山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

2010年西日本への旅 でこぼこ日記:第2日

2010-11-29 04:50:15 | くるま旅くらしの話

 

 

2日 <10月24日(日)>

          

行 程】 小矢部川SA → (北陸道) → 敦賀IC → (R27) → 瓜割の滝  → 若狭フィッシャーマンズワーフ(小浜市) → (R27) → 小浜西IC → (舞鶴若狭道) → (吉川JCT) → (中国道) → 吉和SA(広島県) (泊)  

<574km>

 

今日もひたすらに西に向って走り続けるだけ。当初の考えでは、今日中には何とか山口県入りができるかなと思っていたのだけど、どうやらそれはとても無理なことのようだ。地図などを見ながらの概算ではあと700km近くもあるのである。昨日の走りも500kmを超えており、これに加えて700kmも走るなんてとんでもない。とにかく無理をしないで近づけばよいという考えだけである。

 

昨日は午後遅くなって雲が多くなり出したが、今日は更にその量が増えて全面的な曇り空となっており、この分だと途中から雨となりそうである。特に西の方ほどその傾向は強いようなので、雨の中の走りを覚悟しておかなければならないと思った。食事の後は何もすることがないので、7時過ぎ出発することとなる。車の数は少なく、流れは順調で、間もなく富山を通過し、石川県に入り金沢市過ぎて日本海の見えるエリアの走りとなった。今日も風は殆どなく、海も真に穏やかで、風に弱いSUN号にとってはありがたいことだ。曇りという天気も良い。日本海の側を通る時は、大概は強風にハンドルを取られそうになって往生することが多いのだけど、今日はその心配が全くない。あっという間の感じで福井を通過する。

 

 さて、ここでこれからの行程についてどの道を行くか迷いが出てきた。予定としては米原JCTから名神に入って大阪を通過することにしていたのだが、あのややこしい道を通るのは苦手だし、それに渋滞も予想される。いっそのこと敦賀から一般道を行って小浜から若狭舞鶴道に入り、その先で中国道に入った方が楽なのではないかと思ったのである。しかし一旦高速道を出てしまうと、新たに千円がかかるということになる。本来の料金のことを思えば、たいした出費とはならないのだけど、何だかひどく損をするのではないかという、凡人の心理はこの壁をなかなか破ることはできない。邦子どのに意見を聞くと、大阪・神戸近郊を走るには別料金を取られるに違いないので、別に費用のことでは問題ないのではということだった。それじゃあ、一旦下りることにしようと決心する。一般道を行けばそれなりの楽しみもあるし、特に若狭のエリアでは、大好きな鯖君たちの寿司や串焼きにお目にかかれることができるのだ。

 

 敦賀ICから出て、R27へ入って小浜方面へ。地図によれば、舞鶴若狭道というのは、いずれは敦賀で北陸道とつながるらしいけど、今のところは小浜西ICまでが完成しており、そこから先の中国道につながる区間は、現在無料化社会実験中ということである。要するにタダで通行できるということらしい。無料化社会実験というのは説明を何度読んでも何のことなのか良くわからない。理屈というのはどんなことにでもくっつけることができるという事例の一つなのかも知れない。ま、タダというのはありがたいけど、今回の場合はどうせその先から千円取られるので、大勢に影響はない。全く我ながらチビた考えである。

 

 小浜に向うR27は、何となく懐かしく親近感を覚える道である。ほぼ毎年通っている道であり、寄り道をした場所も多いので、そう思うのであろう。若狭というのは、福井県というよりも京都というイメージの方が強いのは、その昔の都からは遠く離れた関東に育った所為なのであろうか。しばらく走って瓜割の滝に寄り、名水を10Lほど汲む。観光バスまでが止まっていて、その他大勢の人たちが大量のペットボトル持参で水を汲みに来ており、とても落ち着いて汲んでいられる状況ではない。水量も北海道の京極町のふきだし公園や真狩湧水ほどではないので、混雑振りは尋常ではない。早々に退散することにした。

 

  20分ほど走って小浜市中心部へ。真っ直ぐに若狭フィッシャーズマンワーフへ。ここは魚の販売市場のあるところである。毎度この近郊を通るときには必ず立ち寄る場所だ。目当ては鯖の串焼きと鯖寿司。それに何か魚のいいのがあればと目を八方にめぐらせて市場内を歩き回る。向かい側にある市場の方も見て回った。結局は予定通りの買物となった。これで久しぶりに若狭の鯖君たちを味わうことができる。(しかし、実のところ店に並べられている串焼の鯖が本当に若狭湾で獲れたものなのかどうかは判らない。恐らくはノルウエー産などではないかと思うけど、味がよければそんなことには大した問題は感じない。世界の海はつながっているのだ。)

 

  

 

小浜でゲットした獲物。左その全部。右は左の上の方に写っている鯖の串焼きの包みを開いたもの。ジンマシンが出るお方にはお気の毒だけど、これらは私共にとっては、無上の味わいなのである。

 

 楽しみをゲットした後は再び高速道の入口を目指して出発する。小浜市内で給油しようと思っていたのだが、値段が高く入れそびれてしまった。そのまま小浜西ICから高速に入る。この道は初めて通る道である。山の中に造られており、しばらく人家などは見られない風景が続いた。この辺りは高度が低いのか、僅かに漆らしい赤を除いては、紅葉は殆ど見られなかった。しばらく走って、西紀SAという所で少し早目の昼食にする。先ほど買った鯖寿司を食す。鯖寿司には、鯖焼き寿司というのもあり、この2種類を買ってきたので、双方を比較しながら食べてみたが、圧倒的に本来の鯖寿司の勝ちだった。今まで食べた鯖寿司の中では、奈良県の橿原神宮に近い今井町で食べたものが最高だった。鯖寿司はどんなものでも美味いと思っているけど、未だあの味を超えるものを食べたことはない。(余計なことではある)

 

 食事の後に少々休んで再び出発する。吉川JCTから中国道に入る頃に雨が降り出した。大した降りではなさそうだったが、その後は次第に勢いを増し本降りとなった。雨の中の走行は要注意だが、車のタイヤにとっては過熱防止には有効かも知れない。とにかくひたすら走り続ける。中国道に入った途端に、広島まで300kmもあるという案内表示板を見て、少なからずガッカリした。萩は遠い。とんでもなく遠い。北海道の方がずっと近いのだということを思い知らされた感がした。

 

 中国道は空いていた。先へ行けば行くほどその空いている様子が分かる様な気がした。左右は山ばかりで、路面も舗装のやり直しを繰り返してやや疲れた感じがした。昔福岡に住んでいた頃、この道を走って茨城県の常陸大宮市の父母の家まで帰ったことがある。あの時この道を初めて走ったのだったが、滅多に長距離ドライブなどすることが無かったので、それほど疲れも感じないままに走り切ってしまったように記憶している。とにかくそれ以来の通行なので、初めて通行するのと同じ感覚である。しかし今では齢も30年近く増えてしまって、あまり好きでもない高速道という道を通っている気分があり、昔日とは大分に変わってしまっている自分のようだ。だから、中国道が多少くたびれてしまっているのは当然のことなのであろう。この道が空いているのは、恐らく山陽道などが出来て、どうしてもという高速道のニーズが分散されたからなのであろう。やがて日本海側にも高速道が通ずるようになれば、より以上に空いた状況となるのではないか、などと思いながらの走行だった。

 

途中給油をすべく大佐SAという所に立ち寄る。雨は降ったり止んだりという状況である。この辺の高速道のスタンドは、思ったよりも油価が高くなかったのでホッとした。経由1L当り113円は、まあ我慢できる価格である。高速道ばかり走っているので、燃料の消費量が大きいようだ。いつもの旅ではL当り8km以上は走ってくれるのに、今回は7km程度に留まっている。多少急ぐ気持ちもあってスピードが速まっていることも影響しているのかも知れない。既に15時を過ぎており、さて、今日はどこまで行けるのだろうか。

 

山の中の坂道を登り下っての走行を続けて、ようやく広島市郊外の安佐SAに到着。小休止する。これから先どうするか。二つの考えがあって、その一はこのまま中国道を行ってどこか適当なSAに泊ること。もう一つは六日市ICまで行って降り、そこから一般道で一番近い柿木村という道の駅まで行って泊るコース。前者は当初の予定通り明日山口ICから萩に向うのだが、後者の方は予定を少し変えて津和野経由で萩に向うというコースである。邦子どのとあれこれ話したのだが、結論としては、六日市ICからのコースは少し到着が遅くなりそうだし、それに初めての道でどうやらかなりの山道らしいので、安全上は避けた方が良いとの結論となった。話をしている内に次第に辺りは暗さを増し、たちまち夜が近づいてきた。もう走るのは止めることにして、吉和SAという所に錨を下ろす。山の中にあるSAで、PAの少し大きいといった規模で、給油所もない。以前あったのが経営を止めてしまったらしく、施設だけが残っていた。しかし静かであり、泊るのにはむしろ好都合だった。

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