春というのは真に不安定な天気が続きますが、このところの毎日は、その不安定のさ中にあるようです。
季節というのは、もともと冬と夏しかないというのが本質で、春と秋というのは冬と夏が交代するための短い期間を言うのだというのがわたしの考え方です。四季があるというのは、当たり前というよりも珍しいというのが当てはまるような気がします。我々日本に住む者は恵まれているというべきでしょう。
春と秋の天候が不安定なのは、短い期間に命を燃やそうとする生き物の息吹が急に膨らんだり、その反対に眠りにつこうとする生き物の最後の輝きが急激だったりすることが、もしかしたら大いに影響しているのかもしれません。これはかなり文学的な推察に過ぎませんが。
さて、今日の花はアジュガです。これは実は野草ではないらしいです。本来はジュウニヒトエ(=十二単衣)という野草らしいのですが、その詳しいことは解りません。野草ではなくても、野に逃げ出せばやっぱり野草なのだと思います。この花は数年前、武蔵野の小平の遊歩道(=水道道路)脇にあったものを採って来て、鉢に植えていたものを地植えにしたものです。ようやく集団で花を咲かせてくれるようになりました。嬉しいことです。
アジュガ(≒十二単衣)の花。鉢植えから地植えにして3年目。ようやく本来の賑やかな姿に近づいてくれた。冬の間の頑張りが目立つ草でもある。