11月2日に地球に衝突する可能性がある小惑星2018 VP1がネットニュースで話題に上がっているのでこの小惑星についてメモしておくことにしましょう。
2018 VP1は2018年11月に発見され、観測と軌道計算から推定直径は2mと小さいがインパクトリスクが0.41%あることから、大気圏に突入する可能性のある天体として登録された小惑星です。
0.41%ってどういうこと? と思いがちですが、台風の進路図を思い描くとわかりやすいかと思います。ザックリ言えばこの小惑星の進路予想範囲のハジが地球に掛かっているということです。公開されている2018 VP1の軌道図を見ると最接近時に月軌道の中に入りこむが衝突はしないコースとなっています。衝突せずに安全に通過する確率は98.6%です。
しかし、これはあくまでも2年前のデータに基づくものであり、その後どの程度軌道が変わっているかは未知です。しかも2018VP1は地球軌道の内側から接近するため直前の観測ができません。
地球近傍通過後の観測で再発見できれば結果的に衝突せず通過したことが分かる事例です。
これまで発見後に地球に衝突した小惑星は3例あります。
■2008 TC3、衝突前に発見された最初の小惑星、過去ブログ→小惑星2008TC3、「小惑星2008TC3」その後…、ついに発見!スーダン隕石!!
■2014 AA、衝突前に発見された2番目の小惑星、過去ブログ→小惑星2014AA
■2018 LA、衝突前に発見された3番目の小惑星、衝突8時間前に発見、推定直径2m、2018年6月8日16:44UTアフリカボツワナに隕石落下、
上記の例はいずれも衝突の直前に発見されており、地球近傍通過後に軌道が確定してから衝突した小惑星は一つもありません。
では、現在衝突の可能性があるとリストアップされている小惑星はどのくらいあるのでしょう? CNEOS のリストを確認してみました。
リストには今後100年間でインパクトリスクのある小惑星が22個登録されています。
直近から10年間のリストを見てみましょう。
最接近日 小惑星番号 推定直径 衝突確率 備考(次回の衝突リスク発生日)
2020.11.02 2018 VP1 2m 0.41% *2025.11.2 0.00003%
2022.05.06 2009 JF1 13m 0.026%
2023.03.11 2005 ED224 54m 0.0002%
2024.10.04 2007 FT3 340m 0.00007% *2025.10.03 0.00000032%
2027.05.01 2008 JL3 29m 0.015%
2030.02.26 2005 QK76 31m 0.0036%
こうやって見ると2018 VP1の0.41%はけっこう高い確率に見えますね。リストの中で衝突のリスク(確率)が一番高いのは、2095.09.05に接近する2010 RF12(7m)で、リスクは4.6%です。
リストには2029年4月13日に地球に衝突すると話題になった小惑星2004 MN4 アポフィス(推定直径370m)も載っています。衝突する可能性のある日は2060年4月12日(インパクトリスク 0.00001%)ですが、2029年4月13日に32.500kmまで接近し、3.3等級の明るさで夜空を横切る姿が肉眼で見えるようになると注目されています。
2018 VP1は2018年11月に発見され、観測と軌道計算から推定直径は2mと小さいがインパクトリスクが0.41%あることから、大気圏に突入する可能性のある天体として登録された小惑星です。
0.41%ってどういうこと? と思いがちですが、台風の進路図を思い描くとわかりやすいかと思います。ザックリ言えばこの小惑星の進路予想範囲のハジが地球に掛かっているということです。公開されている2018 VP1の軌道図を見ると最接近時に月軌道の中に入りこむが衝突はしないコースとなっています。衝突せずに安全に通過する確率は98.6%です。
しかし、これはあくまでも2年前のデータに基づくものであり、その後どの程度軌道が変わっているかは未知です。しかも2018VP1は地球軌道の内側から接近するため直前の観測ができません。
地球近傍通過後の観測で再発見できれば結果的に衝突せず通過したことが分かる事例です。
これまで発見後に地球に衝突した小惑星は3例あります。
■2008 TC3、衝突前に発見された最初の小惑星、過去ブログ→小惑星2008TC3、「小惑星2008TC3」その後…、ついに発見!スーダン隕石!!
■2014 AA、衝突前に発見された2番目の小惑星、過去ブログ→小惑星2014AA
■2018 LA、衝突前に発見された3番目の小惑星、衝突8時間前に発見、推定直径2m、2018年6月8日16:44UTアフリカボツワナに隕石落下、
上記の例はいずれも衝突の直前に発見されており、地球近傍通過後に軌道が確定してから衝突した小惑星は一つもありません。
では、現在衝突の可能性があるとリストアップされている小惑星はどのくらいあるのでしょう? CNEOS のリストを確認してみました。
リストには今後100年間でインパクトリスクのある小惑星が22個登録されています。
直近から10年間のリストを見てみましょう。
最接近日 小惑星番号 推定直径 衝突確率 備考(次回の衝突リスク発生日)
2020.11.02 2018 VP1 2m 0.41% *2025.11.2 0.00003%
2022.05.06 2009 JF1 13m 0.026%
2023.03.11 2005 ED224 54m 0.0002%
2024.10.04 2007 FT3 340m 0.00007% *2025.10.03 0.00000032%
2027.05.01 2008 JL3 29m 0.015%
2030.02.26 2005 QK76 31m 0.0036%
こうやって見ると2018 VP1の0.41%はけっこう高い確率に見えますね。リストの中で衝突のリスク(確率)が一番高いのは、2095.09.05に接近する2010 RF12(7m)で、リスクは4.6%です。
リストには2029年4月13日に地球に衝突すると話題になった小惑星2004 MN4 アポフィス(推定直径370m)も載っています。衝突する可能性のある日は2060年4月12日(インパクトリスク 0.00001%)ですが、2029年4月13日に32.500kmまで接近し、3.3等級の明るさで夜空を横切る姿が肉眼で見えるようになると注目されています。
アメリカ大統領選挙の日にやってくるか,と話題になっている小惑星ですね。直径2mですから地上に到達することはないと考えられるので,もし地球と交差するとなればずいぶん早く落下予報が出されたことになります。でも2mということは観測もそうとう難しいでしょうから,正確な軌道が分からず通過してしまった…となりそうですか。
そうで~す。地球接近日がたまたま大統領選挙前日だったのでアメリカで話題になっている小惑星です。1年以上前に衝突予測が出た小惑星との接近遭遇は、たぶん初めてのケースだと思うので、興味深いものがあります。2mという大きさは観測できるギリギリの大きさなので、果たして発見できるのか興味津々です。地球との衝突はないと思いますが、もし大気圏に突入しても2mでは隕石にはならないでしょうね~。