山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

07北海道の旅: 第55日

2007-08-25 07:57:58 | くるま旅くらしの話
マオイの丘というのにはどういう意味があるのか、さっぱりわからない。アイヌ語であることは確かだけれど、今回は地名辞典を持って来なかったので見当もつかない。近くに馬追名水だとか真生神社などと呼ばれる所があるが、これらは全てアイヌ語の同じ意味から来ているのであろう。やっぱり荷物になっても辞典を持ってくれば良かったと、再三の反省ばかりである。そのマオイの丘の道の駅を出て、今日は札幌厚別区在住の、相棒の知人のTさんの所に向かう。女性同士存分に話しされるのが良かろうと、相棒にはタイムリミットだけを念を押して、自分はどこか適当な木陰でも見つけて、溜まっている記録の整理でもしようと考えている。10時少し前に出発し、1時間足らずで待ち合わせ場所に到着。其処でおさらばしようと挨拶をしたのだけど、Tさんは自分のことも含めてお昼などを用意されておられるとか。どうしてもとおっしゃるので、それではとご好意に甘えることにする。Tさんの車の先導で、ご自宅までお邪魔することとなった。その後は、電源を頂戴して安心などしてしまって、まぁ、自分としては想定外(?)の一日となった。Tさんと相棒は、何年か前お互いに方やTさんは北海道開拓の村、方や相棒は江戸東京たてもの園でのガイドなどのボランティア活動を行っていて知り合った仲であり、話しの波長が合うらしい。Tさんは今でもその活動を継続されているが、相棒の方は転居のため活動を断念している。Tさんには転居後の我が家に一度お越し頂いたことがあるので、初めてお会いするというわけではない。ご主人は現役で仕事に励まれておられるのに、その留守中にお邪魔して、女性同士の旧交を温める場に割り込むというのは、何だか後ろ目たいような罪悪感がある。しかし、その割には図々しく上がり込んで、旅の話しなどの半分以上は占有してしまっているのだから、気持ちと言動の乖離には雲泥の差があるようだ。二人は織物や編み物などで共通の趣味の話題が山ほどあるようだが、自分と言えば全く無縁の世界で、雨露と寒さを凌げる着物さえあれば、その材料も形も色合いもさして関心のない人間なので、とても話しには入れない。Tさん専用の部屋(大きな織機とテーブルが置かれ、片側の壁に設けられた収納棚には様々の織物や編み物の材料が並べられている工房である)にご案内頂き、相棒は感嘆と羨望の声を発していた。Tさんは、織物や編み物の素材づくりである糸の紡ぎや染めまで手掛けられるプロ級の方と知って、相棒はカルチャーショック+αの衝撃を受けたようである。手作りの昼食をご馳走になり、暫く歓談の後、ムツクケキ者は退散すべきと考え、車の中に入って記録の整理などをする。 16時になっても話しが終わる気配がないので、声を掛けたが、やっぱり時間のことなどはどこかにすっ飛んでしまっていたらしい。とにもかくにも相棒にとっては刺激の多い、嬉しくも楽しい時間でありました。自分にとっても想定外とは言え、想定内のみすぼらしい時間よりは遥かに潤いのある充実した時間でありました。別れ際にはたくさんの物を頂戴し、恐縮の極みです。Tさんにはあらためて深謝申し上げます。Tさん宅を出た後は、今夜の泊まり予定の千歳の道の駅に向かう。途中給油し、明日以降の移動に備える。千歳川に作られたインディアン水車という、言わば自動鮭捕獲装置のようなものがある道の駅に着いたのは17時半頃だった。今日の日中もかなり暑かったが、夕方になって急に涼しくなり、風が吹くと寒さを覚えるほどだ。北の国には確実に秋が腰を下ろし始めて居るのであろう。相棒の今日一日の感動の反芻に適当に相槌を合わせながら、睡魔には勝てずやがて寝床に。良い一日でした。Tさんありがとうございました。ご主人にくれぐれもよろしくお伝えください。
コメント
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