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てらまち・ねっと



 高速増殖炉の「もんじゅ」が再開された。
 ナトリウム漏れ事故から14年半ぶりの運転再開。

 新聞でも「『夢の原子炉』 安全管理に課題」と報道されての強行出発。
 5月6日に運転開始、しかし、発生した「警報」を隠したことが発覚。
 誤作動も。

(追記/2011年3月29日ブログ ⇒ ◆なんと、「放射能拡散予測(ドイツ気象局)」/福島第1原発:半径10キロ圏、遺体運べず 放射線量高く)

 新聞の見出しを見るだけでも、状況が伝わる。

 運転員、「もんじゅ」制御棒の操作法知らず
 もんじゅ:誤警報公表遅れ 「情報隠し」再び? 敦賀市長、申し入れへ /福井
 もんじゅ 誤警報6回公表遅れ 放射能検出器故障か
 「もんじゅ」検出器を停止、2台目…異状増え点検へ
 もんじゅ 監視装置再び不具合
 もんじゅ制御棒トラブル、原因は操作ミス
 もんじゅミス 運転員、基本操作知らず…ボタン長押し 手順書に明記なし


 いまは、とりあえず、今年になってからの動きや、今回の騒動の顛末を記録。

 若いころ、原発や高速増殖炉の「もんじゅ」の反対運動をしていて、その一連の活動の中で、岐阜で一般の人を募ってバスツアーを企画したことがある。

 福井の現地に行って、風船を飛ばして、すぐに岐阜方面に飛んでくることを実証するために。

 バス会社に行って、大型バスの価格交渉までやった。
 当日は、バスのガイドも。

 ちょうど、当時のことを連れ合いが先日ブログにしたので、あわせてリンクしておく。
 つれあいの2010年5月7日のブログ
  ⇒ 「もんじゅ」の試験運転再開に反対します/ストップ・ザ・もんじゅ!

(1996.1.4 中日新聞)・・・・・気象庁がまとめた1975-1990年の気象概況によると、岐阜地方では7月、8月を除き、北西、西北西もしくは西の風が一日のうちの最も多い風向きになっている。「風は一日のうちに何度も向きを変え、地形の影響を受けやすいので、汚染物質がどう広がるかは一概には言えない」(岐阜地方気象台)が。

 事故発生後、県にたいして通報連絡を電力会社に求める要望書を提出した市民団体の一人、寺町みどりさんは、チェルノブイリ事故の2年後の昭和63年、仲間と一緒に美浜原発から風船を飛ばした。風船は1-3時間後、春日村や大垣市、八百津町などに到着した。

「岐阜はこんなに近い風下で不安を感じた。今回、県の通報要請でやっと一歩進んだが、情報受け入れシステムをきちんと作って、動燃が迅速に通報連絡するよう始動しなければいけない」と今後の態勢作りに注文つけている。・・・・


上のイラスト風の図、つまり風船の飛んだ記録はメンバーの建築家が描いたもの。

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 事業者はリフレッシュのつもりで、運転再開日にWebページをリニューアルしたらしい。
   ・・・しかし、中身は・・・

日本原子力研究開発機構の公式ページ ⇒ 高速増殖原型炉もんじゅへようこそ
    2010年 5月 6日更新
【お知らせ】ホームページリニューアルオープン
「もんじゅ」はプラント確認試験を終え、原子力安全・保安院、
原子力安全委員会による国の安全性確認を終え、地元自治
体の了承を頂まして性能試験を再開いたしました。
それに伴い「もんじゅ」ホームページもリニューアルしました。




同ページ中の 
現地の広域の写真の一つ


●機構不十分回答目立つ もんじゅ耐震安全性確保
    2010年3月30日 読売新聞
 県原子力安全専門委員会(委員長=中川英之・福井大副学長)は29日、県庁で会合を開き、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市白木、運転停止中)の耐震安全性は確保されていると結論づけた。ただ、原子力機構の説明には、誤解を招きかねない表現や不十分な回答が目立ち、やや性急にも思える結論に、委員からは不満の声も聞かれた。

 会合で、委員から注文が相次いだのが、1月9日に若狭湾で発生した地震について。地震そのものは小規模だったが、震源地の真上の「震央」と、もんじゅとの距離はわずか約600メートルだった。「耐震安全性を考える上で、油断してはならないということ」「今後の検証作業で、地震のデータをきちんと生かしてほしい」などの声が上がった。

 これに対し、機構の担当者が、詳細な地震データ解析の必要性について「非常に小さい地震なので、あまりやっても……」と消極的な姿勢を示したため、中川委員長から「せっかくのデータなので有効活用してほしい」と促される場面もあった。

 また、地震発生時に冷却材のナトリウムが漏れる可能性についての質問には、機構側は「地震によるナトリウム漏れを想定すると、すごい(大規模な)設備になるので、漏れないという基本設計だ」と強調。倹約のため設備を簡素にしたとも取れる説明に、県の担当者が「原子炉の炉心を冷やすのに必要なナトリウムの配管は、壊れないという評価結果だった」などと、慌てて“助け舟”を出した。

 最終的に耐震安全性が確保されていると評価したが、委員会終了後にある委員は「ナトリウム漏れの問題は、もう少し突っ込んで議論すべきだった」と本音を漏らし、委員会の結論についても「しっくりいかない所はある」とした。

 運転再開までに、専門委はもう一度会合を開き、これまでに委員から出た指摘や注文を取りまとめる予定。

●もんじゅ安全確認持ち越し 県専門委
       朝日 2010年03月30日
 条件は整ったものの、地元としての最終判断は下されなかった。高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の試運転再開に向けた改造工事が始まった2005年以降、もんじゅの安全性を独自に20回以上審議してきた県原子力安全専門委員会(委員長=中川英之・福井大副学長)は29日、すべての安全審査を終えた後、県に対して新たな課題を与えた。

 ◇    ◇
 中川委員長は審議終了後、国の耐震評価を「おおむね妥当」と結論付けた後、「これまでの審議を踏まえ、国に対して要請すべき事項について、委員会としての意見を取りまとめておくことが必要」と総括。技術的な安全審査は終了したものの、完全なお墨付きは与えず、県原子力安全対策課が、これまでの審議内容をまとめた報告書を作成し、次回の専門委で内容を協議、そのうえで了承することになった。

 同課の桜本宏課長は取材に対し、報告書の内容について、「県知事、文部科学相、経済産業相による『もんじゅ関連協議会(三者協議)』において、安全面で国に要請すべき事項を想定している」と話した。同課は「すぐに作成に取りかかる」としているが、次回の専門委の開催は未定という。県は報告書の完成まで、三者協議には臨まない構えを見せている。

 日本原子力研究開発機構の幹部は審議終了後「今日で安全確認が終わると信じて疑わなかったが、また延びるなんて」と肩を落とした。「安全に問題ないと結論が下された。報告書の作成は地元了解の手続きを中断するものではない」とする声もあった。

 この日の専門委では、もんじゅの耐震性を認めた国の判断について、経済産業省原子力安全・保安院、内閣府原子力安全委員会の担当者が、検証方法や審議過程を資料を用いて説明した。委員からは「地震でナトリウムが漏れたらどう防ぐのか」「地盤、活断層の評価は北陸地方の地質の特徴を踏まえて実施すべきだ」などの意見が出た。

●もんじゅ:再開「時間かけず判断」 敦賀市長、3者協議の終了後 /福井
        毎日新聞 2010年4月2日
 高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開について、敦賀市の河瀬一治市長は1日の定例会見で、「(知事と文部科学相、経済産業相の)3者協議が終われば、そう時間をかけずに判断を出すべきだ」と述べた。

 県は3者協議で、運転再開に伴い北陸新幹線の県内延伸や、高速道路、敦賀港の整備などの地域振興策を両省に要望する。しかし河瀬市長は「文科相や経産相では、新幹線の確約はできない。『最大の努力をしましょう、省としても応援しましょう』という回答しか得られないと思う。3者協議は(県が要望する)全部の答えを持ってくるというよりも、国がどれほど真摯(しんし)な態度で臨むかを見極める場所になる、と想像している」と述べ、要望実現の時期を待たずに判断する意向を示した。

 3者協議の日程については「県の専門委員会の結論が出れば、1週間以内にあるのではないか」と述べた。【酒造唯】

●もんじゅ、14年半ぶり運転再開 「夢の原子炉」安全管理に課題 
       産経 2010.5.6 10:45
 日本原子力研究開発機構は6日、1995年のナトリウム漏れ事故で停止中の高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の運転を14年5カ月ぶりに再開した。

 高速増殖炉は、運転しながら消費量以上の核燃料を生み出せる。「夢の原子炉」とも呼ばれ、資源小国である日本にとって重要な技術。政府は、使用済み核燃料を再処理して利用するプルサーマル発電とともに核燃料サイクルの中核に位置づけており、2050年ごろの実用化を目指す。

 地球温暖化対策として発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しない原子力発電への期待が高まっており、もんじゅの重要性も増している。ただ、火災が起きやすい冷却剤のナトリウムの管理など安全確保への課題も多い。

 原子炉補助建物内の中央制御室で、核反応を抑制していた制御棒を引き抜き、原子炉を再起動させた。

 核分裂の連鎖反応が持続する臨界に8日に達する見込み。その後は徐々に出力を上げながら試験運転を続け、13年春に本格運転に移る予定。

 高速増殖炉はプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料で発電すると同時に、核分裂しにくいウラン238に中性子を当ててプルトニウムに変化させ、ウランの有効利用を図る仕組み。1977年に臨界に達した実験炉常陽(茨城県)で開発が始まった。

 経済産業省原子力安全・保安院は運転再開に先立ち3~5日に立ち入り検査を実施、再開準備は整ったと判断した。

●もんじゅ、臨界に=事故から14年ぶり-福井
       時事 2010/05/08-13:08
 日本原子力研究開発機構は8日、1995年のナトリウム漏れ事故以来、14年5カ月ぶりに運転を再開した高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が同日午前10時36分、核分裂反応が連鎖的に起きる臨界に達したと発表した。

 原子力機構は同日午前9時から制御棒の引き抜き作業を開始。中央制御室では、幹部らが作業を見守り、中川正春文部科学副大臣も立ち会った。

 臨界後、原子力安全・保安院は、運転操作などが適切に実施されていることを立ち入り検査で確認。もんじゅの向和夫所長は会見で「ほっとした。これからの試験でしっかり成果を出し、実用化に結びつけたい」と話した。

 もんじゅは6日午前10時36分、試運転を再開。原子炉が臨界に達する点を予測するため、7日まで制御棒の引き抜き試験を行った。

 6日深夜から7日午前にかけ、核燃料の漏えいを検出する装置が誤警報を発する不具合があったが、原子力機構は安全監視に影響はないとして試運転を継続。不具合の公表が遅れたことについて、中川副大臣は「今後は速やかに情報公開するように」と注意した。

●もんじゅ 誤警報6回公表遅れ 放射能検出器故障か
      東京 2010年5月8日 朝刊
 十四年五カ月ぶりに運転を再開した高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で、再開初日の六日夜から七日昼にかけて、核燃料の漏えい警報が誤って計六回鳴るトラブルが起きた。実際に燃料漏れはなく、放射能検出器の故障とみられる。

 運営する日本原子力研究開発機構(原子力機構)は七日午前十時の定例会見で誤警報を明らかにせず、経済産業省原子力安全・保安院とも相談し、同日午後零時半になって公表した。一九九五年十二月のナトリウム漏れ事故以来、厳しい批判を浴びてきた情報公開に対する姿勢が、あらためて問われそうだ。

 原子力機構によると故障したのは原子炉補助建屋内に三つある放射能検出器のうちの一台で、このトラブルで使用を停止した。ほかの二台に異常はなく担当者は「運転に支障はない」と説明。今後原因を調べる。

 誤警報は六日午後十一時すぎに一回、七日午前十時からは、ほぼ三十分おきに五回発生した。もんじゅの向和夫所長は七日夜、敦賀市内で急きょ会見し、「最初はノイズに反応した一過性のもので、公表する必要はないと思った」と釈明。実際は午前の会見中にも誤警報は起きており「今後はささいなトラブルもしっかり情報を出したい」と話した。

●もんじゅ:誤警報公表遅れ 「情報隠し」再び? 敦賀市長、申し入れへ /福井
        毎日新聞 2010年5月8日 
 ◇機構・文科相に申し入れへ
 6日運転再開したばかりの高速増殖炉「もんじゅ」で、また装置の故障による誤警報が続発した。日本原子力研究開発機構は6日深夜に起きた最初の誤警報を地元自治体にも知らせず、公表を半日遅らせた。「情報隠し」と批判された原子力機構の組織体質が、再び問われかねない事態になっている。【酒造唯、佐藤孝治】

 機構によると6日午後11時9分、3台ある破損燃料検出装置の1台で最初の警報が出た。だがすぐにやみ、他の装置に異常はなかったため「ノイズによる誤作動」と判断。県や敦賀市には報告しなかった。

 機構は6日から連日、もんじゅ近くのPR施設で午前10時と午後3時半に定例の記者会見を開いている。7日午前9時に幹部の定例ミーティングを開き午後の会見で発表することを決め、同午前の会見では一切、この事実に触れなかった。

 さらに、午前10時1分から誤警報が5回連続し、立ち会い検査をしていた原子力安全・保安院が「故障の可能性が高い」と、速やかに発表すると決めた。機構はようやく午前11時28分に敦賀市、同11時半にもんじゅにいた県職員へ、それぞれ連絡した。

 原子力機構の瀬戸口啓一・もんじゅ運営管理室長は「午前10時の会見では、6日の性能試験の終了が5時間遅れたことに質問が集中し、(誤警報を)公表することが頭の中になかった」と釈明した。

 敦賀市の河瀬一治市長は7日の定例会見で「何かあれば報告いただくことが情報公開の基本。ようやく運転再開ということで、まだ地に足が着いていないのでは」と、機構や文部科学相に申し入れを行う考えを示した。

●「もんじゅ」検出器を停止、2台目…異状増え点検へ
    2010年5月10日 読売新聞

●もんじゅ 監視装置再び不具合
       NHK 5月9日 22時39分
 今月6日に運転を再開した福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」で、燃料の破損を監視する装置にまた不具合が見つかりました。日本原子力研究開発機構は、ほかにも別の方法で監視する装置があり、安全や運転に影響はないとしています。

不具合が見つかったのは、「もんじゅ」で核燃料に微小な穴が開いたり、破損したりしたことを放射線の値の変化で監視している装置です。運転を再開した翌日の今月7日、3台あるうちの1台が故障し、使用を中止しましたが、9日午後6時半ごろになって、残る2台のうちの1台の装置で放射線の値に上昇傾向がみられたということです。

「もんじゅ」では、原子炉内の中性子の値などほかの方法でも核燃料の破損を監視しており、これらに異常がみられないことから、日本原子力研究開発機構は燃料に破損はなく装置の不具合とみています。原子力機構では、安全や運転に影響はないとしていますが、同じ装置で不具合が続いているため、早急に原因を調べるとともに、今月16日に試験の一環で原子炉を止めることから、その際に詳しく点検することにしています。

●運転員、「もんじゅ」制御棒の操作法知らず
    日本経済新聞 5月12日
 高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で起きた核分裂を抑制する制御棒の挿入ミスについて、日本原子力研究開発機構は11日、運転員が操作法を知らなかったのが原因だったと発表した。手順書に必要な作業が記載されていなかった。ナトリウム漏れからようやく運転・・・

●もんじゅ制御棒トラブル、原因は操作ミス
       朝日 2010年5月11日21時23分
 再起動した高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で10日夜、制御棒が一時挿入できないトラブルがあり、事業主体の日本原子力研究開発機構は11日、運転員の操作ミスが原因と発表した。14年余りの停止で経験がない運転員が8割を占め、今回ミスした運転員もその一人だった。

 機構によると、10日の試験後に制御棒を挿入する際、運転員が必要なスイッチの長押しをせず、途中で制御棒が停止したという。運転手順書に記載がなかったため、機構は10日、同書を改訂した。(高橋孝二)

●もんじゅミス 運転員、基本操作知らず…ボタン長押し 手順書に明記なし
       2010年5月11日 読売新聞
 試験運転中の日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で10日夜に起きた原子炉制御棒の操作ミスで、原子力機構は11日、担当した運転員が制御棒の操作に習熟しておらず、試験用に作成された運転手順書にも必要な操作内容が明記されていなかった、と発表した。

 経済産業省原子力安全・保安院は同日、「運転員に基本操作を徹底させ、現行の教育内容が適切かどうかも再検討するべきだ」と原子力機構を指導した。

 制御棒は原子炉内の核分裂反応をコントロールする装置。原子力機構によると、試験終了後に原子炉の出力を落とした状態にしようと、制御棒19本のうち2本を挿入しようとしたが、1本が入りきらなかった。

 原因を調べたところ、制御棒を最後まで挿入するには操作ボタンを長押しする必要があるが、運転員は制御棒の全挿入操作は初めてで、長押しが必要と知らなかった。原子力機構は運転手順書にこの操作に関する詳しい記述を追加した。

 もんじゅの向和夫所長は11日午前、敦賀市役所内で記者会見し、「改めて運転員の教育と操作手順の周知を徹底したい」と述べた。

 宮崎慶次・大阪大名誉教授(原子炉工学)の話「制御棒の操作は、自動車の運転にたとえるとアクセルやブレーキを踏むようなもの。安全への影響はないにせよ、運転員が基本操作を知らないのは問題だ。原子力機構は襟を正し、教育訓練のあり方を見直してほしい」

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