村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

高野切コウヤギレ

2021-04-10 20:13:53 | 覚えたい古筆

お習字で高野切を臨書している

高野切コウヤギレ
高野山文殊院に巻九の断簡が伝来している。
古今和歌集を書写。

古今和歌集は二十巻。
醍醐天皇の勅命で和歌では初めての勅撰和歌集。
『万葉集』に撰ばれなかった
古い時代の歌から
撰者たちの時代までの和歌を撰んで編纂し、
延喜5年(905年)4月18日に奏上された。

高野切は
古今和歌集の書写本で
一番古いと言われている。
古今和歌集(905~)の撰者は
紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑の4人。

伝承筆者は
紀貫之(870?~945?)だが
高野切の書写年代は
二の手の筆者推定から導き出してみると、
十一世紀半ばとなり
紀貫之ではあり得ない。
一の手と三の手も
二の手の時代の人物となりうる。

推定される筆者は
一の手は女性(佐理の娘)か、藤原行経
二の手は源兼行
三の手は藤原公経

お習字も実際に筆を持つよりも
こうして、あれこれ時代や内容を
知るのが私は楽しみであるが、
忘れるのも得意ゆえに
知ってもすぐ影かたちなく消え去る。
能書きを調べてばかりで満足して、
本を眺めて実際の臨書は全くはかどらない。
結局一文字も書かず
墨さえ擦らず
とほほ

写真はむかしむかし
松風様から頂戴したもの
風になびいている鯉
生きている

コメント
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