山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

18年 北海道生誕150年の今めぐり旅 レポート <第79回>

2018-08-12 04:50:00 | くるま旅くらしの話

【今日(8/12:日)の予定】 

道の駅:ウトロシリエトク →(R344他)→ 斜里町知床博物館 →(R244)→ 小清水原生花園探訪 →(R244・R39)→ 道の駅:メルヘンの丘めまんべつ(泊)

 

【昨日(8/11:土)のレポート】 天気:雨時々曇り

<行程>

 終日道の駅:ウトロシリエトクに滞在

<レポート>

 夜来の雨は朝になっても止まず、グズグズと降り続けていた。どうやら今日は終日雨に見舞われる一日となるらしい。どうするか迷った結果、今日は動かないでここに居座ることにした。この近郊の郷土資料館の開館状況を調べると、斜里町を除く小清水町も清里町も教育委員会に事前連絡が必要であり、多分土・日は役所が休みだろうし、月曜日は休館日となっているから、ここ3日間は行っても無駄になることになる。斜里町の知床博物館は明日訪ねることにして、今日は整理・休養日とすることにした。

 ウトロはちょっと変わった場所である。この地名はアイヌ語ではゴロゴロと大きな岩のある場所という意味だそうで、実際ここにはオロンコ岩とか三角岩、或いはゴジラ岩と呼ばれている巨岩・奇岩が集中している。雨が降らなければオロンコ岩のてっぺんに登って、取り残された野草たちの観察ができるのだけど、高所恐怖症の傾向のある自分には足元がおぼつかない状況下では、この巨岩を上る勇気はない。そうなるとゴジラ岩の見物くらいしかやることがなくなるので、随分と退屈なことになるけど、その時は一杯やって寝床に入ればいい。というような計算で一日が始まった。

 8月も上旬が終わって中旬に入り、お盆の時期を迎えようとしている。そのようなことはすっかり忘れ果てていたのだが、朝のニュースを見て里がえりラッシュが始まったと聞き、もうそのような時期なのかと思い出した次第。北海道へ帰られる方も多いのであろう。大変だなあと思う。これは人間の帰巣本能とも言うべきものなのだろうか。ふるさとがある人、故郷で待つ人がいる人は幸せである。最早そのような境遇の失せ去った老人には、羨ましいというよりも幾分かの微笑みを持ってこの年中行事の有り様を眺めているだけである。邦子どのがLPガスの充填のことを(過剰に)心配して、お盆の期間が休みとなっていたら困るというので、店に電話したら、通常通り営業していますとのことだった。帰省者を受け入れる側では、ガスを使うニーズは高くなるのではないか。休んでなどいられないのかも。

 午前中は記録の整理などしていたらあっという間に時間が過ぎた。ちょっと歩こうと外へ出たら、どうも頭がクラクラするので、もしかしたら血圧が高くなっているのではないかと気になり、血圧計で計ってみたら予想以上の高い数値だったので少し驚いた。2ヶ月毎の定期健診では、高血圧を指摘されたことなどないのだが、知らぬ間にその傾向が強まったらしい。クラクラするのは老化の進展のために貧血になって来ているのではないかと思ったりしたのだが、どうやらそうではなかったらしい。邦子どのに正直に伝えると過剰な反応を示すので、ちょっとだけ報告して少し寝床に横たわることにした。とんだ静養日となったものである。

 12時に起き出して、もう大丈夫なので軽く昼食をとり、しばらくTVを見る。天気が少し回復して日が射しはじめソーラーも動き始めたようなので、ちょっぴり安心する。TVを見るくらいは電気は充電されているようだ。やはり自分は動かないと体調の維持が難しくなると考えており、その後付近を一回りすることにした。邦子どのに言わせると、自分はマグロのような人であり、一時もじっとして居る時がないのだそうな。マグロほど太ってはいないけど、カツオくらいの動きはしているように思う。動物というのは、動けなくなった時がお終いの始まりなのだと思っている。動けば一時血圧は上がるかもしれないけど、その後は安定的な血圧となるに違いない。ま、無理をせぬように適当に身体を動かすことがどんな時でも必要なのだ。

 オロンコ岩の麓まで行ったのだが、やはり少し怖気づいていて登るのは止めにした。反対側からオロンコ岩を見てみようと、隧道を通って三角岩の前にある駐車場へ出て、その先からじっくり岩を眺めていた。こちら側から見上げるのは初めてである。やっぱりでかい岩だなと改めて思った。麓の方に波に浸食されたのか大きな洞穴のようなものが3カ所あった。崖の中ほどにはかもめたちの住みかが幾つもあって、猫のような鳴き声が姦しかった。

ウトロ港の反対側から見たオロンコ岩の景観。大きな海食洞と思われる穴が3か所あるのが見えた。

 そのあとゴジラ岩の方へ写真を撮りに行く。ゴジラ岩は小さいのだけど、高さは10mは越しており、如何にもゴジラらしい風貌をしている。雨風にさらされて自然とこのような姿形となったのであろうが、その造形の妙というのは実に不思議である。なかなかいい写真が撮れず、諦めて車に戻ることにした。途中港の岸壁で何人かの人たちが釣りをしていたが、それらしき獲物は皆無のようだった。孫が大きくなれば連れて来て一緒に釣りができるのだけど、それができるようになるまでにはあと5年はかかるだろうから、今から血圧が上がったなどと言ってはいられない。ジサマが釣りの名人(=迷人)であることを伝えておかなけらばならないと思っている。

ゴジラ岩の景観。近くで見るとまさにゴジラなのだが、見る場所によっては、巨大な亀のような怪物にも見える。不思議な大自然の造形だ。

 車に戻って、気分も大分すっきりして一休み。15時の頃から再び霧雨が降り出した。今日は土曜日とあってか、道の駅の駐車場はほぼ満車が続いている。入れ替わり立ち替わり別の車が入って来る。人気の道の駅なのであろう。一日中動かないで留っていることに少し引け目を覚えたりしているのだが、明日はここを出るので今日一日は勘弁して貰おうと思いながら夜を迎える時間となった。

今日の収穫は、クラクラの犯人が血圧が高くなっていたことに気づいたことだった。酒も食べ物も注意しなければならない。しかし、決して止めることはしない。もし高血圧が病だとするなら、病と付き合いながら安全を確保することが病に向き合う常道だと思っている。

 今夜も雨となるらしい。夏はなかなか戻って来てくれない。夏よ、早く来い。ほどほどの暑さでやって来い。退屈な一日だった。

コメント
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