朝方は霧。その間から薄く青空が見える。このような天気の時は暑くなることが多いのだが、今日も予想違わず暑い一日となった。今日はこのキャンプ場の特別な日だ。町の関係者の皆さんのご好意で、この日来場した皆さんの自主参加によるパーティーが開催されるのである。町の関係者からはたくさんの差し入れを頂戴し、有志からの寄付などもあって、それらの食材や飲み物を参加者全員が協力しあって調理して、夕べの一ときを楽しむのである。このようなキャンプ場は、北海道にあるたくさんのキャンプ場の中でも、ここだけではないか。とかく批判したがる人もいるけど、人とのふれあいや交流は、このようなイベントがなければ、限定されたものとなってしまう。町サイドとしては、予算が厳しい折から無理をされているのかも知れないが、最初の志を変えないで欲しいと願っている。自分としては、チャンスがあれば、町に対して何か恩返しをしたいと思っている。別海町と町に住む方たちの全てに、そして牛や馬君たちにも感謝の気持ちを伝えたい。今回は思ったよりも来場者が少なかったようだが、それなりに楽しい時間を過ごすことができた。どうしても高齢者中心の集まりとなり、若者の参加が少ないのが残念である。若者には、くるま旅を楽しむ余裕がないのは仕方ないことなのかも知れない。今回もバイクの数人だけだった。かなりいい気分になって、夜はあっという間に過ぎ去り、朝となった。
今日は殆ど何もすることなく一日を過ごす。昨日は少し歩き過ぎたのかも知れない。2万6千歩を超えており、最近では珍しいハイレベルの歩数となった。相棒などは、パークゴルフをやり過ぎたのか、腰が痛いなどと言っている。と言うわけで、今日は静養日となった。夕刻、誰ともなく4家族が集まって、おかず持ち寄りの夕食・団欒となった。皆何年来の知り合いである。団欒の話題はとりとめもないことばかりだが、これが楽しいのだ。多くの結論は、引きずって来た現役時代のしがらみを断ち切った旅の楽しさ、新しい出会いの嬉しさについてであった。新しい世界が確実に広がっていることが、元気の源となっている。皆感じていることは同じようである。20時を過ぎて、灯りも殆どない暗闇の中で、それぞれの思いの籠もった言葉が飛び交って、歓談は続くのである。今日はこれで終わりです。
内地の人たちには誠に申し訳ないけど、やっぱり北海道は涼しい。先週は狂気の暑さに見舞われたが、よく考えれば、八王子市に住む親友の部屋の38℃よりもかなり低かったのだ。35℃位で逃げ回っている奴の首を締めてやりたいという気持ちも解るような気もする。しかし、首を締めるなんてことはやめて貰いたい。そのような有り難い涼しさの中で、今日は3家族5人で終日パークゴルフに興じた。ホントは6人の筈が、Yさん夫人はガンとして出場拒否なのだった。キャンプ場の近くに町営の立派なパークゴルフ場があり、そこ有料なのだが65歳以上は150円で終日プレーができる。午前と午後と二回に分けて計72ホールを回った。成績は-25だった。パー264だから、239で回ったことになる。ゴルフで言えば、4ラウンドを回り、各ラウンドを-6平均で回ったことになる。驚異的なスコアだ。ところが腰の曲がった(失礼)老婦人でも、名人級となると-32くらいは普通のスコアなのである。大会などの優勝者なら-40くらいのレベルだと思う。ま、しかし、ホントのところスコアなどどうでも良いのだ。夫婦だけでも、仲間と一緒でも、或いは一人でもプレーを楽しめることが嬉しい。80代の方でも一緒に歓談しながらプレーを楽しめるのである。北海道をくるま旅で訪れる大半の方がパークゴルフの用具を持参されているようだ。少しパークゴルフのことを紹介しよう。とは言え実は詳しいルールなどまだ知らないので、概要のみである。先ずコースの構成だが、9ホールが基本でパー5が1ホール、パー4が4ホール、パー3が4ホールで構成されている。つまり9ホールでパー33となり、1ラウンドはパー66となる。距離はコースによりかなりの差があるが、概ねロングホールは100m前後、ミドルホールは60m前後、ショートホールは50m前後くらいに作られているようだ。コースはグランドゴルフやゲートボールとは違って、普通のゴルフ場と同じように立派な芝を刈り込んで作られているものが多い。北海道の場合はどの町にも2、3のパークゴルフ場があるようだ。その多くは無料だったが、最近は有料化される所が増えているようだ。しかし有料と言っても500円程度で、千円を超えるような所は知らない。終日楽しんでもこの程度の料金ならば、医者に行くよりは遥かに有り難いものだと思う。パークゴルフがゴルフと決定的に違うのは、用具のクラブが1だけということである。それからボールがテニスボールくらいの大きさで、硬質のプラスチック(?)のようなものでできていること。ゴルフをやっていた人にとっては、最初はかなり抵抗感を抱くところである。ゴルフとは全く違うゲームだと気がつき、納得するまでにはかなりの時間がかかるのではないか。何はともあれ、北の大地で開放感溢れる大気を吸いながら、身体を動かしてプレーできることは幸せである。このようなゲームを考案された、幕別町の関係者の方々に深謝申し上げたい。そして北海道だけでなく、全国に安価で健康に寄与できるこのような施設がもっと早いスピードで広まることを願いたい。病院を社交場とするような老人を少なくするためにも、老人医療費を減少させるためにも、大切なことではないかと思うのである。ポックリ病志願の自分にとっては、その時が来る迄は健康でなければならないと固く念じているのであります。今日はパークゴルフの話でした。
本当に涼しくなってしまった。お陰で今朝は二度寝を貪りかけたのだが、バカ飼い主に引っ張られたバカ犬の吠え声に起こされて、目覚めさせられた。昨夜はこの駐車場に10台ほどの大型のキャンピングカーが泊まり、様々な人種が一夜を過ごしたのだった。ペット連れは通常のキャンプ場には入れないので、このようなバカ犬連れが多くなるのだろう。今日は別海のキャンプ場に戻る日である。朝から、何だか里帰りするような気分で落ち着かない。それほど別海に惚れ込んでしまった訳でもないのに、どういうことなのだろう。いろいろ考えてみた。先ず第1は意味もなく動き回ることに倦いてきたことがある。行き当たりばったりの旅を楽しんできたが、北海道ではやたらに動き回るのは、却って楽しみを減らしてしまうような気がしてきたからだ。今は幾つか拠点を決め、時期のニーズに合わせて移動するのがいいと思っている。今年はそうするつもりで居たのだが、時々今回の6日間のようなムダ動きをしてしまっている。別海が今のところ拠点の一つであることは間違いない。第2は電源の問題がある。旅くるまの泣きどころは電源である。今の世は、普段の生活の基本部分の大半を電気に依存しているのは明らかだ。今の世から逃避するなら、旅の姿は変わってくると思うが、自分たちは共存して楽しむという考え方なので、電源の問題は大切なのだ。ところが、一端家を出てしまうと、電気というのは簡単には手に入らない。手に入れようと思えばかなりの費用が必要なのだ。キャンプ場で電源のある所を求めると、多くの場合一晩千円の料金を払わなければならない。この額は普段の家での生活時の月3万円の電気代に相当する。これは理不尽としか言い様がない。電源のあるキャンプ場は、今のところくるま旅くらしにはフィットしていないのである。この問題の解決策には様々なものが考えられるが、最大のものはくるま旅くらしのニーズを満たす施設を造ることだと思う。ここにはたくさんのビジネスチャンスが潜んでいると思う。まだ誰も気づいていないのかも知れない。自衛手段としては、ソーラーを取り付け、バッテリーを増やすことが考えられ、これは最近の旅くるまの基本装備となりつつあるようだ。しかし、自分の車には未装備なのである。それで別海へ行くことになる。第3はゴミ処理の問題だ。人間とは真に愚かな存在で、ゴミが生産に拠ってもたらされるものだということを解っていない。消費に拠ってゴミが発生するなどと考えている。生産者はゴミのことなど考えないし、販売者も売ることだけに目の色を変えており、売った物がゴミを発生させていることなど構うことなく、店へのゴミの持ち込みをシャットアウトしようとしている。酷い所では、自動販売機にお買い上げありがとうと書き、言わせながら、空き缶やペットボトルの回収箱さえも取り払っているのがある。何というエゴなのか、何というお粗末な発想なのだろうか。ゴミ箱を取り払いさえすればゴミは発生しないという発想は、次第に行政にまで浸透している。今頃は公園にゴミ箱が置かれているような市町村を見かけたことがない。世の中の全てのゴミ箱を取り去れば、ゴミの無い美しい日本が出現するのだろうか?何かが間違い、トチ狂っているのではないかと思う。大量生産・大量消費の世の中では、生産も販売も消費も一体のものであり、最終ステップにあるゴミ処理は、世の中を支えるインフラの中にしっかりと組み込まれなければならないと思う。ゴミ処理を継(まま)子扱いするような発想は止めて貰いたい。その最大の責任は政治と行政に関わる人たちにある。ゴミ処理のインフラをサッサと整備して欲しいものだ。まだまだ言いたいことは山ほどあるが、もう疲れた。ヤレヤレ。あまりに急に涼しくなったせいなのか、頭が動き廻り過ぎて、何だか変な方に行ってしまい、失礼しました。今日はとにかく懐かしい(?)別海のふれあいキャンプ場に落ち着き、懐かしい仲間、知人たちに再会して、ホッとしたのでありました。移動距離は63kmでした。
昨夜から一挙に涼しくなって、快適な朝を迎えることができた。寒いのも嫌だが、暑いのはもっと嫌だ。北海道の当たり前の夏の日が戻って来てホッとしている。それにしても、この5日間の逃亡生活は何だったのだろう。明日、再度別海のふれあいキャンプ場に入る予定なので、今日一日はこの辺りをぶらぶらして過ごすつもり。涼しくはなったがいささか度が過ぎる様な気がする。夜遅くから雨になり、朝も降り続いており、風もあって気温は18℃くらいか。雲の上は同じ青空なのに、ほんの少し気圧が悪戯をしただけで、こんなにも大気の温度差がでるものなのだろうか。改めて人間の弱さ、脆さを実感した。雨が降らなければ摩周湖に行こうと思っていたが、これでは視界0に違いない。諦めて、以前知人に聞いたことがある、「900草原」という所に行ってみることにした。同じ弟子屈にあり町営牧場があって、パークゴルフ場も併設されているという。地図にはキャンプ場のマークもある。そろそろ新しい泊まり場所も見つけておかなければならない。その様なつもりもあって出向いたのだった。行ってみると、そこには幾つも連なる緑の丘に、牛の群れがのんびりと草を喰む広大な牧場が展がっていた。いかにも北海道らしい雄大な景観だ。中心ね丘の上に展望台があり、その近くに分厚い芝生のパークゴルフ場があって、雨降りの中を何組かの人たちがプレーしていた。摩周湖の摩周山は雲の中だが、雨の中でも眼下に広がる景観は飽きることがない。大きな景色は、知らず人間の心を癒やしてくれるものだ。毎年北海道に来たくなるのは、この景色に出会えるからなのかも知れない。しばらく景色を楽しみ、パークゴルフの人たちを眺めているうちに、雨は止んだようだ。風は少しあるけど、これならプレーしても大丈夫そうだ。相棒の方がその気になっている。やっぱり見るよりもやる方がスポーツは楽しい。見ていたらあまりに上手でない人がプレーしているので、相棒は自分のことは忘れて競争心を燃やしたらしい。というわけで、それから3時間ほどパークゴルフに興じる。スコアのことは忘れて、一大パノラマ景観を楽しみながらのプレーは、北海道ならではの贅沢な恵みである。相棒が張り切り過ぎて腰が痛いなどと言い出したので、それを以て直ちにプレー終了。一息入れた後、寒いのでラーメンを作って食べる。さてどうするか。弟子屈の郊外に当別温泉というのがあるので、それにでも入って、今日も水郷公園で早めに休むかと考えていたら、相棒が摩周湖に行きたいという。雨は上がったけど空は雲に覆われており、行ったところで湖は霧の中だ。普通はそれで諦めるのだが、相棒は霧の摩周湖を見たいというのだ。というのも、我々が摩周湖を訪ねた時は、その殆どが良い天気で、霧の摩周湖という印象はあまりないのである。とにかく行くことにして出発。弟子屈側からの摩周湖への登り口の電光掲示板には、「濃霧注意」と出ていた。これなら間違いなく霧の摩周湖を見ることができる。ところが第1展望台辺りはあまり霧がないのだ。此処の駐車場は有料なのでパスして第3展望台へ。こちらは駐車場が無料のせいなのか、まさに濃霧の中だった。相棒は防寒の体勢を整えて霧の中へ消えて行った。霧の摩周湖というのはイメージの世界であって、霧で何にも見えないのが現実なのである。とにかく寒い。外気は12、3℃くらいではないか。まもなく寒い霧の摩周湖を見たらしい相棒が戻って来た。こう寒くては温泉に入って温まるしかあるまい。ということで昨日に引き続き川湯温泉駅前のホテルパークウェイの露天風呂へ。この様に書くと、内地の方たちには最悪の嫌みに聞こえるに違いない。それは重々承知しているのですが、現実なのですから、ま、お許しあれ。温泉で温まった後は、昨日と同じ弟子屈の水郷公園に行き、再び寒い一夜を過ごす。今日の走行距離は55kmでした。
和琴半島のキャンプ場の夜は、予想通り騒音に悩まされた。この様な場所でのトラブルメーカーは、どちらかと言えば地元かそれに近い人が多いのだが、昨夜は大阪弁を話す人たちだった。群れて良くないことをするのは、圧倒的に関西人が多いのだと、和歌山から来た人が、自信ありげに断定的に話していたのを思いだす。ホンマかいな?本当のことはわからない。朝の内は涼しいけど、今日もピカピカの青空で、又殺人的な暑さになるに違いない。暑さがこんなに厳しいことをいやというほど思い知らされている毎日である。今日は先ず和琴半島の先端にある散策路を一周することにする。ほぼ2km強の距離だが、多くの動植物が見られる豊かな自然が残っている。特筆すべきはミンミン蝉だろう。北海道でミンミン蝉の鳴き声を聞けるのは、此処と道南のもう一か所しか無いという。トドマツやエゾマツの林の中でミンミン蝉の鳴くのを聞くのは、不思議な感じがする。1時間ほどかけて森の中を歩く。太陽は眩しいが、大木が暑さを弱めてくれるので、生きた心地がする。ところが、森を一歩出たとたん、灼熱地獄が待ち受けていた。忽ち汗だくとなる。着替えの後、しばらくは車の中でウチワの風に涼を求めて我慢したが、日差しは益々強くなるばかりなので、とにかく此処を脱出して、先ずは川湯温泉駅に行き水を汲むことにする。川湯温泉駅には足湯の他摩周の名水を汲むことが出来る。冷たいその水を使って、江丹別蕎麦を食べようという魂胆。これは大成功だった。パークゴルフ場の近くに日陰を見つけて、茹で上げた蕎麦を汲みたての冷たい水に晒したのを食べるのは最高だ!しばらく暑さを忘れるほどだ。休憩の後、目の前にパークゴルフ場があるので、暑さにはやけくそになって、パークゴルフをやることにする。2ラウンド(36ホール)回ったが、途中雲が湧いてきて一雨来るかと期待したのだが、終わる頃は一層の灼熱地獄となった。汗だくのまま、昨日入ったホテルパークウェイの温泉へ。ようやく一息入れる。やれやれ。風呂から出てしばらくすると空の雲が急に増えて、本当に一雨来そうな感じとなった。もう一晩和琴半島のキャンプ場でお世話になるかと、川湯温泉の市街地の方へ向かったのだが、昨夜の騒音を思い起こして、来た道をUターンし、弟子屈の道の駅:摩周温泉に向かう。途中から、何と路面が濡れているではないか!この辺り一帯は雨が降ったのだ。道の駅は狭いので、釧路川の向こうにある水郷公園へ。お盆で混んでいるかと思ったが予想外に空いていたのでホッとした。一雨の後なのか、急に涼しくなって嬉しくなった。此処へ来たのは大正解だった。今夜は気持ちよい眠りをゲット出来そうだ。とにもかくにも、ここ数日はそれまでとは打って変わった猛暑に悩まされたが、今夜からはもう大丈夫だろう。明日は雨が降るらしい。愚痴ばかりの数日でした。今日の走りは、46kmでした。
今日も朝からギンギラギンの猛暑が押し寄せて来た。普通なら木陰にはそよ風があって、それなりの涼しさが期待できるのだが、この秘密基地は木の葉っぱはおろか、風草でさえもソヨとも動かないのだ。これでは今日も暑さのため思考停止となってしまう。友人からメールがあり、ブログを手抜きするなという。しかしそれは無理というものだ。とにかくここを脱出することにした。とりあえず道の駅:温根湯温泉まで行ってみたが、暑さは猛烈で、この調子では何処へ行ってもお手上げの様な気がした。本当なら十勝岳山麓の千〓を超える白銀山荘にでも行けばいいのだが、ここからは遠すぎる。諦めて屈斜路湖の和琴半島を目指すことにする。留辺蘂からR39を北見方面へ。市内で給油の後、美幌にて買い物。このところの石油の高騰で、軽油の価格を127円などに上げて、平気で売っている店もあるが、その様な店では絶対入れない。北海道の大手の給油販売会社でも、何の経営努力もせず、元売りの値上げ分をそのまま売価に上乗せして売っているところがあるが、その様な会社が何時まで生き残れるか見ものだ。しかし、この原油高は、我々のみならず、これから産業界のいろいろな分野に厳しい影響を及ぼすに違いない。美しい日本などと言っている人たちは、幻想を語る前に、エネルギー政策を何とかして貰いたい。余りに暑いので、思考回路のコントロールが狂い出した様だ。美幌からは、R334に入って、途中東藻琴から川湯方面へ。美幌峠経由ではなく川湯方面の道を選んだのは、川湯温泉に入ってから和琴半島のキャンプ場へ行こうと考えたからである。16時間少し前、川湯温泉に到着。川湯温泉は弟子屈町の屈斜路湖畔にあり、名横綱大鵬の出身地としても有名だ。気に入りの温泉は、湖畔ではなくJR川湯温泉駅近くにある、ホテルパークウェイの露天風呂である。今日は暑さのせいか誰も入っている人はおらず、一人占めで温泉を楽しむ。楽しむと言っても、半ばやけくそで苦行をしている気分もある。それでも汗を流し、新しい汗を吹き出させると、気分は少し爽快にはなる。風呂から上がり、和琴半島のキャンプ場に向け出発。屈斜路湖はかなり大きな湖だが、川湯から和琴半島にかけては、湖畔のどこを掘っても温泉が出てくるほどの現役火山帯にある。中でも砂湯と呼ばれる一帯は、砂を掘ってマイ温泉が出来ることで有名だ。今日も大勢の人たち、沢山の車で賑わっていた。しばらく走ってキャンプに到着。和琴半島は、屈斜路湖に魚の尻尾の様に小さく突き出た陸地である。半島の中にも無料の温泉が二つばかりある。キャンプが二つあるが、今日は例年に無い混み様だ。広い駐車場には100台を超える大小様々な車が留まっていた。どうしょうかと一瞬迷ったが、諦めて此処に泊まることにした。こんなに大勢だと、必ず不心得者がいて、安眠が保証されないからだ。案の定夜遅くまで騒音を撒き散らす奴がいて、ウンザリした。明日は雨が降って貰いたい。降らなければ、此処から脱出しなければなるまい。今日の走行143km。
暑い一日だった。トイレのため、道の駅まで往復した外は、終日秘密基地で過ごす。誰も来ない。木陰があるので、そこへ車を移動し、凉を求めるのだが、午前中までが限界で、午後になると熱暑は木陰を突き破って押し寄せて来た。逃げ場は無い。やむなくエンジンをかけ、冷房を回す。幸い騒音で迷惑をかけることもないので、しばらく凉を貪る。思考能力0。残された時間は短いというのに、何も考える意欲が起こらないというのは、恐ろしいことだ。これはグータラを楽しむというのとは違う。人間などというものは、大自然のほんのちょっとした気まぐれ天気にも手も足も出ない、か弱いものだなと改めて思い知らされた。という訳で、ブログに書くこともなし。失礼。
ウトロの道の駅は、北海道にある100の道の駅の中で、99番目にできた新しい駅である。まだ未完成の部分もある様で、全部が出来上がったら北海道最大級の道の駅になるのではないか。外来の泊まりの車も多く、その主な目的は釣りにある様で、早朝から賑やかだ。別の言い方をすれば、うるさく迷惑千万だ。何だか頭の重い目覚めとなった。今日は久しぶりに常呂(ところ)町のワッカ原生花園を訪ねるつもりでいる。昨日までは、あまり夏を感じない日々を過ごしてきたが、今日は暑さに見舞われる予感がする。7時を過ぎたばかりなのに、すでにジトジトと汗ばんできている。8時少し前に出発して、ワッカ原生花園のネイチャーセンターに着いたのは、10時頃だった。ワッカと野付は、原生花園を訪ねた原点となる思い出の地である。特にワッカは花の種類が多く、初めて来た時の感動は忘れられない。その時は今より1カ月ほど早い時期で、エゾカンゾウやスカシユリの大群が草原を鮮やかに彩っていた。夢幻天国の感があった。それ以来何度か訪れているが、少し遠いので、ここ2年ほどは来るチャンスがなかった。3年ぶりのワッカは、懐かしく感動的だった。それにしても暑い。30℃は確実に超えているに違いない。花たちを見るには、歩かないとダメなのだ。自転車に乗った方が、広大な原生花園を訪ねるには都合がいいけど、それでは花たちの表情は判らない。汗まみれになって、1時間半ほど草原の小径を歩き回った。この時期に巡り会える筈の花たちの殆どには会えることができたと思う。ただ一つの心残りは、クロバナノハンショウズルに会えなかったことだ。ブッシュの中に入って探すのは、ルール違反となるのでやむを得ない。猛烈な暑さで、身に付けている物の全てが汗でぐっしょりとなった。着替えの後一休み。しかしまぁ、何という暑さだろう。毎日猛暑日を送っている人たちの心情がようやく解った次第である。ワッカの後は、今日の泊まりを留辺蘂の温根湯温泉エリアにある、秘密(?)の場所にすることにして、北見に向かって出発。そう言えば、常呂町も留辺蘂町も合併して、今は北見市となっている。何だかピンと来ない。北見の市街地に入る前の仁頃という所で、北見名水というのを汲む。近くにハッカ御殿というのがあった。この辺りが北見ハッカの中心産地なのかも知れない。名水は出が悪く、10リットルを汲むのに5分もかかった。控えの人が並んでいるので、落ち着かない時間だった。宿の予定地に行く前に、汗を流すべく、その名もつるつる温泉へ。お盆休みでなのか、かなり混んでいて、ゆったり気分にはなれなかった。吹き出す汗もそのままに、秘密基地へ。誰もいない静かで安全な場所である。汗を拭きながらビールで一杯やって、ひと息入れる。体重が初めて62kg台になった。やれやれ。今日の走りは、222km。明日は涼しくなあれ!!
今日は12日ぶりの移動日である。今までジッと動かずグータラを満喫していたが、やはりその中には負け惜しみの部分もかなり含まれていたことは真実。正直少なからずホッとしているのは、根が動き回り好きの性分だからなのであろう。 10時半頃出発。先ずは尾岱沼(おだいとう)の浜の湯を目指す。途中の牧場の中にタンチョウの家族を発見。6羽ほどの家族が、仲良く餌を啄んでいた。50mくらい離れており、もっと近くに行きたいのだが、驚かしてはいけないと遠慮して、小さな写真を撮る。でも満足。浜の湯は二度目。この温泉は下町の銭湯の様な造りだが、温泉の源泉は二つあって、一つは42.5度の湯、もう一つは29度の湯。泉質は異なっているのは勿論だが、いずれも掛け流し100%の湯で、この二つの湯の温度差が絶妙なのがいい。熱いのとぬるいのを交互に入っていると、半日入って居ても大丈夫だ。嬉しい温泉である。浜の湯の後は、野付半島のネイチャーセンターへ。この半島にある原生花園を訪ねるためである。野付半島は我が国最大の砂嘴(さし)である。気の遠くなる様な長い時間をかけて、海が砂を運び堆積させて、それが陸地になったものだという。その距離は20kmもあり、現在もその成長は続いているらしい。エビのヒゲの様に長く伸びた半島を走る道の脇には、原生花園と呼ばれる天然のお花畑が、限りもない様に広がり続いている。我が老友は、この半島を初めて訪れた時の感動を、天国に続く道の様だったと表現したが、真に然りである。原生花園というのは、北海道を旅するようになって初めて知ったのだが、その最初が野付半島だった様に思う。内地の高山帶にあるような花が、何の不思議もなさそうに海岸の湿地帯に咲いているのを見て、驚き感動したのだった。今年の野付の原生花園は、例年になく花が多く良く咲いている様に思えた。ハマナシ、カワラナデシコ、ツリガネニンジン、アキカラマツ、センダイハギ、カワラマツバ、シオガマギク、ヤマハハコ、クサフジなどなど、派手な花も地味な花も草群を埋めて咲き競っていた。1時間半ほど写真を撮りながら散策を楽しんだ。今日の宿は羅臼の道の駅にしようと向かったが、着いてみると大混雑。諦めて少し上にある熊ノ湯傍のキャンプ場に行ってみたが、此処も混み合っていて落ち着かない。それならば、知床峠を越えて、ウトロに新しくできた道の駅に行こうと決める。知床峠を通る頃は17時近くで、暗くなるかと心配したが、雲間に青空も見えて峠の眺望はなかなかのものだった。坂を下ってウトロの道の駅に着いた時は、さすがに少し暗くなっていた。雨も降り出し、この辺りの気象の変化の激しさを感じた。早めに寝床に入る。久しぶりに車を運転して、少し疲れた。本日の走行距離158km。