yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

豆腐と納豆

2010-02-01 08:53:49 | 文化
学生時代の恩師から豆腐と納豆は、その漢字が実際の物と異なっていて入れ替わっているようであるという話を聞いたことがあります。すなわち、豆を腐らせたのが納豆であり、豆乳を箱に納めて固まらせたのが豆腐だということでした。
 豆腐は、歴史が古く紀元前2世紀、前漢の時代に淮南(わいなん)王、劉安により発明された食品と言われており、日本には奈良時代に遣唐使が唐から持ち帰り伝わりました。貴重な蛋白源としてアジアでは、中国をはじめ、韓国、ベトナム、タイ、ミャンマー、インドネシアなどで日常的に広く食べられています。豆腐の「腐」という字の原義は「肉が腐る」とか「乳状の物を凝固させる」という意味があり、豆乳を凝固させた豆腐にこの「腐」という字が当てられました。牛乳を発酵させて凝固させたチーズは「乳腐」といわれます。豆腐は中国音でdoufuですので日本では最初からとうふと呼ばれていたようです。
 一方、納豆は中国雲南省、ネパール、ベトナム、タイ、カンボジア、ラオス、インドネシア
など東南アジアで広く食べられている食品です。日本では、昔から寺院の納所(なっしょ、台所)で大豆を発酵させて作られたことから納豆と呼ばれました。日本では豆を納めるという意味はありませんので、確かに豆腐と納豆は、内容と漢字が入れ替わっているように思われます。
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