長く続いた寒さが緩んで 庭の雪も溶けたので、いよいよISS拡大撮影2023の開幕で~す。
記念すべきファーストショットは2月17日の早朝… この日はほぼ同時刻にISSとCSSの通過があるという贅沢な日でしたが、シーズンオフという長いブランク明けなので焦点距離を1500mmにして捕獲率優先で撮影しました。(拡大図)
CSSもISSも05時50分頃の通過なので04時過ぎにゴソゴソと起きて、まずは望遠鏡を外に出して温度順応です。重~い望遠鏡をセットしてCSSが通過する北の空を見上げると… ほひょ、星がたくさん見えます。薄雲があるように見えますが透明度は抜群にいいようです。
北斗七星は泉岳で見るように明るく輝いて… こぐま座のβ星コカブとγ星もクッキリ見えます。それだけではありません。北東の空ではりゅう座の頭が小さな正三角形の星並びとしてはっきり見えます。目が慣れてくるとこぐま座を回り込んでいるりゅう座の星並びが尻尾まで全部見えます。
仙台市の郊外でここまで見えるのは年に数回もありません。急いで Tool Box の底からスカイクオリティメーター(SQM)を取り出してソラノクラサを測ってみると… ピッ、おー 19.22です。これは自宅における最高レベルのソラノクラサです。そりゃたくさん星が見えるわけだ…。〈拡大図〉
しか~し、ISSとCSSが通過するのは太陽高度 -6°~-7°で、ほぼ青空になっている市民薄明なのでなんの恩恵もありませ~ん。もったいないですが仕方ありませんね。 (^^ゞ
で、肝心の拡大撮影ですが、まさかの大失敗でした~。先日のH3初打ち上げ延期では、シッパイか中止かで大論争が起きましたが、私の場合は、予期せぬ機械トラブルによる動画キャプチャーソフトの停止と思ったら実はノートPC内蔵HDが空き容量不足になっていたという基本的な確認ミスで、言い訳のしようがない正真正銘のシッパイでした。トホホ…
動画キャプチャーソフトに画像を取得する気がまったくないので撮影はムリだと分かりましたが、何もせずにただ通過を見過ごすのは本意ではないので、ファインダーを覗いて追尾の練習をしました。CSSもISSも… ハイ、とても楽しかったです…。(_ _)
CSSとISS通過後に不用ファイルを削除するため動画フォルダを開いてみると、あら、ところどころでソフトが動いてたようです。フレームレート2FPSで… 2FPSは1秒間で2コマ撮影なので、どんだけやる気がないソフトなの~と思いましたが、とりあえず確認してみました。
写っていた動画はごく短時間で、しかもCSSは露出オーバー、ISSは露出アンダーで、気流も良くないのでほぼ判別不明の動画でした。*共通撮影データ、30cmドブ+ASI290MC+UV/IR cut 、
CSS(中国宇宙ステーション)2/17 *Shutter=0.857ms Gain=190 (31%)
ISS(国際宇宙ステーション)2/17 *Shutter=0.857ms Gain=101 (16%)
で、ここからが本題で~す。(前振りが長い!)
この超アンダー露出でダメダメなISS画像をステライメージのデジタル現像でどこまで再現できるか挑戦してみました。以下、その画像処理プロセスの一挙大公開です。
↓ ISSオリジナル元画像(ご覧のとおり露出不足でほとんど写っていません)〈photo〉
① 始めに見えない部分をレベル調整で浮かび上がらせます。(ごく狭い範囲の部分にある階調部分をレベルの範囲を狭めて見えるようにする作業です。たぶん…)〈拡大図〉
↓ レベル調整で浮かび上がったISS画像〈photo〉
② 次にレベル調整で露出オーバーになった部分の階調をデジタル現像で元に戻します。〈拡大図〉
↓ デジタル現像で階調が整ったISS画像〈photo〉
③デジタル現像でコントラストが弱くなった部分をトーンカーブで調整します。〈拡大図〉
↓ 完成したISS画像〈photo〉
*このあとは、お好みでシャープ処理やノイズ低減処理等を行いますが、今回は気流が悪くてさしたる効果がなかったのでこれにて終了です。
露出オーバーだったCSS(中国宇宙ステーション)もデジタル現像を用いて画像処理してみました。こちらはデジタル現像を3回繰り返しています。GIFアニメでご覧ください。
今回は2023年初回とあってスムーズではありませんでしたが、本格的にエンジンがかかったという感じです。ISSはシーズンオフの間に新しいiROSAが2か所増設されて太陽電池パドルの形状が変わっているので、今年はどんな姿を見せてくれるか楽しみですね。
撮影したISSとCSSは随時ブログで紹介していきますので、どうぞお楽しみに~。
記念すべきファーストショットは2月17日の早朝… この日はほぼ同時刻にISSとCSSの通過があるという贅沢な日でしたが、シーズンオフという長いブランク明けなので焦点距離を1500mmにして捕獲率優先で撮影しました。(拡大図)
CSSもISSも05時50分頃の通過なので04時過ぎにゴソゴソと起きて、まずは望遠鏡を外に出して温度順応です。重~い望遠鏡をセットしてCSSが通過する北の空を見上げると… ほひょ、星がたくさん見えます。薄雲があるように見えますが透明度は抜群にいいようです。
北斗七星は泉岳で見るように明るく輝いて… こぐま座のβ星コカブとγ星もクッキリ見えます。それだけではありません。北東の空ではりゅう座の頭が小さな正三角形の星並びとしてはっきり見えます。目が慣れてくるとこぐま座を回り込んでいるりゅう座の星並びが尻尾まで全部見えます。
仙台市の郊外でここまで見えるのは年に数回もありません。急いで Tool Box の底からスカイクオリティメーター(SQM)を取り出してソラノクラサを測ってみると… ピッ、おー 19.22です。これは自宅における最高レベルのソラノクラサです。そりゃたくさん星が見えるわけだ…。〈拡大図〉
しか~し、ISSとCSSが通過するのは太陽高度 -6°~-7°で、ほぼ青空になっている市民薄明なのでなんの恩恵もありませ~ん。もったいないですが仕方ありませんね。 (^^ゞ
で、肝心の拡大撮影ですが、まさかの大失敗でした~。先日のH3初打ち上げ延期では、シッパイか中止かで大論争が起きましたが、私の場合は、予期せぬ機械トラブルによる動画キャプチャーソフトの停止と思ったら実はノートPC内蔵HDが空き容量不足になっていたという基本的な確認ミスで、言い訳のしようがない正真正銘のシッパイでした。トホホ…
動画キャプチャーソフトに画像を取得する気がまったくないので撮影はムリだと分かりましたが、何もせずにただ通過を見過ごすのは本意ではないので、ファインダーを覗いて追尾の練習をしました。CSSもISSも… ハイ、とても楽しかったです…。(_ _)
CSSとISS通過後に不用ファイルを削除するため動画フォルダを開いてみると、あら、ところどころでソフトが動いてたようです。フレームレート2FPSで… 2FPSは1秒間で2コマ撮影なので、どんだけやる気がないソフトなの~と思いましたが、とりあえず確認してみました。
写っていた動画はごく短時間で、しかもCSSは露出オーバー、ISSは露出アンダーで、気流も良くないのでほぼ判別不明の動画でした。*共通撮影データ、30cmドブ+ASI290MC+UV/IR cut 、
CSS(中国宇宙ステーション)2/17 *Shutter=0.857ms Gain=190 (31%)
ISS(国際宇宙ステーション)2/17 *Shutter=0.857ms Gain=101 (16%)
で、ここからが本題で~す。(前振りが長い!)
この超アンダー露出でダメダメなISS画像をステライメージのデジタル現像でどこまで再現できるか挑戦してみました。以下、その画像処理プロセスの一挙大公開です。
↓ ISSオリジナル元画像(ご覧のとおり露出不足でほとんど写っていません)〈photo〉
① 始めに見えない部分をレベル調整で浮かび上がらせます。(ごく狭い範囲の部分にある階調部分をレベルの範囲を狭めて見えるようにする作業です。たぶん…)〈拡大図〉
↓ レベル調整で浮かび上がったISS画像〈photo〉
② 次にレベル調整で露出オーバーになった部分の階調をデジタル現像で元に戻します。〈拡大図〉
↓ デジタル現像で階調が整ったISS画像〈photo〉
③デジタル現像でコントラストが弱くなった部分をトーンカーブで調整します。〈拡大図〉
↓ 完成したISS画像〈photo〉
*このあとは、お好みでシャープ処理やノイズ低減処理等を行いますが、今回は気流が悪くてさしたる効果がなかったのでこれにて終了です。
露出オーバーだったCSS(中国宇宙ステーション)もデジタル現像を用いて画像処理してみました。こちらはデジタル現像を3回繰り返しています。GIFアニメでご覧ください。
今回は2023年初回とあってスムーズではありませんでしたが、本格的にエンジンがかかったという感じです。ISSはシーズンオフの間に新しいiROSAが2か所増設されて太陽電池パドルの形状が変わっているので、今年はどんな姿を見せてくれるか楽しみですね。
撮影したISSとCSSは随時ブログで紹介していきますので、どうぞお楽しみに~。
CSSとISS,ないと思った少ない画像からの復活,ドラマのようです(個人的には,ガンダム最終回で倒れたガンダムから脱出するシーンが浮かびました。まだ助かる!)。ISSはカラーで見違える姿に!すごいもんですね。CSSは怪しい飛行機のような姿を最後まで明かすことはありませんでした。次回へ続くぅ!という感じです。今日は夕空の三日月,金星,木星の美しい姿が見られたので満足でした。
どーもです。まー、今回は撮影をシッパイしたおかげで今までモヤっとしていたデジタル現像の仕組みを理解することができたので怪我の功名といった感じです。CSSはステーションとしては完成形ですがISSに比べると視直径が小さいのでどうしても解像度は悪くなりますね~。もう少し低い軌道を飛行してくれると大きく見えてちょうどいいのですが…そうもいかないですからね。
今日の三日月,金星,木星の接近はきれいでしたね。これぞ天体ショーと感じさせる見ごたえのある接近で大満足でした。