ここ数週間、ほんと毎日が必至のぱっちです。(この言い回しは全国共通なのだろうか。。)
先週の土曜日、午前中に講演の仕事を終えて、スタッフの片原のお見舞いに行きました。
彼女が怪我をして一か月半が経ちますが、彼女はようやく一人で車いすに乗れるようになっていました。怪我をしたと聞いた時にはまさかここまでの大怪我になると思いませんでした。そしてその後、最悪の事態として桜花への復帰どころか日常生活への復帰が危ぶまれることになる可能があることを知りました。
昨日の話では、残念ながら桜花への復帰はまだ先になりそうですが、彼女はその日のために毎日必死にリハビリに励んでいるとのことでした。まだまだ万全の状態にはほど遠いかもしれませんが、それでも怪我直後の彼女からすると本当に随分と回復したと思います。
こんな大怪我をしたにも関わらず、桜花で働きたい、こんな私のことを師匠と慕ってくれて私の下で働きたいと言ってくれた片原の思いは、不謹慎かもしれませんが一料理人として・一人間として・一経営者としてどれほど今を頑張る糧になっているか。。。。
彼女が居なくなってから、仕事量がほぼ倍に増えました。オープンしてからずっと2人体制のキッチンだったので、こんなアクシデントが無い限り一人でキッチンで仕事することなどとても考えられなかったことです。
ですが、一人でキッチンで働くことによって、それまでは見えなかったことがいろいろと発見出来、当初と比べると随分働きやすい環境になりました。
料理に関しては、今までにみたいに新しい料理を生み出すというわけには行きませんし、料理の提供に少しお時間を頂くことが増えたかもしれません。
でも、負け惜しみかもしれませんが、私自身が食材の下ごしらえをして、管理をして、提供して。料理のクイリティーは下げないように頑張っているつもりです。また、見た目には分からないかもしれませんが、実は野菜の炊き方が少し変わっていたり、今まであった料理も少しずつかもしれませんが、より良い状態になるように頑張っています。
とはいえ、やはり体力には限界もあります。私以外のスタッフも少し疲れが溜まっているので、適度に休養をとることをしないといけないようになってきました。
片原が階段でこけて骨折して長期入院をするという、はっきり言って大失態によって、桜花にとってかつてないほどの試練、しかも長期的な試練に直面することになりました。
今はまだその出口もみえず、解決方法の分かりません。本当に乗り越えることが出来るのか、この先どのような結末を迎えるのかをはることも出来ません。
ただ、今出来ること。片原は一日も早い復帰を目指して怪我と向き合うこと、体をいたわりながら料理やワインのことなど、いろいろなことを勉強すること。
現場の私たちは、桜花のお越し下さるお客様のために精一杯の準備をすること。彼女が復帰することが出来る場所を守ること。
いずれこの時期を振り返った時、この出来事がターニングポイントになり、それぞれの成長へとつながるきっかけとして笑い話に出来るように。マイナスをプラスに、決して簡単なことでは無いし、とてもパワーのいることだけれど、必ずそれが実現出来るようにいろいろなことを信じて頑張りたいと思います。
超不器用で、偏固な私ですが、(先日の収穫祭でも感じましたが)本当に素晴らしい方々に支えられていると思います。
そんな期待に応えることが出来るように、今は今の精一杯で頑張りますので、どうぞ桜花やスタッフを応援してやってください。よろしくお願いします。