晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISSとSTS-129のランデブー飛行

2009年11月26日 | STS(スペースシャトル)
午後になって急速に雲が広がり雨もパラパラ…

ISS通過30分前の17時になっても晴れる気配なし、
今日は無理だな~、と思いつつ急速に晴れることも
あるので、一応撮影準備…、

今日のねらいはSTS-129です。
全長37mのSTSは撮影しても、そう簡単には写りません。

そこで撮影システム変更です。30cm反射望遠鏡に
本日届いたばかりの5×パワーメイトを装着。

これで合成焦点距離は7,500mmです。わぉ!
D300mmのf7,500mmは…F25になります。う~ん、かなり暗いです。

おっと、月が見えています。とりあえず撮影してみましょう。

比較のため、まずは今までのシステムで…

D300mm 2×パワーメイト 合成f3,000mm F10 D50 ISO800 1/400

次は新システムで…

D300mm 5×パワーメイト 合成f7,500mm F25 D50 ISO1600 1/80

ふむふむ、拡大率は大きいが、やはり速いシャッターが切れません。
カメラをD90に変えて感度をアップしてみましょう。

D300mm 5×パワーメイト 合成f7,500mm F25 D90 ISO3200 1/40

なるほど、1/100でも撮影できますが、ISO感度を上げた分
粒子が粗くなります。D50の方が粒状性はいいですね~。

しか~し、今日はHD動画による撮影テストも行うため、
あえて、D90で撮影することにしましょう。

おっと、通過時間になりました。あちゃ~、通過コースだけ
雲が切れて、ばっちり見えてます。ふひゃ~、明るい!

これなら今までのシステムで撮影した方が良かったかも~、
STS-129はISSのすぐ後ろにいます。とにかく撮影です。

シャッタースピードは1/40です。たぶんブレブレでしょう。
ISSを撮影して、すぐにSTS-129に切り替えて…、わわ、
集中できません。追尾不能です。わー、天頂を過ぎました。
わぉー、ISSがフレアを起こしてます。おっと、動画に切り替えねば…、
あれ~、ファインダーの中心に入りませ~ん…、ん!今見えているのは
どっち? ISSかな? STSは撮ったっけ? …頭がフリーズです。

教訓!慣れないことをやると必ず無理が生じます。やめましょう!

ほとんど写っていませんでした。いや、ひものようなものは
たくさん写っていました。トホホ…、

こちら奇跡的に写っていた1枚、2009.11.27.17:30頃撮影

D30cm 5×パワーメイト 合成f7,500mm F25 D90 ISO3200 1/40


ボケボケですがISSフレアが映っていました。

以上スチール写真の部は終了です。STSはどこを探してもありませんでした。

さて次は動画です。ステライメージで全てのコマを確認し、良いものを
静止画キャプチャーします。こちらも多くはひも状の写真ばかりでしたが、
かろうじて、形の分かるものがありました。

こちらの写真はハイビジョンサイズの1280×720です。トリミングなしで
このサイズに写るとは驚きです。さすが7,500mmです。露出オーバーと
ブレがありますが、それが改善できれば、かなり期待できます。

そして、こちらがスペースシャトルです。

こちらもトリミングなしです。完全に露出オーバーですが、左側が機首だという
ことが分かります。開いたカーゴベイの後ろに翼端が少しだけ見えています。

このシステム…、極めれば使えるかもしれません。要検討です。

以前撮影したスペースシャトルはこちら→ISS & STS-128
Janusz Krysiakさんが撮影したスペースシャトル→ISSとSTSエンデバーのランデブー飛行

Atlantis Undocks from Station

2009年11月25日 | STS(スペースシャトル)
11月25日18時53分(日本時間)アトランティスがISSより分離しました。

この飛行を終えるとアトランティスはラストフライトを残すのみとなります。

この2時間前、アトランティスとドッキング中のISSが仙台上空を通過しました。

2009年11月25日17時06分頃撮影

よく見ると…、プレアデスのすぐ脇を通過しています。

2009年11月25日17時07分頃撮影(トリミング)

アンドックしたSTS-129はISSの後方を飛行しています。


明日は久々に好条件でランデブー飛行が見られそうです。

ISSの光度は-3.9等、STSは0等級程度と思われます。

以前のランデブー飛行はこちら→ISSとSTS-128のランデブー飛行
ランデブー飛行の写真はこちら→ISSとSTS-118のランデブー飛行

ユタ州の大火球で発生した雲

2009年11月22日 | 夜光雲
ユタ州の大火球で発生したミステリアスな雲に
ついて続報がSpaceweather.comに出ていました。

以下Spaceweather.comの記事…

【Spaceweather.com Nov. 20, 2009】
[ASTEROID CLOUD]
11月18日の夜明けにコロラド州とユタ州で目撃された鋼青色の
ミステリアスな雲はそれほど不可解な出来事ではないようです。
その正体は小惑星の破片です。2つの写真をご覧ください。



2008年10月7日小惑星2008TC3がスーダン上空で大気圏に突入し爆発しました。
左の写真はそのときに発生した雲です。そして右が今回の雲の写真です。

2009年11月18日にコロラド州とユタ州の上空で大気圏に突入した小惑星は
2008TC3とほぼ同じ大きさと考えられています。この夜空を昼のように明るく
照らした大火球は少なくとも8つの州で目撃されました。

その数時間後、夜明けとともにこのミステリアスな雲が現れました。
ご覧のようにその雲は2008TC3落下時に見られた雲とよく似ています。

どちらの雲も、高緯度地域で夏の期間に現れる夜光雲によく似ています。
このような雲はロケット打ち上げの際にも見られることがあります。

研究者は長い間「流星塵は高高度において氷晶を発生させるための
核形成の働きをするのではないか、その結果として夜光雲の形成を
促すことができるのではないか」と考えていました。

爆発する小惑星からの埃っぽい破片は、全くこの目的にかなうかもしれません。


〈管理人補足説明〉
今回の雲は夜光雲発生のメカニズム解明に一役買うかもしれません。

[2008年7月22日にISSから撮影された夜光雲]

夜光雲は高緯度地域で夏の夕方、日没直後(太陽高度-6°~-16°)
に見られる、中間圏(高度80km付近)で発生する雲です。

中間圏は乾燥した大気だが僅かに水蒸気があるため、-100℃以下に
なる夏の間、氷の結晶ができることがある。それが夜光雲の正体である。

ここで問題となるのは、氷の結晶を発生させる時に核となる物質は何か?
ということである。なぜなら中間圏は成層圏のさらに上空にあるため、
地上の空気と交わることがない。つまり雲の核となる埃がない状態である。

そこで科学者は、宇宙からやってくる流星物質が夜光雲の核となっている
のではないか、と仮説を立て研究してきました。今回の現象はこの仮説を
確証に導くものとなるかもしれません。

本来、スーダンやコロラド州のような中緯度地域では夜光雲が見えることは
ないのだが、温暖化が進むと相対的に中間圏の温度が下がることが分かって
いるので、その影響があるのかもしれません。

ということは、日本でも隕石落下を伴うような大火球が発生した直後は、
ひものような夜光雲が見られる可能性があります。

見え方は、太陽高度が-16°になった頃から、上の部分が輝き始めます。
コロラド州での目撃報告にも「最初に上部のサークル部分が見えて、徐々に
下の雲が見えてきた。」とあります。

ほひょ~、日本では見ることができないと思っていた夜光雲が、ひょっとしたら
見られるかもしれません!こりゃ、寝てられませんねぇ~。

夜光雲のニュースはこちら→アストロアーツニュース

夜光雲の写真はこちら→Noctilucent clouds photo gallery(Summer 2008)

ユタ州の大火球

2009年11月19日 | 夜光雲
ユタ州で大火球が目撃されたようです。

以下Spaceweather.comの記事…

「GREAT FIREBALL」
【Spaceweather.com 2009/11/18】
昨夜、アメリカ西部一帯で目撃された大火球はしし座流星群に属するもの
ではありません。超低周波音の分析結果が、しし座流星群のものではなく
小惑星の落下であることを示しています。大気中で爆発した小惑星の
エネルギーはTNT火薬0.5-1.0キロトンと見積もられています。

その6時間後、ユタ州とコロラド州でこの火球による永続痕と思われる雲の写真が
撮られています。


Jeff Kendrickさん撮影


Don Brown さん撮影

しかし、6時間後という時間を考えると永続痕はすでに消えているはずなので、
もし撮影されたとしたら、実に不可解な出来事です。この雲と火球の関連性
についてはまだ未確定です。今後の分析をお待ちください。

〈管理人補足説明〉
またしても小惑星が大気圏に突入したようです。今回の小惑星の大きさは
オーブン程度(注:アメリカンサイズ)と報道されています。爆発の規模は
TNT火薬0.5~1.0キロトンという予測から、直径は1m~2m程度ではないか
と思われます。この大きさは、2008TC3(直径3m)より若干小さいためスカイ
サーベイでは探知されなかったようです。

さて、火球発生6時間後に撮影された永続痕と思われる雲の写真ですが、
これは火球によって発生したものにまちがいないと思いますが、永続痕ではなく
夜光雲に近いものかもしれません。そのメカニズムはよく分かりませんが、高度
80Km程度で発生した水蒸気に太陽光が低い角度で当たると発光して見えるの
ではないかと思われます。

・2008TC3落下時に発生した雲→blog
・サンフランシスコ大火球で発生した雲→blog
・オランダ大火球で発生した雲→Web
・STS-119リフトオフ時に見られた雲(2009.3.15.19:43 米国東部夏時間)→Photo

今回の大火球は特に明るかったようで、たくさんの監視カメラが
夜景を真昼のように明るく照らす様子を撮影しています。

動画はこちら→Web
Ksl.comのニュースはこちら→Web

今回の火球はかなりの確率で隕石を落としているはずです。
続報を待ちましょう。

しし座γ流星群

2009年11月16日 | しし座流星群
久しぶりに、しし座流星群が話題になっています。

フランス出身の天文学者ボバイヨン氏の予報によると、今年のしし座の
ZHRは500個に達するとか…、その後この予報は下方修正されましたが
この数字を見て2001年のしし座流星雨の記憶がよみがえってきました。


そう、2001年11月18日-19日に見られたあの流星雨…
今考えてもあれは夢だったのでは…と思える出来事でした。

あの日何があったのか、記憶の糸を紡いでみましょう。

2001年11月18日の日曜日、その日はベガルタ仙台がJ1昇格を決めた日で
仙台は大いに盛り上がっていた。NHKローカルでは急遽、昇格特番を始めた。

そのテレビを横目で見ながら流星観測の準備を行い、22時過ぎにさあ出かけよう
としたとき、2階から当時4年生の娘が、「流星見に行くの?あたしも行く!」と
言って降りてきた。こっそり行くはずだったが気配を察知したようだ。

何日も前から行きたいと言ってはいたが、観測時刻は深夜2時から明け方まで
である。どう考えても小学生には無理な時間帯だ。

ましてや本当に流れるという保証はない。しかし何度も「お願い!」と真剣な目で
訴えられては連れて行くしかない。たぶん、観測地に着く前に寝てしまうだろう…、
という気持ちもあったので渋々同行させることにした。1時間遅れの出発だ。
観測予定地は北上川の河口にある長面海水浴場、車で2時間半の道のりである。

三陸道を北上するとフロントガラスには雨がポツポツ…、北西の季節風にのって
雲が上空を流れている。時雨だ。海沿いまで雲が流れたら見ることはできない。

結局、無駄足になるかもしれない。しかし、現地の天気は現地に行かないと
分からない。前進あるのみだ。

石巻を通過して国道45号を北上、さらに車を走らせ曽波神を通り過ぎたとき、
信じられない光景を目にした。

フロントガラスの向こうを火球がゆっくり流れ、山の向こうへ消えていった…。
「え…、今のは何?」

「まさか…」運転席側の窓から空を見ると…(脇見運転はやめましょう)

なんと暗い空の向こうで流れ星がぴゅんぴゅん飛んでいます。
「わわわ、始まっている!」時計を見るとまだ0時半を過ぎたばかりです。

後ろの座席にいる娘に
「外見て!流れ星が流れてる!」と言うと
「うん、さっきから見えてる…」と言う返答。

「え~、何で教えてくれないの~」と聞くと
「だって、流れ星だと思わなかった~」と答える娘…、
「……」(じゃ~、何に見えたんだよ~)

とにかく急がなくては。ピークの時間が早まったのだろうか? 
などと考えながら飯野川橋を右折して北上川沿いに東へ。

ここまで来ると辺りは真っ暗だ。運転席側の窓から空を見ると
「どひゃ~」次から次へと流れ星が飛んでいる。まずい、
観測地を変更しなければ、この辺でどこか適当な場所は…、

少し進んだところで左側に農道が見えたので、それを直進。
車道からかなり離れたところで車を止めて外に出てみる。
周りは田んぼだ。遠くに街灯がいくつかあるが、ここで妥協しよう。

早速、観測準備です。まずコットを組み立てて、その上に
寝袋を広げる。これで娘の観測場所は完成。

娘に「流れ星数えてね~」と頼み、こちらはカメラのセッティング、
フィルムはASA100のフジクローム。リバーサルである。
レンズはキャノン50mm F1.4 固定撮影だ。

「わ~」オリオン座を突き抜ける流星が2つ同時に流れる。

空に平行線が一瞬浮かんだ。
「2つ同時に流れる流星が見られるなんて…」
「すご~い」娘も大喜びです。

「だめだ、レンズを広角に変えよう」下を向いてレンズを外した瞬間…、
「シュボッ…」突然辺りが昼間のように明るくなり地面に自分の影ができた。
「わあ~、すご~い」娘の声が聞こえる。1時45分に流れた「-8等級の大火球」だ。

すぐ上を見るが、当然火球は見えるわけもなく…「おお!流星痕だ!」
しかもとびきり特大です。ニコンの双眼鏡で流星痕を見ていると「わー!」
流星痕のすぐ脇をさらに火球が流れた。(なにが起きているんだ~、すごすぎる)

北の空では火球が何個も流れ…


至る所で流星痕が揺れ動き…


東の空を見ると放射点から流星が飛び出す様子がリアルタイムで分かる。

星座線入りの写真はこちら→PHOTO

南の空では弓の名人オリオンが何度も射抜かれ…


そして西の空では…

星が地面に向かってまっすぐ降り注いでいた。

どこを向いても星が流れている。気づくと両手を広げて空を仰いでいる自分が
そこにいた。「この世の中にこんな瞬間が本当にあるなんて…」

思い起こせば29年前の1972年…、父と姉と3人で見たジャコビニ流星群の世紀の
空振り…、あの日からいつか見たいと思っていた流星雨が今目の前にある。
「もう2度と見ることはできないだろう。しっかり目に焼き付けよう…」

時間が過ぎると放射点が高くなり、どこを向いても星が地面に向かって
降り注ぐ。まさに「星降る夜」である。このまま時間が止まってくれたら…。

その時ふと娘を見ると、寝袋の中でブルブル震えている。
「わっ、寒いのか?」「…ちょっと、」
無理もない気温は4度、時間はまもなく4時だ。限界である。

車のエンジンをかけて娘を車内に避難させ、撤収開始です。
空を見ると、数は少なくなったがまだ流れ星が飛んでいます。
今日は平日月曜日です。娘の登校時間が迫っています。
まだ流れ星が流れる空を気にしながら、車を走らせた。

あれから8年…、娘は高校3年生になったが、今でもあの夜のことを
思い出して話題にしている。「今年は流れるかな~」と…

今年、ベガルタ仙台が7季ぶりにJ1昇格を決めた。ということは…
ひょっとしたら流れるかも~、
しか~し、17日-18日の予報は今のところです。
天気予報が良い方にずれることを期待しましょう!

サンフランシスコの大火球

2009年11月09日 | 隕石・小惑星
カリフォルニア州のサンフランシスコで火球が目撃されたようです。

以下Spaceweather.comの記事…

「WEEKEND FIREBALLS:11月7日土曜日の夕方、大きな火球が夕焼けに染まる空を
横切りました。目撃者は、火球はとてもゆっくりで、色は緑色と白色、後ろには煙の
ようなものを残していた、と報告しています。目撃者の中にはカメラを持っている人が
多数いたが、構えたときにはすでに消えていたため火球の写真を撮った人はいない。
しかし、何人かの人たちは永続痕の撮影に成功した。」

Rick Baldridge of Campbell, California, rushed outside and snapped this picture

more images: →from Rick Baldridge


Gwen Wagy took this picture out the window of a car
in Marina, Califonia

NASAエームズ・リサーチセンターのPeter Jenniskensさんは「この火球は
小惑星の大気圏突入によるものである」と述べている。さらに「いくつかの
隕石が太平洋に落下したと考えられる」とも述べている。

〈管理人補足説明〉
今回の火球の永続痕は10月13日にオランダで目撃された永続痕とよく似ている。
blog →web

当初、この火球は今ピークを迎えているおうし群の流星だと報道されたが、
流星群は彗星のダストがその成因となっているため、このような永続痕→image
を残す火球は発生しない。これは明らかに小惑星の大気圏突入によるものである。
今回の小惑星は大きさがバスケットボール(直径0.3m)程度と考えられている。
例年10月から11月にかけて火球の目撃が多くなる傾向にある。

注意して空を見ていると運が良ければ、火球もしくは永続痕を見ることが
できるかもしれませんね。火球のように流れるおうし群もピークを迎えて
いますので、今週は夜空と昼空の両方に要チェックですね!

仙台は日曜日までの予報です。星見は無理かな?

地球をかすめる小惑星

2009年11月07日 | 隕石・小惑星
今日は好気流の木星を撮影できるぞ~
と期待していたのですが、日没直後から雲がモクモク…
低層にもやが発生しているようです。トホホ…、

話は変わって、今日の朝(11月7日午前6時32分JT)
小惑星が地球の近傍をかすめて通り過ぎていったようです。
以下Spaceweather.comの記事…

「地球をかすめる小惑星」
【Spaceweather.com 2009/11/07】
2009年11月6日21時32分(UT)小惑星「2009VA」が地球の上空
14,000kmのところを通過していきました。この距離は静止衛星軌道の
内側です。小惑星の大きさは6m程度と考えられています。
もしこの小惑星が地球に衝突したら大気中で爆発し大火球となりますが
地上への被害は全くありません。この小惑星はカタリナスカイサーベイに
よって発見されましたが、発見された時間は地球に最接近するわずか
15時間前でした。

〈管理人補足説明〉
今回の接近は距離にして14,000kmですが宇宙の広さで考えると
衝突してもおかしくないほどの大接近と言えます。このように
大接近する小惑星はどのくらいあるのでしょうか。2008TC3以後
に月軌道(380,000km)の内側に入り込んだ小惑星を調べてみました。


2008TC3 2008.10.07. 3m. *IMPACT →blog
2008VM 2008.11.03. 4m. 38,000km
2009CC2 2009.02.02. 12m. 190,000km
2009DD45 2009.03.02. 35m. 72,000km →blog
2009EW 2009.03.06. 23m. 342,000km
2009FH 2009.03.18. 21m. 76,000km
2009KR21 2009.06.01. 21m. 266,000km
2009TM8 2009.10.17. 17m. 342,000km
2008UM1 2009.10.22. 2m. 76,000km
2009VA 2009.11.06. 6m. 14,000km

以上9個ですが、上記の小惑星はスカイサーベイで発見されたものだけ
ですので、サーベイの網をすり抜けて地球近傍をかすめた小惑星は
もっとあるはずです。

さて、これらの小惑星が実際に地球に衝突する確率はどの程度でしょう。
それはかなり低いのでは…と思いがちですが、そうではありません。

最近地球に衝突した小惑星
2008TC3 2008.10.07. 3m(TNT 1.1-2.1kt) 5-10/Year →blog1 blog2
Alberta大火球 2008.11.20. 1m(TNT 0.1-0.3kt) mass10t →blog1 blog2
Sulawesi大火球  2009.10.08. 10m(TNT 50kt) 0.1/Year →blog

実は2008TC3と同じ大きさの小惑星は1年間に5~10個も地球に衝突しています。
それがニュースにならないわけは、そのほとんどが海上に落下しているからです。
しかも地球軌道の内側から近づく小惑星は常に昼間の空にあるので、スカイサーベイにも
探知されません。大気圏に突入して初めて気づくというわけです。
脅威は…青空の中に潜んでいるのです。

先日スラウェシ島で起きた火球騒動はまさにそれを物語っています。
何の前触れもなく突然昼間の空に現れた直径10mの小惑星…、パニックになる住民…、
それがスラウェシ火球騒動です。10mの大きさの小惑星が衝突する確率は10年に1度
だそうです。これが地球軌道の外側から接近していればサーベイで探知され小惑星番号
が付いたはずですが…、

ところでスラウェシ火球の隕石はどこに落ちたのでしょう。その情報はまだありません。

11月6日の木星

2009年11月06日 | 木星
NCEP200を見ると仙台の気流は…良さそうです。

で、木星を撮影してみました。

見た感じ…、今日の気流は3/10といったところです。

2009.11.06 18:17 SE200N ToUcam 15fps 100sec


2009.11.06 18:20 SE200N ToUcam 15fps 120sec


2009.11.06 18:33 SE200N ToUcam 15fps 120sec

気流は落ち着いているのですが、ほどなく画面上の
木星の色が薄~くなってきました。雲です。いつの間にか
雲が至るところで発生していました。あちゃ~、撮影終了です。

この雲は一時的なものでしょう。明日は移動性高気圧に
おおわれるので快晴の予報です。しかも…、気流の状態は
明日の方が良くなるようです。

好条件での木星撮影は明日がラストチャンスかも…。

HTV再突入結果について

2009年11月05日 | 宇宙開発
平成21年11月4日、宇宙航空研究開発機構より
「宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機の
国際宇宙ステーション(ISS)離脱及び再突入結果」
についてプレスリリースがありました。

「いい写真ですね。この美しいHTVを燃やしてしまうのは、
やはりもったいない感じがします…」


「ふむふむ、廃棄物は728kgとありますが無重量状態で
重さはどうやって計るのでしょう?疑問です。」


「シーケンスがよく分かる図ですね。3回の逆噴射で高度を
落としたHTVは見かけ上ISSの前方に移動します。」


「…そして、宇宙船の墓場と言われているこの海域に
ジャッパ~ンと着水、この海底にはミールを始め様々な
ロケットが沈んでいることでしょう。」


「そしてこちらが廃棄物の内容…、な~るほど日用品のゴミは
ゴミ箱ごと捨てるんですね~。」

プレスリリースはこちら→jaxa

「今回の落下はどうもビデオ撮影されなかったようですね。
考えてみると着水時の現地時間は昼間ですからね。そもそも
撮影は無理だったようです。」

HTV技術実証機まもなく大気圏再突入

2009年11月01日 | 宇宙開発
10月31日午前0時02分にISSから離脱したHTVは
明朝、南太平洋上で大気圏へ再突入します。

【JAXA最新情報より】
11月2日午前6時25分頃、高度約120kmに達したHTV技術実証機は、
大気圏へ再突入し燃焼廃棄されます。再突入はニュージーランド沖の
南太平上、燃え尽きなかった一部は洋上に落下する予定。

〈管理人補足説明〉
上図のISS位置はHTVが大気圏に突入する場所を表しています。
この地点で再突入したHTVは徐々に高度を下げて12分後には
ニュージーランドのはるか東洋上で燃え尽きてその役目を終えます。

下の写真は欧州宇宙機関 (ESA)の 欧州補給機ATVが大気圏再突入した
ときの様子です。ATVは2008年9月5日にISSを離れ、9月29日13:31 GMTに
大気圏に突入し12分後に燃え尽きました。

First images received from the DC-8 aircraft which observed
the re-entry of Jules Verne ATV over the Pacific Ocean.
(Credits: ESA)


Still images from a high definition TV camera on one of the
aircraft taking part in the Jules Verne ATV re-entry
observation campaign. (Credits: ESA/NASA)

2008.09.05 13:36(UT) from the DC-8 aircraft(ESA/NASA)

ATV re-entry動画はこちら→Jules Verne re-entry video

画像のダウンロードはこちら→re-entry

〈管理人補足説明)
撮影日時からATVは再突入5分後に摩擦熱で破壊されたことが分かります。
ESAはこの様子を撮影するためにDC-8を大気圏突入地点の上空で待機
させていたんですね~。それにしても「空の貴婦人」とも称されたDC-8が
いまだに飛んでいるとは驚きですね。

JAXA & NHKも撮影の準備はもちろんしていることでしょう。
明日のお昼のニュースには放送される…かな?