山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

西海道&西国の旅の記録から(その34)

2024-08-02 03:41:34 | くるま旅くらしの話

◇女人高野に参詣する

 奈良に来た時に必ず参詣するのが女人高野の室生寺です。ここは何よりも家内が好きな場所なのですが、私もあの端正な五重塔を見るのが好きで、訪ねるのを楽しみにしています。何年か前には台風で塔の傍の杉の大木が倒れて塔を壊すという事件があった時も、心配でそれを見に行ったことがあるのですが、その後無事に復旧して安堵しました。女人高野と言われているゆえに男はどんな扱いになるのか、図々し過ぎるから遠慮しろということになるのか、ま、今の世ではそのような差別はないのだと思いながら参詣するのが常でした。

今回もいつものように前日は大宇陀の道の駅に泊って、そこから向かいました。春が終って夏が近づいている季節なので、室生寺は深緑一色の世界でした。拝観料を払って受付を済ませ、大きな仁王門を潜ると、懐かしい大きな石段が待っていました。それを上がると金堂があり、更に石段が続いています。その上に本堂がありますが、木漏れ日に樹木の緑がまぶしく光っていました。その先には五重塔がいつものように閑かに建っていました。いつもはそこから奥の院に続く道を当然のように上って参詣するのですが、今回は上がるのを止めました。足が上がらず、息も切れ出していて、奥の院まで往復出来る自信がなかったのでした。折角来たのだからと無理をすれば何とかなるとは思ったのですが、途中でトラブッたりしたら、あとが大変と考え無理をしないことにしました。家内は大丈夫そうでしたが、自分が止めたので、同じようにしたようでした。このようなことは初めてであり、ここでも又己の老を思い知らされた次第です。そのあとはゆっくりと石段を降りて車に戻りました。

 

 *室生寺は妻の世界か吾男(おのこ)一歩下がってその後を歩(ゆ)く

 

 *山深く女人高野の寺ありて昔の女(ひと)の願いは哀し

 

 *五つもの屋根を重ねて室生寺の塔はこの世を見つめ続ける

 

 *春もみじ光を砕き室生寺の金堂の屋根染め上げている

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