晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

3月19日 「LunarX」

2013年03月19日 | 月面X
今日は今年2回目の「LunarX-DAY」です。
天気が良いのでSE200N+ToUcamで撮影にチャレンジしてみましょう。

*予想ピーク19:41(日没時刻17:49)月高度56°(方位 南西)

アイピースはPL25mm、フレームレートは15、シャッタースピードは1/33にしましょう。
ふ~む、予想以上に気流が悪いですね~、とりあえずテスト撮影です。

…ふむ、なんとか撮影できそうです。おっと、そろそろLunarXが始まる時間です。
そ~れでは、LunarXの形が変化していく様子の撮影にチャレンジしてみましょう。

19時25分

2013.3.19 19:25 SE200N PL25mm ToUcamProⅡ 1/33

19時31分

2013.3.19 19:31 SE200N PL25mm ToUcamProⅡ 1/33sec

19時47分

2013.3.19 19:47 SE200N PL25mm ToUcamProⅡ 1/33sec

20時00分

2013.3.19 20:00 SE200N PL25mm ToUcamProⅡ 1/33sec

20時19分

2013.3.19 20:19 SE200N PL25mm ToUcamProⅡ 1/33sec

ふむ、ほぼXの形になったようですので、撮影会を中断して観望会の開始です。
本日のゲストは、妻と息子で~す。倍率はPHOTON 5mmの200倍にしました。

感想は、
息子「お~、くっきりX(エックス)が見える。すごいね~、
これが1か月で2時間しか見られないの?、不思議だね~」
妻「ふ~ん、ずいぶん小さいね…」 
…でした。以上、興味・関心の差がはっきり現れたコメントでした。

さて、撮影会を再開しましょう。

2013.3.19 20:40:42 SE200N D90 ISO200 1/80sec

今日のLunarXは、1月19日に比べて小さく(つぶれて?)見えるような気がします。






天文年鑑で調べたところ、今日は秤動で月の北側がよく見える日です。
(F値:+3.60°月の北側が地球に向いている角度 P116)
1月19日は逆に月の南側がよく見える日でした。(F値:-2.72°)

そのため、1月19日はルナXの稜線を真上に近い角度から見て、今日はルナXの稜線を
ななめから見る角度になったため小さく見えたのかもしれません。

この仮説から今後のルナXの見え方を推測すると、
5月17日 F値:+6.83°
7月15日 F値:+3.83°
9月12日 F値:-3.41°
11月10日 F値:-6.74°
となるので、11月10日が大きくくっきり見えるLunarX-DAYと
なると思われます。晴れたらこの点も観測することにしましょう。


2013.3.19 20:17 SE200N PL25mm ToUcamProⅡ 1/33sec

パンスターズ彗星(C/2011 L4) ~初観望編~

2013年03月15日 | 彗星
今日は夕方になっても雲ひとつない快晴が続いています!
こ~れはチャンスです。パンスターズ彗星の初見ができるかもしれません。

…ということで、西の空がよく見えるいつもの場所にやってきました。
肉眼では…、ふ~む、ほうき星らしきものは見えません。双眼鏡で探してみましょう。

ふむ、…見つかりません。

では、最後の手段です。デジカメで撮影して探しましょう!

2013.3.15 18:30:04 NIKON D90 ISO800 f48mm F4.8 1sec

ありました! 画像上ですが、パンスターズ彗星の位置を確認できました。

↑上記写真のトリミング画像です。

位置は電柱の左上です。さっそく双眼鏡で見てみましょう。
…ほひょ、ありました。はっきりくっきり見えます。

まだ空が明るいので尾は淡いですが、中央集光は予想以上の明るさです。

現在の彗星高度は6.5°、現在時刻は日没45分後です。

2013.3.15 18:30:58 NIKON D90 ISO800 f102mm F6.0 1sec

この後、空はしだいに暗くなります。彗星の見え方の変化をウオッチングしていきましょう。

双眼鏡でははっきり見えますが、肉眼ではまだ確認できません。

2013.3.15 18:33:00 NIKON D90 ISO800 f200mm F6.3 2sec

高度が低くなってきました。現在高度は5.1°です。

2013.3.15 18:34:26 NIKON D90 ISO800 f200mm F6.3 2sec

空が暗くなってきました。尾がはっきり写るようになってきました。

2013.3.15 18:38:47 NIKON D90 ISO800 f150mm F6.3 2sec

薄明の夕空で見えるほうき星は久しぶりです。

2013.3.15 18:39:23 NIKON D90 ISO800 f200mm F6.3 2.5sec

ほうき星らしい姿に超感動です。 しか~し、肉眼では全く見えません。

2013.3.15 18:41:51 NIKON D90 ISO800 f200mm F6.3 3sec

コホーテク彗星の時は、夕空の中でも肉眼で淡い尾がはっきり見えました。

2013.3.15 18:43:05 NIKON D90 ISO800 f200mm F6.3 4sec

大きさ的には小ぶりですが、とても美しいほうき星です。

2013.3.15 18:44:06 NIKON D90 ISO800 f200mm F6.3 4sec

現在の高度は3.9°、今日は低空までよく見えます。

2013.3.15 18:44:39 NIKON D90 ISO800 f112mm F6.3 4sec

ステライメージで光度測定をしたところ…、3.2等級でした。

2013.3.15 18:44:56 NIKON D90 ISO800 f65mm F5.3 4sec

大気減光分を差し引くと、計算上は、3.2-2.0=1.2等級となります。

夕方の西空が今日のように快晴になることは、この時期はなかなかありませんが、
チャンスが巡ってきたら、パンスターズ彗星の変化を見届けることにしましょう。

彗星が火星に衝突!?

2013年03月09日 | 火星
3月7日付Spaceweather.comに興味深い記事が載っていました。
なんと、彗星が火星にぶつかるかもしれない…という記事です。
いったいどういうことでしょう?記事を読み解くことにしましょう。

<WILL A COMET HIT MARS?> (Thursday,Mar.7,2013 Spaceweather.com)
NASAの分析によると、新たに発見された彗星2013 A1(サイディング スプリング)が2014年10月に火星のすぐそばを通過するようです。 2013年3月1日に得られた観測データは、彗星が赤い惑星の表面上わずか5万kmをフライバイすることを示唆しており、NASAは現時点では衝突の可能性を排除できないと発表しています。今後のアップデートをお待ち下さい。



リンク先のAsteroid and Comet Watchに詳しい記事が載っていたのでそちらも見てみましょう。

<Comet to Make Close Flyby of Red Planet in October 2014>03.05.13
[2014年10月,コメット2013 A1が火星をかすめるように通過]
NASAのジェット推進研究所による軌道計算では彗星は火星の表面上30万km以内を通過
することを示唆しており、可能性としてはそれよりはるかに近距離を通過することも十分考えられると発表しています。さらに,2013年3月1日の観測データの分析から「彗星は火星
の表面上5万kmを通過する可能性がある」と地球近傍オブジェクト・プログラム・オフィスは発表しています。

科学者たちは「現時点で得られたデータからは彗星が火星に衝突するかもしれないという可能性を排除できない状態にある」と述べています。

現在の計算では彗星が火星に衝突する確率は1/600である。今後の観測で衝突する可能性がなくなることを我々は期待しています。

彗星は、最接近時,火星上で0等級かそれ以上の明るさで見えると予測されています。地球からは肉眼彗星になることはなく2014年9月に南半球で8等級の明るさで見えると予想
されています。

こ~れは、びっくりです。
2013 A1は直径が50kmもあるので衝突したら大変なことです。ひょっとしたら、衝突の衝撃で火星の永久凍土が溶けて一時的な湖が出来るかもしれません。

まー、個人的な予想ではぶつかることはないと思いますが、まれに見る近距離フライバイには違いありません。…となると気になるのが、火星上でこの彗星がどのように見えるか?です。

で、調べてみました。火星上の観測地はキュリオシティくんがいる場所です。

ステラナビゲーターの場所を「火星」にするとこの画面が出てきます。


日本時間で2014年10月20日12時過ぎに地平線から彗星が昇ってきます。


しか~し、この時間は火星時間でまだ昼間なので多分見えないでしょう。


太陽が火星の地平線下に沈んだ頃、2013A1は天頂付近にあります。

この姿をキュリオシティくんは捉えることができるでしょうか?

火星には現在観測継続中のローバー・オポチュニティもあります。周回軌道には
マーズ・リコネッサンス・オービターもあります。これらの探査機がどのような
画像を捉えるかいまから楽しみですね。わくわく。