村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

松風庵きさらぎの稲荷茶事

2015-02-07 23:27:41 | 茶事 茶会 

月夜に「梅の花を折りて」と、
人のいひければ、折るとてよめる みつね
40、月夜にはそれとも見えず 梅の花 
香をたづねてぞ知るべかりける
春の夜梅の花をよめる
41、春の夜のやみはあやなし 
梅の花 色こそ見えね 香やはかくるゝ
初瀬にまうづるごとに、
やどりける人の家に、
久しくやどらで、
程へて後にいたれりければ、
かの家のあるじ、
「かくさだかになんやどりはある」と、
言ひいだして侍りければ、
そこにたてりける梅の花を折りてよめる  つらゆき

今日は社中の五名とともに
松風様の茶事へと
ウキウキしながら向かう

ビルの林立す都会のマンション
その一隅に松風様の京間の四畳半がある
今日はまっすぐ行けず遠回り
何度も伺っているのに
だんだん記憶が不確かになる
マンションの入口でドアを開けて頂き
お部屋はピンポンもせず
待合までそのまま進む

寄付は琳派の画
本席は梅の歌が書いてある
古今集切れの古筆
変わった炉縁に姥口の釜
初炭と懐石に菓子を頂戴し
後座の床は花になり
濃茶薄茶となった
今日は松風様から
昨年10月の茶会の時
一緒に薄茶を担当してよく働いた
そのご褒美にと
お招き頂いたのだ
その日私は休みで何一つ
働いていないのだが
おまけで参加させて頂いた

道具の話題が多く話が終わらない
それに薄茶も重ねて頂戴し
干菓子も登場すればすべて口の中
恐るべし客ぶり
席中はとにかく賑やかで
時間はふた時を既に越した
もうおよばれされないかも

松風様は他流である
流儀が異なると些細なことが異なる
炭手前は
羽の掃きかたも全く違う
えっと灰器を
そんなところに置くのか
輪胴は 置くのそこに
茶入や薄器、茶杓の清め方
何でもかんでも違うのだ
松風さまに何度か茶におよばれしたが
何度拝見しても興味深く楽しかった

優雅な一日だったなあ



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