yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

アーン・ショウの定理(電磁気学)

2017-03-14 06:16:00 | 科学
専門的な話題で恐縮ですが、電気学会誌に次のような記事がありました。電磁気学の基本定理の一つに「アーン・ショウの定理(Earnshaw’s theorem)」というのがあります。この定理の表現方法はいくつかありますが、いずれにしても「静電界では電荷を安定的に保持することはできない」という結論が導かれています。不肖は、「アーン・ショウの定理」には、あまり記憶がなく、「静電界では電荷を安定的に保持することはできない」という説明に、違和感をおぼえました。雑誌には、さらに、意外に簡単な電荷配置で、静電界で安定的に保持できるのではないかという例が提示されていました。それは、正方形の4個の頂点に電荷Qを置くものです。そして、正方形の対角線の交点に、電荷Qを置く時、この電荷は、4個の頂点の電荷と反発して、元の位置に安定して保持されるというものでした。この説明における問題提起は、上記の推論のどこに間違いがあるかというものでした。
どこにも、間違いがないように思えました。しかし、解説を読んでびっくりしました。

上記の課題は2次元で考える限り、正しい。しかし、現実は3次元です。正方形の中央の点電荷のつくる平面の上部、もしくは下部方向に対して電荷は移動しますので、電荷を安定的に保存することはできない。すなわち「アーン・ショウの定理」は正しい。不肖は恥ずかしながら
解説の内容に思い至りませんでした。

[電気学会誌] 2017 Vol.137 No.2, No.3
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