山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

除草の季節

2010-07-04 05:24:07 | くるま旅くらしの話

来週末からの旅の準備に少しずつ取り掛かっていますが、今日は家の周りの除草に取り組みました。天気予報では、雨とのことでしたが、朝起きて外を見ても雨の降った様子はなく、これからも降るような感じではありませんでした。このエリアに限って言えば、このところの天気予報は外れ続けです。尤も、外れているのは雨が降らないということだけで、空一面を雲が覆い続けているという状態は当たっていはいます。

今頃の季節は、植物たちにとって最も生長の盛んな時期のようです。草や木の何もかにもが、ちょっと見ない間に数倍の大きさになっています。1cm足らずだったメヒシバやエノコロ草の苗が、10cmくらいに育つには1週間もあれば十分のようです。収穫の終った梅の木には、いつの間にか新しい枝が角を出して何本も広がっていて、垣根を越えてお隣の領域にまで侵入しようとしていますし、百日紅だって早くも蕾を膨らませながら、長く延ばした枝を垂らしはじめています。

先ずは前庭の下草の除草から始めました。我が家の庭には、思いつきでの樹木や花などがやたらに植えられており、それらの狭い間を縫うようにして草を取るのは結構大変です。この季節には蚊が待ち受けており、それなりの防備体制を整えて臨まないと、体中がぼこぼこになってしまいます。蒸し暑いことこの上もないのですが、ズボンの下にはステテコを履き、下着の上にシャツを着ないとあっという間に蚊の標的になってしまいます。更に頭にはネットつきの帽子をかぶり、まるで宇宙に出て作業をするような格好で草取りスタイルとなりました。何もしない内から汗が噴出し、頬を伝わるのが判るのですが、今日はもうやけくそです。

前庭にはメインツリーのクロガネモチと大山桜の他に、山もみじ、ソヨゴ、梅、ブルーベリー、サルスベリ、ユスラウメ、ヤブニッケイ、柿、椿、山アジサイ、などの樹木とバラや桔梗、ユリ、シュウメイ菊、ミヤコワスレ、ツワブキなどの花を楽しむ植物の他にミョウガやミツバ、行者ニンニク、オカワサビなどの食用となるものなどが雑多に植えられています。これだけ植えてあれば、外の雑草など生える余地も無いと思うほどなのですが、どうしてどうして、彼らは層倍の逞しさを持って、私の思いなどを遙かに凌駕して、蔓延(はびこ)ろうと懸命なのです。

厄介な雑草のナンバーワンはカタバミです。この草は一見なよなよとしていて、引き抜けばたちまちそこから切れてしまいますが、これが彼らの生存戦略のようで、根の方は一緒に引き抜こうとしても、なかなか思うようにはなりません。小さな黄色い花を咲かせている可憐な有様は、健気で愛らしいなどとも思っていたのですが、除草を重ねる内に、この草のしたたかさを知って早々簡単には騙されないぞと思うようになりました。この草のしたたかさが最も現れるのは、芝の中に侵入して蔓延る有様を見たときです。柔らかいクセに、芝の中にしっかりと根を這いこませて、これを抜こうとしようとするならば、層倍の芝の根を一緒に抜かないとダメなのです。ですから、一旦カタバミに侵入された庭の芝は、これを除けようとすると、そこに禿げ状の穴ができてしまうのです。そのようにして、我が家の猫の額のような庭の芝は、浸蝕され今はまだらな状況となってしまいました。

カタバミというのは、我が国古来の家紋にもよく使われていたようですが、何故使われていたのかが良くわかりませんでした。この草と係わるようになって、もしかしたら、昔の人たちもこの草のしたたかな生命力にあやかろうとしたのではないかと気づきました。家紋というのがその家のシンボルを示すものというのはわかっていますが、何故それが家紋に選ばれたのかということになるとさっぱり解りません。徳川家の三つ葉葵は有名ですが、何故三つ葉葵なのかという理由はわかりません。ま、今の世では家紋は慣習的に使われる程度で、人びとの意識からはすごい勢いで遠ざかっている感じがします。家などというコンセプトが次第に縮小してしまっており、それを強調するためのシンボルなど不要という感覚が当たり前となってしまっていますから、これが復活する可能性は殆どないような気がします。因みに我が家の家紋は、剣カタバミであると親から聞きましたが、馬の骨としてはそのようなシンボルなどどうでも良いことで、もはや忘れ果てています。ちょっと脱線しました。

除草の話でした。カタバミの他には常連としてメヒシバ、エノコロ草、ヒメジョンなどが多いのですが、我が家の庭にはこの他にスギナやワラビ、ギシギシなどがしつこく生え出てきています。これは、その昔、ここが牧場であった名残りからなのかも知れません。その他にベトベトさんと呼んでいる緑色のカビのような苔(ゼニゴケというらしいです)が所構わず蔓延るのも困ったものです。当初はこれの駆除のために、土と一緒に削って土嚢袋につめて処理していたのですが、ある時こいつが酢に弱いというのを知り、今では酢を買って来てスプレーで振り撒いて退治しています。これには大助かりをしています。

大汗を掻きながら2時間ほどかけて家の周りの除草を終了したあとは、樹木の整枝です。先ずは梅。「桜切るバカ梅切らぬバカ」といわれますが、両方とも確かバラ科の植物だったと思いますが、梅はバラにより似ていて、枝の随所に棘があり、扱いが厄介です。この時期はあっという間に新芽を伸ばした枝が、吹き出るようにたくさん出現します。これを放置しておくと、梅一人の横暴に圧倒されることになってしまいますので、思い切ってかわいそうなほど枝を切りまくるのです。2本ある梅から出る枝の数は相当なものとなりました。これが終った後は、山もみじ、サルスベリ、それにクロガネモチへと進みます。いずれも油断のできない生長ぶりです。全部終えて、切り取った枝をゴミ出し用にまとめると、3束にもなりました。ヤレヤレです。この他にも桜やソヨゴがありますが、桜などは切りたくても切れないほど高くなってしまっていて、諦めています。もう少し育って、倒れたら屋根を壊すほどになってしまったら、その時は思い切って何とかしようと思っていますが、何しろ今年初めて花を咲かせてくれたものですから、花を見上げながらの宴を実現するまでは、そのままにしておこうと思っています。

これら全ての作業を終えるまでには、計4時間くらいかかりましたが、連続ではなく3回に分けて行ないましたので、汗まみれになったのも3回となりました。この間にジャガイモを干したりして、汗はより一層噴出し、風呂に入った後の一杯を美味くしてくれました。汗まみれになりながら、嬉々としてこれらの作業に取り組むのも、この一杯のご褒美が欲しくてなのかも知れません。除草の季節は、草木にとっては受難の季節なのかもしれませんが、人間にとっては、自然との共生などとは言っても、何もしないで放置しておれば、たちまち自然なるものに淘汰されてしまいますので、斯様な汗を流すのを厭わないのです。とにかく、一段落してホッとしたのでした。

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