yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

木村一基八段の激励

2010-02-16 07:48:55 | 将棋
  将棋のプロ木村一基(きむらかずき)八段は、将棋の順位戦ではバリバリのA級棋士です。今期(昨年4月から開始)は今までのところ、3勝4敗と成績が振るっていません。
先日の4勝3敗の郷田正隆九段との戦いでは、持ち味の粘りを発揮して奮闘しましたが、善戦むなしく郷田九段に敗れ、A級に残留するための貴重な一戦を失い、落胆の表情が隠せなかったそうです。さて深夜に感想戦が終わり、郷田九段が退室すると、木村八段は傍で記録をとっていた鵜木学三段に微笑を向け、「三段リーグは残念だったね。でも、これまでの努力はどこの世界に行っても報われるから頑張ってね」と言ったということです。鵜木三段は年齢制限で、3月にプロの養成機関である奨励会を去ることが決まっていました。「それにしても大事な将棋に負けた直後に、このような言葉をかけられる棋士がほかにいるだろうか」と「朝日新聞」の観戦記者の大川慎太郎氏は書いています。
 鵜木三段にとっては大先輩からの激励が何よりも嬉しかったのではないでしょうか。また、敗戦の失意の中にもかかわらず、奨励会を去る後輩にこのような激励をすることを忘れない木村八段の優しさには胸を打たれます。
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