yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

安政柑

2012-04-27 06:04:05 | 文化
先日、愛媛県出身の知人から安政柑をいただきました。大きくて美味しい柑橘です。
安政柑は、江戸時代の安政年間に伊予の国の政太郎という人が長崎に医学の修行に行った時、宿でこれを出されました。食したところ、蜜柑でもない、八朔でもない、伊予柑でもない不思議な味に驚いて宿の女将に尋ねたところ、「これは長崎名物で“ザボン”ばってんホレ!あそこに実(な)ってるばってん」と指を差した方角を見ると、今にも地面に着きそうな程に枝からぶら下がる大きい柑橘が見えました。
政太郎は帰路につく時、ザボンの枝を肌に忍ばせ関所を通り抜けて故郷の伊予に持ち帰り、伊予柑に接ぎ木をしてしに成功したもので、名前を安政柑としました。現在は瀬戸内海の小島にだけ成育しているということです。
柑橘王国と言われる愛媛県には文旦や、宇和島の美生柑、伊予蜜柑など美味しい柑橘に恵まれています。先日、テレビで、日本から渡った温州みかんが、地中海のバレアレス島(スペイン)で大々的に栽培されて欧州で食べられていることを報じていました。瀬戸内海も地中海も柑橘の栽培に適した気候・風土が共通しているのでしょう。ところで、温州(うんしゅう)は中国・浙江省にありますが、温州蜜柑は遣唐使が中国・温州から持ち帰った蜜柑の種から生まれたとも言われています。
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