晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS月面通過、撮影失敗!

2011年07月23日 | ISS(国際宇宙ステーション)
やばい、やばい寝過ごした…。今朝はISSの月面通過が
見られる日です。しか~し、ここ数日は、朝曇ることが多いので
たぶん無理でしょう。一応、窓の外を見てみましょう…、

どひゃ~、晴れてます。こりゃ、撮影決行です。

本日のイベント・データ
2011 July 23 Saturday, 4h 43m 59.35s
ISS in front of MOON. Transit-Durration:0.50s
path width:4.96km.Diameter of ISS:65.26"

Satellite is in sunlight
and above your horizon, but invisible due to daylight
Interfering factors:
Elevation of Sun: 1.7° (daylight)
Elevation of Moon: 64.8° (0.4 days before Third Quarter)

撮影場所はいつも利用している精米所の駐車場、ど真ん中を通るはずです。
現在時刻は4時30分。急ぎましょう。車では10分かからない距離です。

…10分かかりました。4時40分到着です。

通過まで3分59秒…、大丈夫、間に合います!

カップラーメンを待つ3分をイメージすれば結構長い時間です!

機材はBORG60です。三脚を広げて、月を導入して、露出を決めましょう。
下弦の月は青空の中です。太陽もすでにホライズンから顔を出しています。

固定撮影でISSと月と青空をきれいに写すには…、ふ~む

高速のISSを写すにはシャッタースピードは最低でも1/1000は
ほしいところです。1/1000以上の露出で月と青空が
きれいに写るISO感度を調べればOKです。

2枚ほど試し撮りをして決定! ISO1600の1/1000です。
時間がないのでピンの追い込みはカットです。

撮影は通過20秒前からレリーズ固定の連射モードにしましょう。
おっと、時間です。シャッターを押して撮影開始です。あとは
30倍の反射式双眼鏡でISSの通過を確認しましょう。

Calsky情報では「Satellite is in sunlight
and above your horizon, but invisible due to daylight」
とありますが本当に見えるのでしょうか?

むむ、何かが変です…、わお! 連続シャッターをきるあのカシャカシャ音が
聞こえません!! ふひょ~、シングル撮影モードになってます。

なんとNIKON D90が、一仕事終えた顔してくつろいでいます!

どひゃ~、連射モードに切り替えねば…、あわわ、
連射モード切替はこのボタンだったはず…、わお!違うぞ~

もう間に合いません、おひとりさまモード…ではなく
シングルモードの連続早押しで撮影開始です。

 ここから先はプロジェクトX 風?にお読みください(笑)

シャッターを押す瞬間に見た電波時計のデジタル秒数が59秒を示していた。
すでに通過したのでは…。 思いが一瞬頭をよぎる。

古川宇宙飛行士の乗ったISSが秒速7kmで月面を通過する直下で、
月も見ずにレリーズのボタンを必死に早押しする間抜けな自分が、

そこにいた…。

撮影はわずか2秒で終了した。正確には、2秒後に
シャッターを押す手を止めた…。これで写っていたら奇跡である。

ISSが下弦の月面を通過する時間は、わずかに0.5秒、
カメラの視野を横切る時間でも1秒ちょっとしかない。

写っている可能性は限りなく低い…。

撮影した画像を確認することもなく早々と機材を片付け、
帰路についた。不思議とむなしさや落胆はなかった。

家に着き、画像を確認した。

奇跡が起きた。

4時43分59秒から44分01秒までに撮影した7カットの
1カット目に輝く光点が写りこんでいた。

ISSだ!

月面を通過した直後のISSが確かに写っていた。

月面通過の瞬間は撮れなかったが、ノーファインダーで
押した瞬間にISSが写ったことに、満足した。

プロジェクト ISS! 


撮影記録

シングルモードと気づかず撮影した1枚目の写真

2011.7.23.04:43:41 BORG60 NIKON D90 ISO1600 1/1000

レリーズ早押し撮影の1コマ目

2011.7.23.04:43:59 BORG60 NIKON D90 ISO1600 1/1000

ISSは西から東へ飛行、太陽高度1.7°(日の出13分後)

2011.7.23.04:43:59 BORG60 NIKON D90 ISO1600 1/1000(トリミング)

ISSの視直径は65”、光度-3.9等級

2011.7.23.04:43:59 BORG60 NIKON D90 ISO1600 1/1000(トリミング)

輝面比0.54(下弦10時間前の月)

2011.7.23.04:44:27 BORG60 NIKON D90 ISO1600 1/1000

今回の撮影では月面通過の瞬間をとらえることは、残念ながら
できませんでしたが、貴重なデータを得ることができました。

次回のチャンスを待つことにしましょう。

「アトランティス号」撮影記録

2011年07月19日 | STS(スペースシャトル)
2011年7月19日午後3時28分(日本時間)、ファイナル・スペースシャトルがISSからアンドックした。

Credit:NASA

このような巨大有翼スペースシップがISSにドッキングすることは、もうない。
2日後にスペースシャトルは輝かしい歴史の一つとなる。

すべてのことには終りがある。しかし、次世代への飛躍が見えない
終わりには、さみしいものがある。これからアメリカは有人ロケットの
ない時代をしばらく過ごすことになる。

2008年からはじめたISS拡大撮影でSTS「アトランティス号」関連の写真が
いくつかあるので、まとめてみました。

2008年2月17日 ISSにドックしているSTS-122「アトランティス号」


2009年11月25日 STS-129「アトランティス号」がドッキングしているISS


2009年11月27日 STS-129「アトランティス号」とISSのランデブー飛行


2010年5月15日 STS-132「アトランティス号」 単独飛行


2010年5月15日 STS-132「アトランティス号」 単独飛行


2010年5月15日 STS-132「アトランティス号」 単独飛行


2010年5月16日 STS-132「アトランティス号」とISSのランデブー飛行


2010年5月16日 STS-132「アトランティス号」とISSのランデブー飛行


*注:上記ランデブー飛行写真は同倍率で切り出した写真を合成したものです。
同一視野で撮影したものではありません。2009年11月27日の写真は動画から
静止画キャプチャーしたものを合成したものです。


東北南部梅雨明け!

2011年07月11日 | お天気
本日、気象庁が「東北地方の梅雨が明けたもよう」と発表しました。

東北地方南部の7月11日梅雨明けは平年より14日も早いそうです。
昭和26年以降のランキングで言うと第4位に入ります。

早い梅雨明けランキング
(東北南部)
1位 7月5日 (1978年)← 6月11日
2位 7月7日 (2001年)← 6月 6日
3位 7月8日 (1955年)← 6月15日
4位 7月11日(2011年)← 6月21日
5位 7月12日(1994年)← 6月19日
6位 7月13日(1973年)← 6月 6日
7位 7月14日(1969年)← 6月17日
8位 7月15日(1967年)← 6月26日
9位 7月16日(1985年)← 6月 8日
10位 7月17日(1960年)← 6月21日

さて、ニイニイゼミの梅雨明け発表予想ですが、
今年はまったく当たらなかったようです。

「ニイニイゼミ初鳴きの11日後に梅雨明け発表」説は
今年の結果から反証されたとみていいようですね。

観測年  初鳴き 梅雨明け発表
2007年  7月20日→8月 1日(11日後)
2008年  7月11日→7月19日(8日後)→気象庁修正(8月6日梅雨明け)
2009年  7月 6日→(7月16日頃梅雨明けを思わせる天気)→梅雨明け発表なし
2010年  7月 7日→7月18日(11日後)
2011年  7月 9日→7月11日( 2日後)

上記の記録を見ると初鳴きの2~11日後に梅雨が明けていて
「梅雨明け後に初鳴きがあった」という事象はありません。

このことから、以前から思っていた、

「ニイニイゼミが鳴き始めると梅雨明けが近い」
という説は合っているように感じます。

さて、来年はどうでしょう?

今後も継続観測をしてみることにしましょう。



ニイニイゼミ 初鳴き!

2011年07月10日 | お天気
7月9日(土)ついにニイニイゼミが鳴いた。

今年は各地で梅雨明けが早まっているので
ニイニイゼミの初鳴きも早まるのではと注視して
いたがニイニイゼミはまったく鳴かず飛ばず…、

7月8日(金)にヒグラシの初鳴きを確認したが
ニイニイゼミの「ちー」という声は聞こえなかった。

そして翌日7月9日(土)の夕方、一匹だけだが確かに
ニイニイゼミの鳴き声が聞こえた。梅雨明け発表予報発令です。

今までの経験から初鳴きから11日後に気象庁が梅雨明けを発表
することが多いので、その計算でいくと今年の梅雨明け発表は…、

ずばり7月20日(水)となります。

昨年のブログで精度を高めるために定義を、
「ニイニイゼミが当該年度で初めて2日連続で鳴いた日から
10日後に気象庁より梅雨明けが発表される。」と改定したので(

7月10日(日)にニイニイゼミ2回目の鳴きを確認すれば梅雨明け
発表日確定!、だったのですが、なんということでしょう。

今日は…、鳴きませんでした。

ど、どうしたことでしょう? ということは7月9日に
鳴いたのはフライングゼミだったのでしょうか。

とりあえず、東北南部の梅雨明け発表予想日は
暫定的に7月20日としておくことにしましょう。

鳴き状況については、継続観察をすることにしましょう。

STS-135 Daily Mission Recap - Flight Day 1

2011年07月10日 | STS(スペースシャトル)
NASAのVideoGalleryにSTS-135の打ち上げまでの様子と
リフトオフの様子をまとめたビデオがアップされています。

このビデオは見所満載の必見ものです!

STS-135 Daily Mission Recap - Flight Day 1→YouTUbe
最後の搭乗員を静かに待つアトランティス号

搭乗するアストロノーツは4人、

右がコマンダーのクリストファー・ファーガソン、左がパイロットのダグラス・ハリー、

後ろがミッションスペシャリストのレックス・ウオルハイムとサンドラ・マグナス

アストロバンに乗って発射台へと向かいます。


アストロバンを降りるとSTS-135との記念撮影タイムです。


そして、ホワイトルームを通っていよいよコックピットへ


搭乗のお手伝いをしてくれるクローズアウト・クルーにとっても最後の仕事です。


STS最後のクルーを見送った後にSTSに関わったすべての
スタッフの気持ちを代表してクローズアウトクルーがビデオを収録しています。
「Shuttle Closeout Crew Says Goodbye」→YouTUbe
このビデオはちょっと切なくて、STS計画の終焉を感じさせられました。

まもなくSTSにとって135回目のリフトオフです。


ホワイトルームが動き始めました。

ゴッドスピード! アトランティス!

メインエンジン点火!


ブラストオフ!


STSの影の先端にグローリー(ブロッケン現象)が見えます。


STSは地球の丸みに沿って上昇していきます。


ブースター切り離し成功!


エクストラタンクを切り離して漆黒の宇宙に上昇するSTSは…

大海原を泳ぐシロナガスクジラのおなかみたいだな~といつも思っていました。

STSのラストミッションが始まりました。最後のSTSがドッキングしている
ISSを見たいところですが、日本からは見えないようですね~、残念!


STS-135: Final Launch of the Space Shuttle Program


STS-135 打ち上げ成功!

2011年07月09日 | STS(スペースシャトル)
STSのラストフライトとなるアトランティス号が無事、軌道にのった。

NASATVの映像ではリフトオフ直後に雲に入ったためブースター分離はよく見えなかったが
薄雲の中を突き進むSTSはスピード感たっぷりで見ごたえのあるリフトオフであった。

エクストラタンク分離時は光線の具合がとてもよく、タイルのナンバーが見えるほど
であった。


いつ見てもこのシーンはワクワクする。

もうライブで見ることができないのはとても残念…。

楽しみがひとつ減ってしまったな~。


拡大撮影用アイピース・テスト ~その2~

2011年07月03日 | 観測グッズ
ISS拡大撮影用アイピース()のテストレポートその2です。

使用アイピースは笠井トレーディングの拡大撮影用アイピース、SV-32mm/52°、 
テスト撮影日は6月11日、ターゲットはTHE MOONです。

では、アイピースの引き出し率はMAXにして撮影開始です。

さて、どうでしょう?

う~ん、どう調整してもシャープになりませんね~。

撮影日の気流が最悪に近かったことは確かですが、それにしても酷すぎます。
スケアリングもずれてます。予想をはるかに下回る出来ばえです。

比較のために従来のシステムでも撮影してみましょう。

ふ~む、今日は気流が悪いのでいまいちですが、上記の写真よりはずっと
ましですね~。

写真を並べて拡大率の比較をしてみましょう。

合成Fが大きくなっている分、拡大率はそれなりに大きくなっていますが、
解像度はかなり落ちているようです。

しか~し、実際にISSを撮影してみないと確かなことは言えません。
ISSを撮影できるチャンスが最近なかなかありませんが、撮影できたときに
テストレポート(その3)をUPすることにしましょう。

おまけの写真「土星とγ星(ポリマ)の接近」

2011.6.11.20:43:38 D300mm 合成F3,000mm D90 ISO1250 1/250