山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘12年 北海道くるま旅くらしレポート <48回>

2012-08-18 05:25:20 | くるま旅くらしの話

【昨日(8月17日)のレポート】    

≪行程≫                                                                 

道の駅:パパスランドさっつる →(道道944・R391)→ 川湯温泉足湯 →(R391)→ 美留和名水)→(R391)→ 道の駅:摩周温泉 →(R391・道道53他)→900草原パークゴルフ場 →(道道53・R391)→ 道の駅:摩周温泉(泊) <71km>

≪レポート≫

 昨夜は大した雨も降らずに終わったようで、朝起きて外を見ると路面は白く乾いていた。空も少し高くなっており、雲は多いけど今日は雨は大丈夫だろうと思った。ここは直接海の影響を受けてはいないので、霧はない。霧でない朝を迎えるのは久しぶりのことである。ここからは斜里岳が見えるはずだと思っていたのだが、それらしき山はあっても頂上の方は雲に覆われていて、良く見えなくて残念。まだ斜里岳のすっきりとした姿を見たことが無い。アイヌの神々が住む山として有名だと聞いているけど、一度くらいはその雄姿を見てみたいものだと思っている。

 朝食の前に付近の散策に出かける。札弦というJR釧網線の駅があるので、そちらの方へ行ってみることにした。駅前の通りは中央の幹線道路に沿って左右2本の道が通っており、それらと直角に交わる筋道が何本かあり、その一つが駅前通りとなっていた。中央の幹線を右に折れるとまっすぐ突き当りが札弦駅だった。真に小さな小屋掛けの様な駅で、左右に足場パイプのようなもので柵が作られていたので、もしかしたらもうこの路線は廃線となっているのかと思った。しかし行ってみると線路はちゃんと敷かれており、レールが光っているし、駅舎の中に入ると通過予定時刻やその他の情報が掲示されていたので安堵した。このような路線は特急や急行の様なものを優先させるらしく、停車する本数はきわめて少ない様だった。鉄道というのは、地方においてはもはや過去の遺跡的な存在になりつつあるというのを、ここでも強く感じたのだった。その後、駅付近の道をくまなく歩き回って車に戻る。もっと歩きたかったけど、牧場などを回ると戻れなくなるので、市街地のみにとどめた。たったの5千歩に過ぎなかった。

   

さっつる駅の景観。これは駅舎の内側から撮ったもの。かわいいというよりはなんだか寂しいという雰囲気が漂っている。老人と子供しか利用しない駅舎なのかもしれない。

 さて、今日はどうするか。しばらく思案の上、まだそれほど急いで北上することもあるまいと、せっかくここまで来ているのだから、弟子屈の川湯温泉の方にも寄って見ようということにした。川湯温泉はここから16kmほどしか離れていない。川湯温泉の足湯に入り、その後JRの川湯温泉駅に寄って買い物をしたいという相棒の要請に応えた後、摩周温泉街の郊外にある900草原という広大な牧場地にあるパークゴルフ場に行き、そうめんを茹でて食べ、その後は心行くまで昼寝でもして休もうというのが大まかな予定である。今夜はどこに泊まるかは今のところ未定で、天気の具合などを見ながら決めようということになった。

 9時少し前には準備が完了して、出発することにした。道道からR391に入り、野上峠を上り下って間もなく川湯温泉街へ。川湯園地の駐車場に車を停め、近くにある足湯に出向く。源泉かけ流しの足湯であり、川湯温泉発祥の地の碑も近くにある。ここの温泉はミョウバンが入っており、湯の流れた跡の石などが緑色に変色しているのが特徴である。足湯にしてはかなり熱くて、時にはピリッとするくらいの熱さなのだが、今日は適温だった。全国にいろいろな足湯があるけど、自分たちとしてはここの足湯が一番だと思っている。源泉かけ流しの足湯というのは、なかなか見当たらない。常時お湯が沸き出でて流れているので、衛生的にも心配は少ない。足湯というのは、5~6分の短時間ではあまり効果はないように思っている。ここの足湯に20分ほど足を浸していると、全身に汗が噴き出て来て、足だけでなく体全体が温泉の効能を吸収して元気を回復している気分となるのである。今日は、知人からのメールの返信を打ち込みながら入っていたので、あっという間に30分ほどが過ぎて、大汗と合わせて足の方もすっかり茹で上がってしまった。茹で上がったといってもやけどには在らず、その後の冷めのプロセスの時間は実にいい気分で、快適だった。明日辺りもう一度来て湯に浸りたいなと思った。

 

      

茹で足。あまり人様に見せるようなシロモノではないなと思いながらも、温泉の効能を知って貰うにはいいのかもと、思わずシャッターを切ってしまった。この湯に1週間も通ったら、足裏の不調も一挙に解決できるような気がした。

 足湯に満足した後は、JR川湯温泉駅へ。相棒が駅前の何やらの店で買い物がしたいとのこと。こジャレた店が幾つかあり、相棒の好みに合っているらしい。それがどんなものなのか、自分には興味なし。いつもだと、この駅に用意されている水汲み場で摩周の名水を汲むのだけど、今日はこれから近くの美留和という所にある名水を汲むつもりなので、次の機会にしようと付近を散策する。何年か前までは直ぐ近くにつつじの湯という温泉入浴施設があったのだけど、今は閉鎖されており残念。何軒かの空き家が目立つのが気になった。観光エリアでの生活は厳しいことが多いのだろうと思う。このような土地で暮らす人の苦労を思った。相棒が戻って出発となる。コーヒー豆などを買ったとか。

 900草原に向かう前にR391沿いにある美留和名水に寄りペットボトル4本を満たす。とりあえず今日はこれだけにし、もう一度来て汲むつもりでいる。その後は途中にある道の駅:摩周温泉に立ち寄る。この道の駅は昨年リニューアルが終わって、新しく生まれ変わった所である。昨年も寄っているけど、もの凄い人と車で混んでいて、何が何やらさっぱりわからない状況だった。今日はその時よりはかなり落ち着いた様子となっていたが、それでもかなりの混み具合だった。名前につられてやってくる人も多いのだろうと思う。売店で、採れたてのジャガイモを一袋買った。後で蒸かして食べることにする。採れたてのジャガイモは美味である。

 900草原は、そこから10分ほどで到着。広い。この広大で壮観な眺めはいかにも北海道らしい。案内の表示板によれば、この草原の広さは442haもあるという。住んでいる我が守谷市はたった36平方キロしかない。つまり36haしかないということ。この草原牧草地だけで守谷市の面積の12倍以上もあるのである。その頂上と思しき地点にパークゴルフ場が作られており、今日も大勢の全国からのパークゴルフの愛好者がプレーを楽しんでいた。我々は体に故障があり二人ともプレーができないので、今日はこの景色を見ながらそうめんを食べ、そのあと午睡を楽しむことにしている。

   

900草原の景観。360度の景観が広がっているが、、あまりに広すぎて、その広さをカメラに収めるのは到底無理である。この絵では、正面の二つの瘤のある山が摩周山。その手前に摩周湖がある。

 一息入れた後、お昼の準備に取り掛かる。そうめんは、釧路ざるラーメンとかいう、クロレラ入りの細いグリーンの生めである。これは別海を出る時にスーパーで買ったもの。ラーメンという名前がついているけど、実態はそうめんと同じものだと思っている。さっと茹でて冷たい水に晒して取り上げ、今日は生姜おろしで食べることにした。ここには冷たい水もあり、好都合である。車の窓からは、広大な牧場の彼方に摩周山が眺望できる。あの山のすぐ下が摩周湖なのだなと見当がつく。今日は霧はかかっていない様なので、あの緑深い神秘的な湖面を覗くことができるに違いない。遠望の摩周山は、その昔の爆発の後の特徴を良く残しており、左右にその塊が残ったのが現在の山なのだというのが一目で判る。別海町を初め、この辺一帯の太平洋側につながる土地の大半はその昔の摩周山の爆発の大影響を受けた地質だとものの本に書かれていた。何万年か前は、この辺は恐怖の一帯だったに違いない。そうめんを啜りながらも、外の景色を見ながらそのようなことを想った。

 昼食の後は、しばらく外を歩いた後、車に戻って高校野球を観ている内に眠気が襲来し、たちまち寝床の中へ。相棒は先ほどから数独に取り組んでいる。自分には全く興味がないのだけど、彼女には何よりの時間つぶしのようで、電子辞書に組み込まれている問題をノートに写しとって数表に書き込み、熱心に取り組んでいる。2時間ほど眠って目覚めた時も、まだ問題に取り組んでいたようだった。ここで後退して相棒が午睡に、そして自分はブログの下書きに取り組む。時々パークゴルフの人たちの上げる歓声などが飛び込んできて姦しいけど、直ぐに静かになるのがありがたい。雲が多くてあまり陽が差さないのは、過ごすのにはありがたいのだけど、ソーラーの稼働には物足りないのが残念である。そのような状態であっという間に時間が過ぎ、16時近くになっていた。周辺の車がいつの間にか半減し、残りが数台となっていた。相棒も起き出し、我々もここを出ることにした。ここで夜を過ごすのは無理というものである。

 今日の泊りは、先ほど寄ってきた道の駅:摩周温泉にすることに決める。道の駅の脇を流れる釧路川の対岸に水郷公園というのがあり、そこの駐車場がかつてはくるま旅の車で溢れるほどだったのだが、道の駅が新しくなってからは、あまり利用されなくなっているようだ。場合によってはそこへ行ってもいいなと思いながら弟子屈町の摩周温泉エリアに向かう。道の駅は思ったほど混んではいなかったので、予定通り、ここに泊まることにする。予てから摩周の豚丼というのを食べたいと思っており、夕食はそれにしようと考えていたのだが、摩周駅前のその店まで歩くのには少し遠すぎることが地図を見ていてわかったので、車で行くことにする。行ってみると、そこで食べなくても弁当にしてくれるというので、これは好都合だった。持ち帰ればアルコールもOKとなるからである。

 というわけで、夕食は充実したものとなった。肉は苦手といいながら、豚肉だけは抵抗がないのである。特に北海道で白糠の道の駅の豚丼(=この豚丼)を食べて以来、豚丼の名乗りを上げている場所で食べ比べの様なことをしてみたいという気になっているのである。摩周の豚丼も何年か前からのその候補の一つだったのだが、なかなか実現できなかったのだった。今夜それが叶って、まあ、満足だった。味の方は、上等だった。タレは引き分けだけど、豚肉の方は味とボリュームの点で、白糠のこの豚丼に軍配が上がるなと思った。他愛のない話である。明日もこの付近をうろつくことになるだろうと思いながら、早めに寝床に潜り込む。

今日(8/17)の予定】 

道の駅:摩周温泉 → (未定)

コメント (2)
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