この画像を見て何か違うと直ぐに分かる方は、AP星空雲台に興味を持っていらっしゃるか既に使っている方でしょう。愛機「FS60CB NZ遠征軽量化仕様」を乗せています。
こうすればもっと分かりやすいと思います。AP星空雲台の機材搭載部の「APクランプ筒受ユニット」をPCB-EQ2と同じような雲台ベースに変えてあります。この部分がどうしても好きになれず、というか使いづらかったので本体が来て直ぐに改良しました。
結果こうなりました。
このシステムで昨夜撮影したのがこの画像です。FS60CB+RD0.72x、EOS M+astronomik CLS フィルター、ISO 1600、300秒露出です。私の考えていた"5分=300秒リミット"は、一応合格しています。ただし、極軸望遠鏡は暗視野照明付きでセッティングしやすいものでしたが、北極星を入れるところまでは良かったですが、「こぐま座δ星」、「ケフェウス座51番星」を入れるところでつまづきました。パターンの端のほうにこれらの星々がくるようになっているのですが、視野周辺部が極端な収差のような現象で大変見ずらくて導入にやや苦労しました。
この事についてビクセンへ聞いてみたところ、私の持っているものが不良品ということではなく、そういう仕様だとのことでした。ただ昨夜は眠い感じの空だったので、星空環境の良いところであっても4等星を見るのはやや厳しかったです。私が使っているポラリエ用に販売しているスカイメモRSの極軸望遠鏡も同じセッティング方法ですが、特別苦労することはありません。
いずれにせよ、この事については再度検証してみようと思っています。
ポラリエとAP星空雲台を比較してみました。大きさ的にはAP星空雲台がやや大きいです。追尾精度については、昨夜初めて使った限りでは、同じ機材を乗せて5分露出で撮った時にはAPフォトガイダーのほうが安定しているかもしれません。ポラリエ+PCB-EQ2セットで撮った場合でもいい時には5分露出が成功することはありますが、結構ばらつきがあります。機材の乗せ方や極軸のセッティングなど個人差による要因も入れてのことですが、APフォトガイダーは、3分露出した場合の成功率は100%に近かったです。ただし同じ条件で同じ被写体を連続して撮った場合で、10ショットほど撮影した結果です。
まだ一度使っただけなので、一概には言い切れませんが、ポラリエからステップアップすることを考えた場合には、その選択肢の中に入れてもいいでしょう。
それぞれの重量を計ってみましたら、画像の三脚などを入れないAP星空雲台では、1650グラムです。画像のスライド雲台プレートは、無かったので代用品を使っています。重量的には同じくらいかもう少し重たいと思います。カメラを自由雲台を介して搭載する場合には最低この部品類が必要です。
当方のAP星空雲台用雲台ベースを組み込んだ状態では、1630グラムです。その差はわずか20グラムです。ただし当方のシステムでは、上記純正状態からさらにウェイトシャフトとウェイトが必要です。カメラを上下に2台搭載する場合には不要です。
ちなみに、ポラリエ+PCB-EQ2+TK-PPFのセットでは、1290グラムと大分軽くなっています。重量だけ見るとポラリエということになりますが、追尾の安定性や後の発展性などを考えるとAP星空雲台も悪くないとは思います。
現在、AP星空雲台は三脚などがセットになった状態での販売になっておりますが、今後当店のオリジナル品としてこの画像の状態で販売することを考えております。三脚なども付属しないので、お値段的にもリーズナブルなものになると思います。本品には、ウェイトシャフトと1kgステンレスウェイトが付属します。もちろん、ビクセンAP星空雲台用のSTAR BOOK ONEコントローラーやマニュアル類も付属します。まだどのような方法で販売するか検討しているところですが、それが決まり次第お知らせいたします。
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ここで本文中に間違いがありましたので訂正いたしました。APフォトガイダーと記載してあった部分は、正しくは「AP星空雲台」となります。ちなみに、AP星空雲台は、APポータブルセットに赤経モーターモジュール、極軸望遠鏡PF-Lをセットにしたものです。