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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

地球をかすめる小惑星

2009年11月07日 | 隕石・小惑星
今日は好気流の木星を撮影できるぞ~
と期待していたのですが、日没直後から雲がモクモク…
低層にもやが発生しているようです。トホホ…、

話は変わって、今日の朝(11月7日午前6時32分JT)
小惑星が地球の近傍をかすめて通り過ぎていったようです。
以下Spaceweather.comの記事…

「地球をかすめる小惑星」
【Spaceweather.com 2009/11/07】
2009年11月6日21時32分(UT)小惑星「2009VA」が地球の上空
14,000kmのところを通過していきました。この距離は静止衛星軌道の
内側です。小惑星の大きさは6m程度と考えられています。
もしこの小惑星が地球に衝突したら大気中で爆発し大火球となりますが
地上への被害は全くありません。この小惑星はカタリナスカイサーベイに
よって発見されましたが、発見された時間は地球に最接近するわずか
15時間前でした。

〈管理人補足説明〉
今回の接近は距離にして14,000kmですが宇宙の広さで考えると
衝突してもおかしくないほどの大接近と言えます。このように
大接近する小惑星はどのくらいあるのでしょうか。2008TC3以後
に月軌道(380,000km)の内側に入り込んだ小惑星を調べてみました。


2008TC3 2008.10.07. 3m. *IMPACT →blog
2008VM 2008.11.03. 4m. 38,000km
2009CC2 2009.02.02. 12m. 190,000km
2009DD45 2009.03.02. 35m. 72,000km →blog
2009EW 2009.03.06. 23m. 342,000km
2009FH 2009.03.18. 21m. 76,000km
2009KR21 2009.06.01. 21m. 266,000km
2009TM8 2009.10.17. 17m. 342,000km
2008UM1 2009.10.22. 2m. 76,000km
2009VA 2009.11.06. 6m. 14,000km

以上9個ですが、上記の小惑星はスカイサーベイで発見されたものだけ
ですので、サーベイの網をすり抜けて地球近傍をかすめた小惑星は
もっとあるはずです。

さて、これらの小惑星が実際に地球に衝突する確率はどの程度でしょう。
それはかなり低いのでは…と思いがちですが、そうではありません。

最近地球に衝突した小惑星
2008TC3 2008.10.07. 3m(TNT 1.1-2.1kt) 5-10/Year →blog1 blog2
Alberta大火球 2008.11.20. 1m(TNT 0.1-0.3kt) mass10t →blog1 blog2
Sulawesi大火球  2009.10.08. 10m(TNT 50kt) 0.1/Year →blog

実は2008TC3と同じ大きさの小惑星は1年間に5~10個も地球に衝突しています。
それがニュースにならないわけは、そのほとんどが海上に落下しているからです。
しかも地球軌道の内側から近づく小惑星は常に昼間の空にあるので、スカイサーベイにも
探知されません。大気圏に突入して初めて気づくというわけです。
脅威は…青空の中に潜んでいるのです。

先日スラウェシ島で起きた火球騒動はまさにそれを物語っています。
何の前触れもなく突然昼間の空に現れた直径10mの小惑星…、パニックになる住民…、
それがスラウェシ火球騒動です。10mの大きさの小惑星が衝突する確率は10年に1度
だそうです。これが地球軌道の外側から接近していればサーベイで探知され小惑星番号
が付いたはずですが…、

ところでスラウェシ火球の隕石はどこに落ちたのでしょう。その情報はまだありません。

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