山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

変な花:エンレイソウ

2008-04-17 01:39:00 | 宵宵妄話

エンレイソウとは、「延齢草」と書くようです。齢(よわい)を延ばす花というのですから、験(げん)の良い花なのでしょう。北国へ行けば、ちょっとした山の木陰などに入って探せば、幾らでも点在しているユリ科の花です。

初めてこの花を見たときは、何だか変な花だなあと思いました。三枚ある葉っぱの真ん中から、いきなり花を咲かせているのです。このような形で花を咲かせる植物は他にあまり見かけません。如何なる生存戦略で、このような形になったのか、真に不思議な感じがします。

我が家のエンレイソウは、2度目の来客です。来客といっても実は強制的につれて来たに過ぎないのですが、……。最初は福島県の何処か通りすがりの山の中で、一株採取してきて鉢植えにしたのでしたが、翌春にいくら待っていても芽は出てきませんでした。湿り気のある条件が必須の植物のようなので、ベランダに置きっ放しにしたままで旅に出かけてしまうような住人に捕まったら、一巻の終わりとなってしまうようです。それで、しばらくそのような悪さをすることは止めにしていたのでした。

ところが、ようやく土地のある住まいを得ることが出来ましたので、今度は大丈夫と、現在のものは確か青森県は小川原湖畔の林の中でお目にかかったものの中から、一株を採取してきたものだと思います。思うなどと曖昧なのは、何だか他の場所のような気もするからなのです。記憶というのは、時を経るごとに真に曖昧なものとなってしまうようです。

今度のエンレイソウは、しっかり根づいてくれていて、去年は一本しかなかったものが、今年は4本ほど芽を出して花を咲かせてくれています。結構逞(たくま)しさも持ち合わせているようで、少し安心しました。

この花をよく見るとなかなか気品のあるように感じます。紫の花は、盛りを過ぎると緑がかった色になって、変化の大きいのにも驚かされます。延齢草という謂(いわ)れも、このような花の咲き方に所以(ゆえん)しているのかも知れません。やっぱり、変わった花だなあ、と思います。

   

 我が家のエンレイソウ家族です。今年は4本になりました。小さくても3枚の葉の真ん中から、それぞれが一層小さな花を咲かせようとがんばっています。左上の紫の花はタチスボスミレ、右上の白い花はニリンソウです。 

 

 

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