年末にちらりと見たドラマの予告。『華麗なる一族』のタイトルと木村拓哉の思いつめたような横顔が映っていました。作者は山崎豊子氏。
山崎氏の社会派小説は「二つの祖国」「不毛地帯」「大地の子」「沈まぬ太陽」「白い巨塔」・・・など4~5巻からなっており、読み出したら惹きつけられて中断するのが困難なほど。この『華麗なる一族』(新潮社)は、日銀、大蔵省、銀行再編・・・などの難しい言葉が並んでいて後回しにしていましたが、気になって多忙な年末に思い切って購入。
忙しい年末でしたが、除夜の鐘を聞きながらやっと読み終わりました。不気味なほど権謀術数が渦巻く政・官界と、巨大な権力機構の銀行の内幕。山崎氏の徹底的な取材は定評があり、それだけに各界の結びつきと人物相関図、人間の冷酷さ、上流社会の内側・・・と多彩で息もつかせない面白さです。
出演者の顔ぶれもなるほどと思う人が選ばれ、セットもインテリアも豪華、音楽もすばらしいらしくなかなか見ごたえがありそうです。ファッションもあの頃流行したデザインに出会えそうです。