新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

ドイツ・オーストリアの旅②

2017年06月11日 | '17ドイツ・オーストリアの旅

パックツアーは朝が早い!出発予定は7時50分。朝食を6時にとり出発にゆとりを持たせました。みな旅行に慣れしている人たちだから時間前にきちんと集合です。

向かったのはフランクフルトから1時間ほどのリューデスハイム。ライン川に面しており、ラインの真珠と呼ばれているかわいい町で、つぐみ横丁にはワイン酒場やお土産屋さんがぎっしり、観光客もびっしり。

日本人経営「プロストワインハンデル」の400年前の地下ワイン蔵に入って試飲すると、クセのない上品な味で飲み易くておいしい!煉瓦に刻まれた1613年の数字に重みがあります。
ライン川流域はワインの産地で、早速お店おすすめのワインの宅配を頼みました。

   

横丁を下ったら船着き場。リューデスハイムからザンクト・ゴア・ハウゼン迄30キロのライン川クルーズです。思ったよりも川幅は狭くてたっぷりとした水量の静かな流れで、日本では見られない川です。6月の日差しは結構強く、それでもデッキは多国籍の観光客でいっぱいでした。

              

㊧ラインシュタイン城  ㊨12世紀のシュターレック城、現在ユースホステルに使われているそうです。                  

 

㊧千年の歴史を持つバッハラッハの町と山上のシュターレック城 ㊨ライン川通行税徴収のために1327年に造られたプファルツ城。いわば関所です。

終点に近づくと美しいローレライのメロディが流れてきましたが、そこは川に突き出た岩山で水の精のイメージとはほど遠い・・・。川が急カーブする難所で、この岩から水の精が美しい歌声で船乗りを惑わせ船を転覆させたという伝説があるそうです。

各個人に渡されたイヤホンガイドから「下船準備のために下に降りてください」と案内があり、大勢の人たちも階段を降り始めました。船着き場の「ザンクトゴア・・」の文字も目に入ったし、大勢の下船客に押されるように下りてしまいました。しかし道路に出て見渡せど私たちのグループがいない!いない!

「えっ?!」「もしや・・・」と船着き場を逆行して先端まで行くと、何と船はすでに岸壁を離れていました!!!「どうしよう・・・」
落ち着いて考えれば地図では下船は右岸「ザンクト・ゴアルスハウゼン」になっています。それを左岸「ザンクト・ゴアール」で下りてしまったのです。船はどんどん遠ざかっていきます。
夫が切符売り場の女性と一生懸命に話していて分かったことは、「あの船は対岸の次の船着き場で止まる。そこまでちょうどフェリーが出るのでそれに乗って、まずは対岸に渡りなさい」という事でした。
ライン川クルーズの区間には、生活に不便があっても景観を損なうからという理由で橋がかかっていません。フェリーしか道はないのです。日本なら最新技術を誇ってすぐに橋をかけます。ここが国民性の違いです。

とにかく出発間際のフェリーに飛び乗って船中で料金を払い対岸にたどり着きました。
すると、リューデスハイムのワイン蔵の女性店員(日本人)さんも乗船、同行していて、船着き場で手を振って私たちを迎えてくれました。まさにヴィーナスに見えました。仏に見えました。この瞬間の光景を私は決して忘れないと思います。
店員さんは先に下りてしまった私たちの行動にいち早く気づいて、添乗員さんに知らせてくれていたそうです。
店員さんが居なかったらちょっと大変になっていた、と添乗員さんは言っていました。
ラッキーなことに、レストランが船着き場の近くだったので、ほどなく食事中のみんなと合流することができ「お帰りなさーい」と笑顔で迎えてくれました。胸と胃がいっぱいで何を食べたか覚えていません。

波止場に取り残されて瞬時に考えたことは、「はぐれ狼」でも連泊のホテルに戻ればいいということ、最終的な「手はある」ところにすがりました。
夫は「これでまた午後のケルン観光がお預けになった」と思ったとか。たまたまフェリーの船着き場だったこともラッキーでした。

なかなか気分一新とは行かずまだドキドキしていましたが、バスは何事もなかったかのようにケルンに向かいました。
ちなみにオーデコロンとはフランス語で「ケルンの水」のこと。18世紀に誕生し、ナポレオン軍がケルンを占領した時にフランスに持ち帰り大人気になったそうです。

  

ドイツ人の間で最も人気が高いという世界遺産ケルン大聖堂。テレビで目にするたびに行ってみたいと思っていたところです。
高さ157m。13世紀から19世紀までかけて造られたとか。かつてドレスデンでも感じたことですが、ドイツの建造物は石が変色して黒ずんでいるのが特徴の気がします。
バイエルン王ルートヴィッヒ1世が奉納した一面のステンドグラス、バイエルン窓が鮮やかです。

東方三博士の聖遺物を収めた、世界最大の黄金細工の聖棺の輝きが見ものです。

フリータイムだったので休息とトイレを借りるためにカフェに入りました。おいしいミルクシェーキにやっと心が落ち着きました。カフェのチップが10%。
超きれいで清潔なトイレはやっぱり嬉しいです。ドイツはトイレのチップが大体50セントです。

 

ホテルに帰り着いたのが8時前。ガーデンレストランでかなり遅い夕食ですが、日差しが明るいので気になりません。

昼間はそれどころではなかったので、夕食では2種類のビールを堪能しました。明日はちゃんと添乗員さんについていこう・・・。

印象深かった整然としたブドウ畑と車窓から見た美しい村です。ドイツの農村は畑も「びしっと!」という感じです。 

          

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