『女のキリスト教史』より
魔女ではなかったジャンヌ・ダルク
一方で、危害を加える術を使う魔術師や魔法使いも、社会や宗教秩序に直接の脅威を与えない限り、徹底的に断罪されたわけではなかった。大きな飢饉や災害がない限り、民間の「魔術師」の多くは、隣人間のもめ事に介入する程度の存在だったし、秩序を揺るがすリスクの少ない女性がほとんどだった。飢饉や疫病、災害があっても、それを引き起こした悪魔や魔女を探して罰するよりも、効験あらたかな聖人や聖女に祈り、供え物をしたりする方が宗教秩序的には有効で実利があったからだ。
そういう状態を一変させたのが、一六世紀に起こった宗教改革と宗教戦争だった。わかりやすい例として、宗教改革前の時代に起こった「ジャンヌ・ダルク裁判」を挙げてみよう。男装で馬を駆り、英仏百年戦争の末期にイギリス軍に包囲された町オルレアンを一解放」し、亡命状態だった王太子をランスの大聖堂に連れて行って、シャルル七世として即位させたジャンヌ・ダルクは、カトリ″ク教会の公式の聖女であり聖母マリアと並ぶフランスの守護聖女でもある。
彼女は大天使ミカエル、聖女マルグリット、聖女カタリナの三人から、「フランスからイギリス軍を追い出せ、王太子を即位させよ」という「お告げ」を聞いて、あらゆる困難を排して王太子に謁見し、兵を率いらせてくれるように頼んだ。
まだ一〇代半ばの少女だ。王太子は彼女の願いを聞き入れた。イギリス軍とブルゴーニユ公の同盟に囲まれて万策尽きていた王太子には、失うものは何もなかったからでもあるし、「おとめがフランスを救う」という噂が当時流布していたからでもある。アンティオキアのマルグリットも、アレキサンドリアのカタリナも、四世紀にキリスト教に帰依して結婚を拒んで殺された処女殉教者で、その生涯の史的な裏付けはないが、中世ヨーロッパでは人気のある聖女だった。
それでも、ジャンヌ・ダルクを軍装させる前に、王太子は彼女をまず、ポワティエの高等法院に送って、そこで神学者たちによって彼女が「魔女」ではないことを確認させた。処女であるならば、悪魔と交わっていない証拠だし、ジャンヌの信仰の篤さも認定されか告解もし、聖餐も毎日のように受けた。「天からの声」を聞いたと主張するおとめが「魔女」でなければ「聖女」である可能性はある。悪魔に選ばれたのではなく、神から使命を与えられたのだ。
それを公式のプロパガンダにしたことは、英仏の兵士の士気に大きな影響を与えた。宗教改革よりも一世紀以上前のヨーロッパでは、イギリスの神もフランスの神も、同一の「キリスト教の神」である。ジャンヌは「神の使命を帯びたおとめ」としてオルレアンのイギリス軍に宛てて堂々と降伏を勧告した。
実際の戦場でも、果敢に駆け回るジャンヌの姿は戦況を一変させた。ジャンヌは歓喜と共にオルレアンの市民に迎えられ、六〇〇年近く経った今でも、オルレアンでは毎年ジャンヌ・ダルクを記念する祭りが全市と教会を挙げて行われている。
敵地を横切りながらランスの大聖堂に向かった時も、ブルゴーニュ側についていた町が抵抗せずに次々と王太子の一行を通した。軍装のままのジャンヌ・ダルクが戴冠式に出たことは、シャルル七世即位の正統性を担保することになった。ジャンヌの潔癖さと信仰は、軍の風紀さえ正し、兵たちは真剣にミサにあずかるようになった。
そのジャンヌがオルレアンの勝利からわずか二年後に、イギリス軍の占領地ノルマンディのルーアンで異端審問にかけられて、異端者として一九歳で火刑に処せられるとは誰が想像しただろう。神学の中心地であるパリは、当時イギリス=フランス王を名乗るヘンリー六世の摂政と姻戚関係にあるブルゴーニュ公の支配下にあった。ジャンヌ・ダルクが捕らえられたのはブルゴーニュ派との戦闘中だつたが、イギリス軍が身代金を払って彼女の身柄を引き取った。
武装もしていない若い娘一人くらい暗殺するのは簡単だったろう。けれども「天の声を聴く」という娘を殺害すれば「殉教処女」を作ってしまう。悪くすれば「神罰」を受けるリスクもある。「神」の名を掲げて戦う「敵」を抹殺するには、その「信仰」が誤っていることを正式に証明する必要があった。
そこでパリ大学の大審問官が、異端審問官を派遣し、ブルゴーニュ派の担当司教、イギリス王が任命したルーアンの教会参事員らによる長くて苦しい異端審問が始まった。ジャンヌが聖女ではなく魔女であると認定することができれば、シャルル七世の正統性を崩すこともできるし、イギリス軍の士気を高めることもできる。
審問は当然威圧的だった。ところがジャンヌはすべての質問に素朴に敬虔に答えた。彼女の見たもの、聴いた声が偽物であるとか、悪魔から来たものだと証明するものは何もなかった。それどころか、彼女の神秘体験の描写があまりにも淡々としてリアルなものだったので、審間官たちが興味を示したほどだった。
結局、ジャンヌの異端の根拠にできるものは男装と宣誓の拒絶だけだった。それだけでは死刑を宣告できない。なぜなら、カトリックには「改悛」のシステムがあるからだ。牢獄で体調を崩し、拷問すると脅かされたジャンヌは、心ならずも異端を認めて改悛するという書類に署名した。実はそれが罠だった。自由の身になるのでなく一生牢獄につながれることを知り、女装による身の危険も感じたジャンヌは、再び男の服を身に着け、今度こそは火刑に相当する「戻り異端」の罪を問われたのだ。
宗教戦争
ジャンヌ・ダルクを火刑台に送った異端審問が開かれた一四三一年と、シェイクスピアが『ヘンリー六世』を書いた一五九〇年頃の間には、ヨーロッパの歴史にとって決定的な変化が起こった。プロテスタントの登場による宗教改革と宗教戦争、そしてカトリックによる対抗宗教改革である。
ドイツのルターによる「九五ヵ条の論題」が二五一七年に出て、続いてスイスにツウィングリやカルヴァンが登場する。一五三四年にはヘンリー八世が、ローマ教会から離れてイギリス国教会を創設した。ヘンリー八世はカトリックの立場からそれに異を唱えた大法官トマス・モアを処刑し、国内のカトリック教会の財産を没収した。一五五〇年代にはエドワード六世が、さらに原理主義的なプロテスタントの宗教改革に歩み寄ったが、その反動でカトリックのメアリー一世によるプロテスタントの弾圧が始まるなど、激動が続いた。イギリス国教会の優位が最終的に確定したのは、メアリーの異母妹で一五五八年に即位したエリザベス一世(一五三三~一六〇三)の時代だった。
これらの抗争は主として政治的、経済的な覇権争いだったので、さらに宗教的な改革を進めようとしたピューリタンたちは、新世界を求めて植民者としてアメリカ大陸に渡ることになる。ヨーロッパ大陸でも、宗教戦争は激しさを増した。カトリック圏のフランスでは、新旧両派によるユグノー戦争の後で、一五八九年に即位してブルボン朝を開始したアンリ四世がカトリックに改宗し、一五九八年に信教の自由を認めるナントの勅令を出してユグノー戦争を終結させた。
他にカトリック国として残ったのは、ローマ教会のおぴざ元であるイタリアの都市国家、一四九二年にカトリック王がイスラムからイベリア半島の再征服(レコンキスタ)を終えたばかりの、スペインとポルトガルだふた。
ドイツは神聖ローマ帝国を継承する選挙侯のいる領邦国家である。スウェーデン、オランダ、デンマーク、ノルウェーなども巻き込んだ三十年戦争は、一六四八年のヴェストファーレン条約によって、各大公国の領主が選んだ宗派ごとの棲み分けに落ち着くまで終結しなかった。神聖ローマ帝国を代表するハプスブルク家は、オーストリア、スペイン、オランダなどに版図を拡げ、一六六一年に親政を開始するルイ一四世と覇権を争うことになる。
このように、宗教改革や宗教戦争は、すぐれて政治的なものだ。そして、それに巻き込まれた民衆のレベルでは、特に農村部においては、昔から変わらぬ伝統的で実用的な「信心」の「教え」と「術」が続いていた。その「ずれ」が、魔術師と魔女を本当の意味で「誕生」させた。それこそが、一五世紀前半には「戻り異端」とそこから復権した殉教者でしかなかったジャンヌ・ダルクが、エリザペス朝のシェイクスピアによって「悪魔」と取引する魔女として描かれた理由だったのだ。
007.13『人間のトリセツ』人工知能への手紙
192『女のキリスト教史』「もう一つのフェミニズム」の系譜
336.2『デザイン思考の実践』イノベーションのトリガー、それを阻む3つの“緊張感”
135.2『スピノザ<触発の思考>』
019.5『若い人のための10冊の本』
210.52『東大教授がおしえる忠臣蔵図鑑』
383.8『イラストで見る世界の食材文化誌百科』
361.45『賀茂川コミュニケーション塾』ビブリオバトルから人工知能まで
049『片手袋研究入門』小さな落しものから読み解く都市と人
673.95『最新看護ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本』業界人、就職、転職に役立つ情報満載
167.2『日本のイスラーム』歴史・宗教・文化を読み解く
Eサセ『ジス・イズ・ミュンヘン』
Eサセ『ジス・イズ・ロンドン』
Eサセ『ジス・イズ・パリ』
風が強い。全然聞こえない。動いているかわからない。風が激しい時にはイヤホンにしましょう。ブルートゥースにできないけど。
この時間で腹が減っている。昨日は卵ご飯だけだったから。
ロバエミニだけでもいいかな。Oodiとと。 #欧州縦断
66歳の奥さんに送る絵本。この時の絵本は「絵本」なのかな。海外へ行きたくなる本を図書館で選んでみた。それで様子を見よう。 #66歳の絵本
クロスからの反応は嫌いではない。癖になる。リヒィルが千円を超えている。次、どうしよう。海外だと安い。パスポートを取って、買い出し? #クロスの替え芯は990円
24時間考える体制はできたけど、気力がない。 #24時間考える体制
放り込まれたという対するアナロジー。この最近の考え方です。既存というものはあり得ない。戦場の放り出された理由。なぜ、戦っていることはできない。 #放り込まれた
敵が敵なのか、味方が味方なのか、まるで分らない状態。そこで行動することは間違っている。
なんか、眠たい。 #放り込まれた
BABYMETALは18時台か。早いんだ。乃木坂がでる地上波はネットでみる。必ず、見たいところを編集されて、Youtubeにあげられる。BABYMETALの常識は不明なので、居間のTVで見よう。久しぶりの地上波。 #地上波のTV
3歳の絵本。66歳の絵本。 #66歳の絵本
急に戦場に出されて、戦かななければいけないということで戦っている人間みたいなものです。なぜ、戦うのか、私は何なのかを知らずに。 #放り出された
お互いを見比べながら、けなしあったり、協調したりしている。戦う相手もわからずに。 #放り出された
アンサーがあって、初めて理由がある。結果があって、初めて原因がある。存在ありきの我々は。 #結果に対する原因
今日はクリスマスイブだから、どんべい狐に餅を焼いて食べます。サイゼリヤのポトフにしようかと思ったけど、これ以上の出費は避けたい。 #サイゼリヤのポトフ
未唯の子供にクリスマス本で二千円以内と踏んだが、次男の本も請求され、奥さんからノブの子どもの本を言われた。都合、四千円以上。 #クリスマスプレゼント
奥さんのケーキは例年、500円以内なのに、セブンイレブンのガトーショコラを買ってきてしまった。なんと1000円。コンビニのケーキなのに。らじらーで藤森が生ちゃんに贈ったのを思い出して、ついかってしまった。 #ガトーショコラが980円
最近、元町のドンキの二階の本屋に寄ったら、閉店の通知があり、文房具が50%で、クロスがあった。3000円のクロスを1500円で購入。東富士以来だから20年振りのクロス。細身がたまらない。リフィルをKDMで買っておこうとしたら、990円。400円ぐらいの記憶しかなかった。 #クロスを衝動買い
4つのカテゴリーを意識した生き方。「生活」「存在する」「考える」「生きる」。似ているけど、かなり異なる。 #生活のカテゴリー
クロスの替え芯。990円。8513
5年ダイアリー。5年も生きるつもりなのかな。
販売店を売る拠点から使い拠点にしていく。それによって、個人の自立を助ける。目的は変わる。 #販売店の存在理由
『アジアの世紀』
アジアから見た世界の歴史
古代アジア--文明の夜明け
張騫を
アジアにおける帝国の拡大
西洋の帝国とアジア
冷戦時代のアジア
再び目覚めたアジア
文明の融合によってグローバル化するアジア
アジアのブランド戦略
アジアを縦横に動きまわるアジア人たち
アジアの文化を再生利用
アジア人の思考
『図解でわかる 14歳からのプラスティック環境問題』
アジア・アフリカの途上国がいち早くレジ袋規制に踏み切った理由
家畜の命を奪うごみの山
最も規制が厳しいアフリカの事情
『図解でわかる 14歳からのプラスティック環境問題』より
家畜の命を奪うごみの山
プラスチック製品、特にレジ袋を規制する国が増えています。地図をいま一度見てください。レジ袋規制が進む国々は、プラスチックの生産・消費量が多い先進国ばかりではありません。アジア・アフリカの開発途上国でも、軒並み規制をしいています。その理由は、切実なプラスチック汚染にさらされているからです。
そもそも途上国では、ごみ処理場の整備が十分ではなく、多くが空き地や谷間にごみを投げ捨てるだけのオープンダンプ方式です。異臭を放つごみの山から、再利用できるものを拾って生計を立てる人も少なくありません。ごみの山には飢えた家畜も集まり、プラごみを食べてしまいます。
モンゴルでは、1990年代から遊牧民の間でもプラスチック製品が使われるようになり、草原にプラごみが散乱。羊や牛が草と間違えて食べ、衰弱死する例が頻繁に報告されていました。さらには、ごみを食べた家畜の肉や乳を摂取することで、人体に影響が及ぶことも懸念され、薄手のレジ袋が使用禁止されるに至りました。
同様に、インドではヒンドゥー教で聖なる存在とされる牛が、プラごみを食べて死亡するのを防ぐためもあり、やはり一部のレジ袋の使用が禁止されています。
また、バングラデシュでは、過去に大量のレジ袋が排水溝に詰まり、大洪水の一因となったことがあり、すでに2002年にレジ袋が禁止されています。
最も規制が厳しいアフリカの事情
現在、最もプラスチックの使用規制が厳しいのは、意外にもアフリカです。アフリカ54力国のうち、レジ袋規制を導入している国は約30力国にも及びます。
2000年以降、アフリカ諸国の経済成長はめざましく、都市で働く人が増え、それまでの自給自足の生活から、買って消費する生活へと一変しました。そのため処理能力を超えるごみが山積みされ、崩落して死亡者が出る事故も起きています。
世界一厳しい罰則規定のあるケニアのレジ袋禁止令は、こうした深刻なごみ事情を背景にして、2017年に施行されました。処理場の整備や、ごみ分別のルール徹底には、時間もコストもかかります。それよりも、ごみのもとをつくらない、売らない、使わない社会をつくるほうが早い、という途上国ならではの判断でした。
これらアジア・アフリカの途上国では、プラスチック規制を強化すると同時に、国際的な支援を受けて、ごみ処理場を整備する計画も進められています。
語り合うことができるのか。何を語る。単なる情報交換では意味がない。 #語り合う
寝ているときから腰が痛い。寝すぎたのかな。
話し相手はやはり、μしかいないか。底辺がつながっているから。 #未唯との対話
あなたは何に従うのか。信じれるものがいない。自分に従う。 #従うもの
元町のツタヤに「トヨトミの逆襲」が積まれている。 #トヨトミの逆襲
奥田さんに変わったとき、東富士に居た。課長職になったばかり。開放感が生まれた。そして、あれになったときに閉塞感を感じた。やりたいことは何をしてもいいという解放感。 #トヨトミの逆襲 #トヨトミの逆襲
ケンタッキーは完全に狂っています。座席に半分を作業エリアにしています。クリスマスと何の関係があるのかよくわからない。 #ケンタは何をしたいのか
日程から二日間、何も書かれいない。何もしなかったからでしょう。出かけなかったからです。日程を書くことを目標にしましょう。 #日程を書こう
「手抜き料理」はやはり、買いましょう。あれは革命の書です。家族制度の崩壊。それぞれが意思もなくやっているけど、方向は確実にそちらに向かっています。 #家族制度の崩壊
AQも存在に向かう前に、家族制度の崩壊の方向に向かうでしょう。 #家族制度の崩壊
せっかくボトルを持ってきたけど、モカにしたために、忘れてしまった。直前まで覚えていたのに。帰るときになって、ぱっつんが出てきた。調子が悪い。 #スタバ風景
また、ムダづかい。細身のクロスを買ってしまった。
こんなわざとらしい空間に居ながら、亡くならないものです。踏ん切りがつかないんでしょう。 #わざとらしい空間
ロールケーキが消えた。あまりにも異常現象が少なすぎる。そのうち、わざとらしく、つじつまを合わせるのでしょう。 #異次元への移動