晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

7人目の宇宙旅行者

2009年09月30日 | 宇宙開発
7人目の宇宙旅行者となるギー・ラリベルテさんが
バイコヌール宇宙基地から出発しました。
以下JAXAのWebより

「バイコヌール時間2009年9月30日午後1時14分(日本時間2009年9月30日午後4時14分)、第21次/第22次長期滞在クルー(ジェフリー・ウイリアムズ、マキシム・ソレオブ両宇宙飛行士)と、宇宙旅行者のギー・ラリベルテ氏を乗せたソユーズTMA-16宇宙船(20S)が、カザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。」

「ソユーズTMA-16宇宙船(20S)のドッキングにより、ISSには一時的にソユーズTMA-14宇宙船(18S)、ソユーズTMA-15宇宙船(19S)の合計3機のソユーズ宇宙船がドッキングした状態となります。これはISS史上初めてのことです。」

現在のISSの状態がよく分かる図ですね。
ISS拡大撮影の参考になります。

地上から見るとこんな感じですね。この写真はSTSがフライバイ
したときに撮影したものです。3機見えるソユーズのひとつは
プログレス貨物船です。

さて、今回ISSに向かった世界で7人目の宇宙旅行者…、その肩書きを見ると
ふむふむ、なかなかおもしろい人です。
こちらもJAXAのWebより


すごいですね~、シルク・ドゥ・ソレイユの創設者であり、
最高経営責任者(CEO)ですよ。大道芸人宇宙を飛ぶ!…ですね。
まさか、ISSの中で竹馬や火喰い芸などをすることはないでしょうが
なにか大道芸人グッズをもっていたら楽しいですね。
今回の9泊10日・ISSツアーの旅費は35億円だそーです。わお!

ムーンボウのこと

2009年09月28日 | ムーンボウ(月光虹)
  月かげの虹
           堀口大學
天女の帯でした
昼の虹よりやや淡く
ほんのり ものうそうに
青い月明にてらし出された
黒い山のひだをたよりに
たよりない 五色の蛇の
ぬけがらでした

詩集「月かげの虹」あとがき(1971)
(堀口大學全集1 小澤書店 1982)

詩人の堀口大學(1892~1981)は二十歳のとき
ハワイで見たムーンボウの体験があったために
第一詩集「夕の虹」に続く第二詩集を「月かげの虹」と
名付けたそうです。
*「虹 その文化と科学 西条敏美著」より



私が初めてムーンボウのことを知ったのは約10年前…
科学雑誌に小さく載っていた外国で撮影された月光虹の写真、
それは夜の草原をバックにかすかに見える白い虹、色のない
白い虹は、まさに五色の蛇のぬけがらのようでした。

月光はたしかに太陽光ではあるが、満月といえども虹がでることが
あるのだろうか? 月夜の晩に虹が見える? 聞いたことがないなぁ~
などと考えたことを覚えています。

ところがムーンボウは実はかなり古くから知られている光学現象だったのです。
以下、前出の「虹 その文化と科学 西条敏美著」より抜粋

「古い記録としては、アリストテレス(前384~322)が「気象論」
第三巻、第二章の中で、「月による虹」として書き記している。

 虹は昼間生じるが、夜にも月による虹がある。もっとも、昔の
人々はそのようなものがあるとは考えていなかった。だがそれは、
夜の虹が希にしか起こらないためである。すなわち、起こっても
希であるので彼らは気づかなかったのである。
 そのわけは、暗闇のなかでは色が見えないこと、またその他多
くの条件が一致しておこらなければならないが、全部が一致する
のは一月のうちでもただ一日、すなわち満月の日でしかないこと
によるのである。そしてそれは、月が昇るときとしずむときに起こる
のである。それゆえ、われわれは50年以上の長い年月のあいだ、
ただ二回それに出会っただけである。
*「気象論」アリストテレス全集5 岩波書店 (泉 治典訳)

 アリストテレスは、二千年も前の時代にあって、これだけの
記述を残していることに驚く。ムーンボウは満月の日にしか見
えないということはないが、その日を挟む数日間に限られる。…」
ふむふむ、さすがアリストテレスですね~。分析が鋭いです。
「虹 その文化と科学 西条敏美著」は文化と科学の両面から
虹にアプローチしているので虹に興味のある人にはおすすめの本です。



時に我々は経験や知識と照らし合わせて物事を見ていることが多い。
夜の景色にとけ込むように広がる白色のアーチが目の前にあっても
ムーンボウのことを知らない人は、それがムーンボウだと気づくことは
ないだろう。私も初めてムーンボウを見たとき、すぐには気づかなかった。
目の前にある現象は何だろう?はて…、とそのとき科学雑誌で見た小さな
写真がフラッシュバックして現象のすべてを理解することができた。写真を
思い出さなければ、たぶんそのまま通り過ぎていたことでしょう。

*上記2枚の写真は2006年に撮影したムーンボウです。実は2006年10月8日は
1日に2回(2カ所で)ムーンボウを見たのです。それをカウントすると5年で3回見た
ことになるので…!? (わお!アリストテレスを超えちゃった~!?)

今年の中秋の名月は10月3日

2009年09月27日 | ムーンボウ(月光虹)
今年のお月見は10月3日ですね。

今年のようにお月見が10月にずれ込むことは意外と少なく、
1980年~2020年の40年間を調べてみると、わずかに9回しかありません。

1982年:10/1
1987年:10/7
1990年:10/3
1998年:10/5
2001年:10/1
2006年:10/6
2009年:10/3
2017年:10/4
2020年:10/1
*参考:はまぎんこども宇宙科学館HPお月見の日付リスト

では、なぜお月見が10月になる日が少ないのでしょう?

中秋の名月は旧暦の8月15日ですので、新暦では9月の中旬頃となります。
しかし、旧暦では3年ごとに閏月を入れて1年間を13ヶ月としますので、
その年は、7月→閏7月→8月のようになるため8月15日がいつもより1ヶ月
遅れることになります。

そう考えると旧暦閏年のお月見は必ず10月になりそーな感じがしますが、
実際は前倒しになる旧暦を補正することが閏年なので、お月見は9月末日頃に
なるのが普通です。ですから10月にお月見がずれるのはまれだと言えます。

さて、10月にお月見がある年…、満月の夜に空を見ると、珍しい現象を
見ることができるかもしれません。そう「ムーンボウ」です。

満月の夜にだけ現れる幻想的な虹…、
初めてそれを見たのは中秋の名月の翌々日の夜でした。

2001年10月3日の夜に撮影したムーンボウ

アリストテレスが「50年間で2回しか見たことがない」と言っていた
ムーンボウをなんと、5年後の2006年にもう一度見ることができました。

2006年10月8日の夜に撮影したムーンボウ

いずれも10月に中秋の名月があった年ですが、これは偶然では
ありません。ご当地限定ですが仙台では10月にお月見がある年、
ムーンボウ出現の可能性がかなり高いのです。

今年のお月見は10月3日です。その翌日の満月の夜と翌々日の
十六夜の月の夜、昇ってきた月を背に西の空を見るとムーンボウ
が見えるかもしれません。

さあ、今年のお月見は西の空もぜひ注目してみましょう。
次回、10月にお月見があるのは2017年です。今年を逃すと
しばらく見られないかもしれません。

ムーンボウ情報と出現予想は随時このブログで紹介していきます。


ISS拡大撮影ミッション ~HTV編~

2009年09月26日 | ISS(国際宇宙ステーション)
9月26日、仙台上空をISSが最高の条件で通過します。

最大仰角は80°、最大光度が-4.5等級、太陽高度は-13°です。

外国のサイトではISSの通過を太陽高度によって下記の3種類に分類しています。

Daylight pass(太陽高度0°~-4°)
Twilight pass(太陽高度-5°~-11°)
Night pass(太陽高度-12°~)
これはISSの見え方を考えるととても理にかなった分類と言えます。

今回の通過はNight passになるので空が十分くらい状況だということがわかります。

さて今回の通過で特筆すべきは直距離が348kmしかないことです。
今まで天頂を通過するコースでもこれほど直距離が近いことは
ありませんでした。では、なぜ今回は直距離が近いのか?

その理由はISSの軌道高度です。


ご覧のようにここ1年間の軌道高度を見ると、現在のISSは最大時より
12,000mも低い軌道を周回しています。たぶん11月にATV2「ヨハネス・ケプラー」
がドッキングするので、その時に「リブースト」することになるでしょう。

さて、今回の撮影の目的は、ズバリ「宇宙ステーション補給機:HTV」の
撮影です。現在HTVは「ハーモニー」の下側(地球側)にぶら下がるように
ドッキングしています。長さは9メートルと「きぼう」の船内実験室とほぼ
同じ大きさですが、ドッキング場所を考えると撮影はかなり困難と言えます。

今回の撮影計画です。

今回のISSは通常の向きで飛行しています。
HTVは先頭部分にあるので天頂通過直後が撮影のチャンスとなります。
その後はシャッタースピードを変えながら、低高度まで撮影を続ける…です。


時間です。ISSが北西の空に見えました。天頂通過までは逆光になるので
光度は-2~-3等級ほどです。こと座のベガの脇を通過しました。輝きが
増してきました。

撮影開始です。

天頂通過時のISS

2009.09.26 18:31:56 NikonD50 ISO800 1/1000

天頂通過30秒後のISS

2009.09.26 18:32:29 NikonD50 ISO800 1/1000

HTVは金色のフォルムと太陽電池でおおわれていますが
進行方向に太陽電池パネル、後方部分に金色のフォルムがあるので、
船内実験室やコロンバスとの色の違いがはっきり見えます。

HTV撮影成功です!

HTVは10月17日頃、ISSから分離する予定です。その頃日本からは
ISS通過を好条件で見ることは、残念ながらできないようです。
ISS分離後のランデブー飛行が見られるといいのですがね~。

ISS超拡大眼視ミッション

2009年09月24日 | ISS(国際宇宙ステーション)
9月24日、ISSが仙台上空を通過します。
今回の条件はISS超拡大眼視ミッションにピッタリの飛行コースです。


ご覧のようにほぼ天頂を通過します。
そのためISSはまっすぐ上に昇ってきます。仰角が低い時に
望遠鏡にISSを導入すればあとは楽に追尾できるはずです。

JAXA情報によるとISSは仰角35°で地球の影に入るようです。

しか~し、望遠鏡で見ればしばらくはISSが見えるはずです。
地球の影に入っていくISSはどのように見えるのか、興味津々です!

今日の倍率ですが、前回の60倍から120倍への変更も考えたのですが
まずは確実な線で60倍をセレクトしました。

時間です! 予報通り北西方向の屋根の上にISSが現れました。
ふう~、深呼吸をして正立ファインダーで通過コースに
合わせ…、アイピースを覗いて通過を待ちます。

来ました!! 高度が低いので動きは超ゆっくりです。
楽に追尾できます。まだ距離は1000kmはあるはずです。
これから徐々に近づきます。

見えてきました。左右の太陽電池パドルがオレンジ色に見えます。
オレンジ一色ではなく黒い細かい点…、格子状に見えます。

視直径が大きくなってきました。おっと、スピードも速くなってきました。
おおー!ラジエターパネルです! ラジエターパネルの間に居住棟があります。
居住棟は見かけ上、ラジエターパネルより長く見えます。

ああ~、暗くなっていきます。太陽電池パドルが見えなくなっていきます。
ほひょ、ラジエターパネルはまだ見えています。高度が高くなってきました。
仰角60°はすでに越えています。ラジエターパネルはまだ見えています。

もう…、限界です。まもなく天頂です。体勢が苦しくなってきました。
まだ見えて…います。ふひゃ、視界から外れました。最終仰角は…
ベガとほぼ同じ75°です。まだまだ見えていました。地球の影に入ってからは
ずっと、同じ明るさでラジエターパネルが光っていました。

最後まで追尾できたことは今日の収穫です。高倍率で見るためには
さらに追尾精度を上げなければなりませんが、頑張りましょう。

地球の影に入る直前の様子をイメージ図として作ってみました。

60倍で見たISSはこのくらいの大きさです。正確にはもう少し
小さく見えました。しかし、脳の解像度は写真よりもいいですね!
ラジエターパネルも太陽電池パドルも居住棟もはっきり確認できました。
次回は倍率を120倍にアップして挑戦してみましょう。

一番星が見える時間

2009年09月20日 | ☆星見隊
秋は透明度がよいのでいつもより早い時間に一番星が見えます。
一番星は日没の何分後に見えるのでしょうか?

で、調べてみました。

9月20日の日没時刻は17時39分です。
現在時刻は17時46分、南東の木星を探してみましょう。
お、見えました。すでにはっきり見えています。もっと早い時間から
見えていたことでしょう。ひょっとしたら日没前に見えているかもしれません。

木星確認:17時46分、-2.7等級、高度18°(太陽高度:-1.8°)

次はこと座のベガです。真上に見えるはずです。
なかなか見えません。あー、見えました。時刻は…、17時51分です。

ベガ確認:17時51分、0.08等級、高度85°(太陽高度:-3.2°)

次はわし座のアルタイルです。等級は0.76等級、標準的な1等星ですね。
見えました、時刻は17時56分です。

アルタイル確認:17時56分、0.75等級、高度53°(太陽高度:-4.4°)

以上観測終了!

考察:この時期、一番星は日没の12分後には見えるということが分かった。
(注:西の空に見えるアークトゥルスは光度が-0.05等だが、観測場所から見えなかったため今回は観測していない。)
木星は日没時刻には見えている可能性があるので、チャンスを見て観測することにしましょう。

以前撮影した一番星はこちら三日月(月齢2.6)


今夜は晴れていますが、気流が悪いので木星の撮影はしませんでした。

9月17日の木星

2009年09月17日 | 木星
今夜の気流は落ち着いています。恒星の瞬きがほとんどありません。
と言ってもシーイングは2~3/10程度ですね~。

さて、今日はウエッジプリズムの最終テストです。
回転位置を調整しながら、色ずれを見て…、ふむふむ
な~るほど、正しい位置が分かりました。では、さっそく撮影です。


2009.09.17 21:40 SE200N HC Or12mm ToUcam 20fps 60sec

今日の撮影は20時45分頃から始めたのですが、なぜか望遠鏡の振動が
治まらず、いつまでも上下の揺れが続きます。地震…?はて?

原因が分かりました。道路工事です。陥没した道路の復旧作業です。
200メートルは離れていますが、その振動が伝わっているようです。トホホ…、
今夜の撮影は無理か…と思ったのですが、その後は振動しませんでした。

気流がよくなるのを期待しながら撮影を続けたのですが
21時50分過ぎ、急速に薄雲が広がって撮影終了~。
わずか1時間の撮影でした~。

明日は晴れるかな?

薄明中のISS

2009年09月10日 | ISS(国際宇宙ステーション)
9月10日もISSが仙台上空を好条件で通過します。

18時16分、仰角76°、直距離354km、予報光度-4.1等級とほぼ最高の
条件ですが、JAXAのホームページではこの通過は紹介されていません。

その理由は通過時刻です。18時16分という時刻は日没のわずか20分後であり
空は青く、まだ星は見えない状態です。

しか~し、外国のサイトでは「Visible Pass」として紹介しています。

さ~て、この通過は見えるのでしょうか、それとも見えないのでしょうか。

ここで日没20分後の空というのはどのような状態なのか考えてみましょう。
はじめに薄明について整理してみましょう。薄明は3段階に分類されています。


□常用薄明(市民薄明)太陽高度(0°~-6°)
「-6°で手元が暗くなり新聞が読めなくなる。星はまだ見えない」

□航海薄明 太陽高度(-6°~-12°)
「夕方は-6°で恒星が見え始める。-12°で水平線や地平線が見えなくなる。」

□天文薄明 太陽高度(-12°~-18°)
「-18°で薄明が終了し6等星が見え始める。ここから夜空。」


さて、今回の通過はどの薄明なのでしょう?
Visible Pass情報を見るとelevation Of Sun -5°とあるので
常用薄明中であることが分かります。

ISSの最大光度は-4.1等級です。金星の最大光度の時は昼間でも
眼視で見えるのですから、今回の通過は見えるということになります。
では、どのように見えるのか? で、観測してみました。

常用薄明中のISS観測レポート
使用機器:Nikon7×50
空の状態:晴れ、天頂付近に広い薄雲あり
見える星:南東の空、高度16°のところに-2.8等級の木星が見える。
備考:大気減光があるため木星の実光度は-2.1等級

高度30°付近でISSを発見、眼視ではまだ見えず。
高度50°付近で眼視確認
天頂付近で薄雲に入る。見かけ上の明るさは木星と同じ(推測-2.1等級)
双眼鏡で天頂通過を観測。雲の厚さで光度が変化する。最大光度は不明。

そのときです!
おお~! 双眼鏡の視野にもう一つの移動光点が見えます。

南南東から北北西に向かって移動する小さな光点がISSに向かっていきます。
ふひゃ~、軌道が交差する!なんじゃこりゃ~、迎撃ミサイルかそれともUFOか?

針で突いたような点像の白色光点がISSよりやや遅い速度で移動しています。
ISSより高い軌道を飛行している人工衛星のようです。ほひょ~、掩蔽だ~。

白色光点は見かけ上、ISSの鼻先を見事に横切っていきました。ふぅ~。
しばらく白色光点を追いかけましたが、まもなく雲で見えなくなりました。

結論:常用薄明中のISSは十分見えることが分かりました。

アメリカでは日没前にISSが見えたという報告もあります。
ISSの太陽電池パドルは常に回転しているのでフレアを予測することは
できませんが、もしISSフレアが起きたら昼間でもはっきり見えることでしょう。

ISSと掩蔽しそうになった人工衛星を調べたのですが、その時間に
あのコースを飛行する衛星はありませんでした。極軌道だったので
軍事衛星の可能性が高いと思われます。

ISSとSTS-128のランデブー飛行

2009年09月09日 | STS(スペースシャトル)
日本時間9月9日午前4時26分にISSから分離したSTS-128
はフライアラウンドを終えたあとISSの前方を飛行しています。


今日の通過条件は下記の通り

高度は北極星のはるか下方、最大仰角は24°しかありません。
予報ではISSの光度が-1.2等級、STSは0.9等級です。
この明るさと通過高度を考えると、経験上STSは見えない
可能性の方が大きいと思われます。

とりあえずISSの通過だけでも見ようかとNikon7×50の双眼鏡をぶら下げて
玄関で見張っていると、息子のバリ君が部活からご帰宅です。

「今日もISS?」
「今日はランデブー飛行だ。たぶん見えないけど、あと3分で通過するぞ」
「場所は?」
「西から東、電線の下辺りだ」

身軽なバリ君はさっと門柱の上にのってキョロキョロ…
「あっ、来た…2機いるよ。」
「えっ、どこ…」

ほひゃ~、はっきり見えます!
ISSの前方、時間にして20秒ほど前のところをSTSが飛行しています。
明るさはデネブとほぼ同じです。(デネブの等級は1.25)

ふひゃ~、きれいです。7倍の双眼鏡で見ても形は分かりませんが
高速で飛行する生スペースシャトルを見るのは感動です。

「この双眼鏡よく見えるね~」
「こんなに透明度がよかったとは…、」余裕で撮影できる条件でした。
「見られただけでも、いいんじゃない。」
「はい、その通りでごじゃります。」

以前撮影したランデブー飛行はこちらISS&STS-118

ISS & STS-128

2009年09月08日 | STS(スペースシャトル)
9月8日19時頃、ISSが仙台上空を通過します。
直距離350km、天気良好、しかもスペースシャトルがドッキングしています。
こんな条件はそうはありません!拡大撮影ミッション再開です!
「あの~、ISS超拡大眼視ミッションはどうなったのでしょう?」
「今日の通過条件はなかなか良いぞ…」


撮影計画です。

本来ISSはきぼうがある部分を前にして宇宙空間を航行しています。
しかし、STSがドッキングしているときは耐熱タイルを保護するため
STSがドッキングしているきぼう側を後ろにして、バックするように
飛行します。

今回の飛行は南西から北東です。STSの姿を写すには
天頂にくる前が勝負です。しかも天頂にくるとISSにぶら下がっている
STSを真下から見る位置になり全く見えなくなります。天頂通過後は
黒い耐熱タイル側を見ることになり写真には写りません。

STSは天頂に近づくほど見えにくくなるので姿をはっきり写すには
高度が低い方が良いことなります。しかし「高度が低い=直距離が遠い」
なのでそのかねあいが難しいところです。

今回はうまくいきました。


こちらは天頂を通過中のISSです。

STSの後部ロケット部分が黒い三角形に見えます。

STS-128はこの9時間後(日本時間9月9日午前4時26分)に
ISSから分離します。条件が良ければ明日はISSと
STS-128のランデブー飛行が見られるはずです。