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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

8月25日の火星

2020年08月26日 | 火星
昨夜は撮影する予定ではなかったのだが、日付が変わるころに外を見たら晴れていたので火星を撮影することにした。火星の明るさは-1.6等級…、秋の星座のど真ん中で輝く火星はかなり迫力があります。

おっ、火星の近くにおひつじ座があります。おひつじ座は目立たない星座ですが、鏡文字にしたひらがなの「へ」の形をしているので慣れると見付けやすい星座です。

う~む、Windyの風予報では500hPa付近も200hPa付近も風が弱いことになっていますが、どうにもこうにもピントが決まりません。気流が落ち着くことを期待しつつ撮影を進めることにしましょう。

本日も撮影システムは、µ210+Powermate5×です。

8月26日01時08分の火星


2020.8.25 16h08m(UT) Diameter=17.93" Magnitude=-1.65
ZWO ASI290MC Shutter=10.25ms Gain=350 (58%)
AS!3 Noise Robust6 50% of 2661frame AP30
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.90 Sharpen 1.370



8月26日02時31分の火星


2020.8.25 17h31m(UT) Diameter=17.93" Magnitude=-1.65
ZWO ASI290MC Shutter=22.21ms Gain=270 (45%)
AS!3 Noise Robust6 50% of 19571frame AP26
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.80 Sharpen 1.070



8月26日02時33分の火星


2020.8.25 17h33m(UT) Diameter=17.93" Magnitude=-1.65
ZWO ASI290MC Shutter=22.21ms Gain=270 (45%)
AS!3 Noise Robust6 50% of 4044frame AP26
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.65 Sharpen 1.090



8月26日02時59分の火星


2020.8.25 17h59m(UT) Diameter=17.93" Magnitude=-1.65
ZWO ASI290MC Shutter=19.50ms Gain=270 (45%)
AS!3 Noise Robust6 50% of 4437frame AP28
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.60 Sharpen 0.600



8月26日03時02分の火星


2020.8.25 18h02m(UT) Diameter=17.93" Magnitude=-1.65
ZWO ASI290MC Shutter=21.67ms Gain=270 (45%)
AS!3 Noise Robust6 50% of 4096frame AP29
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.60 Sharpen 0.840



結局、最後までモヤモヤとした火星でした。


こちらは、18h02m (UT)のWinJUPOS画像だが写真と違う感じがして気持ちも…モヤモヤ。




Windyを見ると明日の夜は気流が良くなる予報なので再チャレンジしてみることにしましょう。

小惑星2018 VP1

2020年08月25日 | 隕石・小惑星
11月2日に地球に衝突する可能性がある小惑星2018 VP1がネットニュースで話題に上がっているのでこの小惑星についてメモしておくことにしましょう。

2018 VP1は2018年11月に発見され、観測と軌道計算から推定直径は2mと小さいがインパクトリスクが0.41%あることから、大気圏に突入する可能性のある天体として登録された小惑星です。

0.41%ってどういうこと? と思いがちですが、台風の進路図を思い描くとわかりやすいかと思います。ザックリ言えばこの小惑星の進路予想範囲のハジが地球に掛かっているということです。公開されている2018 VP1の軌道図を見ると最接近時に月軌道の中に入りこむが衝突はしないコースとなっています。衝突せずに安全に通過する確率は98.6%です。


しかし、これはあくまでも2年前のデータに基づくものであり、その後どの程度軌道が変わっているかは未知です。しかも2018VP1は地球軌道の内側から接近するため直前の観測ができません。


地球近傍通過後の観測で再発見できれば結果的に衝突せず通過したことが分かる事例です。


これまで発見後に地球に衝突した小惑星は3例あります。

■2008 TC3、衝突前に発見された最初の小惑星、過去ブログ→小惑星2008TC3、「小惑星2008TC3」その後…ついに発見!スーダン隕石!!
■2014 AA、衝突前に発見された2番目の小惑星、過去ブログ→小惑星2014AA
■2018 LA、衝突前に発見された3番目の小惑星、衝突8時間前に発見、推定直径2m、2018年6月8日16:44UTアフリカボツワナに隕石落下、

上記の例はいずれも衝突の直前に発見されており、地球近傍通過後に軌道が確定してから衝突した小惑星は一つもありません。

では、現在衝突の可能性があるとリストアップされている小惑星はどのくらいあるのでしょう? CNEOS のリストを確認してみました。

リストには今後100年間でインパクトリスクのある小惑星が22個登録されています。

直近から10年間のリストを見てみましょう。

最接近日    小惑星番号   推定直径   衝突確率  備考(次回の衝突リスク発生日)
2020.11.02   2018 VP1    2m    0.41%   *2025.11.2 0.00003%
2022.05.06   2009 JF1     13m   0.026%
2023.03.11   2005 ED224   54m  0.0002%
2024.10.04   2007 FT3    340m  0.00007% *2025.10.03 0.00000032%
2027.05.01   2008 JL3     29m  0.015%
2030.02.26   2005 QK76    31m  0.0036%

こうやって見ると2018 VP1の0.41%はけっこう高い確率に見えますね。リストの中で衝突のリスク(確率)が一番高いのは、2095.09.05に接近する2010 RF12(7m)で、リスクは4.6%です。 

リストには2029年4月13日に地球に衝突すると話題になった小惑星2004 MN4 アポフィス(推定直径370m)も載っています。衝突する可能性のある日は2060年4月12日(インパクトリスク 0.00001%)ですが、2029年4月13日に32.500kmまで接近し、3.3等級の明るさで夜空を横切る姿が肉眼で見えるようになると注目されています。

8月19日の火星

2020年08月23日 | 火星
8月19日は気流が良かったので今まで撮影した画像よりアルベド地形がはっきり写っていました。WinJUPOSと比較してみましたが、控えめなウエーブレット処理で出てきた模様なのでほぼ正確な抽出かと思われます。


さて、課題としていた合成焦点距離の不足分ですが、前回Powermate5×を装着して逆に焦点距離が長くなりすぎたので、今回はフィリップミラーとADCを外して光路長を抑えて撮影してみました。

合成焦点距離は14,000mmのF66です。現在の視直径なら許容範囲かな…という感じです。アルベド地形もかなり細かいところまで写りました。




今回はこの画像を使って、アライメントポイントサイズを変えて違いを見てみました。見る限り大きな差異はありませんが中サイズの方がノイズが少ないような気もしますが好みのレベルかなと思います。





こちらは本日のお気に入りショット


2020.8.19 17h44m(UT) Diameter=17.06" Magnitude=-1.51
ZWO ASI290MC Shutter=25.48ms Gain=270 (45%)
AS!3 Noise Robust6 50% of 2357frame AP46
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.60 Sharpen 0.570


さ~て、いよいよ火星撮影シーズン突入ですね。

8月19日の土星

2020年08月21日 | 土星
8月19日の土星で~す。

アライメントポイントサイズ104と72でスタック画像に違いがあるか比較してみました。

APS104ではAPマスが7個、APS72では18マス配置されます。単純比較ですがAPS72の方がノイズが少ない気がします。



今回の画像は気流が良い割にはどれもノイジーだなぁと思っていたのですが、よくよく見るとキャプチャーフレーム数がまったく足りてませんでした。何事も確認が必要ですね。


2020/8/19 21h35m(JST) 60sec Shutter=67.36ms Gain=300 (50%)



これは、ただ単に南北をひっくり返しただけの画像で~す。


2020/8/19 21h36m(JST) 60sec Shutter=67.36ms Gain=300 (50%)

土星の画像処理はまだまだ改良の余地があるので次回気流の良いときに再チャレンジしてみることにしましょう。


8月19日の木星

2020年08月20日 | 木星
Windyで8月19日仙台上空5,500mの風速予想が6ktと出ていたので撮影を試みました。

偏西風の通り道になっている仙台で、上空の風速が一桁台になるのはそうそうありません。しかも1万メートル上空の風速も16ktとかなり弱いので期待が持てます。

天気は一日中雲一つない快晴でしたが、さて気流はどうでしょう。望遠鏡を木星に向けてみると…

う~ん、いいですが…もっといい状態を期待していたので、ちょっと残念です。まー、そんなもんです。気を取り直して撮影を開始しましょう。

木星の南中時刻も日に日に早くなっています。今日は21時03分に南中です。木星撮影シーズンも終わりにさしかかってきましたね。

さて、今日の木星はすぐ近くにイオ(5.0等級)がいたので一緒に写してみました。

今回もAutostakkert3のAPサイズ104でStsckしました。

こちらは75%をスタックした画像

2020.8.19 21:04  CMI=73.0° CMII=149.7° CMIII=235.9°
Duration=60s Shutter=16.23ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 75% of 3687

で、こちらは同じ動画から50%スタックした画像。

2020.8.19 21:04  CMI=73.0° CMII=149.7° CMIII=235.9°
Duration=60s Shutter=16.23ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 50% of 3687

レジスタックスのウエーブレット処理は同じ数値のパラメーターですが、見た感じ特に大きな違いはありませんね。気流の良いときは75%でも大丈夫のようです。



こちらが本日のベストショット。

2020.8.19 21:16  CMI=80.3° CMII=156.9° CMIII=243.1°
Duration=60s Shutter=15.69ms Gain=300 (50%) Autostakkert3 50% of 3825
リムが二重になっていますが模様は自然な感じで抽出できました。


こちらは21時19分から21時23分までのアニメーション
イオは木星のムコウガワに向かって遠ざかっています。

この後、土星と火星も撮影しました。その様子は次回のブログで~。

小惑星2020 QG

2020年08月19日 | 隕石・小惑星
2020年8月16日04時09分UTC(日本時間13時09分)に小さな小惑星(2020QG)が地球近傍をかすめて通過していきました。その距離は2,950km、これは最接近距離のワールドレコードです。



小惑星(2020 QG)が発見されたのは地球近傍を通過した6時間後。米国カリフォルニア州パロマーマウンテン--ZTFによって発見されました。この小惑星は地球軌道の外側から接近していたが、最接近直前に地球軌道の内側に入り込んだため事前の発見ができなかったものと思われます。










小惑星の推定直径は2.9~6.4m、アポロ群に属し、地球への最接近距離が0.0076LD(2,950km)だったことから、2011CQ1(5,480km)を抜いて地球に接近した小惑星の歴代1位となりました。



緑ラインは地球に対する小惑星の見かけの動き、緑色のマークは約30分間隔での小惑星の位置、灰色ラインが月軌道を表しています。↓



青い矢印は地球の動きの方向を指し、黄色の矢印は太陽の位置を指しています。

今回の小惑星は推定直径が4メートル前後のため地球に脅威を与える大きさではありませんが、衝突していれば習志野隕石程度の大火球になったと考えられます。




接近小惑星ランキング(距離編)
■ 1位 2,950km(0.0076LD) 2020.8.16(2020QJ)4m
■ 2位 5,480km(0.014LD) 2011.2.4 (2011CQ1)* 2m
■ 3位 6,200km(0.016LD) 2019.10.31(2019UN13) * 1m
■ 4位 12,000km(0.031LD) 2011.6.26(2011MD)* 10m
■ 5位 13,403km(0.034LD) 2020.5.4(2020JJ)4m
■ 6位 14,000km(0.036LD) 2009.11.6(2009VA)* 6m
■ 7位 16,913km(0.044LD) 2016.3.5(2013TX68) 30m
■ 8位 26,908km(0.069LD) 2013.12.23(2013YB) 2m
■ 9位 27,700km(0.072LD) 2013.2.16(2012DA14)** 58m
□10位 38,000km(0.1LD ) 2008.11.3(2008VM) 4m
□10位 40,000km(0.1LD ) 2014.9.7(2014RC) 19m
□11位 55,000km(0.2LD ) 2019.7.25(2019 OK) 79m 
□12位 72,000km(0.2LD ) 2009.3.2(2009DD45)* 35m
□12位 72,000km(0.2LD ) 2014.3.6(2014EC)* 10m
□13位 76,000km(0.2LD ) 2009.3.18(2009FH) 21m
□13位 76,000km(0.2LD ) 2009.10.22(2008UM1) 2m
□14位 79,000km(0.2LD ) 2010.9.8(2010RF12)* 9m
□15位130,000km(0.3LD ) 2010.1.30(2010AL30)*18m
□16位130,000km(0.3LD ) 2013.2.5(2013CY32)* 10m 
□17位153,000km(0.4LD ) 2014.3.6(2014EF)* 7m 
□18位190,000km(0.5LD ) 2009.2.2(2009CC2) 12m 
□19位248,000km(0.6LD ) 2010.9.8(2010RX30)* 16m
□20位266,000km(0.7LD ) 2009.6.1(2009KR21) 21m
□20位306,605km(0.7LD ) 2020.6.5(2020LD) 119m
□21位342,000km(0.9LD ) 2009.3.6(2009EW) 23m
□21位342,000km(0.9LD ) 2009.10.17(2009TM8) 17m
□21位342,000km(0.9LD ) 2014.3.5(2014DX110)* 31m

↑推定直径の前にある*印をクリックすると過去ブログにジャンプします。

■<GEO(静止衛星軌道) = 35,786 km、□<1 LD(月軌道) = 384,401 km

8月14日の火星

2020年08月14日 | 火星
8月13日の夜、Windyでは仙台上空5,500mの風速予測が30ktとなっている。8月10日ほどの好気流ではないが木星と土星の撮影を試みた。

撮影開始時間が遅くなったことも影響していると思うが、南中を過ぎた木星付近は気流が悪くウェーブレットを掛けてもはっきりとした模様は抽出できなかった。

そこで今回は火星が南中する時間をまって撮影にチャレンジしてみた。現在の火星の南中高度は50度オーバーなので気流の影響は少ないと思われる。

撮影結果は下記のとおりだが、5,500m上空風速が30ktの割にははっきりとした模様が出てきた。4枚目の写真では南極冠で分離している2つの氷棚を抽出することができた。

2020.8.14 2:39:40 Diameter=16.21" Magnitude=-1.37


ZWO ASI290MC Gain=211 (35%) Shutter=12.77ms
AS!3 Noise Robust6 75% of 7041frame AP Size120 Ap1
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.35 Sharpen 0.270

2020.8.14 2:48:23 Diameter=16.21" Magnitude=-1.37


ZWO ASI290MC Gain=193 (32%) Shutter=11.27ms
AS!3 Noise Robust6 75% of 7983frame AP Size120 Ap1
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.35 Sharpen 0.270


2020.8.14 3:16:50 Diameter=16.21" Magnitude=-1.37


ZWO ASI290MC Gain=168 (28%) Shutter= 15.06ms
AS!3 Noise Robust6 75% of 5977frame AP Size120 Ap1
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.05 Sharpen 0.400

2020.8.14 3:22:22 Diameter=16.21" Magnitude=-1.37


ZWO ASI290MC Gain=168 (28%) Shutter= 15.06ms
AS!3 Noise Robust6 75% of 5977frame AP Size120 Ap1
RegiStax6 Layer1 100 Denoise 0.10 Sharpen 0.340

3時を過ぎると人工衛星がたくさん空を横切った。ファインダーで火星を導入しているときにも3~4等星の衛星が横切っていったが、撮影中に西から東へ火星の南側を0等級の明るい衛星が通過した。

ISSではないので、Heaven Above の衛星ライブ・スカイビューを開いて現在通過中の衛星を確認したところ、該当する衛星がなかった。これほど明るい衛星なのにHeaven Above の衛星ライブビューにないということは未登録の衛星なのかもしれない。

その直後、火星のすぐそばを南から北へ向かって通過する衛星があったので、ライブスカイビューを開いたところ、H-2AのR/B(ロケットボディー)だった。

H-2A R/B


H-2A R/B


H-2AのR/Bは明るさが1等級台なので拡大撮影ができる対象かもしれない。機会があったらチャレンジしてみよう。衛星ライブスカイビューはリアルタイムで衛星の確認と視認ができるのでなかなかおもしろい。

8月10日‐11日の火星

2020年08月13日 | 火星
さ~て、本日の三惑星まとめてテスト撮影会のメインイベントとも言える火星の登場です。東の空は、庭木・隣家の屋根・電線過密地帯が重なる最大の難所ですが空隙をねらって撮影していきましょう。

今回のミッションは、10月の最接近に備えて撮影システムの構築と画像処理方法を確立するためのデータ集めが主目的ですので、データを細かく記録していくことにします。


本日のファーストショット

ファーストショットは60秒露出2700フレームの50%をスタック。元画像がもやもやしている割にはウエーブレット後にそれなりにの模様が浮き上がってきた。もっともウエーブレットは強処理をかけすぎると存在しない模様が出てくるので注意が必要です。



こちらは露出を90秒、スタック時のアライメント・ポイントを1マスにしてスタッキングした画像。スタック画像はファーストショットよりはっきりしているが、ウエーブレットを掛けると輪郭に太線が出てダメダメモード…模様もウソっぽい感じでうまくいかない。

ふ~む、木星と土星の撮影の時からそれとな~く感じていましたが、焦点距離2400mmの望遠鏡にパワーメイト2×では、合成焦点距離が足りません。今、手持ちのグッズとして使えそうなものはパワーメイト5×です。いくらなんでもこれを装着するのはクレイジー極まりないことですが、モノは試しです。やってみましょう。

え? マジですか?…というミューロンくんの声が聞こえた気がしましたが続行です。合成焦点距離はZWO惑星カメラのログ上では、FocalLength=25000mmとなっています。ワォ!25mですか…小学校のプール並みの長さですね。おもしろくなってきました。ワクワク

おっと、さすが、25mの望遠鏡です。火星がまったく視野に入ってきません。格闘すること数十分…こうなると意地です。何が何でも…おっ、入ったー! PCの画面全体が火星です。ありえない映像です…。



とりあえず撮影できました…。

Gain=350 (58%) Shutter=35.81ms Duration=90s  Frames captured=2514
ROI=1368x1080  ROI(Offset)=528x8



こちらは自動色補正をした画像

Regisutax6 Step Increment 1 Layer1 0.05 0.200 22.6 Layer2 0.30 0.120 47.8 Layer3 0.05 0.120 3.6 Layer4 0.00 0.100 16.4 Layer5 0.00 0.100 31.8 Layer6 0.00 0.100 0.1

いや~、なかなかおもしろい画像が撮れました。この望遠鏡の限界を見た感じがします。



さ~て、本題に戻ります。これは模様を適正に抽出させるための比較画像データです。


10月の最接近まではまだ時間があるので、さらにテストを重ねることにしましょう。

以上で、本日の三惑星テスト撮影会の終了で~す。


8月10日の土星

2020年08月12日 | 土星
土星は5ショットほど撮影しましたが…特段変化もないので、

今回はラストショットを使ってウェーブレット処理のパラメーターによる違いについてまとめてみました。スタックはAutostakkert3、ウェーブレットはRegiStax6です。

土星データ
Diameter=18.27"
Magnitude=0.22

元画像 ROI=840x650 ROI(Offset)=624x256


2020.8.10 23:42:01 CMI=254.4° CMIII=223.6°
Duration=120s Shutter=43.97ms Gain=350 (58%)
Autostakkert3 70% of 2730Frames RegiStax6


Layer1の適用量100 Denoise0.50 Sharpen0.230




Layer1の適用量100 Denoise0.50 Sharpen0.290




Layer1の適用量100 Step Increment1 Denoise0.35 Sharpen0.200



Layer1の適用量100 Step Increment1 Denoise0.35 Sharpen0.290



ふ~む、どれも若干シャープ処理のかけ過ぎのように見えますね。今回は気流が良かったのでいつもこの処理でうまくいくとは限りませんが、今後の画像処理の参考資料としておきましょう。


「Layer1適用100 Denoise0.50 Sharpen0.290」をベースにしてステライメージ等で画像処理した本日の完成形がこちらです。


2020.8.10 23:42:01  120sec Shutter=43.97ms Gain=350 (58%)

次回は火星で~す。

8月10日の木星

2020年08月11日 | 木星
梅雨明け後、機を逃して撮影できていなかった3惑星を撮影できる天気になりました~。

Windyでは仙台上空5,500mの風速が15ktという予測がででいます。その予測通りだとしたらベストとは言えなくてもそこそこ良い画像が取得できるはずです。

今回から惑星撮影システムを一新しましたので本日はテストを兼ねて3惑星(木星、土星、火星)を撮影することにしましょう。

new撮影システム
µ-210+2×パワーメイト+ADC+Imaging Flip Mirror + UV/IR Cut + ZWO ASI290MC

空の状態
モヤっとしており2等星がやっと見える程度の空、星の瞬きは少ないが最良ではない。

木星のデータ 
Diameter=46.45"  Magnitude=-2.68

PCモニター上の木星
模様は見えるが、さざ波状の揺らぎが常にある状態


…で、こちらが本日のファーストショット
ここからピンと撮影パラメーターを調整して追い込んでいきます。


2020.8.10 22:06:46 CMI=129.9° CMII=274.9° CMIII=358.8°
Duration=60s Shutter=58.66ms Gain=300 (50%)
Autostakkert3 70% of 1018Frames RegiStax6



大赤斑が見えてきました。調整を進めましょう。

2020.8.10 22:14:41 CMI=134.7° CMII=279.7° CMIII=3.5°
Duration=60s Shutter=36.90ms Gain=300 (50%)
Autostakkert3 70% of 1627Frames RegiStax6


ふう、ピントが合いました。

2020.8.10 22:51:05 CMI=156.9° CMII=301.7° CMIII=25.6°
Duration=60s Shutter=26.57ms Gain=300 (50%)
Autostakkert3 70% of 2259Frames RegiStax6
ROI=840x800
ROI(Offset)=792x112


大赤班がはっきり見えてきました。いつものことですが自転の速さに驚きます。

2020.8.10 23:05:49 CMI=165.9° CMII=310.6° CMIII=34.5°
Duration=60s Shutter=27.60ms Gain=300 (50%)
Autostakkert3 70% of 2306Frames RegiStax6
ROI=1000x794
ROI(Offset)=512x120


今回、Autostakkert3のAPサイズはすべて104でStsckしました。

2020.8.10 23:10:27 CMI=168.7° CMII=313.4° CMIII=37.3°
Duration=60s Shutter=20.02ms Gain=300 (50%)
Autostakkert3 70% of 2997Frames RegiStax6
ROI=888x742
ROI(Offset)=592x64


Registax6のウェーブレットは基本のパラメータで処理しました。(下記参照)

2020.8.10 23:21:00 CMI=175.2° CMII=319.8° CMIII=43.6°
Duration=60s Shutter=22.21ms Gain=300 (50%)
Autostakkert3 70% of 2702Frames RegiStax6
ROI=760x610
ROI(Offset)=520x248

Registax6ウェーブレット処理方法 メモ
基本1( initial Layer 1 Step increment 0)
Layer1のスライダーをMAX100にする。(使うのはLayer 1のみ)
   「Shapenを0.310~0.400」にして模様の抽出具合をみる。
   →「De noiseを0.30~0.40程度に調整してノイズを軽減する」
    RGB Blance の Auto balanceを クリックして自動カラー補正を行う。
    File and Rotate で画像の回転補正を行う。



さて、木星がだいぶ西の空に傾いたので、土星にチェンジすることにしましょう。

つづきは、次回のブログで…