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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

Webカメラで恒星を撮影する方法…

2009年05月27日 | 二重星
スカイ&テレスコープ誌におもしろい記事が載っていました。
タイトルは「How to shoot stars with a webcam」…

よーするに、「恒星をWebカメラで撮影してRegiStaxしましょう~」
ということです。なるほど…、これは実におもしろい。
本誌では恒星と二重星の写真がた~くさん載っています。

で、さっそく撮ってみました。
撮影日は、やっとこさ晴れた5月20日です。

ふひゃ~、これはおどろきです。さすが、恒星!
シンチレーションと光軸のずれを余すことなく
見事に表現しています。トホホ…、

モニター画面の中の恒星は、ハイテンションのダンサーのごとく、
縦横無尽に暴れまわっています。実は、これ線香花火です…。
と言いたくなるほどの映像です。

「星が瞬いて見えるのは、それが点像だからであーる。
 それに対して惑星は、小さいながらも円盤像であるからして
 瞬かないのだー。」ということを痛切に知らされました…。

え~、ここでお知らせです。今回のミッションを
「春の二重星をRegiStaxできれいに撮影しよう!」から
「RegiStaxで二重星はどこまで分離できるか調べよう」に
変更させていただきます。

これからお見せする写真はかなり光軸が乱れております。ご了承下さい。

さて、トップバッターは角距離19.8″のコル・カロリです。

りょうけん座α星「Col Caroli」
主星(薄黄)2.9等 伴星(すみれ色)5.5等 角距離19.8″

次は一気にレベルを上げます。角距離4,4秒のアルギエバです。

しし座γ星「Algieba」
主星(黄)2.2等 伴星(橙)3.4等 角距離4.4″

こちらはラス・アルゲティ、角距離4.6″です。

ヘルクレス座(α星)「Ras Algethi」
主星(橙)3.5等 伴星(緑)5.4等 角距離4.6″ 

次は最もきれいな二重星「プルケリマ」です。

うしかい座ε星「Plucherrima」
主星(黄)2.5等 伴星(青)4.9等 角距離2.6″

う~ん、どうでしょう?一応分離できて…いますね。
やはり、等級差があるとむずかしいようです。

ほぼ同じ角距離2.8″のこと座ε1は、はっきり分離しています。

こと座「ダブルダブルスター、ε1」
主星6.0等級 伴星5.1等 角距離2.8″

あー、ひょっとしたらこれはε2かもしれません。
ε2なら主星5.1等級 伴星5.4等 角距離2.3″です。

さ~て、今日はここまで…
次回は光軸をガッツリ合わせて、おとめ座のγ星に挑戦してみましょう。

5月13日19時24分のISS

2009年05月14日 | ISS(国際宇宙ステーション)
どーも天気に恵まれません。ISS Watching Week中に、
撮影できた回数はたったの2回だけ…でした。

その2回目となる昨日は見事な快晴…、
これはクリアなISSが撮れるのでは、と
期待したのですが結果はいまいち…。

透明度は悪くないのですが、気流が良くありません。
冬場の撮影でクリアなISSが撮れない原因は、多分に
気流の影響を受けているからだと考えられます。

さて、昨日の天空経路情報は

仰角が0度を超えた直後 19:20:00 240(西南西) 0°1934km
見え始めのとき  19:22:00 247(西南西)14°1115km
仰角が最大の時  19:24:30 235(北北西)51° 443km
見え終わりの時  19:27:00 41(北東) 12°1213km
仰角が0度を下回る直前 19:29:00 47(北東) 0°2035km


直距離443kmは天頂を通るときよりも約90km遠い距離になります。
ISSの視直径はどのくらいなのか、同条件で撮影した土星と比較してみましょう。

仰角51°のISS輝面比は0.29だそうです。視直径は土星と
あまり違わないんですね~、もっと大きいのかと思ってました。

今回も画像処理をしてみました。

処理のコツは、いかにきれいにぼかすか、ですね。
このぼかしがきれいにできると、シャープ処理を
かけたときに輪郭がくっきりと表れる…はずです。

上の写真はシャープ処理をしていません。シャープ処理を
かけたら、オリジナル画像と全く同じ写真がでできたので
シャープ処理をはずしました。トホホ…、

さて、次回ISSが条件よく見えるのは5月26日です。
しかし距離は449kmで今回と同等です。

その後、条件よく見えるのは6月22日以降になります。
距離が360kmと最良の条件ですが通過時間が02時30分です…。
夏至の頃は02時すぎると薄明が始まります。深夜なのに、もう朝?
と感じるほど夜が短いので、撮影するにはきびしい時間です。

気流の状態は年間を通しても一番良いときなのでチャンスでは
ありますね。きぼうも完成しているころですので、頑張って
撮影してみましょう。

5月10日03時15分 北東の空を通過するISS

2009年05月10日 | ISS(国際宇宙ステーション)
う~ん、思ったほど天気が良くありません。
現在時刻は02時40分、西の空で輝く満月が…
「晴れてるけど薄雲だらけだよ~」と言ってます。

しか~し、天頂にはベガが見えています。撮影続行です。

今日のISSの天空経路情報は…

仰角が0度を超えた直後 03:10:30 311(北西) 0°2142km
見え始めのとき  03:12:30 315(北西)10°1312km
仰角が最大の時  03:15:30 54(北東)64° 399km
見え終わりの時  03:18:00 111(東南東)13°1186km
仰角が0度を下回る直前 03:20:00 118(南東) 0°2013km

ふむふむ、直距離は399kmです。calsky情報では最大光度が-3.8等級
なので条件は良さそうに見えますが、今日のコースは逆光になってしまい
写りはあまり良くありません。最大高度に達する前が撮影チャンスです。

木星で気流の状態を確認しましょう…、どひゃ~!最悪です!
モニャモニャして輪郭もぼやけてます。

HWITEYDOB 30cm NIKON D90 ISO1600 1/500

これでもピントはライブビューでがっちり合わせているのですが…。

おっと、ISSが来ました…。あらら、雲に入りました。ほひょ、まったく見えません。
北東の空でやっと雲をぬけました。おおっ、D90の高速連写は小気味よいですね。
いい感じです。ふう~、終了しました。画像をチェックしてみましょう。

2009.5.10 3:15 HWITEY DOB 30cm IS1600 1/800
やはりぼけぼけです。見られたものではありませんね~。
ま~、画像処理の練習用と考えることにしましょう。

…画像処理中…


今日の写真では画像処理をしても細部までは出てきませんね。
でも、それなりに画像復元の効果はでているようです。

今日は夕方もISSの通過が見られるのですが…
天気は下り坂のようです。残念!

ISS Watching Week!

2009年05月07日 | ISS(国際宇宙ステーション)
さて、GWもあっという間に終わってしまったとがっかりしている
みなさんに朗報です。GWの後はISS Watching Weekが始まります。

これまで、若田宇宙飛行士が乗るISSを良い条件で見ることが
なかなかできませんでしたが、5月7日~5月14日まで毎日、
ISSを見ることができます。しかも今回は1日に2回(朝と夕方)
見ることができる日もあります。

特に条件がよいのは5月11日の20時過ぎです。

ご覧のように日本を縦断していきますので天気さえ良ければ日本全国で
見ることができます。詳しい情報はJAXAのホームページをご覧下さい。

ちなみにこの日は仙台の空を明るさ-3.8等級、高度62°直距離394kmで
通過します。ひゃほ~、望遠鏡で見たら若田さんと目が合うかもしれない
ほどの近距離です。

しかも、5月8日にはロシアの貨物船プログレスもリフト・オフします。
運が良ければ、ドック直前のランデブー飛行が見られるかもしれませんね。
GWの後はISS Watching!で楽しみましょう。

火星のRaw Image でRGB合成

2009年05月06日 | 火星
火星のMars Roverから送られてくるRaw Imageは
NASAのホームページ上で全て見ることができます。

見た目は白黒ですがフィルターを通した画像なので
適切に合成すればカラー画像を得ることができるはずです。

Mars Roverのカメラフィルターは下記のようになっています。

Camera Filter (PANCAM only, 0 otherwise)
LEFT CAMERA
1 = 739nm (338nm bandpass)  
2 = 753nm (20nm bandpass)  
3 = 673nm (16nm bandpass)
4 = 601nm (17nm bandpass)
5 = 535nm (20nm bandpass)
6 = 482nm (30nm bandpass)
7 = 432nm (32nm Short-pass)
8 = 440nm (20) Solar ND 5.0

RIGHT CAMERA
1 = 436nm (37nm Short-pass)
2 = 754nm (20nm bandpass)
3 = 803nm (20nm bandpass)
4 = 864nm (17nm bandpass)
5 = 904nm (26nm bandpass)
6 = 934nm (25nm bandpass)
7 = 1009nm (38nm Long-pass)
8 = 880nm (20) Solar ND 5.0

この中でRGBに相当するのはL3,L5,L6です。
これらを合成すればカラー写真になるはず…。

で、ステライメージで合成してみました。

見事にカラー画像になりました。この写真に写っているのは
Mars Roverに取り付けてある色確認用のカラーチャートです
がだいぶ砂ぼこりがのっているようです。

では、さっそく火星風景の写真をカラー画像化してみましょう。
と、言いたいところですが、なかなかL3,L5,L6がそろっている
写真がないのです。トホホ…。

現在SpiritはSOL1899を迎えています。
(注:SOLは火星日を表している。着陸してから火星日で1899日目と言う意味)
一番最近の写真で合成可能なのは…、SOL1852にありました。

スティックの影が短いですね。ランチタイムのようです。


火星表面にはブルーベリーと名付けられた青い小石が
たくさんあることが分かっていますが、岩も青いようです。


こちらは同じくSpiritのSol 1193日目の写真です。
火星の空を見たいのですが、空が写っている写真で
合成可能なものは、なぜかほとんどありません。

現在Spiritが送ってきた画像は115,608枚も
ありますので、気長に探してみましょう。

ちなみにOpportunityが送信してきた画像は全部で
120,417枚あります。探せば火星の絶景写真があるかも
しれませんね。

5月2日の土星

2009年05月03日 | 土星
ToUcamで月を撮影したあと今夜の本題、土星の撮影です。
ふ~む、透明度がさらに悪くなったようです。
パソコンの画面に映る土星がどうもはっきりしません。

気流は良さそうなので一応撮影です。

2009.5.2 21:53 SE200N ToUcam 15fps 1/25sec 90秒

続けて何カットか撮影しましたが、ついに画面上で輪が
見えなくなってしまい。撮影終了です。

気流は良かったので期待していたのですが、残念です。
次のチャンスを待つことにしましょう。

上弦の月で Moon Watching!

2009年05月02日 | 
本日も好天が続いています。
しか~し、この天気も今日限り…、
明日から5日までは曇りの予報がでています。

ということで本日も土星の撮影ですが…、
その前にD90で月を直焦点撮影してみましょう。

今日は上弦です。月齢は…7.4です。

5.2 21:11 SE200N D90 ISO200 1/320sec
なかなかきれいに写っています。上弦の月は欠け際に
きれいなクレーターがたくさん並んで見えます。

ということで、今日は始めにToUcamで月面クレーターを
撮ってみることにしました。

撮影システムは土星撮影と同じです。
合成焦点距離は約6,000mm、合成FはF20です。
拡大写真がレジスタックス処理をしたもの、
全体像は直焦点撮影した写真です。


2009.5.2 21:30 SE200N ToUcam 10fps 30秒
ヴァルター・クレーターの中央丘が長~い影を落としています。


2009.5.2 21:33 SE200N ToUcam 10fps 30秒
ストーフラーはクレーターがいくつも重なった構造になっています。


2009.5.2 21:34 SE200N ToUcam 10fps 30秒
有名なアルフォンスス・クレーターは日の出直後のようです。
クレーターの中にはまだ太陽の光が差し込んでいません。
中央丘のてっぺんだけが輝いています。


2009.5.2 21:37 SE200N ToUcam 10fps 30秒
上記クレーターよりは小さめのゴダンとアリスチュッロス、
まわりに丘が広がっているのが見えます。

月は月齢によってクレーターの見え方が変わります。
天気が良くなったら、またMoon Watchingをしてみることにしましょう。

春の銀河でD90テスト撮影

2009年05月01日 | 系外銀河
4月30日の土星撮影後、D90のテスト撮影をしました

北西の空には月齢5の月がまだありますが、
明日以降はもっと月が明るくなるのでテスト撮影決行です。

始めにピントあわせチェックを兼ねてベガの撮影です。

2009.4.30 22:28 SE200N D90 ISO400 60sec

ライブビューのピントあわせはお見事の一言です。
問題は電動フォーカサーとラックアンドピニオンギアのマッチング
ですね。バックラッシュがひどすぎます。トホホ…。

さて、次は長時間露出です。と言っても
今日の空の具合では120秒露出が限界です。
ではM51を撮影してみましょう。

2009.4.30 22:53 SE200N D90 ISO640 120sec×3
う~ん、どうでしょう… アンプノイズはないようですが、
ホットピクセルとダークピクセルが多いように感じます。

つぎはM101です。ISO感度を上げてみました。

2009.4.30 23:00 SE200N D90 ISO1250 60sec×4
ふ~む、背景にざらつきありますね。

最後はM3です。球状星団はどうでしょう?

2009.4.30 23:16 SE200N D90 ISO800 60sec

M3とM51はクリックするとトリミング画像が見られるようにしてあります。
さ~て、どうでしょう。D90にはメリットとデメリットがかなり混在している
ように感じます。NIKONには広角レンズに発生する偽色という原因不明
の欠陥がありますが、それは改善されているのでしょうか。
さらに、テストを重ねていきましょう。