yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

至誠測怛(しせいそくだつ) 山田方谷

2013-06-22 05:15:44 | 文学
山田方谷(1805~1877)は幕末の儒家、陽明学者で備中聖人といわれました。越後の河井継之助や會津の秋月悌次郎も教えを受けました。
山田方谷が河井継之助に送った言葉に「至誠測怛」があります。「至誠」は「まごころ」、「測怛」は「いたみ悲しむ心」です。
方谷は下級武士出身でありながらも儒家となり、備中松山藩(現在の岡山県高梁市周辺)が多額の借金に苦しんでいた時に政務を担当し、新産業政策、藩札刷新政策などの七大政策により財政改革を成功させました。わずか7年で十万両の借金を返済して逆に十万両の蓄財を実現しました。この功により、藩主、板倉勝静は、幕府の筆頭老中に昇進し、方谷も行政顧問として幕政に参与しました。方谷はまた、教育者としても知られ、備中の閑谷学校を再興しました。弟子には、北越戦争を主導した河井継之助、三島中洲(大正天皇の侍講、二松學舎大学の創立者)、福西志計子(しげこ、岡山初の女学校、順正女学校を創立)らがいます。さらに方谷の思想は渋沢栄一の著書「論語と算盤」につながっています。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ノアの箱舟には工学の叡智が... | トップ | 無責任の横行 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

文学」カテゴリの最新記事