オープン景気が過ぎた頃の昨年の初夏。
私と同年代の男性とその御母堂が一緒に来店して下さった。
お母様はどうも女手一つで会社を立ち上げたらしく、とても凛とした感じの方でした。
たくさんは食べれないけれど、食べることがとてもお好きのようで、良く行くお店は同業なら誰もが唸るような名店ばかり。新地の有名店でも口に合わないとすぐに帰ってしまうので大変ですと息子さんがおっしゃるのだから相当なものです。。。
なぜかお母様は桜花を気に入って下さり、料理もさることながら私の姿勢をいたく褒めて下さいました。オープンして間もない私が、その言葉にどれほど励まされたか分かりません。
その後、なんどか来店の後しばらくお越しにならない日が続きました。
最後に来店から半年は経っただろうか。
今日、息子さんが休憩時間にお店を訪ねて来て下さいました。
なんと、今日の誕生日のお祝いのためのご予約は息子さんだったのです。
持ち込みの誕生日ケーキと一緒にお店に差しれてのケーキが。。。。
お母様はその後体調を崩されて、遠出は出来ないので桜花にはお越しに
慣れない状態だとか。逆に言うと、そんな遠くから桜花にお越し頂いたの方と思うと、本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
料理人はこうやってお客様に育ててもらうのだなと、本当に感動しました。
この仕事やってて良かったと思える、私はとても感動的な一日でした。