山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

タイトル:孫と二人キャンプに行く (その1)

2020-08-10 03:07:13 | くるま旅くらしの話

 

<まえがき>

先日8月5~6日、孫と二人キャンプの小さな旅をしました。その時の記録を今日から3回に分けて記載します。

 

 同じ屋根の下に棲む二人の孫の内、上の方(男児)がやっと小学1年生となりました。コロナ禍の影響で、4月は変則的な入学式が半日あっただけで、6月まで未登校だった新1年生は、夏休みも少なくなってしまい、8月1日から3週間だけとなりました。長い梅雨の期間が終わってそろそろ明ける頃に、そうだ、孫をキャンプに連れて行こうと思いつきました。本人に訊いてみたら、即、乗り気になって、お母さんに訊いて来ると直ぐに走ってゆきました。折り返し戻って来て、母にOKを貰ったようでした。

 孫たちは同じ屋根の下に棲むといっても、普段は学校や幼稚園があり、2階に暮らすジジババとは顔を合わす機会がとても少ないのです。ジジババと一緒に寝床を共にするなどということは皆無であり、勿論キャンプの経験など無く、キャンピングカーも庭横の駐車場に止めてあるのを時々覗いて遊ぶだけなのです。だからその車に乗って泊る経験は、孫にとってはとてつもない大きな出来事なのだと思います。勿論、ジジババたちにとっても初体験となる嬉しい出来事なのでした。

 両親の許可を得たらしく、それからの孫は会う度に「楽しみだ、楽しみだな~」を繰り返すばかりでした。検討の結果、というよりも予め行き先を調べていて、林間で電源のある涸沼自然公園キャンプ場がいいだろうと考えていたのです。ジサマの作戦です。梅雨が明けた8月の初め頃がいいだろうと、親に日程の候補日を出して貰い、8月5日・6日の両日と決まりました。平日の方が空いているだろうという考えです。早速予約を申し込み、確認するとお盆以外は空いているということなので、コロナ禍のことも安心しました。

 長いことくるま旅を続けているので、たとえ1泊であろうとスケジュールを作るのに苦労はありません。時間刻みで2日間のスケジュールを作り親に渡しました。若干要望等もあり、一部変更もしましたが、特に問題もなさそうなので決まりです。大まかにいうと、初日は、先ず水戸市郊外にある大串ふれあい公園(縄文前期の貝塚あり)に行き、ダイダラ坊(常陸風土記に大男の記載あり)などの見学をした後、大洗海岸に行き昼食・磯遊びなどをして、その後目的地の涸沼自然公園キャンプ場にチエックイン。テント設営の後、公園内の散策をして16時頃から夕食準備に取り掛かりバーベキューをしてその後はくつろぎ、20時までには就寝。翌日は7時くらいまでに朝食とテント他の片づけを終え、8時過ぎにチエックアウトをし、直ぐ近くにある釣り場に行き投げ釣りをし、適当な時間で切り上げて帰途につくという行程です。

 当初の案ではもっと盛り沢山のメニューだったのですが、人の多く集まる場所等は避けて欲しいという親からの要請があり、そのような場所を削ることにしました。確かに、あれもこれもと欲張り過ぎると、旅は窮屈になるということを知りながら、この特別なプランではそれを忘れていました。コロナ禍がなければ問題はない筈なのですが、これは致し方ありません。

 当初はジジババと一緒にと3人でのキャンプを考えていたのですが、新型コロナに対して少し弱点のあるババの方は参加を止め、ジジとの二人行となりました。もう一人の下の孫娘は幼稚園の年中であり、キャンプには時期尚早なので、本人に話して了承して貰いました。

 さて、それからの準備が大へんでしたが、また大きな楽しみでもありました。準備物を書き出してリストを作り、買い物に取り掛かりました。この内容は自分一人での目論見(もくろみ)なので、誰にも解りません。コストもかなり膨らみましたが、孫と二人だけの小さな旅だと思えば、溜めていた小遣いの額が減っても、一向に気になりません。老人は、できる時にそれをやっておかないと後がない、というのがこの頃の実感なのです。たった一度切りしか使わないものであっても、決して無駄遣いではない、という強い信念であれこれと準備をしました。 

 いよいよ出発の日が来ました。1週間前までの天気予報では、キャンプの日は曇りや雨のマークばかりだったのですが、8月に入って梅雨が明けると、途端に今度は晴れマークに変わり、気温も30度を遥かに超える予報となりました。たった2日間とはいえ、この厳しすぎる暑さは問題だなと思いましたが、もはや敢行するしかありません。

 8月5日、いよいよ出発となりました。昨日までに大方の必要な用具(スクリーンテント・焚火グリル・釣竿・テーブル・椅子など)の積載は終わらせていますので、出発前は主に食材や着替え・洗面具などの積み込みだけです。キャンプ場なので、キャンカーの水槽への給水は最小限としました。尚、寝床は車内の上方にあるバンクベッドでは、孫が落ちたら大ごとなので使うのを止め、下部のイスやソファを利用した平らなベッドを使うことにしました。大人3人が寝られるスペースがあるので、これならば子どもの寝相が悪くても大丈夫です。これは大汗をかきながら昨日セット済みです。

 9時半出発の予定でしたが、9時前に準備が完了しましたので、繰り上げて9時の出発としました。家族のみんなに見送られていよいよキャンプ行の開始です。

 先ずは常磐道を水戸の大串ふれあい公園へ向かいます。我が家からは谷和原ICまでは3分くらいです。直ぐに高速道に入りました。キャンカーは去年1年間旅を封鎖しており、今年の3月に車検を済ませているものの、殆ど乗っておらず、特に高速道は2年近くご無沙汰でしたので、ちゃんと走ってくれるか少し心配がありました。10分ほど走っている内に車も運転者も直ぐに馴れてきたようで、順調な走りとなりました。スピードを上げないことにして、3車線の一番左を、最高速度80kmを基準に流れに沿って走ることにしました。孫は左の席に、安全確保のために取りつけたチャイルドシートの中で、ご機嫌であれこれ話をしていましたが、その内に鼻歌が大声での歌となり、ま、少しうるささもありましたが、好きなようにさせることにしました。

予定では1時間ほどで大串ふれあい公園に届く筈でしたが、何とうっかりナビの行く先設定を大洗の方にしてしまっていたので、何だか変だなと思いつつナビの指示に従って水戸南ICで下りてしまいました。降りてから気づいて、こりゃヤバイなと思い、ナビを大串ふれあい公園に再設定して、見知らぬ道を遠回りする結果となりました。それでも10時少し過ぎには無事公園の駐車場に到着しました。

 大串ふれあい公園は、縄文前期の貝塚の跡につくられていて、公園の中には文化財センターがあり、貝塚から出土した貝殻等を初め、往時の人たちの用いていた土器や貝以外の動物の骨や魚の骨などが展示され、また近郊の古墳などから出土したハニワなどが展示されています。その他この貝塚の遺跡に関しては、常陸風土記に記されている巨人伝説のダイダラ坊(又はダイダラボッチ)という話があり、この地が岡であった時に、この地に腰かけて海辺の砂浜の貝をほじくって取り出しては食べ、それが積もり積もって貝塚になったと書かれているのをもとに、公園内にはダイダラ坊の足跡を模した池や縄文時代の住居などがつくられています。その中で何といっても一番の売りは、ダイダラ坊を模した巨大な塑像がつくられていることです。

     

    縄文時代の住居を再現したものを撮影する孫。ダイダラ坊は大きすぎて上手く撮れなかった。

 説明しながら周り歩いて、最後にダイダラ坊の巨大な像を見上げると、孫は、うわ~デッカイ!と歓声を上げて持参したカメラに収めていました。公園の入口にダイダラ坊の伝説にまつわるエピソードの書かれた説明板があり、それを読んでやると、ダイダラ坊が山の陰になって農作物が良く育たなかった村人のために、その山を動かして日が当るようにした話や、川の氾濫を防ぐために堤防をつくってくれたなどの話を、驚きながら聴いていました。この公園の中では、ダイダラ坊が一番印象深かったようでした。

 公園の見学が終わった後は、昼食を大洗の海岸でとることにして出発しました。15分ほどで到着です。何カ所かある駐車場の内1箇所だけが使えるようになっていて、思っていたのとは少し違った場所の駐車場でしたが、直ぐ下は磯浜になっており、来訪者の安全確保のためパトロール要員を配置しているらしく、ここ1箇所しか使用できないようにしているのは止むを得ないなと思いました。

昼食はそうめんです。予め家で茹でて持参したものをガラスの器に入れ、冷蔵庫から取り出した冷水に浸し、それを掬って食べるというやり方です。普段家でどのような食べ方をしているのか全く知らないので、ジサマのペースで用意したのですが、孫はもともとそうめんが好きらしく、何度も何度も美味しい、ウマイ~を云いながらそうめんを口に運んでいました。腹を壊したりしないかと少し心配もしましたが、満腹になって満足そうな孫の顔を見ると、そのような心配は吹き飛んでしまいました。

 食事のあとは少し休んで、しばらくして今度は下の磯浜の方へ行って遊ぶことにしました。磯浜には何組かの家族連れの人たちがいて、子どもたちは蟹や小魚を採ったりして遊んでいました。孫と同じくらいの歳の子も何人かいたようです。何をして遊ぶかは孫に任せて、ジサマは只見守るだけです。蟹などでも探すのかなと思ったら、孫の最大の関心事は浜にゴロゴロ転がっている大きな石を海に放り込むことでした。何が面白いのかな、と思いながら見ていると終りがないのです。飽きずにいろいろな石を運んで来ては海に投げ込むことを繰り返していました。他の子どもたちは蟹や魚探しに夢中なのに、我が孫はそのようなものには見向きもせず、ひたすら石を運んでは海に投げていました。放っておくと浜の石が無くなるまで続けそうなので、途中で止めさせ切り上げて車に戻りました。

 その後は今日の本命の目的地の涸沼自然公園キャンプ場に向かうだけです。チエックインが13時となっていますので、少し前に着くようにと考えての出発です。大洗海岸からは20分ほどの距離で、到着したのは10分前でした。車の外はもの凄い暑さです。しばらくエンジンをかけながら駐車場で待機し、時間が来たので受付に行き手続きを済ませました。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コロナ禍の中の旅を楽しむ | トップ | 孫と二人キャンプに行く(そ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

くるま旅くらしの話」カテゴリの最新記事