオリオン座β星の主星リゲルAと伴星リゲルBです。


 リゲルの主星(Rigel A)は太陽から860光年離れたところにある青色超巨星で平均視等級が0.12等級(半規則型変光星のため光度が0.05から0.18の範囲で変化する)の星で直径は太陽の70倍もあります。その主星から離角9.5秒ほどのところで輝いている小さな星がリゲルの伴星(Rigel B)です。

 きれいな二重星に見えますが、リゲルBはリゲルCを伴っている連星で、さらにリゲルBはリゲルBaとリゲルBbの2つの星が9.86日周期で共通重心の周りを公転している分光連星だそうです。なんとオリオン座のリゲルが4重星系だったとは驚きですね。

 …というここまでの話は実は前振りでここからが本題です。




 リゲルを撮影した日は木星で解像度比較テストをしていた時だったのですが、リゲルでピント合わせをしたときの見え方(写り方)が顕微鏡対物レンズPlna5× とパワーメイト2倍で明らかに違いがありました。どのように違うかと言うと…

 その様子は動画のほうが分かりやすいのでこちらをご覧ください。

Plan5× で撮影したリゲルAとリゲルB

2024/2/14 18h28m Shutter=80.50ms Gain=379 (63%) Duration=30s 25% of 374frames 

Powermate2× で撮影したリゲルAとリゲルB

2024/2/14 19h27m Shutter=26.50ms Gain=479 (79%)  Duration=30s 25% of 1137frames 

 シャッタースピードの違いによるところもあると思いますがパワーメイトの方が光の拡散が大きいように見えます。眼視で見たときもこの違いははっきり見えました。この比較で言えることはパワーメイトは悪気流には弱いという特徴があるということでしょうかね~。

 ま、これだけで結論はだせないのでほかの二重星でも確かめてみることにしましょう。


2月15日の中国宇宙ステーション

2024年02月22日 | CSS(中国宇宙ステーション)
 2月15日早朝に撮影したCSSの動画が、気流悪し、透明度も悪し、さらに追尾もダメダメだったので一度見ただけでお蔵入りにしたのですが、削除するためもう一度見直したところ2コマだけ使えそうな画像を発見!

その2コマをコンポジットした画像がこちらです。

2024/2/15 05m08h40s  30cmDob+PL25mm+UV/IRcut+ASI290MC  Shutter=0.859ms Gain=260 (43%)

 通過図はこんな感じ… 雲量が多く雲の隙間からの撮影でした。



2枚コンポジットでぼやけたので単独1枚で画像処理したらこちらのほうがいい感じでした。


単独1枚の拡大フォト


本日のまとめで~す。(天舟7号がいい感じに写ってますね)


 この画像は最大高度を過ぎてやや逆光になった位置で撮影されたもので透明度も悪かったのですが、これで適正露出になっているのでゲインはもっと絞ってもいいようです。次回はゲインを240まで落として撮影してみることにしましょう。

2月18日に撮影した木星

2024年02月21日 | 木星
2月18日に撮影した木星です。日没後の高度がだいぶ低くなりました。撮影を開始した18時30分過ぎの高度は約50°ほど… 日没後に撮影できるのは2月末まででしょうかね~。

 撮影時の木星データは、光度 -2.3等級、視直径37.6″、地球からの距離は7億8600万kim(5.24au)です。さすがにここまで遠く離れると木星といえども小振りな感じがしますね。


18時35分、撮影時の高度50°

2024/2/18 18h35m CMI=62.6° CMII=109.0° CMIII=175.1° μ210+Plan5×+ASI290MC+UV/IRcut
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=300 (50%) 25% of 8522frames ap26


本日のベストフォト!(photo



判別しにくいですが木星の右下に沈む大赤斑が写っています。

2024/2/18 18h37m CMI=64.3° CMII=110.6° CMIII=176.8° μ210+Plan5×+ASI290MC+UV/IRcut
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=300 (50%) 25% of 8569frames ap21



こちらは惑星カメラを少しだけ引き出して拡大率を大きくした木星です。

2024/2/18 18h40m CMI=65.6° CMII=111.9° CMIII=178.0° μ210+Plan5×+ASI290MC+UV/IRcut
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=333 (55%) 25% of 8558frames ap26


 気流が悪いときの拡大率は小さめの方がいいですよね。分かってはいるのですが今のシステムは簡単に拡大率を変えられるのでつい大きくしたくなるんですよね~。(^^ゞ

SLIMの着陸地点 拡大撮影(2/18)

2024年02月20日 | 宇宙開発
SLIMが月面着陸の目標地点としていたSHIOLIクレーターの撮影に成功しました~photo

 え~?これ、ホントにSHIOLIクレーターなの?…それはあなたの思い込みじゃありませんか~? と思いのあなた!…そのとおりです!これだけでは分かりません。何事も確かめることが大事です。

 ということで、これはホントにSHIOLIクレーターなのか?の検証とSLIMの着陸地点の特定を行います。では、はじめましょう! ヒアウィゴ~

〈SLIM着陸地点の特定〉
 まずは着陸地点の特定を行います。

 JAXAの資料「小型月着陸実証機(SLIM)月面着陸の結果について」の「推定されている着陸地点」を見ると着陸地点はSHIOLIクレーターのすぐ近くだったことが分かります。

 ↓ これをもう少し引きの画像に落とし込むとこの位置になります。


 ↓ さらに元のオリジナル画像でプロットするとココになります。

 これでSLIM着陸地点の特定ができました。では次にこの画像とGoogle Moonの写真と実際に撮影した写真を比べてSHIOLIクレータがホンモノか確かめてみましょう。

〈SHIOLIクレーターの検証〉(拡大図

 SELENE/JAXAの画像からGoogleMoonのSHIOLIクレーターの位置は合っていることが分かります。それに対応した画角で切りだした撮影画像を見るとSHIOLIクレーターで間違いないことが分かりますね。

 SHIOLIクレーターは真上から太陽光が当たったときに光条が見えるタイプのようなので1月30日に撮影した時は写らなかったようですね。↓

2024/1/31 0h14m(JST) μ210 NIKON Plan4× ASI290MM Shutter=4.864ms Gain=385 (64%) 30sec トリミング

 今回は冬の気流の中での撮影だったので夏場の好気流で撮影すればさらに高解像度のSHIOLIクレーターが撮れるかもですね。梅雨明け後の好気流時に再度チャレンジすることにしましょう。


〈冬の気流の中で撮影したSHIOLIクレーターの元動画〉


〈関連ブログ〉
SLIMの着陸地点 拡大撮影(1/31)

民間企業による世界初の月面着陸に挑む「Nova-C/ Odysseus」

2024年02月19日 | 宇宙開発
民間企業による世界初の月面着陸に挑むインテュイティブ・マシーンズ社の月着陸機「Odysseus(オデュッセウス)」が月に向かって順調に飛行しています。予定通りに飛行すれば月面着陸は2月22日に実施されます。

 オデュッセウスは2月21日に月周回軌道に入り翌日に月の南極点からわずか300kmのところにあるマラパートAクレーター地域に着陸を挑みます。

 オデュッセウス着陸船はランディングの直前、月面から約30m(98フィート)上空でEagleCamカメラを搭載したキューブサットを放出し、先に着地したEagleCamからオデュッセウスが着陸する様子を撮影してオデュッセウス着陸船へのWi-Fi接続を使用してその画像を地球に中継する予定があるそうです。

 民間企業として月着陸を目指していたispace社のHAKUTO-R・M1ランダーとアメリカのアストロボティック社が開発した「ペレグリン」が月面に着陸することができなかったのでインテュイティブ・マシーンズ社の月着陸機「Odysseus(オデュッセウス)」が成功すれば世界初となります。

月着陸機「Nova-C」©Intuitive Machines

…という情報を入手したので晴れスター拡大撮影班がオデュッセウスの着陸予定地点「マラパートAクレーター」の撮影に挑みました~。

 こちらは2月17日に撮影した月の南極付近の画像です。(photo


  撮影した2月17日は上弦の月でした。オデュッセウスが着陸するのは月面の南端です。(photo


 地形がよく分かるように南極点を上にしてみました。(photo



 南極点が影でよく見えなかったので翌日2月18日に撮影した画像がこちらです。(photo

2024/2/18 18h23m(JST)μ210 Plan5× ASI290MC  Duration=30s Shutter=8ms Gain=218 (36%)  70% of 1425frames ap393

 この日は緯度秤動が -5.70°だったので南極点付近がよく見えました。(photo

 オデュッセウスの着陸地点のMalapert-Aクレーターはまだ影のようですが2月22日には太陽光が差し込むのでしょうか。オデュッセウスは太陽電池パネルが電源となっているので月面上での運用は7日間のみのようです。越夜に耐えられる設計はしてないそうです。

 オデュッセウスは着陸後も垂直離陸、巡航、垂直着陸を行うことで第2の着陸地点に移動することができる機能があるようですが、そのミッションを今回行うかの発表は今のところないようです。



〈こちらはMalapert-Aクレーター同定のために使用した資料です。〉





 余談ですがマラパート山(Malapert Massif)は5000m級の山で、尾根の裏側は地球からの電波が届かない影の中にあり、地球からの電波ノイズが遮断されるため月面での電波望遠鏡設置の場所として提案されているそうです。興味深い場所ですね。



南極月面図


2月14日の木星(シン・システム 解像度 比較 編)

2024年02月16日 | 木星
2月14日に実施した顕微鏡対物レンズによる木星解像度テスト撮影の記録で~す。

 テスト撮影は、顕微鏡対物レンズ→望遠鏡アイピース→パワーメイトの順番で行いました。ピントは機材交換の度にピント支援装置で正確に合わせてピンボケによる差が出ないようにしてあります。

 では早速ですが、撮影画像と撮影時のシーイング動画をご覧くださ~い。

顕微鏡対物レンズ WRAYMER Plan5×

2024/2/14 18h35m(JST)CMI=152.3° CMII=229.2° CMIII=294.3°
Duration=60s  Shutter=8ms Gain=350 (58%) 25% of 7497frames ap22
WRAYMER Plan5× 合成焦点距離 5250mm 倍率 2.2倍

顕微鏡対物レンズ WRAYMER 5× 撮影時のシーイング

望遠鏡アイピース TAKAHASHI TPL-25mm

2024/2/14 19h14m(JST)CMI=176.0° CMII=252.7° CMIII=317.8°
Duration=60s  Shutter=9ms Gain=350 (58%) 25% of 6666frames ap22
TAKAHASHI TPL-25mm 合成焦点距離 4950mm 倍率 2.0倍

望遠鏡アイピース TAKAHASHI TPL-25mm 撮影時のシーイング


パワーメイト TeleVue Powermate2×

2024/2/14 19h39m(JST)CMI=191.0° CMII=267.6° CMIII=332.7°
Duration=60s  Shutter=21ms Gain=350 (58%) 25% of 2858frames ap24
TeleVue Powermate2× 合成焦点距離 5300mm 倍率 2.0倍

パワーメイト Powermate2× 撮影時のシーイング

〈考察〉
・撮影終了まで気流は大きく変化することがなかったので撮影条件的にはそれほど差異はなかった。それを加味して判断をすると3種の光学装置は解像度的にはほぼ同等レベルと言える。
・同条件比較をするためレジスタックスのウエーブレットも同じレイヤーを使って行ったが画像処理はそれぞれの画質特性で変える必要があるので一概には言えないが今回の処理では顕微鏡対物レンズ が若干ではあるが模様の抽出具合が良かったようだ。
・今回の比較で分かった大きな違いがひとつある。それはパワーメイトのシャッタースピードが遅くなるということだ。光学装置の明るさ(F値)を比較するため惑星カメラのゲインを350に固定したのだが、 顕微鏡対物レンズ と望遠鏡アイピースはシャッタースピードが8~9msだったのに対しパワーメイトは適正露出にするためには21msまで遅くしなければならなかった。これはメーカーで言っている「レンズ枚数と硝材の厚みにより透過率の点では不利になっている」ことの現れだろう。
・速いシャッターを切れる顕微鏡対物レンズ と望遠鏡アイピースは気流の悪い東北地方や冬場の撮影では効果を発揮する。ゲインを押さえて撮影できることでノイズを軽減できるメリットもある。季節や気象条件、対象天体でこれらの3種を使い分けることでより適正な惑星撮影ができるだろう。


↓ こちらは今回いちばん写りが良かった顕微鏡対物レンズ Plan5× で撮影した動画(60sec)を25%スタックした4枚をDe-rotationした木星です。

本日のベストフォト( WRAYMER Plan5× → 60s×25%×4 De-rotation)

2024/2/14 18h35m-41m μ210+WRAYMER Plan5×+ASI290MC(8ms × 60sec × 25% ×4 )

 さて、今回の撮影で顕微鏡対物レンズのテスト撮影は終了です。あとはISS拡大撮影用に顕微鏡対物レンズを30cmドブに転用するだけですが… これがなんぎしてまして、なんと、ピントが合いませ~ん。合焦しないのです! 困ったぞ~

 はたして、Go SHO-Time はやってくるのか? ISS拡大撮影への飽くなき挑戦はさらに続く…
~To be continued.


顕微鏡対物レンズで撮影した月面(シン・システム 月面編)

2024年02月15日 | 観測グッズ
天気が良かったので顕微鏡対物レンズによる月面テスト撮影と木星解像度比較テストを2月14日の夕刻からに行いました~。

 2月14日は月齢4.4の五日月です。顕微鏡対物レンズはPlan5×を使用、惑星カメラ装着時に16mmほど引き出して拡大率を約2.2倍にしてあります。

 投影法による撮影は光路長で画角が変わるので、倍率2.2倍で画角がどのくらいになるのか、そもそも顕微鏡対物レンズで月面がどのように写るかを確かめるのがテスト撮影の目的です。

 月面撮影後に木星のテスト撮影も控えていたので撮影は4カ所のみですがご覧ください。

アトラスクレーター(左下) エンデュミオンクレーター(中央) フンボルト海(右)(photo

2024/2/14 17h46m(JST)Duration=30s  Shutter=13ms Gain=300 (50%)  25% of 2307frames ap466
直径:アトラスクレーター(87km)、エンデュミオンクレーター(125km)、フンボルト海(273km)


スネリウスクレーター(左下) ペタヴィゥスクレーター(中央)ロッテスリークレーター(中央上)

2024/2/14 17h40m(JST)Duration=21s  Shutter=21.5ms Gain=255 (42%) 25% of 1000frames ap592(photo
直径:スネリウスクレーター(83km) ペタヴィゥスクレーター(177km) ロッテスリークレーター(57km)



ブサンゴークレーター(左下) ハゲツィウスクレーター(中央上) ビーラクレーター(右上)

2024/2/14 17h44m(JST)Duration=30s  Shutter=16ms Gain=300 (50%) 25% of 1875frames ap402(photo
直径:ブサンゴークレーター(131km) ハゲツィウスクレーター(76km) ビーラクレーター(76km)


撮影場所の大まかな位置と撮像画角(注:背景の月は月面X撮影時のもので2/14の月ではありません)photo



 ↓ そしてこちらが本日のラストフォト、ヘラクレスクレーター と アトラスクレーター の夜明けです。ヘラクレスクレーターにはまだ朝日が差し込んでいませんが、アトラスクレーターには朝日が当たって底面にある複雑な細溝群がよく見えますね。

ヘラクレスクレーター(中央左) アトラスクレーター(中央右)エルステッドクレーター(右下)

2024/2/14 17h48m(JST)Duration=24s  Shutter=24ms Gain=300 (50%) 50% of 1000frames ap345
直径:ヘラクレスクレーター(69km) アトラスクレーター(87km) エルステッドクレーター(42km)

 いや~、顕微鏡の対物レンズで月面を撮影するとはなんとも不思議な感じがしますが、思った以上に解像度が良くてビックリです。2/15以降はSLIMが着陸したSHIOLIクレータに日が当たるようになるので天気の具合を見て撮影を試みることにしましょう。

2月13日の木星(シン・システム テスト撮影 編)

2024年02月14日 | 木星
偏西風の南下予報が出ていたのでシン・システム解像度テスト撮影を行ったが、急激に気流が悪くなりやむなく中止となった。

 そのため望遠鏡アイピースvs顕微鏡対物レンズvsパワーメイトの解像度比較はできなかったが備忘録として撮影の様子を記録しておくことにする。
 
25mmアイピース(TPL-25mm)で撮影した木星

2024/2/13 18h19m-22m μ210+TPL-25mm+ASI290MC(6.5ms × 60sec × 25% ×3 )

 25mmアイピースで撮影した時のシーイングの様子



上記動画をAS!3で25%スタック→Regstax6でウエーブレット処理した画像

2024/2/13 18h22m(JST)CMI=346.3° CMII=70.9° CMIII=135.7°
Duration=60s  Shutter=6.5ms Gain=350 (58%) 25% of 9223frames ap20


〈顕微鏡対物レンズ PLAN 5×〉

 顕微鏡対物レンズは25mmアイピースとパワーメイト2×の倍率に近づけるため、PLAN 5×システムに装着した惑星カメラを2cmほど引き出して全長を135mmとした。

 今回はピントを正確に出すためピント支援装置を使ってベテルギウスでピント合わせを行ったが、ここでμ210のファインダーのズレが発覚、ファインダーの調整に手こずってしまい顕微鏡対物レンズ PLAN 5× を木星に向けたのが18時50分を過ぎたころだったのだが…

 ここで信じられない映像がPC画面に… なんと急激に気流が悪化して先ほどの木星とはぜんぜん違う姿が、いや、これまで見たことないほどの悪気流に翻弄される木星が映し出されています。

 こんな感じでした~。笑うしかないです…


 当然ですが、スタックしてレジスタックスでウエーブレット処理をしてもな~んにも出てきません。




 ここでテスト撮影は中止です。以下の画像は全長を135mmにしたPLAN 5× シン・システムの倍率を確認するための比較図です。



 こんなに短時間で気流が変わるようでは解像度比較テストはできそうにもありません。気流が落ち着くようになったらテスト撮影の続きをすることにしましょう。


三日月と海王星の接近 撮影記録(2/12)

2024年02月13日 | 海王星
「三日月と海王星の接近」の撮影記録で~す。

 今月の三日月はやや太めだったので日没前の青空で眼視で確認することができました。

青空の中の三日月

2024/2/12 17h15m16s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1600 F7.1 1/640sec

 さて、本日の対象天体「海王星」は言わずと知れた太陽系の最外縁惑星で、地球からの距離は30au(45億km)もあります。光度は7.9等級で肉眼では見えない天体です。しかも日没直後の時間なので今日は20cm反射望遠鏡も撮影機材としてスタンバイさせています。


20cm反射で撮影した月齢2.4 輝面比0.08、新月57時間16分後の月

2024/2/12 17h31m49s SE200N ISO1600 1/320sec

 おっと、問題発生です。月の高度は現在20°ほどですが赤道儀の位置からは庭木が干渉してまもなく撮影不可となってしまいます。それまでに海王星が写ってくれればいいのですが…

 ざんねんながら20cm反射望遠鏡では写すことができませんでした。航海薄明が終わって天文薄明になる時間は18時12分でその時の海王星高度は18°です。なので20cm反射はきっぱりあきらめてここからは600mm望遠で撮影です。

20cm反射望遠鏡のラストフォト

2024/2/12 17h42m30s SE200N ISO3200 1/25sec

 カメラが海王星を捉えたのは18時を少し過ぎた時… 高度は20°を切って山越えの雲がどんどん近づいてきました。う~む、ここからはいつもの雲間を待ちながらの撮影です。

海王星ファーストショット

2024/2/12 18h04m56s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO6400 F7.1 1.3sec

 雲間を待って撮影しても薄雲があるらしく地球照がどうも霞んでしまいます。三脚固定撮影なので星が流れないようにシャッタースピードは1秒以下に押さえているのでISO感度で露出を調整中です。

2024/2/12 18h12m59s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO6400 F7.1 1/5sec

 どれもダメダメ写真でしたが1枚だけ地球照と海王星がキレイに写った画像がありました。こちらは画像処理を一切していないオリジナル元画像です。海王星の色味がもう少し出ればさらに良かったのですがこの気象条件では文句は言えませんね。

本日のベストフォト

2024/2/12 18h15m15s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO8000 F7.1 1/2sec

 眼視では確認していませんが昨日は月面を通過する人工天体がたくさんあったようで複数の写真にその痕跡が残っていました。日没後の西空なのでこれもスターリンク衛星なのでしょうかね~?

人工天体月面通過中~

2024/2/12 18h13m10s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO6400 F7.1 1/4sec

人工天体月面通過コース~その2(通過直後の写真です)

2024/2/12 18h31m35s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO8000 F7.1 1.3sec

人工天体月面通過コース~その3

2024/2/12 18h54m37s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO12800 F6.3 1sec

 そうそう。撮影中にふと空を見上げたら木星が2つ並んでいて、なんじゃこりゃ~と思ったら極軌道の衛星がフレアを起こしていたようでした。急に明るい衛星を見ると、わっ、今日はISSの好条件通過の日だっけ?忘れてたか?と焦ってしまうことがこれまでも何回もありました。笑